時を渡る正義の乙女たち   作:UBW・HF

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女神タックル!!

 

まえがき

 

さてと、ずっと忘れてたこっちもちょっとずつ再開させていきます。

続き誰か書いてください。

ところどころ違和感が出るかも知れませんが、取り敢えずイレレコの内容も入れて調整していこうと思います。

続き誰か書いてください。

最後に更新したのが二年前……あれ?イレレコって去年ぐらいに公開されなかったっけ?なんて思いつつ、時の流れの早さを実感します。

続き誰か書いてください。

結構スローペースになると思いますが、一応ちゃんと終わらせる気はあります。

続き誰か書いてください。

道化師の書籍版が出て、新しい情報が公開されて齟齬がさらに大きくなる前に終わらせようと思います。

続き誰か書いてください、

気と首を長くして、お付き合いいただければ幸いです。

続き誰か書いてください。

 

では、まえがきはこのあたりで。

早速本編にいきましょう。

 

続き誰か書いてください、マジで。

 


 

そして、場所は変わりヘスティア・ファミリア本拠『竈火の館』前。

 

「いいとこ住んでんな、お前ら」

 

「いいところなのは否定しませんが、現状規模に見合ってません。無駄に広くて手入れが大変でお金がかかるんですから」

 

「じゃあ引っ越せよ」

 

「そんな勿体ないこと出来ませんよ!折角アポロン・ファミリアとの戦争遊戯に勝って手に入れたのに!」

 

「は?奪ったの?お前ら蛮族かよ?」

 

「向こうが先に喧嘩売ってきたに決まってるでしょう!」

 

立派な屋敷の問題点を愚痴るリリルカ。

そしてそれにツッコむライラ。

同じ小人族ということもあって、早くも意気投合しているらしい。

 

「何でアポロン・ファミリアは喧嘩を売ってきたの?」

「大体予想できるだろう?」

 

「主神がベル様を手に入れようとして……」

 

「ほら見ろ」

「うん、長くなりそうだから後にしましょうか!」

 

この短い時間ですっかり慣れてしまったようで、現実から目を逸らすように言う二人。

とは言え、この後結局話すことになるのだから、一時的な逃避に過ぎないだろう。

 

「兎に角、目立つ前に中に入りましょう。話はヘスティア様が戻ってきてから。それまで大人しくしててくださいね」

 

「…………そのヘスティアというのは、乳と丈が見合っていないあの神のことか?」

 

「へ?」

 

胸を盛大に揺らしながら走ってくるヘスティア。

その形相は、明らかに異常事態に慌てていると言った様子ではない。

 

「確かにあの方が僕たちの神様ですけど…………」

 

「なんか怒ってねえか?」

 

「理由なんて分かりきってるでしょう」

 

「え?」

 

そう言いながら、全員がベルから距離を取る。

ベルがその事に気がついて間抜けな声を漏らす。

そして、その瞬間は訪れる。

 

「女神タックル!!」

 

「ウェスタッ!?」

 

ベルに懇親の体当たりをしたかと思えば、そのまま雪崩込むようにゴロゴロと転がっていった。

その様子を呆れたような目で見つめるリリ達。

これがいつもの光景なのだと否が応でも分かってしまう有り様だ。

 

「ちょ、神様!?」

 

「神様!?じゃないんだよ!またか、またなのか!?君って奴は性懲りもなく女の子を誑かして!今度は何処の誰なんだ!?」

 

「誑かすってなんですか!?誤解ですよ!」

 

「問答無用だい!今日という今日こそはしっかり分からせるからな!!」

 

怒って一方的に言いまくっているヘスティアを見て溜息を溢すヘスティア・ファミリアの面々。

この様子では当分怒りが収まりそうにない。

 

「ごめん、ごめんね、ベル…………俺が不甲斐ないばっかりに…………」

 

「うわっ!【黒妖の魔剣(ダインスレイヴ)】!?」

「いつの間に!?」

 

「フレイヤ様の言ったとおりだ……アリーゼ・ローヴェルにアストレア・ファミリア……本物だぁ……」

 

「まあ、やっぱそういうことだよなぁ……」

 

ヘグニがフレイヤの言いつけを受けてヘスティアへの伝令に走り、事情を伝えた。

大方そこで意趣返しのためか間違った情報を伝えるよう命令されてしまったのだろう。

それをヘグニが断れるわけもなく実行し、それがこの結果だ。

 

結局、ヘスティアを落ち着かせられたのはこれから五分も経った後のことになった。

 


 

「うん、事情はわかった」

 

食卓を囲みながら事情を聞いたヘスティアは、静かに答える。

ちなみに、食事は命が腕によりをかけて作った料理だ。

 

「そういう事情があるなら仕方ない。アストレアの子どもを見捨てるのも忍びないし、元の世界に帰れるまでの間、ここにいるといいよ」

 

「あ、ありがとうございます……」

 

「ありがとう!小っさ可愛い女神様!」

 

「一言余計だ!」

 

ふざけてくるアリーゼに檄を飛ばすヘスティア。

話が一つまとまったところで、同席していたヘグニが声を上げる。

 

「一応俺達も警備を強化しておくよ。ヘディン達にももう連絡してあるし、いつも以上に人を増やしておくね」

 

「ありがとうございます、ヘグニさん!」

 

「う、うん……どういたしまして……でも、その、ヘディンからベルに伝言があって……」

 

「あっ」

 

その伝言内容を察したベルは声を漏らすが、ヘグニはそれでも伝えないわけにはいかないのかその言葉を口にする。

 

『覚えておけよ、愚兎』

 

彼がそれをどういう表情と感情で言っているのか簡単に想像できる。

そして、その言葉の意味をベルは痛いくらい理解できている。

つまるところ、それは『死』を意味する。

 

「ヤバい……マジでヤバい……絶対殺される……!!」

 

「だ、大丈夫だよ、ベル!俺がなんとか宥めてみせるから!」

 

「ヘグニさん!」

 

「あ、あんまり力になれないかも知れないけど、頑張ってみるから……!」

 

「ありがとうございます、ヘグニさん!僕の味方はヘグニさんだけです!!」

 

「お、俺だけ……フ、フヘヘッ」

 

「気持ち悪い声漏れてんぞ~」

 

「なっベル!安心しなさい、【白妖の魔杖(ヒルドスレイヴ)】とは私が話をつけておきます!」

 

「あんたが行ったら話が余計拗れるだけだからやめとけ~」

 

自分以外のエルフが頼られたということに嫉妬して声を上げるリュー。

そして、ポンコツエルフ×2に冷静にツッコミを入れるヴェルフ。

リューに関しては言うまでもないだろう。

なにせ前科があるのだから。

リューが言ったところで、ベルへの制裁が余計強くなるだけだ。

 

とは言え、ヘグニの方もあまり当てにはならない。

いくら彼の口添えがあってもフレイヤ・ファミリアからの洗礼(おしおき)は回避できないだろう。

ま、情状酌量の余地ありということで、多少手心は加えてくれるだろうから。

強く生きてくれ、ベル。

 

「部屋はどうしましょう?警備する上で何か不都合はありますか?」

 

「ううん、ないよ。誰も敷地内に入れる気はないし」

 

「分かりました。じゃあ、こっちで適当に決めますね。取り敢えず部屋はベル様とヴェルフ様から離して…………」

 

「あ~、リリスケ。それなんだが、いいか?」

 

「どうかしましたか?」

 

リリからの問いに、ヴェルフは隣に座るベルの肩を引き寄せながら、答える。

彼を庇うように、守るように。

兄貴分として笑いながら、答える。

 

「そいつらが館にいる間は、俺とベルは工房の方で寝泊まりする」

 

「え?」

「ヴェルフ、それは…………」

 

「悪いな。今のあんたは信用できても、過去のあんたは信用しきれない。危害は加えないだろうが、問題は起こるだろう。今の状況下で、それは避けたい。それに、ベルは最悪何とかなっても、俺は過去のあんた相手に成すすべがない」

 

「…………ええ、正しい判断です。それを心苦しく思う必要はありません」

 

「ホントに悪いな。今のあんたを疑ってるわけじゃないんだ。それだけは、理解してくれ」

 

「いえ、むしろ謝るべきは私でしょう。悪いのはそこの未熟者ですから。何かあれば言ってください、即座に斬ります」

 

「ハハハッ、程々にな」

 

苦笑いを浮かべながらそう言うヴェルフ。

ベルやリオン達が口挟む前に、すべてが決まってしまった。

だが、ヘスティア・ファミリアは誰も反論など口にしようとしない。

そうするのが一番だと、分かっているからだ。

 

「さ、命!悪いけど片付けよろしく!ほら、行くぞ、ベル。寝床の用意しねえとな」

 

「ええ、承知しました」

 

「あ、待って。俺も手伝うよ」

 

「ありがとうございます、ヘグニさん」

 

「待ちなさい!」

 

男三人が出ていこうとするのを制止するのはリオン。

あんまりな物言いに反論を口にしようとする。

だが、リューがいる前でそれは悪手だ。

 

「黙れ、青二才。貴様に発言権などない。死にたくなければ黙って部屋の隅で震えていろ」

 

「貴様が黙れ!そもそも何故私がその男を襲う前提で────」

 

「あんたと似たようなのを散々見てきたんだよ。突っかかってくるわ、言いたい放題言うわでロクな事になりゃしねえ」

 

「…………それだけ人に恨まれるようなことをしてきたのか?」

 

「先祖がな。大抵の人間は俺を蔑むか妬むかだし、特にエルフは酷えもんだ」

 

「あなた、一体何者?」

 

アリーゼの真剣なその問いに、ヴェルフは答える。

 

「ヴェルフ・クロッゾ。エルフが何よりも毛嫌いする、呪われた魔剣鍛冶師の末裔だ」

 

 


 

 

部屋を後にしたヴェルフたちを呆然と見送りながら、アリーゼ達は考える。

 

「一応言わせてください。ヴェルフ様は本気でリオン様がどうこうするとは思ってません」

 

三人がいなくなった部屋で、リリルカが小さく呟く。

仲間の心情と意味を正しく理解している彼女は、冷静に諭す。

 

「ただ、どういう感情かは分かりませんがリオン様がベル様に対して攻撃的なのも事実ですから。不和を生まないように自分という矛先を増やして、そのうえでベル様を一人にしないように立ち回ったんですよ。捨てたがってる『クロッゾ』の名前を使ってまで」

 

「攻撃的などと────」

 

「本当に黙れ、青二才。次は言葉ではなく拳だ」

 

もちろん、リオンにもしっかりとした理由があっての言動だ。

些か幼稚で未熟な感情かも知れないが、無意味に敵対しているわけではない。

だが、それはそれ。

ただの感情論で動かれると困るのは、確かなのだから。

 

「クロッゾ、ね」

 

「アリーゼ…………」

 

「ところで、クロッゾってなんだっけ?」

 

「アリーゼ!!」

 

すっとぼけたことを言うアリーゼ。

何処まで本気なのかは分からないが、これも場を和ませるためのジョークだろう。

おそらく、きっと、多分。

そうに決まってる…………はずだ。

 

「クロッゾっていうのは、精霊の血を宿した魔剣鍛冶師の一族だよ。歴史上唯一、本物の魔法(オリジナル)を超える魔剣を作れたとされてる」

 

「作れた?」

 

「そ、過去形だ。そいつらが作った魔剣がエルフの森を焼いて以降、精霊がキレて魔剣が作れなくなったらしいぜ?」

 

「あれ?でもあの子、魔剣使ってなかった?」

 

「ヴェルフ様だけ作れるんですよ。理由は今も分かってません」

 

アーディとライラが代わる代わる説明をし、リリがヴェルフの現状を話す。

怪訝に思っても、何も言えない。

そうであると言われれば、信じる他ないのだから。

 

「そんな奴が何でこんなところにいるんだか…………」

 

「ベル様のためです。ヴェルフ様だけでなく、ここにいる全員がそうですから」

 

リリルカがここにいるのはベルがいるから。

ヴェルフがここにいるのはベルを助けたいから。

命がここにいるのはベル達に恩義があるから。

春姫がここにいるのはベルに助けられたから。

リューがここにいるのはベルに救われたから。

すべて、ベルがいるから今があるのだ。

 

「…………この際だ。そっちの素性も話してもらうぞ」

 

「はい?」

「輝夜?」

 

「おい、狐の小娘」

 

「わ、わたくしでございますか?」

 

輝夜に睨まれながら指名された春姫は怯えるように尻尾を抱える。

そんな彼女をやはり冷たく見つめながら、輝夜は口を開く。

 

「なぜ『サンジョウノ』の娘がこんなところにいる?」

 

「ヒィッ!何処かで見覚えがあると思ったらやっぱり『ゴジョウノ』の方!?ど、どどどどうしましょう、命ちゃん!」

 

「お、落ち着いてください、春姫殿ォ!」

 

互いを守り合うように身を寄せ合う二人。

ガタガタと体を震わせている姿は憐憫を誘うが、輝夜の視線が緩むことはない。

 

「ち、違います違います違いますッ!!今の春姫は勘当されて御家とは何の関わりもございません!!ここにいるのはベル様に身請けされただけのただの元娼婦ですぅ!!」

 

「何をどうなったら朝廷に仕える高位氏族の娘が娼婦になるんだ!?そしてどういう経緯であの男に身請けされたんだ!?」

 

「色々あったんですぅ!色々あってイシュタル様に生贄にされそうなところをベル様に助けていただいただけでございます!」

 

「だから!!その色々を話せ!!」

 

「多すぎて一度では無理です!!」

 

最早叱りつけるように怒鳴る輝夜だが、春姫達は涙目になりながら必死に言い繕う。

本当に一度では語りきれないから厄介なのだ。

 

「生贄って…………何があったの?」

「色々あったんです」

 

「ちなみに、イシュタル・ファミリアの今は?」

「ベル様に手を出そうとしたことにキレたとある美の女神によって、主神が送還されました」

 

「わ~お……」

「トンデモナイことになってるね……」

 

六年……いや、たった半年の間に都市が色々シッチャカメッチャカになっていることを知り、感嘆の声を漏らすアリーゼとアーディ。

それらすべてがベル・クラネルを中心にしているのだから、奇妙なものだ。

 

「………………皆、ベルくんに救われたんだよ」

 

騒がしくしている輝夜と春姫達を見ながら、ヘスティアは静かに語る。

慈愛の女神らしく、穏やかに微笑みながら。

自慢の子どもを語るのだ。

 

「ボク自身もそうだ。その子に、恋をしてる。誰よりも他人を思いやれるあの子が、愛おしいんだ」

「リリもそうですよ。多くの人が見捨てる小汚い盗人を、ベル様は見捨てなかった」

 

「ヴェルフくんも似たようなもんだよ。誰しもが『魔剣』を欲する中、純粋に自身の『作品』に向き合ってくれた。それが、あの子にとってどれだけ嬉しかったか。今でもよく語ってるよ」

「命様もですね。すべての罪を笑いながら許してくれるベル様だからこそ、命様は恩義を感じたのですから」

 

「春姫君も、フレイヤも異端児(ゼノス)の子たちも。見捨てた方が圧倒的に楽なのに。近くにいれば破滅と混乱を招きかねないあの子たちを、ベルくんはそれでも守ろうとした」

 

ヘスティアとリリルカは代わる代わる語る。

語り尽くせないほどの彼への愛を、それでも必死に伝えようと紡いでいく。

そして、二人の視線はリューに向く。

リューも、ゆっくりと夜空を見上げながら語る。

 

「私も、そうでした。仲間を失い血に塗れたこの手を、ベルは必死に掴んで離してくれなかった。そして、教えてくれた、思い出させてくれた。『正義は巡る』のだと、私の手にまだ正義はあるのだと」

 

愛おしく語るその姿は、正真正銘の恋する乙女。

その姿を見て、アーディは何故か胸が痛くなるのを感じる。

 

「リオン…………貴女、何をしたの?」

 

「貴女達が知れば、軽蔑するかも知れないことをしました」

 

彼女の手は今も血に塗れている。

それは否定しないし、してはいけない。

それによって救われた命があるのだと、知っているから。

 

「アルは、それを知ってるの?」

 

「ええ。アリーゼ達の墓前ですべてを打ち明けました。でも、彼は変わらず私の手を取ってくれた。彼のためなら惜しくはないと思ったこの命も、彼と一緒に生きていたいと思わせてくれました」

 

「…………リオンは、ベルのことが好きなの?」

 

「ええ、好きですよ。そもそもアリーゼ、貴女が言ったんじゃないですか」

 

「え?」

 

「手を握れる男が現れたら、それは運命の相手だから逃がすな、と」

 

「アハハッ!そう言えばそうだったわね!」

 

きっと彼は、初対面から彼女の手を握れたのだろう。

最初から、彼は彼女にとって特別だった。

それが数多の困難と物語の中で、本当の恋へと昇華した。

 

「でも、21歳が14歳にガチ恋かぁ……絵面ヤバくない?」

 

「訂正しなさい、アリーゼ。私はエルフですし、そもそもベルはそんなことを気にする男ではない!」

 

「ごめんて!!」

 

断言するリューが、眩しく思える。

彼を知っている彼女たちが、羨ましく思える。

そして、突き付けられる。

 

自分たちは、ベル・クラネル(アル)のことを何も知らないのだと。

 


 

あとがき

 

続き誰か書いてください。

 

これ以外に言うことはございません。

マジで誰か書いてくださいよ。

道化師の話数がそこまで多いわけでもないですし。

少なくともここに一つ需要があります!

誰か書いてください!

 

何度でも言いますよ、誰か書いてください!

他人が書いた話が見たいんです!

 

自分が書いてるから結末知ってるんです!

どうなるんだろうっていうハラハラドキドキを味わいたいんです!

マッジで誰か書いてくださいませんか?

 

お礼に好きな内容の小説かイラスト書きますから。

こう見えて、多少絵心があるんですよ!

 

以上、あとがきでした

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