どうせなら、笑っていようぜ。 作:インチネ・ズィ・マゼタルーノ
ゲヘナカップ読みましたか?
アレ最高のイベントですよ、読み終えた満足度がめちゃくちゃ高いです。過去最高と言っても良いでしょう。超面白かったです。
なので今回も、そんなゲヘナカップとは一切の関係がない小話です。
「クァーッハッハッハ!見ろぉバカ1号、ヒトがゴミの様だ!」
「アァーッハッハッハ!見ているかいアホ1号、コレがラプターの雷だ!」
良い子のみんな、こんにちは。
ワタシだ、赤蛇トグロだ。
今ね、浮遊型機動要塞:恐雲城の試運転をウタハと一緒にやってるの。超楽しい!イェイイェイ!!
しかも、ミレニアムサイエンススクールのど真ん中でなァ!
フゥ~!テンションぶち上げて行くぜぇ!!
「な、なんで私ばっかりおいかけて来るですかぁぁー!?なんでですか??うわぁぁぁーんなんでぇぇぇええーー?なんでぇー!うわああああああん!!!」
そりゃこんだけ騒いでたら目立つだろ、狙いやすいし。
イヤなら黙って逃げたらイイんじゃねぇかな、コユキちゃん。うんうん、そうだね。楽しいね、もう一発いくね。そうそう、広場にはコユキしか居ないからすっげぇ狙いやすいよ。なんでココに居るんだい?
城とは言ったが、ジツはそこまで大規模じゃあない。
コンビニ以上一軒家以下くらいのサイズ感だな、コレより大きくしようとするとバカみたいなサイズになっちゃうんだよ。サスガにソレだと片付けが出来ないから諦めた。最終的な目標は、エリドゥの建屋を全部浮遊させたい。ワタシ、空島目指してるから。
そして理論上は可能。と、ワタシとウタハが涙を流してハンカチを噛み締めたのは言うまでもないだろう。材料と予算が足りねぇよ。レアアースとか、世界中の予想産出分を手に入れても足りないからな、宇宙へ飛び出して探しに行かないといかん。
ワタシ達が生きてる間に見つかるか?
現実的なレベルだと、今回くらいが限界だな。
相当な量の資材をケイちゃんに変換してもらって、ワリとギリギリだったけど。
「アホ1号、恐顎門を全門開くんだ!」
「あいさー!恐顎門全門開門、
「アーッハッハッハ!ファイアー!!」
「
「「ハァーッハッハッハ!」」
ヤベェ…楽しすぎる……
「た、たすけてくださぁい!うぁぁああああああああん!!」
「「ハァァーーッハッハッハ!!!」」
ふぅ…喉乾いた。
「なぁ、喉乾かね?購買行こうぜ」
「そうだね、私もそんな気がしてきたよ。あと何かお腹空いてきたね」
「だなー、恐雲城着陸カンリョー」
さて、買いに行くか。
ぶっちゃけもうだいぶ満足したからな、後で派手に自爆させてやるか。
「アホ1号こと、トグロ。恐雲城の砲撃なのだけれど、種類が少ないと思わないかい?」
「そうか?ティラノ、ヴェロ、ギガノト、クロノ、プテラの5門あるし、恐雲城のサイズ的に多いくらいだろ」
「だってそれ、外装が違うだけで中身は全部同じじゃないか」
「そりゃアレより適した武装がないんだもん。ビーム砲も悪くないけど、城を浮かせるエネルギーが減ってまうしなぁ…」
「やはりバッテリーを強化するべきかな?そうすると重量の問題が出てくるし……」
「無弾砲を諦めるか?でもせっかく飛んでんだから、補給は最少にしてぇよなぁ……」
「「むぅーん…?」」
こーやって考えてる時間が1番楽しいと言っても過言ではないよな、アタマ空っぽもイイが、賢いフリして考えてるのも楽しいんだ。
あーだこーだ意見を出しては却下しながら、購買でお茶とおにぎりを買ってきた。イイだろ別に、さっきまでエナドリとカロリーバーばっかだったんだから、胃に優しいモンが食いてぇよ。
恐雲城を降ろした広場に戻って、城に積んだシートを広げて、テーブルとイスを出して、パラソルで日陰を用意して、ティーセットを出して、ミカとサクラコから教わった淹れ方で紅茶を準備しながら、買ってきた緑茶を飲んでる。あと、冷蔵庫にしまってあった羊羹とあんみつとロールケーキを出しておく。
優雅なおやつタイムだ。
「…はッ!もしかして、こういった嗜好品用の設備を取り外せば、新たな機能を用意出来るのでは!?」
「せいぜい30%くらい減量か、やんの?」
「バッテリー容量が1.5倍か……その程度なら別の方法を考えるよ。美味しい料理が食べられないなんて勿体ないからね」
「だろ?」
あーでもないこーでもないって議論しながら……この紅茶ウッッッマ!!この淹れ方するならこの茶葉だって激推しするのも分かるわ、ほらオマエも飲んでみろ!
「アッツぅぅ!!?」
「なんでイッキ飲みしようとしたんだ……バカがよ」
「あっでもちゃんと美味しいよ。なんと言うか、こう…ペットボトルのやつより高級な感じで」
「実際高級だからな、その1杯で新品のインパクト一式買えるぞ。このポットにある分含めりゃ200vの溶接機が買えるな」
「はっ、お…え、そんなにするのかい!?コレに?飲んだらなくなるのに??」
「ウタハってその辺の感覚はまともだよな、高級車くらいする3Dプリンターを安いって買って予算消し飛ばしたクセに」
「アレは実際安かっただろう!トグロだって今なら買いだって言っていたじゃないか」
バカ話に花を咲かせながらノンキに休憩をし、そして気付くと、ワタシはウタハに……
───キャメルクラッチを極めていた。
「ちょ、もう!コユキ、あんまり引っ張らないで!」
「こっち!こっちですよユウカ先輩!またトグロ先輩とウタハ先輩が大暴れしてたんですから!早く来てお説教して下さい!!」
「そんなに引っ張らなくても行くわよ、私も現場を見なきゃいけないんだもの」
あ、ユウカだ。
わざわざ広場に着地したのはこのタメだしな。
さあさあ見ていってくれ、この恐雲城を!
「にははは!ユウカ先輩を連れてきました!コレで先輩達もおしまいですよ!大人しくお縄に……、あれ、どうしました?ユウカ先輩、ほら、お説教の時間ですよ。反省部屋にぶち込んであげましょう!」
「コレが言っていた浮遊城ね、へぇ……結構よく出来てるじゃない」
「あれ、ユウカ先輩?お説教は……?」
「なんでよ。今回のはきちんと申請が出てるし、セミナーも確認して通した正式な試運転よ。だいたい、なんで広場に立ち入ってるのかしら?関係者以外立ち入り禁止って封鎖してあったでしょう」
「……あっ」
「そして、どうしてコユキはそれを把握していないのかしら。貴女もセミナーの一員よね?」
「わぁ…あっあっあっ…」
「まあまあ、あまり気にしなくても良いんじゃないですか?コユキちゃんに怪我はありませんし、建物等への損害も出ていないのですから」
「そもそも、この件の担当はノアでしょう。ていうか、今までどこに居たのよ」
「…えっと、無軌道に逃げ回るコユキちゃんに…巻き込まれない様に……その、隠れてました」
まっ、ワタシ達は隠れたノアに気付いてたけどな。
生体反応まで隠せる隠形じゃないし、誤射ったら怖いし。
相変わらずセミナー組は見てて飽きないよな。トラブルメーカーのコユキ、ストッパー兼アクセルのノア、ママのユウカ。平和的だ。
リオはほら、あんま現場に出て来ないし……忙しいのは分かるんだけどさ、ミレニアムでセミナーに話を通すってなると、リオじゃなくてユウカかノアに行くヤツが多いんだよな。
もうちょい存在をアピールしたら?あと、品評会で『その分野にはあまり詳しくはないのだけれど…』から始まる質問は怖いからヤメたげて。素人質問くらいPTSD持ってるヤツいるから。しかもトドメに『それで、その研究はそこまでなのかしら?…そう、残念だわ』とか言い放つのヤメロ。削除した言葉も口に出せ、最近は司会進行してたノアに頼まれて通訳に出てるからな、ワタシ。
「…ギブ……ギブ、アップ……」
「ふっ」
「は、はなして…タスケテ…」
直近だとリオが吐き捨てた『それで、その程度で終わらせるつもりなのかしら?』を通訳したな、うん。発表してた子が絶望して泣き出す寸前だったよ。かわいそうに。ワタシがそれを翻訳すると『内容に不備は無く、非常に興味深い発表でした。しかし、その研究にはまだ発展の余地が多く残されているように思えます。さらに高い目標値や、分岐する新たなテーマについて引き続き研究を進めて下さい』だったな、リオも頷いてたから間違い。もっとしっかり伝えてやれよ。ワタシとかチヒロが訓練しても、まだ全部は治んねぇんだ……
ついでに、某ハッカーの『全知で玄人の最強質問ですが』もヤメたげて、ネタだと思ったら中身がガチすぎて泣いたヤツが多すぎる。
あれ?なんについて考えてたんだっけ?
「それではまずは施設設備の確認をしますね。内部の案内をお願いします」
そうだった、この恐雲城は分類的には兵器扱いになるから、セミナー立ち会いでの試験が必要なんだった。
ワタシがやってもイイけど、制作物のプレゼンはウタハの方が上手いからな。まかせた!
「おいウタハ、出番だぞ」
「ぁ゙っ!?バキッて、今バキッって鳴った!大丈夫なのかいコレ、人体から鳴らしていい音じゃなかったよ!?」
「ヘーキヘーキ。てかオメェヘンな長い時間体勢で作業してたろ、しっかりカラダほぐしとけよ。将来困るぞ、治しといたけど」
「あー苦しかった。おや、なんだか身体が軽い気がするね」
骨の歪みは早めに治しとけよ。
慢性的な不調に発展するからな。定期的に接骨院とか整骨院に通うのがオススメだ、こーゆうのは習慣にしとくのがイイ。言ってくれればワタシがやってやるけど、その道のプロの方が信用出来るだろうよ。あと、ワタシだってそこまでヒマじゃない。
「さぁ着いてきてくれ。中を案内しようじゃないか!」
「はい、お願いしますね」
ノアを連れて内見ツアーを始めるのを見送って、ワタシは次の準備に取り掛かろう。
「ユウカとコユキはヒマか?手が空いてたら手伝ってくれないか?」
「良いですよ、何をしますか?」
「えぇ〜私さんざん追いかけ回されて疲れちゃったんですけど…」
「じゃあユウカだけだな、まずはエンジニア部の部室に行こうか」
「はい」
ユウカと並んで歩き出せば……ほら。
「待ってくださいよー!私もいきます!置いてかないでくださーい!」
コユキがしっかり着いてくる。
かわいいよね、コレだからからかいがいがあるし、ケッコーなやらかしをしても本気で嫌われたりしないんだろうな。本人に悪気がないってのもデカい。クソガキなだけだからね。
で、部室に勝手に入って、勝手に倉庫を漁って、適当なドローンとか案山子とかを台車に乗っけて広場へ戻る。コイツらは的当てに使うから、壊れても大丈夫なヤツだ。たぶんな。
ヒビキもコトリも居なかったから、ワタシが選んだ。ダメだったらゴメン。まあ許せ、どうせ最後は自爆するんだから一緒だろ。
「待っていたよ。早く並べてくれ」
「だったら手伝えよ」
「私は現場の指揮監督、見学者の説明をしているだろう?なら試験作業員はトグロじゃないか」
「そらまぁそうか」
的を並べたから、今回のメイン。
さっきコユキに向けて撃ったけど、アレは試験前のリハーサルだからノーカンだ。今から本番、行ってみよー!
「暴顎門、
「チャージ完了、目標捕捉完了、いつでも撃てるぜ」
「よく見ていてくれ、コレが破壊力特化の音響兵器……恐叫響砲の一撃だ!撃てー!」
「発射ァ!」
適当に置いた的が、大きくひしゃげて吹っ飛んでいく。
そしてワタシは気分爽快運気上昇鬱憤発散でイイ気分、いや~派手にモノをブッ壊す解放感といったらたまらねぇよな。一緒にストレスが消えていくぜ。
ワタシがスカッとしてる隣で、ウタハはノアに武装の説明をしてる。一応これ、ちゃんとした研究発表の一環だからな。この前は理論とかの説明をデータを見せて発表して、許可がもらえたから今回は試作した現物の発表をしてるんだ。今年の最優秀賞はワタシ達のモノだ!
「疾顎門……連射!」
「オラオラオラァ!!」
とか、
「咬顎門……照射!」
「ヒィィハァァァ↑↑」
とかやって実演した。
「はぁ…はぁ…、どうだったかな?私達の開発した新しい音響兵器の出来栄えは…」
「ゲホッ!ゴホッ…ァ゙ァ…ゴホッゴホッ!」
何か、使用禁止とか言われた。
ムカついたから、広場のど真ん中で恐雲城ごと自爆させてやった。
ウタハとワタシは、そのまま反省部屋にブチ込まれた。
「バカ1号、ナニが悪かったんだろうな?」
「さあ?まるで分からないね。どうせアホ1号が失礼を働いたんじゃないのかい?」
「次は病院に行きてぇらしいな」
「行き先を事前に知らせられるとは、ずいぶんと賢くなったね」
バカやってたら隔離されて、謹慎の日程が伸ばされた。
ワタシが出てもまだ、ウタハは反省部屋に入れられてた。何か部屋似合ったモノを勝手に改造して遊んでたらしい。バカじゃねぇの?
指差して笑ってやろうとしたら、反省部屋に入れられた事実を笑いに来たネルに纏めて笑われた。
悔しい。ナニも言い返せねぇぜ…
183号、最高か?
私は、もしかしたらロリコンなのかも知れない。ラナがずっとかわいい。
アボカドあったから牛乳を6つ買おうね。あ、卵もあったね、どうする?10個買う?
後日談でエンジニア部と話してるのを見て、幸せな気分になりました。エンジニア部が、気の良いヤツ等すぎて幸せ。
あと団長、良いですよね。
何か知らん間に居なくなってるのとか最高ですよね。
なんも思い付かないから、参考までに……
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