時刻は午後。
猫探しのために葵 来海 月菜が集合時間に集まり...たかった。
今は二人仲良く正座で説教されてます。
「今回は事情が事情なので許しますが、次はないですからね?」
「すまない」
「ごめんね月菜!!」
とりあえず依頼主が待つ喫茶店に3人の少女は歩き始めた。
場所は学院近くの商店街。
その喫茶店は商店街でもかなり評判が高く、下校時の生徒も訪れる場所らしい。
3人の少女は喫茶店に到着し、依頼主である喫茶店のマスターに話を聞くことにした。
「君たちが依頼を受けてくれた子たちかね?」
喫茶店のマスターは嬉しそうに話しかけてくれた。
「そうです!ここのにゃんこを探してほしいと依頼を受けてきました!」
「そうかそうか!すごく助かるよ。」
喫茶店のマスターはとても安心した顔をしていた。
「うちの猫はこの喫茶店の看板みたいなものだからとても困っているんだ。」
「私も探したのだけど、見つからなくてすごく寂しんだ。」
「だから探して少しでも手がかりが欲しいんだ。」
喫茶店のマスターは深々と頭を下げてきた。
「わかりました!にゃんこは来海ちゃんたちが必ず見つけてきます!!」
「最近の若い者は頼もしいね。よろしくお願いします!」
って感じで喫茶店を後にする3人の少女。
「さて!どこから探そうか!!」
やる気しかない来海がどうするか提案をしてくる。
「とりあえず一通り商店街を探してみましょう。」
「ボク座ってていい?」
開始からやる気のかけらのない葵がそう言う。
「何言ってるの葵!!依頼だよ!?ちゃんとやらないと!」
「そうですよ葵さん。また爆弾でも落とされたいですか?」
ちゃんと依頼をこなさないとボクの命がないらしい。
「...わかったよ。とりあえず一通り商店街を回ればいいのね」
「おっ!やる気がでたね!葵もやればできるじゃん!!」
なんだこの少女は。
ボクのことをそんなになまけもの扱いしてるのかな。
「ボクだってやるときはやるつもりだよ」
「そのやる気をはじめから出せばいいんですけどね。」
次々と葵の身体に釘を打ち込んでくる。
ボクに恨みでもあるのかな
「...ボク月菜になんかした?」
「なんでもないですよー」
普通に誤魔化された。
この少女怒らせたら怖い。
猫探しして1時間はたったのだろうか。
3人で商店街を一周したが成果はゼロだった。
「うーん...みつからないね~」
「やっぱりもっと遠くへ行ってしまったのでしょうか...」
二人は落ち込んでいた。
「つかれたから座ってていい?」
「葵さんダメですよ。まだ一時間しか経ってないですよ。」
「そうだよ!諦めたらダメだよ!!」
葵はお疲れモードに入ってしまった。
一時間商店街をグルグルするのは疲れた。
「じゃあ次は商店街の人たちに聞きに回ってみよう!!」
「そうしましょうか...」
「ほら!葵立って!行くよー!!」
来海と月菜は歩き始めようと思っていたが、
「椅子から根が張って動きたくない」
「なーに言ってるの!行くよ!!」
「あぁー」
ちょっと待って来海さん力強くない?
来海ってこんなに力あったんだ...
ちょっとびっくりした...
そうして次々にお店を回って行き、結果的には情報が見つかった。
「雑貨屋の店主さんが商店街の外れにある公園で見たって情報が手に入りました~!」
「よぉし!!公園へレッツゴー!!」
「...なんか嫌な予感がする」
3人の少女は商店街の外れにある公園へと向かい始めた。
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その公園には裏路地を通らなくては行けなく
そこはホームレスや野良猫のたまり場になっている。
「なんかここ怖い!」
「大丈夫ですよ。一人だったらさすがに怖いと思いますが...」
「...」
来海と月菜はちょっと怖がっているが、葵は無表情のままで何も話さない。
「あれれ~!もしかして葵ってこういうところ苦手なの?」
来海も怖いくせしてボクを煽ってくるとは。
まぁまぁ肝が据わってるらしい。
「別に」
「またまた~そんなに強がっても~!」
「(来海は後で痛い目みてもらおう。)」
そしてやっと裏路地の先にある公園にたどり着いた。
「ここが公園か!!にゃんこいっぱいいる!」
「商店街の外れにこんな公園があったとは知りませんでした...。」
「...(誰かに見られてる気がする)」
少し探してみると依頼の猫は見つかった。
「あっ!!あっ!!いた!あれだよ!!」
「あの猫ちゃんですね!見つかりましたね!」
「...」
なにも抵抗なく猫は近づいてきて無事に確保できたのであった。
「葵?なんか反応薄くない!」
「そうですよ~せっかく見つかったんですから!」
「...にゃあ」
その瞬間来海と月菜は衝撃を受けた。
「えっ!にゃあ!?」
「葵さん猫好きなんですね~」
「にゃあにゃあ」
急に葵が壊れ始めたのは衝撃だったのである。
「普段なにも無関心な葵がにゃんこに一目惚れなんて...」
「葵さんかわいいところありますね~」
「...ボクのこと心がない人みたいに言うのやめてよ」
っと話していると
「(!!!)」
葵は危険を察知してすぐに防衛態勢に入る。
後ろから黒ずくめの集団が公園を囲んでいたのである。
来海と月菜は葵の異変に気づき、すぐさま戦闘態勢に入る。
そして黒ずくめのリーダーだと思われる人物が声を上げる。
「はじめまして。少女だけとは都合のいい。」
「我々は柊学院の生徒が来るのをずっと待っていた。」
「お前たちは運が悪い。おとなしく捕まって交渉材料になってもらうぞ。」
どうやら学院の生徒を狙った組織でボクたちを誘拐するらしい。
いやな予感って当たるんだよな~。
「それでボクたちをどうするつもり?」
「そうよ!!人質になる気なんてないわ!!!」
「...っ」
月菜だけは怯えていた。
月菜は大企業の娘なので交渉材料としては優秀すぎるのである。
「リーダー あれはカテックの社長の娘ですよ!最高ですね!」
「ほぉ...これはラッキーだったな。」
目線が月菜に集中する。
それがわかった月菜はさらに怯え始めてしまう。
「さて...リーダーちゃっちゃと捕まえましょう!」
「おう。抵抗したらわかってるよな...?」
どうやら一気に捕まえるらしい。
人数はざっと20人ほど。
「来海、月菜を守れる自信ある?」
「うーん...数が多いから防衛ぐらいしかできないけど大丈夫だよ!」
「ごめんなさい。私が足手まといになってしまって...。」
「謝罪は終わってから。とりあえずなんとかする。」
全員マスクとサングラスをつけているから光は使えない。
だからと言ってこの数。プラス月菜を守りつつ戦うしかない。
「(とりあえず近い二人をどうにかするか。)」
「来るよ!!」
来海の掛け声とともに黒ずくめの集団は一斉に襲い掛かる。
葵の方には二人がかりで抑えに来た。
手にはナイフとバット。
「...いいスイングだ」
ますはバットを振り降りしてきた一人に対してみぞおちに向かって真空波を打つ。
その隙にもう一人が斬りかかりに来るが、
「速さが足りない。」
ナイフは空を切り、そして先ほどと同じように首元に向かって真空波を放つ。
この状況を見て黒ずくめの集団は動揺が隠せなかった。
「おい!なにをしている!さっさと取り押さえないか!!」
「今度は5人がかりで行きます!任してください!」
っと黒ずくめの集団は葵の周りを囲うように陣形を取った。
「何するかって思ったら...くだらない。」
「(仕方ないから一気に行くか。)」
集団が一斉に葵に襲い掛かるが...
5人は掴みにかかった時には葵は姿がなく。そして。
「...フリーレイン」
葵が呟くと上空からすごい数の氷柱が降ってきた。
5人は何もできずに倒れた。
「おい!どうなってやがる!!」
「リーダー!もしかしたらなんですけど...」
「なんだ!いまそれどころじゃないだろ!!」
「あの魔法を使えるのって柊の天才なのではないでしょうか...」
「!?」
その天才と呼ばれるやつがこんなところにいるはずがない。
「バカなこと言ってないでさっさと取り押さえるぞ!」
「はいぃ...」
ちょっと余裕が出てきたので来海たちの様子を伺う。
「来海、大丈夫?」
「よゆーであります!!来海ちゃんって何でもできるんだぞ!!」
「(なんだ。ちゃんと倒してるじゃないか。)」
なんだかんだで防衛しかできないと言っていた来海は3人ほど敵を倒していた。
「...さてリーダーさんよ。」
「まだやる?」
黒ずくめのリーダーはさすがに焦っていた。
「お前らバカなのか!こんな小娘さっさと捕獲しろよ!!」
「リーダー!やっぱりあいつは柊の天才です!」
「寝言言ってないでさっさと行け!」
「来海。ちょっと離れてて」
「うん!わかったのであります!」
葵は来海を少し遠くまで離した。
この際仕方ないか...。
「じゃあちょっと力入れるから」
「はっ?」
葵は一瞬で敵の目の前に立ち、一瞬で敵を無力化した。
それを数回続けてるうちにリーダのみがそこには立っていた。
「おい...どういうことだよ。」
さすがに相当焦っているようだ。
「どういうことって全部倒しただけだけど」
「ありえない。お前は人間じゃないだろ。」
ひどいこと言うなぁ...
ボクたちのこと襲っておいてそれはないと思う。
「さて、じゃあリーダーさんよ。降参する?」
黒ずくめのリーダーはゆでだこのようにキレていた。
次の瞬間
「もう許さないからな!死んでも知りはしない!」
「うおおおおぉぉ!!」
突然黒ずくめのリーダーからすさましいオーラが出てきた。
「なんだあれ。改造人間ってやつかな」
少し遠くて見ている来海たちはさすがにヤバいと思い物陰に隠れていた。
「来海―ちょっとヤバそうだから頑張って防壁張っといてね。」
「えっ!?わかった...?」
来海は混乱しつつも葵の指示に従い防壁を張る準備をし始める。
さて...どうしたものかな。
「行くぞ小娘!」
その言葉とともに葵に対して火炎放射器のような魔法を使ってきた。
「ふーん。火力はまぁまぁかな。」
「よいしょっと」
葵は簡単に魔法を止めてそのまま魔法を消滅させた。
「これならどうだ!!」
怒りに身をまかせ、落雷並みの雷撃を撃ってくる。
葵はそれを避けることはしなかった。
「魔力の消費が半端ないのにそんな魔法ばっかり撃ってたらだめだよ」
葵が言うように精度が落ちはじめ、黒ずくめのリーダーはその場に崩れ落ちた。
「...素人がむやみに魔法を連打するものではないよ。」
___________
「葵ー!大丈夫だった?」
「うん。勝手に自爆してった」
「そっか~!葵が無事でよかった!」
「月菜は?」
「大丈夫です!足手まといになってしまってごめんなさい...。」
月菜は謝罪したが、
「大丈夫だよ!みんな無事だから!!」
「そうね。無事無事」
「よかったです!葵さんすごくかっこよかったです!」
突然葵のことを褒め始めた月菜であった。
その後警察や教師が現場に来て事情を説明し、無事に喫茶店にたどり着いた。
「おおおお!ほんとに見つけてくれたんだね!ありがとう。」
「いえいえ!来海ちゃんにかかればこれぐらいは当然です!!」
「...(また調子に乗ってる)」
報酬として喫茶店のドリンクチケットを貰い、依頼は完了した。
「やっと終わった...。」
「さすがに来海ちゃんはへとへとなのだ!!」
「来海ちゃんは元気いっぱいですね~」
1日でここまで動いたのは久しぶりなような気がする。
今日は帰ろう。そうしよう。
「じゃあボクは帰るね」
「えー!!まだ一緒に居ようよ!!!」
「眠いから嫌」
「まぁ来海ちゃん、今日は葵さんが頑張ってくれたんでいいんじゃないですか?」
「...そこまで言うなら仕方がない!」
やったぁ。今日は早く帰れるらしい。
「じゃあそう言うことで」
「あっちょっと!!」
「葵さんまた明日~!」
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帰ると決めた葵はすごいやる気なのである。
「早く帰ってゴロゴロするんだ」
すごい勢いで改札をくぐり電車に乗り
最寄りの駅に着いたら家までダッシュで帰る。
帰宅部もビックリの速さである。
「帰って速攻寝るんだ...」
っと考えたときにはもうすでに家の前にたどり着いていた。
玄関のドアを開け、玄関にある写真に
「ただいま」
と言って自分の部屋駆け込み、そのまま寝る。
それがルーティンだったりする。
「おやすみせかい...」
そうつぶやき、葵は夢の世界に入るのであった...。