「読者、書いて♡」
この一言の為に始まった短編まとめ小説です。

これはとあるウマ娘とトレーナーとの二人三脚の物語・・・。
といった感じの導入話です。
ここでは様々な導入部分を作り他の人でも好きに使えるフリー素材のような小説(冒頭)を目指してます。

好きなように改編していいよ♡
丸パクリで良いよ、だから「読者、書いて♡」

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アンケートで三番を選んでしまったので初投稿です。

導入だけですが良かったらどうぞ。

*注意:この話は導入の為意図的にキャラクターの名前を伏せています。
   モブとやよい、たづなさんは例外。
   


名家のウマ娘の導入編

【困惑】気づいたら中央トレーナーになっていた【意味不明】

1:名無しのトレーナー

つい先日までは一般人であった俺が気づいたら中央トレーナーになっていた。

な、何を言ってるのか分からないと思うが俺もry

 

2:名無しのトレーナー

>>1嘘乙

中央トレーナーはこんな便所の落書きには集まらないからな。

 

3:名無しのトレーナー

>>1証拠はよ

 

4:名無しのトレーナー

>>1自慢したいだけのスレだろ。

 

5:名無しのトレーナー

>>1働けニート

 

6:名無しのトレーナー

>>1だからニートなんだよ

 

7:名無しのトレーナー

これで良い?

 

114514.jpg

 

8:名無しのトレーナー

ファッ!?

 

9:名無しのトレーナー

え、まじ?トレーナーバッチじゃん

 

10:名無しのトレーナー

お前こんなところで何遊んでんだよ

はよ担当の子のトレーニング見てろ。

 

11:名無しのトレーナー

担当がいないんだろ

察してやれよ。

 

12:名無しのトレーナー

あ、新人君か。

だったら余計にこんなところにいるな

新しく入学してきた娘でえちちな娘を教えろください。

 

13:名無しのトレーナー

そうだそうだ。

将来有望なウマ娘を教えろ!

お前にはその権利がある。

 

14:名無しのトレーナー

無茶いうなや。

さっき書いたろ、今日トレーナーにさせられたんだよ!

それに俺はちゃんと働いてるさ、投資家としてな。

 

15:名無しのトレーナー

???

何言ってんだオメェ。

てか投資家じゃあ働いてないじゃん。

会社勤めろや。

 

16:名無しのトレーナー

とニートが申しております。

 

17:名無しのトレーナー

同類哀れ哀れの令

 

18:名無しのトレーナー

やーいやーい。お前ニート俺もニートアイツもソイツもコイツもニート!

・・・・・・(´;ω;`)ブワッ

 

19:名無しのトレーナー

泣くなら働け

そしてこんな所に戻ってくるな

 

20:名無しのトレーナー

便所の落書き(こんなところ)

 

21:名無しのトレーナー

てかトレーナーにさせられたってなんだよ。

自慢はウザイからヤメナー

 

22:名無しのトレーナー

どうせ試験受かったからってこんなスレ立てたんだろ?

騙されんぞ

てかコテハン付けろや分かりずらいねんボケ。

 

23:新米トレーナー(仮)

ちゃうねん。

本当にトレーナー試験受けてないねん。

なんならウマ娘のトレーナーを目指してなかったんや

 

24:名無しのトレーナー

はぁ?

 

25:名無しのトレーナー

何言ってんだコイツ・・・

 

26:名無しのトレーナー

いやいやそれはない(ヾノ・∀・`)ナイナイ

 

27:新米トレーナー(仮)

・・・本当なんだ。

俺は元々陸上選手をしていたんだが足を壊してしまってな。

それからは選手の監督や陸上選手のトレーナーを目指していたんだよ。

その時に色々あってとある名家とご縁があってその時に走りを教えるためにトレーナーの勉強をしたきりだ。

決してウマ娘トレーナー受験した覚えはない。

 

 

28:名無しのトレーナー

お、おう・・・

 

29:名無しのトレーナー

それがなんでトレーナーバッチを受け取ることになってんだよwww

 

30:名無しのトレーナー

実はボケてて受験してたとか

 

31:名無しのトレーナー

それはそれで即病院いけ案件だけどな

 

32:新米トレーナー(仮)

ボケてないわ!

それに俺が受けたのは本当に陸上トレーナーの試験だけだよ。

まぁ確かになんかウマ娘の内容も多かったけど・・・。

 

33:名無しのトレーナー

ん?

 

34:名無しのトレーナー

人の陸上関係の試験で?

 

35:名無しのトレーナー

・・・なぁイッチ

その試験はどこの会場で行ったんだ?

いや、特定しようとか考えてないしちょっと疑問に思っただけだけどよ・・・

 

36:新米トレーナー(仮)

ん?

いや俺は先ほど言っていたとある名家のご厚意でその豪邸で試験を受けさせてもらったよ。

トレーナーの勉強やウマ娘の知識とかもそこで学んだし。

 

37:名無しのトレーナー

・・・

 

38:名無しのトレーナー

・・・

 

39:名無しのトレーナー

・・・・・・(。´・ω・)ん?

 

40:名無しのトレーナー

あれ、これって・・・

 

41:名無しのトレーナー

まだだ、まだそうとは決まった訳じゃ

 

42:名無しのトレーナー

どうした?お前ら

 

43:名無しのトレーナー

いやね、ちょーーーーーーっと思い浮かんだことがあってね。

因みにイッチ。

その名家さんでウマ娘の勉強させてもらう際どういった説明された?

 

44:新米トレーナー(仮)

ん?

どうって言っても

 

『普通のヒトミミとウマ娘の違いは多いけど走ることにおいては多少共通点が多い。

だからその共通点を理解して尚且つ身体の作り、筋肉の鍛え方を人、ウマ娘両方の視点を持つことが出来れば君のトレーナーとしての力を昇華させてくれるだろう。

だからこの本と実際に私の担当しているウマ娘の状態把握の為に一時的にサブトレをしてみるといい』

 

確かこんな感じで説明されたね。

俺もなるほど、為になるなと思いながらサブトレ(仮)をさせてもらってた。

 

 

45:名無しのトレーナー

へ、へぇ・・・

 

46:名無しのトレーナー

・・・ふむ。

 

47:名無しのトレーナー

マジか、現役ウマ娘に絡めるとか浦山

 

48:名無しのトレーナー

そっか・・・で、そのトレーナーは地方か?中央トレーナーか?

 

49:新米トレーナー(仮)

>>48

中央だよ。

THE・ベテラントレーナーっといった女性で担当しているウマ娘も重賞勝利を何度も重ねてるし、ついこの間その人が担当している娘がG1で優勝した。

あれは感動したな・・・。

 

50:名無しのトレーナー

は、まじ?!

 

51:名無しのトレーナー

じゃ、じゃあ俺達でも知ってるウマ娘ってことじゃん!!

 

52:名無しのトレーナー

この間っていうと誰だ?!

近いG1レースはえーーーっと・・・東京優駿!!?

 

53:名無しのトレーナー

じゃあその優勝ウマ娘っていうとリボンダージュちゃんじゃねーか!!?

お前しれっとダービーウマ娘と知り合いになってんじゃねーよ!!!

 

54:名無しのトレーナー

てかリボン一族の中で唯一ダービーウマ娘になったガチガチの優駿じゃん、ヤベェヨヤベェヨ。

 

55:名無しのトレーナー

それだけじゃない!2着にはリボンララバイちゃんが居て初のリボン一族による1.2フィニッシュという史上初の快挙を成し遂げたんだぜ!

しかもその二人は同じトレーナーに指導を受けてるって話だし。

イッチの師匠ってめちゃやばじゃん。

 

56:新米トレーナー(仮)

おおう・・・そこまでバレるもんなのかこわぁ。

>>55そうだよ。ダージュちゃんとララバイちゃんのサブトレを務めさせてもらったんだよね。

いやぁー本当にいい経験をさせてもらったよ。

しかもそのトレーナーがまた謙虚でさぁ、手伝いしかしていない俺なんかに「君がいてくれたから彼女達をダービーという最高の舞台で最高の走りをさせることが出来た。本当に感謝する」

なんて言ってくれたし。

俺なんか精々脚質にあったトレーニングの提案と脚のケガを抑えるためにマッサージや、

疲れが取れて栄養もバッチリな食事の準備とかトレーナーさんの資料まとめと書類作業の手伝いとかくらいだし。

 

57:名無しのトレーナー

くらい?

 

58:名無しのトレーナー

脚質にあったトレーニングの提案?

 

59:名無しのトレーナー

あのダービーウマ娘が脚に触ることを許したマッサージ!?

 

60:名無しのトレーナー

資料まとめとかサブの仕事っぽいけど、食事とか書類作業とかはどうなの?

 

61:名無しのトレーナー

待て、そもそもその時はバッチは貰ってたのか?

 

62:新米トレーナー(仮)

>>61いいや。

バッチが来たのは今日だよ。

それまでは名家さんの援助を受けていたトレーナーさんの手伝いっていう名目で関わってたし。

まぁ最初はトレーナーさんの書類作業とか資料まとめの時にトレーナーさんに質問するくらいだったけど。

何時しか実際に彼女達が走っている姿を見せてもらってその時に「脚質があってないのかな?」って呟いたら詰められてさ。

初めての行動で正直ビビったけど俺が思ったことを全て話してさ。

その後彼女達にその走りをさせてたんだよ。そしたらタイムが一気に縮んでさ。

それからかな、本格的にウマ娘のトレーニングにも関わっていったのは。

 

 

63:名無しのトレーナー

 

 

64:名無しのトレーナー

 

 

65:名無しのトレーナー

 

 

66:名無しのトレーナー

 

 

67:名無しのトレーナー

うそん?

 

68:名無しのトレーナー

え?え?

 

69:名無しのトレーナー

おい、ダービー前の彼女達の走りを知ってるやついるか?

 

70:名無しのトレーナー

リボンダージュ:先行

リボンララバイ:差し

 

71:名無しのトレーナー

そんでダービーを走ってた彼女達は揃って「追い込み」に切り替えた。

最初はアナウンサーも出遅れたって言ってたけど。

そこから少しずつ上がってきて最終コーナーでは大外から一気に10位くらいからトップに躍り出てそのままゴールだよ。

 

72:名無しのトレーナー

どんな体力してんだよ。

最終コーナーとか一番しんどいところじゃん

 

73:名無しのトレーナー

てか追い込みで勝つってやば過ぎだろ。

大抵は先行や差しが勝つんだぜ、逃げはスタミナ切れたら沈むし追い込みは見誤るとバ群に捕まって抜け出せなくなる。

ていか良く掛からなかったよ二人とも。

 

74:新米トレーナー(仮)

いやぁホント彼女達は頑張ったよね。

トレーニングもスタミナとパワーをメインに切り替えたからね、

そのおかげか根性もついてきて資料映像を使ってトレーナーさんと一緒にレース展開の説明や勉強をして

少しずつ追い込みの知識をつけさせてと、本当にあの1か月は忙しかったけれど充実した日々だったな。

 

75:名無しのトレーナー

はえーっすっご。

 

76:名無しのトレーナー

でもよくあの二人を納得させたね。

走りを変更してタイムが上がったのは喜ばしいけど皐月の後の忙しい期間で脚質変更とか本人たち不安だったんじゃないか?

 

77:新米トレーナー(仮)

>>76そこは大まかな目標とライバルたちの簡易ステータスを用いて説明したんだよ。

この追い込みで行けばタイムが~~~で、例年の東京優駿が~~~。

逆に言えばこのタイムに近ければ近いほど勝ちに近づく。

そしてライバルである彼女達はスピードがCでスタミナがD+、パワーCで根性がD。

そんでこの娘は先行で走るから○○バ身を目安にして追いかけて~とか。

こんな感じで説明していって最終的には目標タイムより早くなってて皆が「勝てる」って確信したからな。

その皆の努力の結果があの優駿なんだよ。

 

 

78:名無しのトレーナー

おいおい。色々と突っ込みたいが先ずこれだけは言わせてくれ。

もうお前がトレーナーだろ。

 

79:名無しのトレーナー

お世話になってるトレーナーから愛バを寝取ったってコト!?

 

80:名無しのトレーナー

>>79寝てから言え定期

でも実質トレーナーじゃん。

てかCとかDって何よ?

 

81:新米トレーナー(仮)

>>80それは出場するウマ娘たちの映像から凡そのステータスを予測する。

出ている情報とレース時のタイム、そしてレース展開から脚質と作戦、相手ウマ娘のトレーナーの思考を模索して大まかなチーム毎のトレーニングも予測。

そうして大まかな評価でCとかDとABCD評価のようにどれだけ鍛えられているかというのを表してる。

出来れば実際にウマ娘たちと関わることがあればもう少し詳細なデータを出せただろうけど、俺が関われるのは名家推薦のトレーナーさんだけだしね。

 

 

82:名無しのトレーナー

( ゚д゚)ポカーン

 

83:名無しのトレーナー

え・・・何コイツ

 

84:名無しのトレーナー

キッショ。どうして分かんだよ(震え声

 

85:名無しのトレーナー

これは囲い込みますわ。

 

86:名無しのトレーナー

そんであのダービーになったと。

バケモンかお前・・・(戦慄

 

87:名無しのトレーナー

こりゃ逃がしませんわ

 

88:名無しのトレーナー

解った。お前天才だろ?(嫉妬心

 

89:新米トレーナー(仮)

いやいや、俺は別にそんなんじゃないって。

てか囲い込み?どういうこと?

 

90:名無しのトレーナー

>>89気づいてないのかよwww

こんなに分かりやすい囲いをしてんだぜ。

 

91:名無しのトレーナー

簡単に説明するとだな。

お前さんのその目、観察眼とでも言おうか。

名家はその目の精度とそこから出てくるトレーニングを買ってお前さんを(恐らく)名家の専属トレーナーにしようとしてるんだよ。

試験会場ではなく豪邸で試験を行ったのもウマ娘の中央トレーナーにするためにバレないようにな。

そして講師役のトレーナーから実施研修としてウマ娘と関わらせて実績を作らせた。

 

92:名無しのトレーナー

そしてお前は見事ダービーウマ娘を生み出したんだよ

 

93:新米トレーナー(仮)

>>91

>>92え?いや、ちょっと待って?

じゃああのお屋敷での講座とか名家の幼いウマ娘さんたちとの知り合ったのも・・・え?

 

94:名無しのトレーナー

もう確定じゃないか(呆れ

 

95:名無しのトレーナー

あーなるほどね、完全に理解した(思考放棄

 

96:名無しのトレーナー

マジでこんなことあるんだな。

 

97:名無しのトレーナー

まぁつまりだな。

トレセン学園としてもダービーウマ娘を出すトレーナー(仮)は欲しい。

名家も自分のところのウマ娘にG1を勝たせるという名誉が欲しい。

支援を受けていたトレーナーさんもコネ込みだが優秀なサブトレが欲しい。

ウマ娘ちゃん達も若くて将来有望なトレーナーの指導が欲しい。

三方よし処か全方向ヨシ!のいいとこ尽くめだ。

 

98:名無しのトレーナー

なんてことだ・・・もう助からんぞ♡

 

99:名無しのトレーナー

お前は嵌められたんだよ、トレーナー君♡

 

100:新米トレーナー(仮)

・・・ぇ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

某日とある理事長室にて

 

そこには白い帽子を被った幼い少女と緑色の制服を身に着けた美女が向かいのソファに座る壮年の男性に質問していた。

「確認ッ!・・・本当にこれで良かったのですか?」

少女は扇子を広げながら尋ねた。

 

「ええ、これで良いんです。

彼を騙すような形になった事は心苦しくはありますが彼の才能とあの『眼』は必ず我が家の悲願を叶える存在になってくれるでしょう。

・・・それに―――」

 

男性は少女に向けていた視線を窓に向け過去に思い更ける。

 

 

 

 

 

男性にとって彼との出会いはあまり良いとは言えなかった。

彼に非があったのではない、結果的に彼が被害者となり男性の娘を守ってくれたのだ。感謝の念しか無かった。

 

だがそこから彼の悲劇は始まった。

 

尋常ではない脚力でトラックに惹かれそうになった娘を助け、そして彼は自身の脚を複雑骨折させた。

 

無論、娘を助けてくれた彼を救うべく名家である家の力を駆使し無事に脚の骨折は治った。

・・・だが娘を助ける際に持てる全ての力を出したのか彼の「リミッター」が壊れてしまったのだ。

 

極度の興奮状態による100%の筋力の常時発動、これが彼が娘を助ける為に負った障害である。

スポーツで言えば彼が走るとウマ娘と同等の速度で走ることも可能で砲丸投げや跳躍、その他の身体を使用した運動において全ての人類を超越する力を手に入れた。

 

しかしその恩恵と呼べる力に常人である彼の肉体が耐えられなかった。

本気で走れば筋肉が裂け再び脚の骨に罅が入り、腕の筋肉も暫く使い物にならなくなった。

 

加えて言えば彼は「陸上選手」であった。それも何れは世界大会やオリンピックに出場を望まれる程の逸材であったのだ。

そんな彼の素晴らしき将来を奪う結果となったのだ。

 

 

 

その事実を知ったのは娘の言葉からだったのが更に最悪だった。

 

涙混じりに語る深い絶望と後悔の目をした娘に男性は何も答えることが出来なかったのだ。

 

ウマ娘である彼女にとって、「走る」という行為がどれ程大切で「かけがえのないもの」かは勿論知っていた。

しかも娘は入院中の彼のお見舞いには何度も向かいリハビリの手伝いも率先してやるほど良好な関係を築けていた。

 

それが仇となり娘がいち早く彼の「障害」を知ることとなったのだ。

己の所為で彼の走りを奪ってしまった。今まで努力を重ねてきた尊いものを壊してしまったのだ。

 

そんな負の想いに囚われ娘の心にトラウマとして刻み込まれてしまったのだ。

加えて彼女は名家のウマ娘で周りからの期待も大きく、その重みをあっただろう。

 

彼の脚を知ってからは只管に走ることに拘る様になった、最早脅迫概念といってもいい。

指導官である専属トレーナーは勿論、男性と妻は娘を元気つかせようと慰めるもそれでも走ることを辞められず次第に不安が大きくなっていった。

 

 

 

そんなある日、娘は夜遅くに走り込みに行き門限までに戻ることがなかった。

彼女の精神状態や連日の過剰なトレーニングのこともあって男性たちは家の者全員で捜索を始めた。

更に恥を忍んで彼にも連絡を入れた。もしこの家から抜け出して向かう先があるとすれば彼の下だろうと考えたからだ。

結果的には彼の下には居らず一緒に捜索してくれるという形となったが。

 

捜索を始めて数時間が経ち若しや事故にあったのかもしれないと不安が過るとき、彼から連絡が入った。

 

「あの子が見つかった」

 

この一言で全ての不安が吹き飛び安堵の気持ちで彼が伝えてくれた場所に車を出した。

そこは住宅街近くの広めな公園だった。そこは娘が事故にあいかけた場所で彼の脚を壊した場所であった。

彼と娘はその公園のベンチに座り、恐らく泣きつかれたのだろう目元を赤く腫らした娘を寝かしつかしていた。

 

「僕の出来る限りの言葉をつたえました。もしこれからも無茶をするようなら教えてください」

 

協力します。そういって寝かしていた娘を起こしその場で別れることとなった。

 

 

その日以降、全てを吹っ切れはしていないが無理なトレーニングは控え徐々に娘本来の笑みを浮かべる様になっていく。

時折娘の様子を見る為に訪れてくれる彼には本当に感謝しかなかった。

 

そんな不安定ながらも穏やかな日々を過ごしていると専属トレーナーから彼に関する報告が上がった。

それは彼の持つ才能についてであった。

 

専属トレーナーとは別で精神安定目的で娘のトレーニングを見てもらっていたが彼の指摘を受けて調整を施すと娘はみるみると走る力が上がりベストタイムを数秒縮めたのだという。

1秒の重みが大きいウマ娘のレースの世界で、本格化前の状態でこれほどの成長は類を見ないと。

その報告を聞き自身の目で確かめるため彼に話を聞くと彼は「陸上の監督」を目指そうとしているらしい。

その延長戦で娘の指導をしていると、そう答えた。

姿勢、脚質、周りの視線や圧力。そういったレースを走った者のみが分かるプレッシャーを自身の体験を交えながら伝えそれを娘が実施した。

その結果だと。

 

その時、男性はこう思ったのだ。

「天啓だ」と。

 

彼と出会い、娘は強くなった。

不幸の矛先は彼が庇ってくれたため身体に傷はないが心に深い傷を負い、そしてそれは彼が癒してくれた。

期待に応えなくては、自分を守ってくれた彼の分も走らなくてはと病んでしまった娘は彼の指導によって走る喜びと挑戦する楽しさ、ウマ娘の闘争心が育ちつつある。

 

そこで欲が出てしまった。

もし、このまま彼が娘の担当としてついてくれれば、更に娘の導きとなってくれれば。

故にだまし討ちではあったが試験を受けてもらい無事合格ラインに入っている試験結果を見て更に欲をかいた。

 

もしサブトレーナーとして実績を積めれたら・・・そこで逃しようのない結果を出したのならば。

名家の主として、娘の父として、私情と悲願そして娘の幸せを願っていた男性はトレセン学園の理事長に無理を言って昔支援していたトレーナーに彼をサブトレ扱いで研修させてもらった。

 

その結果が「日本ダービー」の優勝という結果を齎したのだ。

 

もう止まれなくなっていた。

彼の夢を壊し、次の願いを歪めることのになったとしても名家である力を使い彼を「娘の担当トレーナー」にするのだと。

彼も娘を憎からず思っている様子は行動の節々で見て取れた、悪いことにはならないだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・娘を任せられるのは彼以外にいない」

 

男性の口から零れたそれに二人は沈黙する他なかった。

少女たちは学園側の人間であり多くの才能あるウマ娘たちを預かる学び舎の長だ。

どのような人間がこの学園に訪れるのか調べる必要があるとして彼の素行を調べている。

結果として、彼は好青年で悲劇の陸上選手としての過去と目の前にいる男性の関係性も知ることとなった。

 

故にサブトレ扱いならば問題ないだろうと男性の支援を受けていたトレーナーに連絡を取りその経過を徐々に知ろうとしていた。

だが彼はこちらの評価など知らんと言わんばかりにそれも最短で結果を示したのだ。

「日本ダービー」の優勝。

しかもまぐれではなくその全てを計画した結果であると後にトレーナーを呼んだことで知ることとなる。

・トレーニングの計画表

・ライバルたちの脚質と作戦内容(予測)

・現在のウマ娘の簡易ステータス(彼の目測)

・そこから予測された必要なトレーニングと脚回りの保護

 

なんなのだ、簡易ステータスとは?ライバルたちの作戦の予測?

必要なトレーニングと言葉にするのは簡単だがバランスが崩れればウマ娘の成長に悪影響を与えることとなる。

普通のトレーナーではそのようなリスクは取らない、取れない。

 

では彼は?彼は一体どのような視線でウマ娘を見ているのか?

 

正直に言えば異質、異様な彼を歓迎することは出来そうにない。だが彼の手腕により研修先のウマ娘がダービーウマ娘の称号を得たのは限りない真実だ。

 

「理事長・・・どう致しますか?」

緑の制服を着た美女、駿川たづなは自身の上司である理事長、秋川やよいに尋ねる。

 

「・・・承認ッ!!」

暫し目を閉じ考える仕草をした後扇子を広げて何時もと変わらぬ凛々しい声で承認した。

 

「理事長!?」

 

「彼の働きぶりは実際にこの目に見ている!そしてその過程も結果も非常に良好で担当していたウマ娘たちからも正式にサブトレにならないのかと懇願があったほどだ!

であれば、その結果と彼の類い稀なる才能を持って多くのウマ娘を導いてもらいたい!!」

 

「・・・では?」

 

「了承!

彼が来年度に就任した際には必ずご息女の件は説明させて貰います!

その後はトレーナーである彼とご息女の努力次第ですが・・・」

 

「充分です。無茶なお願いを受けてくださり有難うございます秋川理事長」

 

その言葉と共に手元にあった二種類の書類を秋川理事長に手渡す男性。

そこにある顔写真には件の彼と娘の顔写真が載っていた。

 

 

そのウマ娘の名前は――――――。

 

 

 

 

終わり

 




あのアンケートに答えてから2週間余り、漸く完成しましたこの小説。
自身の文才の無さに呆れますが良ければどうぞ。

でも導入だけで終わるのは流石に詐欺っぽいのでモデルケースな話を続きで載せますね。

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