最強少女はのんびりしたい。   作:raihaku

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来海ちゃんが大変なことになりそうです。


最強少女の旧友の帰国とおしおきとプチ特訓。

 

昨日は来海の覚悟を聞いたのだった。

六花がいつものように起こしに来た。

 

「葵〜朝だよ〜」

「あと5分だけ」

「ダメだよ〜ご飯冷めちゃうよ〜」

「...起きるから引っ張らないで」

 

結局六花には逆らうことはできず、仕方なく起きることにした。

六花怒ると怖いからね。

 

二人は食卓に座り、朝ご飯を食べ始める。

いつものように駄弁ってたら葵のスマホに着信が入る。

 

「ん...来海かな」

「今日来るって言ってたからね〜」

 

葵はスマホを手に取り、通話を開始する。

通話に出ると葵は思いのよらない人物だった。

 

「なに?」

「なにとはなんだ。こっちは12時間飛行機で退屈だったんだぞ」

「あれ?来海じゃない。」

「誰だよそのバカそうな奴は?」

「嘘だよ」

 

「それで結衣。電話なんて珍しいじゃん」

「私だって電話ぐらいするからな。」

「そういう要件ではない。日本に着いたぞ」

「あっ早かったね」

 

通話の主はアメリカに居た結衣だった。

どうやら日本に着いたらしい。

電話越してもわかる安心感である。

 

「それで私たちは家に向かえばいいのか?」

「うん。菜乃がいると思うからそっちに向かって」

「わかった。ちゃんとお土産買ってきてあるからな。」

「楽しみにしてるね」

 

葵は通話を切り、六花に説明をする。

 

「どうやら結衣たち日本に着いたらしい」

「お〜結構早かったね〜」

「とりあえず菜乃たちと合流するように言った」

「なるほどね〜」

 

六花に3人の帰国を伝えると嬉しそうにニコニコしている。

ほんとかわいいな。

 

「ところで来海はいつ来るの?」

「さっきメールしてみたら朝ごはん食べたら来るらしいよ〜」

「あいつ学院はどうした」

「...サボり?」

 

葵は学院の特例で休みをもらってるので大丈夫なのだ。

来海はそうもいかないはずなのだが...。

 

「ちょっと来海に電話してくる」

「はいよ〜」

 

葵は来海に電話をかける。

来海は2コールで出た。

 

「超絶可愛い来海ちゃんに電話なんて!!今向かってる最中だよ!!」

「とりあえず君は学院に行きなさい」

「...?」

「とぼけない。ボクは休みだから」

「もう休みの電話はしたわ!だから大丈夫!!」

「...あとで覚悟しなよ」

 

葵はそう言うと来海の返答もなしに電話を切った。

なんか言いかけてた気がするけど言い訳なんて聞く気はない。

 

「来海ちゃんどうだった〜?」

「もう向かってるらしい」

「あちゃ〜なむなむ...」

 

六花はこの後起こる事を察したようだ。

そしてインターホンがなってしまった。

 

「おっ獲物が来たね」

「...グッバイ来海ちゃん。」

 

葵は素早く玄関に向かう。

普段の葵だったら考えられないであろう。

そして葵は玄関を開ける。

 

「あれ?葵が出迎えなんて珍しいじゃない!」

「来海。覚悟。」

「えっ?」

 

葵は玄関に来海を引きずるとそのまま投げ飛ばした。

 

「ちょっと!何するのよ!!」

「学院は?」

「さっき言ったじゃない!休んだって!!」

「それをサボりっていうの知ってる?」

「...そんなことはどうだっていいのよ!」

「反省する気はないんだ」

 

来海は反省する気はないらしい。

ほんとにこのバカは...。

 

「あとで相手してあげる。覚悟しておいてね」

「...?わかったわ!!」

 

っと言ってると六花が止めに入った。

 

「家が壊れる前にリビング行こうね〜」

「ちょ、六花引っ張らないで」

「六花ってもしかして強いのか...?」

 

来海は疑問を覚えつつ六花の後を追うようにリビングに向かった。

 

____________________________

 

リビングに少女3人が集まり、話が始まる。

 

「じゃあ来海。今日は何がしたい?」

「えっ?来海ちゃんに聞いちゃう感じなの?」

「葵はそうやって力をつけてくんだよ〜」

「そうなんだ!」

 

葵は基本的には本人が伸ばしたいところを重点的に鍛えるために

最初に何をしたいか聞いておいて、その項目に合うトレーニングをしていくスタンスなのだ。

決して来海に投げたわけてはない。

 

「扱える魔法の種類を増やしたいわ!!」

「ごめんそれはまだダメ」

「なんで!!」

 

来海の要望は却下された。

 

「来海はまだ基礎がしっかりしてないから。」

「来海の能力からすると種類は増やすことはできるよ」

「じゃあ何をすればいいの?」

 

「とりあえずゾーンをできるようにしよっか」

「ゾーンってなに!?」

「知らない?」

「原理は知らないわ!!」

「六花... 任せた。」

「えっ?私〜?」

「ボクは説明できるけど立花の方がわかりやすい」

「わかったよ〜」

 

葵はどちらかといえば感覚派なので説明は得意ではないのだ。

努力している人間に任した方が適任だと思った。

めんどくさいとは一ミリも思ってない。うん。

 

六花は説明を始めた。

 

「まず来海ちゃんが思うゾーンって何だと思う?」

「うーん。何でもうまくいく?みたいな感じかな?」

「普通はそう考えるだろうね〜」

「けど間違えではないよ〜」

「ゾーンは極限に集中している状態ってことなんだけど」

「例えばテストを受けるときにできる!みたいな気持ちになったことはある?」

「体育の授業の高跳びの時になんか飛べるって思ったことはあるわ!」

「うんうん。だいたい合ってるよ〜」

 

そういえば来海って運動神経よかったっけ。

学年の中でも上位だったはずだ。

 

「じゃあゾーンを意図的に発動できるって知らないよね?」

「えっ!?そうなの?」

「練習すればできるようになるよ〜」

「じゃあ来海ちゃん最強になれるじゃん!」

 

まぁそう思うよね。

来海ならそう言うと思った。

 

「じゃあ来海ちゃんは今できる?」

「やってみる!」

 

来海の前には菜箸とビー玉と空のペッドボトルが用意された。

 

「じゃあ菜箸でこのペッドボトルにビー玉を入れてみて?」

「落としたりペッドボトルに触れたらダメだからね」

「わかった!!」

 

来海は挑戦してみるが、何回やっても入らない。

悔しいのか感情的になり始めた。

 

「もー!!なんで入らないの!!」

「来海。時間切れだよ」

「来海ちゃん。終わりだよ〜」

 

来海は悔しそうにしている。

 

「ごめんね来海ちゃん」

「実はこのビー玉ペッドボトルに入らないんだよ〜」

「えっ!?」

 

衝撃のことを聞いた来海は怒りをぶつけ始めた。

来海らしい。

 

「葵!!ちょっと!どう言うことなの!!」

「来海を試したんだよ」

「なんで!!」

 

「来海ちゃん。普通に考えてみて?」

「ビー玉のサイズとペッドボトルの口のサイズって合ってる?」

「...あっ。」

 

ペッドボトルを見てみると、ビー玉が微妙に入らないサイズであった。

来海はまんまと引っかかったのである。

 

「来海ちゃんは入らないビー玉を必死に入れようとしてたんだけど、」

「それにいつ気づくのか見てたんだよ〜」

「そういう事なのね!気づかなかった!!」

 

来海は納得したようだ。

まだまだだけど。

 

「来海ちゃんは集中じゃなくて遊び感覚でやってたから気づかなかったんだよ〜」

「来海。ダメなところが数箇所ある。」

「どこ??」

 

葵が説明をし始める。

 

「まず六花が言ったように遊び感覚でやっていたこと。」

「冷静に考えたらわかること。」

「感情的になって自暴自棄になったこと。」

 

「...。」

 

「仮にこれが爆弾だったして入らないものに時間を割いているんだよ。」

「来海はこれぐらい入るでしょ。って気持ちでやっていたからダメなの。」

「それで次は冷静になったら考えれる。ちゃんと見えるものなんだからちゃんと観察すればよかったんだよ。」

「一番ダメなのは冷静さを忘れ感情的になってイライラしたこと。」

「戦場で感情的になったら犬以下だよ。」

 

「...はい。」

 

「とりあえず来海のトレーニングの方法は決まった」

「そうだね〜」

「とりあえず来海は感情を無にするトレーニングをする。」

「無?どういうこと?」

 

「簡単な話だよ。何も考えないトレーニングをするんだよ」

「そんなことができるの?」

「誰でもできるよ」

「教えて!!!」

 

来海は疑問に思いながら葵に聞く。

 

「座禅だよ」

「座禅ってお寺とか行くとできるやつ?」

「そう」

 

座禅。

座布団に腰を落として呼吸を集中させ、頭の中で数字を浮かべ、自然と呼吸を行う。

集中力を切らしたり、少しでも身体が動いたら警策でぶっ叩かれるのだ。

 

「こんな感じ。」

「なるほどね!」

「これなら集中力のトレーニングにもなる」

「やるわ!!!」

 

来海はなぜかやる気に満ちている。

キツいことを知らないのであろう。

まったく。来海らしい。

 

「じゃあとりあえず40分ぐらいやってみようか」

「わかったわ!!」

 

葵はどこからか座布団を持ってきて、来海を座らした。

警策はないらしく代わりに竹刀を持ってきていた。

 

「葵...?優しくね...?」

「遠慮はいらない。任せて。」

「じゃ、はじめ。」

 

来海は開始10秒で葵に叩かれる。

 

「痛っ!ちょっと葵!!」

「喋らない。」

 

開始5分で20回叩かれる。

集中もクソもない。

 

「はい後35分」

「まだそんなににあるの!?」

「喋らない。」

「痛ぁ!!!」

 

見ていた六花は思った。

「(これ多分さっきの仕返しなんだろうな

〜)」

 

いつの間にか30分が経っており、残り5分のところまできていた。

 

「あと20分ね」

「ちょ!?」

「...。」

「おっ。ちゃんと黙ってる」

 

六花がびっくりしていた。

葵はサラッと嘘ついて時間を伸ばしたのだ。

葵を見ているとすごく真剣な顔をしていた。

 

「(なるほど。そういうことか〜)」

 

葵は来海の集中力を見て、時間を伸ばしたのだ。

六花はさすがだな〜っと思っていた。

 

ここまでだと予想してなかった葵は少し驚いていた。

最初はどうなると思っていたが、15分過ぎた時点でなにも応答がなくなった。

寝ているのかと思ったが、ちゃんと起きてるのは確認している。

どこまで行けるか試したくなったので時間のカウントを教えることをやめることにした。

 

「(ふーん。来海やるね)」

「(これならもしかしたら...。)」

 

いつの間にか座禅を始めて1時間半経っていた。

来海は依然、全く動くことはなかった。

流石に葵は止めることにした。

 

「来海。終わり。」

「ん...?もう終わり?」

「えっ。終わりだよ」

 

葵は驚いた。

流石にやり過ぎたと思っていたので、ここまで来海が粘るとは思っていなかったのだ。

 

「来海。時計壊れて倍やってた」

「え!?嘘!!!」

「でも来海。多分ゾーンできるよ。」

「ほんと!?」

「やってみないとわからないけど。」

 

葵は試したくなっていた。

ここまでできるのであれば戦力としては一流になれると思ったからだ。

 

「六花。地下室の準備して。」

「え?わかった〜」

 

葵から言われると六花は足早に廊下に向かっていった。

 

「地下室って?」

「地下に練習室があるから」

「なるほどね!!」

 

来海と話していると玄関のドアが開く音がした。

 

「あれ?葵?誰か来たみたいだよ?」

「え?」

 

玄関の方から声が聞こえる。葵の聞き覚えがある声だった。

 

「葵ーお土産持ってきたよ〜」

「なんだ結衣か...。」

 

リビングの扉が開き、そこにいたのは黒髪ショートカットの少女だった。

 

「お〜い葵。きたぞ〜」

「別に今日持って来なくてもよかったのに」

「早めに渡したかったからな。」

「ほんと几帳面なやつ」

「なんか言ったか?」

「なんでもない」

 

来海を放置して話していたので来海から苦情がくる。

 

「来海ちゃんを置いてかないでよ!!」

「あっ忘れてた」

「葵ー!!」

 

「なんか楽しそうだな」

「そうでもない」

「葵ー?この子誰?」

 

来海が疑問になってるであろう。

自分を置いておいて話し始めたからね。

 

「結衣。このバカが天壌 来海。ただのバカだよ」

「バカとはなんだ!」

 

「ごめんね?話には入れなかったよね?」

「私は灰原 結衣だよ。」

「葵からは話を聞いてるよ〜」

「めんどくさい。かまちょ。って〜」

「ちょっと葵ー!!どういうこと!?」

「そのままだよ」

 

結衣さん。初対面の人にボロクソ言うってメンタル強過ぎませんかね。

 

「とりあえず結衣。一回地下室行こうか」

「え?なんで?」

 

結衣は来て早々に地下室に行くと言われてなんなんだって思ってるのであろう。

そりゃあそうだよね。

 

「今から来海の実力の成果を見ようと思ってた」

「あーなるほど。それでなんで私なんだ?」

「ほんとは六花に相手してもらおうと思ったんだけど、丁度いいし」

「結衣が相手にしてあげて」

 

結衣はなんとなくわかったようでひとつ返事で了承した。

結衣さん強いからね。まぁ大丈夫かな

 

「ちょっと葵!!急に初対面の人と戦うってどう言うこと!?」

「そのままだよ。来海の実力もちゃんと見ておきたいし。」

「...わかったわよ!やってやるわ!!」

 

ほんとその辺来海って男気あるね。

感心するよ。

 

「とりあえず行こっか。」

「わかったわ!」

 

3人の少女は地下室に向かう。

 

___________________

 

地下室に向かうと六花が準備を終わらせていた。

 

「葵〜準備は終わってるよ〜」

「うん。六花ありがとう」

 

「あれ!?結衣じゃん〜」

「おう。六花久しぶりだな」

 

「感動の再会ってやつだね」

「そうね!感動するわ!!」

 

このバカはほんとにそう思ってるのであろうか。

 

「とりあえず六花。結衣に相手してもらうことになったから。」

「あ、そうなの?まぁ結衣なら大丈夫だといいけど...。」

 

「ねぇー葵〜」

「どうしたの来海」

「結衣さんってどれぐらい強いの?」

「教えたらビビっちゃうからダメ」

「...わかった」

 

来海と結衣は準備を終わらせ、葵のもとに集まる。

 

「とりあえずルールは身体に障害を負わせるようなことは禁止だよ」

「それ以外はボクの判断で止めるから気をつけてね」

「どちらかが降参するかどちらかが倒れると終わりだからね。」

「まぁ怪我しないようにね。特に来海。」

 

来海は緊張しているみたいだ。

結衣は威圧感半端ないから仕方ないよね。

 

こうして二人の試合は始まろうとしていた。

 

 




次回は結衣と試合をします!

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