砲艦外交しかねーだろの続きです。
何故か続いてしまいました。
つまんない会議をしているだけです。
休日とハニワ一号様ゲートクロスと二二三様の日本国召喚クロス。
日本国召喚:朝田泰司×レミール
裏設定:玉城真一郎×マリーベル
裏設定:グリンダ騎士団超強化
パーパルディア皇国の戦力や日本国召喚世界の時間軸は二二三氏のお話に合わせますが、こちらも超強化が入っております。
北側諸国会議。
元は対南天諸国に対してのカウンターとして、定期的に招集されるようになっていた国際会議だ。
かつての議長国は大国間での持ち回りと、最小国にして大日本帝国および神聖ブリタニア帝国より最恵国待遇として迎え入れられているシーランド王国が議長国として議会を取り仕切ることが多く、その他の中小国には発言権はあれども、議長国として会議の采配をする事は出来ない構成となっていた。
ここに後に加入したAEUが議長国ポストを手に入れたり、常任理事国──大日本帝国・神聖ブリタニア帝国にAEUが入るなど、最後に加入しておきながらのこの優遇っぷりに、だが怒りを覚える国は皆無だった。
AEUの前身は欧州貴族連盟ユーロ・ブリタニア。元よりその組織時代には加盟し、常任理事国として名を連ねていたからだ。その名が変わっただけの話。否、正式に国土を回復させて発言力は高まったと見るべきだろう。
異星大転移事件前、最後に起きた二つの戦争。南天が中華へと大東征を掛け始まった、世界大戦。大清連邦と高麗共和国も参戦し、中華・ジルクスタン連合の敗戦は必至と見られていた戦争に、AEUは独自の判断で参戦を決めようとしていた。
これにはAEU宗主と共同代表として並び立つ、アドルフ・ヒトラーAEU宰相の意向が大きく働いていたのは、今更持ち出すべき話題でもないだろう。
ヒトラー宰相は、民衆にも見える公共放送の入った議会演説で語った。己が心情を、己は言葉で。
『我らがユーロ・ブリタニア。いやAEUの喪った物は大きい。旧支配者たる愚かなりしE.U.ユーロピア共和国連合ことユーロユニバースに搾取され死んでいった地方民と、貧困層へと落とされていた民衆。南天に奪われた巨大な土地赤道以南アフリカ。これらは二度と返って来はしないっ! 死したる者は蘇らぬ故っ! 白に教化された地は元に戻せぬ故にっ!! だがァっ!! シベリアは違うっ!! 大清連邦という盗人に奪われっ! その上あの地に大火球を発生させっ、毒をまき散らす大量破壊兵器を使用した高麗共和国の如き殺戮国家に未だあの地を蹂躙されて居るっっ!! 我が国にっ、我が国家連合には残念ながら南天という超軍事同盟に立ち打つ力は無いっ!! だが、諸侯諸君っ、そして多くの臣民諸君っ、安心したまえっ、我らは、我らAEUは過去も今も一人では無いのだっ!! 心強き友が居るっ! 背中を預けることの出来る戦友達が居るっ!! 大日本帝国っ、神聖ブリタニア帝国っ、彼の国々が我らを見ていて何もしないことは無いっ!! 後顧の憂いは此処に断たれたッ、故にっ! 故に今こそっっ!! 我々は最後に取り返す事の可能な失地を取り返さねばならんっっ! AEU諸侯諸君っ! そしてこの演説を聴いている臣民諸君っ!! もう一度立ち上がろうっ! 今一度この私と我が盟友ヴェランスに力を貸してほしいっ! 有能なる我がAEUの全臣民諸君っ!! 行こうっ、東の地へっ!! 極東ロシアで苦しみに喘ぐ同胞を解放しにっ!! 今一度失地を奪還・解放するのだっっ!! 我ら一人一人の手でっっ!! ジィィィィィク・ハァァァァイルッッッ!!!』
勝利万歳と叫ぶヒトラー宰相の隣で、立ち上がった美丈夫、肩下へと伸ばされた黒髪を一つに束ね、白を基調とした豪奢にして静謐なる正装を身に纏う、口ひげの似合う男は叫ぶ。右手を左斜め上へと掲げながら。
盟友アドルフ・ヒトラーと共にユーロ・ブリタニア宗主として欧州解放戦争を戦い抜き、見事失地奪還を果たした、オーガスタ・ヘンリ・ハイランド、ことヴェランス皇帝は叫んだ。
『我が盟友アドルフ・ヒトラーと、そしてこの私ヴェランスに、今一度皆の力を──ジィィク・ハァァイル!!!』
二人の絶対的指導者の叫びに、会議場の諸侯は、一人、また一人と立ち上がり。
聖ミカエル騎士団の副団長シン・ヒュウガ・シャイング、その弟で聖ミカエル騎士団№3アキト・ヒュウガ・シャイング。二人が右手を斜め上前方へと掲げて叫んだ。
『行こうッ、東の地へッ! そして盗人共を斬り捨て追い払いッ。奪い返すのだッ! ジーク・ハイルッ! ジーク・ハイルッ!』
ミケーレ・マンフレディ聖ミカエル騎士団団長が叫び、アンドレア・ファルネーゼ聖ラファエル騎士団団長が続き。他の諸々侯も次々と続いていった。
その流れは貴族だけに留まらず、ユーロユニバースの圧政から解放して貰い、自由を謳歌しだした民衆にまでテレビやラジオを、スマホなどの媒体を通じて広がっていった。
ジーク・ハイルッ! ジーク・ハイルッ! ジーク・ハイルッ! ジーク・ハイルッ! ジーク・ハイルッ! ジーク・ハイルッ! ──―。
そして最後に。
『ジーク・ハイルッ! 我らAEUは残された失地シベリアの地を解放せんッ! 行くぞ東へッッ!!』
このヒトラー、ヴェランス号令の元動き出した四大騎士団と各国騎士団、総勢600万の最新式兵装で身を固めた欧州の大軍勢は、シベリアの高麗自治区と大清連邦になだれ込み。
時同じくして高麗本土にある危険物N号兵器の排除のためと、南天と戦う為に動いた大日本帝国とシベリア境界の地で握手するといった出来事があった。
AEUの実力もあれど、1200万の大動員と24こ空母戦闘群、24個遠征打撃軍、千隻ほどの強大な艦隊に1万に達する雲霞の如き航空機の群。
この大攻勢の前に高麗共和国と大清連邦は三日という短期間で踏み潰されて消滅。
大日本帝国はそのまま中華連邦へと軍を展開させていく。その更に後背からは1600万の神聖ブリタニア帝国軍が援軍として迫り中華大陸へと上陸、中華連邦協力の下に。
ついにジルクスタンの地で南天条約機構と北側諸国の二大超大国がにらみ合い一触即発の事態に。
一年数か月に渡る一進一退の攻防が繰り広げられる、凄惨な大戦が続き、AEUオスマン帝国、中華連邦、ジルクスタン、高麗共和国、大清連邦、そして大日本帝国・神聖ブリタニア帝国、南天条約機構。
全体で8000万人以上の空前の死者を出した戦争は終結を迎えた。この時に恐ろしかったのが二つ名の超大国勢力たる三つ。
大日本帝国・神聖ブリタニア帝国・南天である。この三国、死者数もとてつもないが、終戦時に造り上げていた兵器の数が尋常ではない事になっていたのだ。
日本:空母30 強襲揚陸艦30 通常揚陸艦艇数百 主力水上艦艇千数百 浮遊航空艦艇2千以上 KMF数万騎 航空機2万機以上 戦車十数万両。
ブリタニア:空母56 浮遊航空艦艇数千 主力水上艦艇数千 KMF数万騎 航空機数万機 航空機数万機 戦車十数万両。
南天:空母42 強襲揚陸艦50 主力水上艦艇数千 浮遊航空艦艇3000前後 KMF7万8千 航空機数万 作戦車両35万両。
確認されている範囲ではどこを見てもインフレを起こしていたが、各国ともこれをこれからの常備軍に据えるという。
つまりは、世界大戦をしてその後でも財政が有り余っているという事だ。無茶苦茶としか言えない三勢力に世界中は恐怖した。
中華復興の条約など日本で色々と事業が始まっていく、そんな日常が戻り始めたある日。
北側諸国の大転移事件が起きたのだ。北側の宇宙ステーション4基も同時に転移。多くの人工衛星も。
また再びの非日常が始まってしまうのだろうか?
人々は恐怖したが、ふたを開けてみればそれはごくごく普通の平穏な日常であった。
ただ、北側諸国が異世界に大転移した。それだけの。
皆の心は世界大戦直後で麻痺していたのだろう。
非現実を現実として簡単に受け入れてしまえる心の隙間が出来ていたのだ。
冷静になってからも特に大きな事件が起こらない為に平和な日常を過ごしていた。
そんな中で開かれた大転移後の三度目の北側諸国会議。
参加国はいつもの面子。日本・ブリタニア・AEUを中核とした、北側全ての国であった。
大日本帝国。
神聖ブリタニア帝国。
AEU。
シーランド王国。
アルガルヴェ連合帝国。
ギアナ公国。
エクアドル公国。
ペルー王国。
アラウカニア・パタゴニア王国。
インドネシア共和国。
フィリピン共和国。
ティモール国。
パプアニューギニア共和国。
インドシナ連邦。
ナウル。
クウェート王国。
一見して数が少ないようにも見えるが、AEUとインドシナ連邦、アルガルヴェ連合帝国は国家連合であり、仮にバラバラで数えれば幾十とある為。
この場にいる代表国家だけでは語れない物が在った。例えばそのAEUはAEU内部でも細かく分かれているために、派遣されてくる人間が都度変わる事も良くある。
基本皆仲の良い国家同士である為、精々揉めるとすれば、食べ物の話題が出たときだけ。軍配はいつも大日本帝国にあがっているが。
なお、投票は基本的に一国一票。今や超大国へと駆け上ったAEU、元よりの二大超大国大日本帝国・神聖ブリタニア帝国でも一票は一票。
時に超大国が三票重なっているときに別の中小国が全票反対意見に回ることもある。その時は得票数の多い方が採択されるのだ。
「ええ、この度の議題ですが、二つ。場合により三つとなります」
議長国のアラウカニア=パタゴニア王国から第二王女アリシア・アントワーヌが開催宣言と共に言葉を発す。
とにかくこの北側諸国会議、自由すぎて開催から十分で雑談の場になる事もある。仲良しグループなので仕方が無いのだが、締めるときは締めなければならない。
ふとシーランド王国国王ルイ・ヴェーツが、女性用のタイトな黒いスーツを着こなしている、アリシア・アントワーヌの肩を見て声を発した。
「おおッ! 弁護士試験に合格したのかねッ!!」
アリシア・アントワーヌ王女の肩に燦然と輝く弁護士バッジ。
これを見た日本の澤崎敦官房長官が。
「アリシア王女、王位継承権のご取得、おめでとうございます」
会議に参加していたブリタニアの宰相シュナイゼルがイケメンな顔に更なる微笑みを作りながら、イケメンに磨きを掛け、祝辞を述べる。
「アリシア・アントワーヌ第二王女も、これで第一王女に並びましたね。アラウカニア=パタゴニアの王位継承は特殊ですからね」
特殊なのだ。アラウカニア=パタゴニアの王位継承は。これは初代国王オルリ・アントワーヌ一世が弁護士であった事から始まった王家の風習。
一、次代国王には弁護士資格を要とする
二、王位継承順は無く、王位継承裁判で勝ち抜いた者が最終的に王位を得るものとする。
他国には無き奇妙な風習故に、アラウカニア=パタゴニアの王位継承裁判は誰が勝つかを面白がってみる者も多い。この裁判だけはテレビ中継、インターネット中継が入るため、裁判を見たことが無い者でも裁判の仕組みが細かく分かるようになっている。
砲艦外交がきかねーアホもいるだろ
「ありがとうございますヴェーツ陛下、サワサキ官房長官、シュナイゼル皇子、……しかし、姉上はこれまでの裁判で負け無しの猛者です。私の様な若輩者が勝てる相手では御座いません」
そう自身を卑下するアリシア王女に、澤崎は。
「人生何が起きるか分かりませんよ。私などこの年でいきつけのBARで知り合った二十代の女性と再婚ですからね」
「貴国は年の差婚が多いだけでしょう」
とインドネシア代表がちゃちゃを入れ。
「家の妻怒らせると私を海に放り捨てるのですぞ?!」
ナウル首長が怯え。
「君たち分かっていないな女性への接し方という物を」
ムッソリーニAEU代表が言うと。
「貴様等は見境が無いだけだ」
中規模国程度のギアナ公国代表が遮る。
場が混沌とし始めてきた。これではまた議題から大きく外れてしまうと、アリシアはこほんと咳を一つ。場を静まらせた。流石は弁護士である。
「本日の議題に戻らさせて頂きます。雲の向こうの荒廃した世界について」
雲の向こう。北側諸国の首脳部では情報共有が為されている。大日本帝国の聖域、神根島近海に何の前触れも無く現出した高さ20㎞、幅10㎞、海中の深さ3㎞という、平行世界へと続く門。
これは向こう側のブリタニアが世界征服を実行に移している真っ最中に有り、またユーロユニバースの恐るべき荒廃振りに情報を仕入れたAEUのヒトラー宰相が戦略フレイヤ潜水艦を100隻も送り込む無茶振りまでして、ようやく平和裏というか高圧的接触にこぎ着けた相手であった。
その相手、こちらでは平行世界ブリタニアと呼ばれている相手の軍事力は、一言で言えば脆弱に過ぎる物。こちらの日本の無頼・改でサザーランドやグロースターでさえ撃破可能なレベルの技術的格差があるという。
平行世界で彼の国に侵略されている被侵略国は議題の中で。
「友好など無い。平行世界のブリタニアなど、ヒトラー宰相閣下の言うよう滅ぼしてしまえば良い」
これは特に南ブリタニア諸国や東南アジア諸国の間で大きく反発を招いた。
「澤崎官房長官。貴国が中心となって平和裏な砲艦外交で収めたと聞いている。世界が違うとは言え正直納得しがたい」
フィリピン代表が苦言を呈す。彼の国もエリア化されているからだ。
「それなら我が国もエリア化されてますよエリア11らしいです。荒廃は凄まじく怒りを覚えました。御方々の冷静な判断を頂かなかった場合。枢木は向こうのブリタニアを攻め滅ぼすつもりでいたようです。接触できた相手がこちらと同じで聡明だったシュナイゼルで助かりましたよ。ああ、失礼、シュナイゼル殿下のことでは御座いません」
少し気が昂ってしまったのか、澤崎もいつの間にやら暴言を吐いていた。この場に本人が居るにもかかわらず。
これに居心地が悪くなるのがオブザーバー参加というか、お客さんとして招かれていた平行世界ユーフェミアと平行世界シュナイゼルである。
アルガルヴェ連合帝国の代表が嫌みのように言う。
「我がアルガルヴェ連合帝国は、AEUとは非情に親しい関係でしてね。ヒトラー宰相への口利きをすることも可能です。くれぐれも心象を悪く為される発言だけはお控えください。シュナイゼルさん、ユーフェミアさん」
私を怒らせればヒトラー宰相閣下が黙っては居ないぞという暗喩。ブリタニアの皇子皇女に対してさん付け。普通ではあり得ない事がこの場では起きている。
それもそう、この場には穏当な接触を図れた、上手く国交開設へと取り付けられたとは言え、それは大らかな大日本帝国と、その盟邦神聖ブリタニア帝国だからである。
それ以外の国は無関心か、どちらかと言えば心象が良くない。AEUだけでもブリタニアを滅ぼせる。それを知っているからこそ、二人は黙って針のむしろに立たされているのだ。
「何なら私の権限で戦略フレイヤ潜水艦をアルガルヴェに貸与してやろうかね。しかし、だ。あなたの様なお嬢さんにそんな事をする訳には参りませんな」
悪戯好きの子供のように口走るAEU№2ベニート・ムッソリーニ。彼にも戦略潜水艦を動かせる権利はある。が、そんな事はしないよとだけ言い平行世界のユーフェミアに微笑を贈った。
ユーフェミアはありがとうございますと頭を下げる。
「我が国の侵略戦争と植民地政策。。これもまた我が国の業であると、わたくしは理解しております。この度の北側諸国の皆様との出逢いはその業を断ち切る絶好の機会であるとわたくしは捉えております」
気丈な、向こうの世界のユーフェミアは、肌で感じる敵意に負けそうになる自分を奮い立たせながら、自分の考えを述べていった。
「ほう、連邦国家。自治国制度。つまりAEUや我がインドシナのような形の国ですか」
インドシナ連邦の代表が思うところを述べた。無論インドシナ連邦とAEUでは比較にならない国力差があるが。
これを向こうの世界のシュナイゼルが継ぐ。
「はい。ゆくゆくは全てのエリア、植民地を解放し、帝国は帝国のまま連邦国家とすることを考えております。この度のことで父もまた思うところもあり、目も覚めたのか。徐々に国家制度を変えつつあります。こちらのユーフェミアの提唱を受け入れる形で。無論私自身も全力でサポートして参ります故、どうか北側諸国の皆々様に置かれましては長い目で我が国の在り方をお見届くださればと」
ここで言葉を切って一礼、席に座る平行世界のシュナイゼル。
すると場の空気を暖めようと思ったのか。此方の世界のシュナイゼルがばつが悪そうに苦笑いで話す。
「ふ、ふふふ、いや、申し訳ありません。平行世界のブリタニアの方々が我が妹のユーフェミアや、私と同じ顔をしておりますので私が責められているような気がしてしまいましたよ。何かごめんなさい」
冗談めかして言ったシュナイゼルの一言に冷たくなっていた場の空気が戻る。
そして議題は次に。
「次に、ですが。この異星世界で出逢った友好国クワ・トイネ公国。クイラ王国を、我々を非礼な態度で追い返してくれたロウリア王国とかいう超弱小国が狙っていた件、どうやら潮目が変わったようです」
議長であり弁護士でもあるアリシア王女の視線が、議場の隅っこで小さくなっている長い銀髪の女性に向けられる。
黒を基調としたドレスを身に纏い、頭には金のサークレットを戴き、その美貌は本来なら男を蕩けさせるに十二分の威力を発揮するのだろう。
しかし美男美女ばかりと顔面偏差値の高いこの場ではけっこう綺麗な女性だな程度で終わってしまう。
かつての第三文明圏の覇権主義国家。パーパルディア皇国皇族にして、駐日パーパルディア皇国大使にして一外交官、レミール皇女であった
その隣には従者のようにして日本の外交官朝田泰司が控え、レミール皇女を支えていたが、朝田も朝田でこの面子に緊張していつも通りとは行かない様子。
だが、この面子の圧力の中より誰がレミール皇女を守れるのか? それは他ならぬ自分だけだろうとして自分を鼓舞していた。
「パーパルディア皇国代表レミール皇女」
「は、はは、は、はいッ」
「そう緊張なさらず。貴国にとって大切な話で有り、またくだらない話に過ぎませんので」
言葉を切ったアリシアは手元の書類をめくる。
「まず、貴国、パーパルディア皇国を、我が北側諸国にオブザーバーとして参加をさせるという決議。この場にて議決します」
賛成16。
反対0。
「よってパーパルディア皇国は我が北側諸国にオブザーバー参加が認められました、おめでとうございます」
「おめでとうお嬢さん」
早速AEUのムッソリーニが見目麗しいレミールを口説きに掛かるも、朝田がブロック。
「んん? 一外交官が出る幕では無いぞ?」
「申し訳御座いませんムッソリーニ様。レミール皇女は疲労がたまっておりますので、またの機会にしては頂けないでしょうか」
朝田の背中に額に冷や汗が浮かび流れ落ちる。当たり前だ、自分が今ブロックしている男。イタリアの頭領にしてAEUでは№2に当たるとんでもない御方なのだから。
一外交官が刃向かえる相手ではない。本来ならば。その背に愛するレミール皇女を抱いてなければ今すぐにでも這いつくばって、命乞いでもするべき相手なのだ。
「……まあ良いだろう。売約済みなら手は出さないよ。その代わりに今度日本の良いパスタ屋に連れて行ってくれたまえ。くれぐれも注意して置くが、ナポリタンとか言うフザケタのだけは止めてくれたまえよ」
「じゃあ俺も挨拶に」
「あなたは宜しいのです。席に座っておいてくださいませ」
シーランドのヴェーツ国王夫妻の夫婦漫才に場はまた暖まる。
「これに伴い、貴国パーパルディア皇国へ北側諸国より軍事支援が入ります。さすがに自衛の戦力があの程度の失礼ですが紙のおもちゃでは不味いので」
そこまで聞いてレミールは気を失いそうになった。あの供与されている戦力で紙の軍隊?
どうなっているのだ北側諸国は?!!
「まあ供与ですが品目は既に決定しておりますので目を通して置いてください。念のためにこれまで貴国に軍事供与をして来られた大日本帝国・神聖ブリタニア帝国・AEUの三国による供与ですが三線級品を混ぜるとのことです。恐らく貴国は神聖ミリシアル帝国を超えて列強一位となるでしょう。おめでとう御座います」
渡された品目。それを見たレミールは今度こそひっくり返った、朝田が身を挺して彼女を抱き締めて立たせていたが。
中央歴1640年7月3日現在 パーパルディア皇国軍
基準排水量70000t級のパールネウス型戦艦×4艦
基準排水量40000t級空母×4艦
基準排水量14500t級重巡洋艦×4艦
基準排水量2200t級駆逐艦×16艦
基準排水量1100t級コルベット×12艦
基準排水量10500t戦車揚陸艦×4艦
掃海母艦×1
掃海艦×4
60式主力戦車×1000輌
90式VTOL×16機
ゼロ式艦上戦闘機52型360機
ゼロ式【陸上】攻撃機240機
震電改×500機
BF109改×500機
特別機・橘花二式×100機
特別艦・7200t級ミサイル巡洋艦×8
P51マスタング改×500機
旧式無頼・旧式グラスゴー×各500騎、計1000騎
90式VTOL輸送用×500機
軽斑鳩級浮遊航空艦×1艦
カールレオン級浮遊航空艦×2艦
「こ、これは、これほど、の……」
「何でもありません。これでもシーランドに勝てませんので。シーランドの艦艇が積載しているVLSの対艦ミサイルおよびKGFで全て沈められます。戦闘機の数も対空ミサイルやCIWSの掃射にはゴミと同じです。それにシーランドには第8.5世代機、第9世代機KMFが無数に配備されておりますので。貴国の戦闘機2,000機程度なら直ぐにスクラップです、貴国に供与される浮遊航空艦旧式ですので、8.5世代機や、強力な対空ミサイルなら撃沈可能です。以上の事から貴国に供与して問題ないと判断された兵器を一から作り上げて贈呈させて頂きました。なにかご意見などは?」
「こ、これでも、これほどの戦力でも北側諸国の最も小さな国シーランド王国に負ける……?」
ぽつっと零してしまったレミールの失礼な一言を聞いていたヴェーツ国王は。
「本気でやってみるかね?」
そう挑発し。
「あなたお止めくださいみっともない」
王妃に窘められていた。
「皆さん宜しいでしょうか」
話が進まない、ああ進まないと、冷静であらねばならないというのにいらだち始めた弁護士王女。
彼女はとっとと三つ目の議題を述べるべく口を開き話した。
「ロウリア王国は恐らく一ヶ月後以降、皇歴……ああ中央歴ですね。中央歴1640年8月末くらいには動き始めるでしょう。貴国パーパルディア皇国を狙って」
突然の宣告に。レミールは冷静になった。
「我が国が狙われて居るのですか?」
「ええ、狙われているでしょう。まず800隻あった戦列艦を次々に標的艦として処分。竜騎士隊は解散し、そのまま航空隊へと以降、これらの事実は戦列艦を喪い竜騎士隊も処分せざるを得なくなった。財政の破綻したパーパルディアとしてロウリアには伝わっております」
情報員、工作員等を北側諸国はロウリアに潜り込ませているのだ。情報は次々に上がってくる。
「ロウリア王国の王は、武装しているクワ・トイネやクイラより、武装解除した貴国を狙っているようですね。7000万人の奴隷を手に入れるために……。まあ、そもそも元より武装解除などしておりませんが。歴代最強のパーパルディア皇国軍を目にしたとき、ロウリア王国の兵は何を思うのでしょうね」
冷酷に事実だけを告げる無表情なアリシア王女が、むしろレミールには悪魔のように映っていた。
「ああ、それと御安心を。これまでの期間に+して北側諸国は貴国の三大基地と皇都の基地を大拡大しておりますので、2000機に上る戦闘機や1000騎のKMFやVTOLを含めて3,000機、浮遊航空艦の発着スポットも造成しておりますので。全ての兵器を十全に扱える体勢は整いつつあります。処女航海や訓練も一ヶ月半もあれば充分可能でしょう」
「……」
アリシアは続ける。
「仮にあり得ませんが、貴国で対応不可能と判断された場合は北側諸国同盟条約に則り、貴国の援助として神聖ブリタニア帝国の対テロ遊撃騎士団、グリンダ騎士団が派遣されます。最新型の浮遊航空艦──総艦数13艦、旗艦はネッサローズ改。総司令官は神聖ブリタニア帝国第八十八皇女マリーベル・メル・ブリタニア皇女殿下となりますので粗相の無いようにお願い致します。またマリーベル皇女殿下の婚約者──シンイチロウ・タマキ嘱託副官の仰る事は話半分にお聞きください。以上で議題を終えます、皆様お疲れ様でした」
ぱちぱちぱちと拍手が上がる中。
レミールは最早ありがたさと恐怖で何も言えず、朝田にしがみついたまま北側諸国の片手間程度の所業の恐ろしさに目を潤ませていた。
中央歴1640年7月3日現在 パーパルディア皇国軍
基準排水量70000t級のパールネウス型戦艦×4隻
基準排水量40000t級空母×4隻
基準排水量14500t級重巡洋艦×4隻
基準排水量2200t級駆逐艦×16隻
基準排水量1100t級コルベット×12隻
基準排水量10500t戦車揚陸艦4隻
60式主力戦車×1000輌
90式VTOL×16機
ゼロ式艦上戦闘機52型360機
ゼロ式【陸上】攻撃機240機
震電改×500
BF109改×500
P51マスタング×500
旧式無頼・旧式グラスゴー×500機
90式VTOL輸送用×500機
軽斑鳩級浮遊航空艦×1隻
カールレオン級浮遊航空艦×2隻
砲艦外交がきかねーアホとはロウリアと玉城です。
マリーベル=砲艦が相手でもあっそで済ます様なやつなので。
だから襲われ撃沈されました。
ロウリアは言うまでもありませんね。
(どんな傾向かを知りたいのもありまして
-
ミリシアル好き
-
ミリシアル嫌い
-
グラ・バルカス好き
-
グラ・バルカス嫌い
-
ロウリアは徹底的にやっちまうべき
-
ロウリアにも救いを