失われた運命   作:くまたいよう

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 ついに、マユには?な回。



初陣 失われた運命

「『初陣』ね・・・・」

 

 私は、輸送機の中にある『新型』MSのコックピットで待機しながら、落ち着く為にも色々考えてた。

 

 古来より、十代半ばの初陣なんて珍しくは無かった。ザフトでは反射神経とかの問題でパイロットは十代なんて以前に、十五で成人扱い。良いのかな?尤もなようで落とし穴が多い気がするけど。

 

 そう言えば諸説ある裏切り者の代名詞な武将は?十歳にならない頃から立場上の問題で、お酒飲む機会に出続ける羽目になって、後の世で言うアル中に幼年期からなっていた?とかキリが無いわね。

 

『アルコール・ハラスメント』

 

 こんな言葉が出来るのに何千年も掛かった代償だけで災害レベルじゃない?私は、初めて今の世の未成年で良かったと思った。

 

『マユよ?何やら考え込んでいるようだが、その機体なら、貴様が余程のバカでもなければ結果の見えた戦いになるだけだろう、先ずは戦場の空気を感じて見るが良い、そろそろ良い頃合いだ。出撃せよ!』

 

「了解、マユ・アスカ機?『ロスト・デスティニー』・・・・出ます」

 

 輸送船から飛翔した黒い機体は、所々金色のラインが入ったガンダムタイプ。戦場に向かうべく翼を展開させ、金色の粒子を放つ光の翼をはためかせて戦場に向かう。

 

『凍結された機体のコンセプトを元にした試作機』

 

 これの製造を計画した者は?

 

『本来のスペックを出す為のパイロットを得れなかった』

 

『得れたとしても自分だけでは本来の力を発揮させてやれなかったと気付いた』

 

『敵と想定した者達と戦う為の武装すら用意できない理由もある』

 

 全ての不備と欠落を悟ったので、ミナに託す手段を選んだ。尤も、自分が密かに探していた兄妹の片割れを引き込んだ等とは夢にも思わずにいたが。

 

『ロスト・デスティニー』

 

 良い意味で『失われた運命』となるべく命名したデータから組み上げたばかりの機体、まだ問題が多いが?少なくとも、この機体は最も相応しい者の元に流れたのだ。

 

「敵部隊は、ザフトの脱走兵でジェネシスαを狙ってるらしいけど・・・・地球潰した後をどうするのよっ」

 

 後の事は考えてないやり口、悔しいけど教師役が良かったからとしているマユはレーダーに敵影が映る前に両肩の折り畳み式の長距離ビーム砲を展開した。航跡を見れば想像がついたのでトリガーを引く時にはマユの両目は光を無くしたようになり、全ての感覚が機体と一つになったようは一体感があった。

 

 最大出力のビームを放ち、一撃離脱考えで推力を全開にし、別方向に離脱してから自分が担当する敵部隊に再度急接近した。

 

 敵部隊は、未確認方向からの大出力ビームに五機を消し飛ばされて余波だけで四機大破の惨状、両腕のビームシールド発生機からビームが発生しブレードのように象られたものでひたすら一撃離脱を繰り返して切り裂いて行く。

 

「これが、あの青い翼の機体がやってる事なのかもね」

 

 そう、自分達に流れ弾を当てた蒼い翼のガンダムタイプが?性能が圧倒的に劣る機体と戦っていた時のような感じなのかな?これが何になるのよ・・・・つまらない、ミナさんのような強さだからじゃない。

 

『勝つってわかっているなら?』

 

 そんな事を思ってた時に最後の敵が接近して来た。

 

『おのれええっ!良くも我が同志をおおっ!』

 

(速い、カスタム機?)

 

 最後の一機はシグータイプのようで、翼を展開してからが凄く速いと感じた。そう言えば、あのガンダムも結局はザフトの技術も使って開発された機体、いきなりそんなのが来ても可笑しくは無いって座学で言われたけど、早速実例が来たと、相手の動きに集中した時?

 

『我等の散っていった同志の無念!晴らす為にこのジェネ・・・・っ』

 

 シュッと空気が漏れるような音が聞こえた気がした。機体の空気が宇宙に散る前のようなパイロットからしたら死刑宣告な音、喚き出した際に動きが乱れたので、左手のパルマ・フィオキーナをハンドビームとして放ってコックピット付近を撃ち抜いたから。

 

「戦場の掟の一つ・・・・雑になったら最期」

 

 十五機を殲滅して、帰還した。後の処置は任せるしかないからだ。凄まじい加速からの負荷に口から溢れる出血に関して、まだまだフィジカルも鍛えないとな程度に済まして機体を着艦させた私の姿を見て、初陣としては上々だとミナさんが評した。

 

 

 

 

 片方が性急な成果を出す一方、先延ばしが正解の側にも影響があった。

 

 

 

 

 パシィッン

 

 

「痛い?ティアナ、事情はわかったけど模擬弾でも人様の頭に見舞った、ら・・・・」

 

(体育会系ならぬ『高町式交渉術』とか畏怖されてるけど、やってる事は普通?)

 

 俺、シンとティアナは高町なのは隊長の前で起立しながら事情を話した。シャマルさんも弁明してくれたけど、流石に模擬弾食らわすくらいの事はご法度だとして、ティアナに修正ビンタが炸裂したとこだ。

 

「え、と?シン君だよね・・・・私の教え子がやり過ぎてごめんね?」

 

「何で目を背けてんです?」

 

「・・・・」

 

 わかってるよ!俺だって、あんな姿を見せちまった。だから・・・・って、おい?何で・・・・俺は怖がられてんだ。ティアナってのは何か青ざめてないか?・・・・模擬弾でもヘッドショットかます奴が?って言いたいぞ。

 

 てなワケで、何やら妙な雰囲気のまま高町なのは隊長の仲裁は終わった?まあ、これからは周りが女の子多いって事に注意しないと・・・・しかし、何か?

 

 

『以前のように、違うとこから流れて来るものを感じてる気がする』

 

 

 無難にまとめられ、退室したシンだが?

 

 

「ティアナ、大丈夫?怖かったよね」

 

「は、はいぃぃっ」

 

 私、高町なのは・・・・それなりに戦場とかを経験して、それなりに怖いものもヒドいものも見てきました。二度と空を飛べないかもしれない怪我もしました。

 

 けど、いつの間にか目から光を無くしていたシン君から感じたのは・・・・多分、あの時の・・・・『リインフォースさんと戦った時』と同じくらいの重圧、ティアナにはそれが耐えられなかった。青ざめて泣いている。とにかく、落ち着いてシン君の・・・・あれ?ちょっと待ってなの!不可抗力でも、幾らなんでも?女に『あんなの見せて』・・・・何か、少し悔しい・・・・シグナムさんやフェイトちゃんが何かあったようだから、私情かもしれないけど?

 

『私、少しお話するの』!!

 

 シンには試練の時が迫っていた。考えてみれば高町なのはを始めとして、6課の強豪達は一般人としては感覚がズレていた事を気付きつつある事がまだまだ続くのだ。




 この兄妹、凄い人達に眼を付けられてます。

 なのはのアレは、ある都合上で後日になりました。

マユ登場機体。

ロスト・デスティニー。

 詳細。

 名前は作品タイトルから何となく。

 要するに、ゴールドフレームに近いカラーのデスティニー、顔付きは本編よりマイルド?

 組み上げて間も無いので、まだ追加予定な要素過多。

パイロットがいないから凍結したプランが続きでも明かす経緯でミナの元に渡った結果、マユ用に製造した。
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