景虎と行く、聖杯探索   作:ぐだぐだイベの復刻ください

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まだまだ原作前ですが少しずつ近づけるつもりではあるので
もう少し待っていただけるとありがたいです。


動き出すモノと止まったままのモノ

ガバリと景虎はベットから上体を起こす。

額はベッタリと汗に塗れている。

全てついさっき見た夢が原因だった。

 

(今の夢はマスターの……?)

 

そう考えつつ周囲を見渡せば、景虎がベッドを占領していたこともあり、謙道は壁に背をもたれて床に座って眠っていた。

恐る恐る頬をつつくと、謙道は嫌そうな顔をしながら目を開いた。

 

「……起きたか、景虎。」

「え、えぇ!マスターが味噌汁をくれましたので、二日酔いもマシになりまして、体調は万全です!」

 

彼の過去を見た、と面と向かって言う気にはなれなかった景虎は出来る限りいつも通りに接する。すると謙道は目を細めて

 

「見たのだろう?俺の過去を。」

 

景虎は何も言えずに口を閉ざす。

すると、謙道はテーブル近くの椅子を後ろに引いて景虎に座るように促した。景虎が座ったことを確認すると謙道は湯を沸かし、コーヒーを入れる。それは景虎が好むものであるはずもなく、謙道の好むものであった。

謙道は景虎が普段から口にしようともしないそれを、飲まなければ自分の二杯目にすれば良いと景虎の分まで用意して席に着く。

 

「……それで、どうだった?俺という男の過去は?見ていて楽しいものではなかったと思うが」

「そうですね、楽しくはなかったですよ。でも、私のマスターは貴方しかいないと、そう思いました」

 

普段ならば彼が淹れても口すらつけようとしないそのコーヒーを一口飲み込んで言う。

 

「貴方以上に私と相性のいい人はいませんでしたし、貴方といると楽しいので」

「たったそれだけか?」

 

感情に乏しい彼の顔に薄らと困惑の表情が浮かぶ。

 

「えぇ、たったそれだけです。そんなものでいいんですよ、あんなことがあってもまだこうして人を信じられる、それは中々見ない才能だと思いますから。」

 

腑に落ちたような、納得できていないような微妙な反応をしつつも謙道は

 

「そうか、ならば俺から言うことはない。これからも頼むぞ」

 

と言ってその手を差し出す。

景虎はその手を優しく両手で包むように握手をする。

 

「えぇ、よろしくお願いします。貴方の過去を知った今、改めて、越後の龍──長尾景虎は貴方と共に在りましょう」

「……っ、ああ、お前のマスターとして恥じることのないように頑張るよ。」

 

景虎のその笑みに、謙道は心を奪われた。ゆらめく白髪も笑みを浮かべた表情も、その瞳すらも美しく思えた。

 

「お前の記憶を見たマスターとして、俺もお前を信頼しているよ」

 

そう言うと、その言葉に景虎がピタリと動きを止める。

 

「……見たんです?」

「逆に、一方向だと思ったのか?」 

「ですよねぇ。まぁ、全部見たってわけじゃないでしょう?お互いに」

 

少し落ち込んだような雰囲気を出しながらも笑顔を崩さず──崩すこともできず景虎は謙道に問いかける。

 

「そうだな」

「じゃあ、マスターがもっと自分のことを教えてくれるように頑張りますので、いつか……全部を教えてくださいね。」

「あぁ、約束する。」

 

そう言った謙道の眉間には悩ましげな皺が刻まれていたが、それでも景虎の言葉を無碍にしようとはしなかった。

やはり苦手ではあったのか、コーヒーに角砂糖を放り込む景虎を見つめながら、自身のことについてどう話すべきか、それだけを謙道は考え続けていた。

 

「それで……どうだったんです?私の過去は、それを見て私をどう思いました?」

 

いつのまにか景虎の瞳が謙道を見つめている。

少し心配そうに揺れる瞳を見た謙道は

 

「面白いわけではなかった……だが、お前以上の相棒は俺にはいないだろうと思った」

「そうですか」

「あぁ、そうだ」

 

しばらくの心地よい沈黙のあと、景虎は

 

「ところで、やっぱり苦すぎるので別のありません?」

「風情がないな……。」

 

二人はその表情に心からの笑みを浮かべていた。




読了ありがとうございました。
前回では少し伏線のようなものを作ろうとしまして
(適切な表現が分かりませんが、何かあるぞとなるやつです)
文字をぼかしてみましたが、ぶっちゃけあの場で明かしてもいいかな
とは思っていたのでぼかしがいるかどうかのアンケ取ろうかなって思います。ぜひぜひご投票ください

原作の大幅コピー(規約違反)に引っかかるのが怖いので本作主人公が活躍しない部分は……

  • 省略してええで(^^)
  • 関係ない、書け(DIO風味)
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