忍界を生きる白銀兄弟   作:millseross

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歌うハク

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歌うモモ

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目を瞑って歌を聞く再不斬

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Love Border

それにしても、こいつがうずまきナルトか。物語の主人公にして、いずれ火影になる人物。九尾の人柱力。

 

そういう色眼鏡で見なけりゃ、年相応に無邪気な子どもなんだよな。

 

「なーなーなー、モモの兄ちゃん聞いてるー?」

 

「おー、聞いてる聞いてる。確かにハクは可愛いよな。俺ってば美へのハードルがどんどん高くなりすぎちまってさぁ。どうしても言い寄ってくる相手とハクを比べちまうんだよなぁ、ハクに勝てるわけないのに」

 

「ぜんっぜん聞いてねぇってばよ!そりゃハクの兄ちゃんも可愛いけど!ってかサラッと言い寄られるって自慢されたー!そうじゃなくて兄ちゃんたちどっから来たのって話!」

 

あぁ、なんだ。ハクへの美辞麗句じゃなかったのか。大抵のやつは乗ってきてくれるんだが、お子ちゃまにはまだ早いかな。おいろけの術の価値にも気づいてないみたいだったし。あの術はやべぇぞ、老若男女を虜にできる。時代が時代なら一国を落とせるレベルだ。俺も今度使ってみよ。いや、この顔ならあんまり必要ないか。

 

「水の国っちゅー、海の向こうにある島国だ。そこにゃ木の葉隠れの里と同じように霧隠れの里ってのがある。治安悪いし、水の国では双子は嫌われ者だから、こっちに移住したんだよ。ここは平和で良い」

 

「兄ちゃんたち、嫌われてたのか...?なんでだってばよ、だってこんなに優しいのに!おかしいってばそんなの!」

 

「んんー、まぁお国柄って感じだよな。火の国は自然豊かで物資も豊富、木の葉の里の力も忍界トップだから、自然と人には余裕が生まれ、優しく育つもんさ。環境がいいからな。だが水の国は、基本的に太陽が見えることはなく、雨風雪が吹き荒れる。必然的に緑も枯れて、人の心も荒んでく」

 

立地的にしゃーなし、なんてったって小国で海の上にある島国だからなぁ。血霧の里って呼ばれるくらいにゃ戦闘狂も多い。

 

「難しい...んでも、木の葉だって別にそんなに良い所じゃないってば。俺も、嫌われてっし。何でかは分かんねぇけど」

 

「そうか?それなら俺たちは似たもの同士ってことだな。お互い嫌われてるから、弱いやつとか、いじめられてるやつとかの気持ちに気づいてやれる。ナルトはそんなやつらを見かけたら、助けてやれ」

 

「なんで?俺が助けて欲しいくらいなのに...」

 

「だからこそ、だ。人を助けてやらないやつが、人から助けて貰えると思うなよ。誰かを助けられたなら、そいつにとってお前はヒーローだ。ヒーローが困ってるってんなら、誰もが手を差し伸べたくなるもんさ。だからお前はできるだけ多くの人を助けてやれ」

 

「ヒーロー...俺に、なれるかな?」

 

「なれるさ。命を救うとか、そいつの人生を変えるとか、そんな大きな事じゃなくていいんだ。誰かが1人で居たなら一緒に遊んでやる。泣いてたら隣に座ってやる。困ってたら手を差し伸べてやる。そういう小さなことで充分なんだよ」

 

「そんな事でいいの?それなら簡単だってばよ!今日だってやったし!んでも、ホントにそんなんで助けられんのか?」

 

「へぇ、そりゃ偉かったな。ナルトは1人で飯食うの、好きか?」

 

ひそめられる眉。眉間に皺を寄せる5才児...もうその表情でわかったよ。

 

「好きじゃ...ないってばよ。ラーメンは好きだけど、誰かと一緒に食べるラーメンの方がすっげぇ美味く感じる」

 

「だろ?俺もそう思う。だからお前を飯に誘ったんだよ。好きじゃないことをナルトにわざわざさせる理由もねぇし、ガキ1人増えたところでコストはなーんにも変わらん。むしろ賑やかなナルトが増えて食卓の雰囲気も良くなる」

 

「...!俺、迷惑じゃない?ホントのホントに?」

 

「迷惑なんかじゃない。俺もハクも料理は好きな方だから、食べてくれるやつが増えて嬉しいし。なんてことないんだよ、お前を飯に誘うなんて。そんなもんだ、誰かの助けになるってのは」

 

「そっか...そっかぁ...!へへっ、あのさあのさ!俺も兄ちゃんたちみたいに、誰かを助けられるヒーローになるってばよ!一緒に飯食えるって思ったらすげぇ嬉しかったし、誘うだけなら俺にもできそうだってば!」

 

おー、やれやれ。そやって友達ってのは増えてくもんだ。まずは誰とでも挨拶だな。

 

あ、そうだ。

 

「よし、良い子のナルトには贈り物をやろう。まぁ、物っつっても歌なんだがな。これ聞いて友達作り頑張れや」

 

「歌ぁ?モモの兄ちゃん、歌好きなの?」

 

「まーな。木の葉に着くまで結構な長旅だったが、俺とハクは歌で路銀を稼いでたんだぜ。この歌は、そうだなぁ。''アイの渚''とでも名付けようか。ナルトへの最初の贈り物だ」

 

「〜〜♪♪」

 

「っ!?!?」

 

わはは、驚いてる驚いてる。俺の低音ボイスに酔いしれてしまえ。寝ちまってもいいぞ?羅緋も気持ちよさそうに寝てるし。

 

この曲はまぁ、今のナルトの状況を考えて即興で作ったものだから、思うところもあって割と刺さるんじゃねぇかなって予想してるけど。

 

あっ、ちょっとうるっときてる。そんなにか。

 

「お邪魔しまー「しっ!」...えっ?」

 

ハクが帰ってきた。ついでに再不斬と、何故か知らんがカカシも居た。ハクが片手を立てて無言で謝ってる。気にすんなって。

 

俺もハクも、どっちかが1人で歌う時は基本的に静かに耳を傾けてる。それが相手に対する礼儀、とかじゃない。単純に、静かに聞いていたいからそうしてるってだけ。だから忙しい時とかは音立てて作業しながらでも聞いてるって感じ。例えば俺がめっちゃ炒め物してフランベってる時にハクが歌い出してもフランベは止めねぇ。ただ耳はしっかりとハクのソプラノボイスを聞いてる、みたいな。

 

そんな訳でわざわざ謝罪する必要はないってこった。

 

ナルトはもうなんかフリーズしてる。ハクが帰ってきたことにも気づいてねぇっぽい。そんくらいじっと聞いてるわ。食っちまうんじゃないかってくらい俺の口を見つめてやがる。

 

カカシは眼見開いてフリーズしてるし、再不斬は目を閉じてじっとしてる。あんたらの反応、正反対だな。なんかもうここまで来ると俺の声って変な電波でも飛ばしてんのか?って思えてくるわ。電遁?波遁?的な。俺より上手いハクはどうなるんだよ。

 

「僕らの敵じゃない.•♬......って感じだな。おつかれナルト。おかえりハク、再不斬。そんでいらっしゃいカカシ」

 

「ただいまモモ。初めて聞く曲だった、いい歌だね」

 

「さっき作ったからな。ナルトへの贈り物だ」

 

「相変わらずだね」

 

それどういう意味?

 

再不斬はそのまま手を洗いに洗面台へ。綺麗好きなんだよな、再不斬って。

 

「〜〜っすっげぇってばモモの兄ちゃん!めちゃくちゃ上手かったってばよ!!」

 

「これで飯食ってたからなー、さっきも言ったけど。ちなみにハクはもっと上手いぜ?めちゃくちゃ綺麗な声なんだ」

 

「えー!ハクの兄ちゃんの歌も聞いてみたいってばよ!!なーなー、聞かせてくれってば!!」

 

「え?んー、それならモモと2人で歌ってあげるね。夕食の後で良ければ」

 

「ホント!?ありがとだってばよ!あっ、そうだご飯!俺ってばちょー楽しみだってばよ〜」

 

ハッとした顔でカカシが再起動する。頭をかきつつ近づいてきた。家に居る大人連中は顔を隠してるから不審者感パネェな。誘拐されてきたんか?俺ら。

 

「いやぁ〜、すごいね。思わず聴き入っちゃったよ」

 

「吟遊詩人って設定でここまで旅してきたからな。歌えなきゃ話にならん。後でハクとデュエットしてやるから、食後のデザートに聴いていけよ」

 

「楽しみだね、ホント。それに夕食にもお呼ばれしちゃって至れり尽くせりだなぁ。普段は軽く済ませちゃうから有難いよ」

 

「飯についても楽しみに待ってろ。つっても俺も簡単なもんしか作れねぇけどな。まぁ味は保証してやる。あ、椅子と机が足りんのか。待ってろ、クッションは後でハクが作ってくれるだろうから」

 

銀遁 月霊髄液(Volumen Hydrargyrum)

 

創造(Create) / 家具(Furniture)

 

「ほぉー、なんとも便利なもんだ」

 

「なっ、なんだってばこれ!?すげぇー!」

 

あっ、そういえばナルトに忍者だっつってないな。

 

「ここに居るやつ全員忍者だよ、俺もハクもな」

 

「そうなのか!?この怪しいマスクも!?」

 

怪しいマスク...2人居るが、どっちだ?どっちもか。

 

「失礼だねぇ、どーも。はたけカカシって言うんだよ、お子ちゃまくん」

 

「むかっ!誰がお子ちゃまだってばよ!俺だってうずまきナルトって名前があるんだってば!」

 

「へー、そう。ラーメン好きだったりする?」

 

「えっ、なんで知ってるんだってばよ?もしかして、ほんとにすごい...」

 

「そ、実は俺って結構すごい「ストーカーだってば?」...(イラッ)」

 

さて、彼らが親交を深めている間に俺は夕食のメニューを考えなければ。煮込み料理って言ってたから予想してたけど、材料的にはシチューかカレーとか?角煮でもいいな。ワインもある。今日は飲みたい気分だったのか、再不斬。まぁ長年の抜け忍生活が終わった記念すべき日と思えばそりゃそうか、飲みたいよな。よっしゃ。

 

「なぁ再不斬、このワイン少し貰って良いか?料理に使いたい」

 

「お前らが食えねぇだろ。全員同じメニューで良い」

 

「アルコールは煮沸して揮発させるから平気だぜ。ワインの酸味と旨味でソースを作って肉を煮込むんだよ」

 

「...好きに使え」

 

「サンキュ」

 

「モモ、何作るか決まった?」

 

「おー、手伝ってくれハク。初挑戦の煮込み料理、その名もブッフブルギニョンだ」

 

「随分不思議な料理名だね」

 

それは俺も思う。どういう意味だったっけか。フランス料理ってのは覚えてるんだが。まぁ煮込むとかそんな感じの意味だろ、知らんけど。

 

「本来煮込む時間は結構必要なんだが、肉はこいつを使えば柔らかくなるんだ。ちょうど買ってきてくれてるから、使っちまおう。フォークで肉に穴を開けて、揉み込む」

 

「はちみつ...へぇ、知らなかったな。甘くなりそうだね?」

 

「ところがどっこいそうでも無いぜ?ソースには香料やワインも使うからな、はちみつの味なんて完全に消える。問題ねぇよ」

 

「そう...メインは任せることにするよ、次の為に見て覚える。ついでに付け合せのサラダでも作ってるね。ドレッシングは何が良い?」

 

「オニオンドレッシングで頼むわ」

 

「了解。僕もあれはお気に入りだ」

 

鍋にオリーブオイルを敷いて、野菜を切って投入っと。炒めつつ肉も投下。赤ワインを入れてアルコールを飛ばし、さらに追加できのこ類を追加。あくを取りつつ煮込んで、ビーフブイヨンなんかで味付けをしていく。30~40分くらいか。

 

その間に米を炊こう。ガーリックバターライスで食欲増進といこうじゃないか。全員食べ盛りだろうから多めに炊いとかなきゃな。

 

別鍋でコンソメスープも作っちゃえ。玉ねぎ、ベーコン、人参にみじん切りにしたパセリを少々っと。

 

「ぐぎゅーぐるるる...」

 

「そんなに見つめても何も変わりませんよ、ナルトくん。大人しく座っていてください」

 

「だってぇー、めちゃくちゃ良い匂いがぁ」

 

まぁたしかに匂いは充満してんな。アファイム、窓開けてくれ。

 

【了解しました。空腹の野獣達が背後に居ることをご報告します】

 

おー、ナルトな。知ってる知ってる...野獣、達?

 

「うぉっ!?ビビったぁ...アンタらいつの間に背後に。羅緋も起きてたのか?」

 

「クンクン」

 

ナルトが居る時はめんどくさくて喋らねぇ気だな、羅緋のやつ。別にいいけど。

 

「もうすぐだから座って待ってろよ。米ももうそろそろ炊ける頃だ。今できてるのなんてスープとサラダだけだぞ?」

 

「味見役が必要なんじゃない?良かったら俺やるよ?ただ待ってるだけってのも申し訳ないしさ」

 

「善人者面しやがってただ食いてぇだけだろうが。手も洗ってねぇてめぇに食わせる飯なんざねぇ。犬くせぇから帰れ。味見役は俺がやる」

 

「...そういうお前は鉄臭いよ、血がこびり付いてるのか鉄でできてるのか知らないけど。あぁ、鉄仮面だからか。手なんてすぐに洗って来れるし、再不斬は綺麗好きみたいだから、2時間くらいシャワーでも浴びてきたらどう?自分の部屋で」

 

「てめぇそのマスク付けてガキ相手に飯たかる気か?いい歳した大人が片目にマスクってファッションはどうなんだ、恥ずかしくねぇのか。部屋の中では取れ、外の花粉と砂埃を持ち込むな」

 

「いやいやマスクについては人のこと言えないでしょ、今はしてないみたいだけどさ。お前の死んだ魚みたいな眼と違って俺の眼は綺麗すぎるからね、ひとつくらいは隠しとかないと周りが放っておいてくれないんだよ」

 

「「......」」

 

うるせーーー。俺の背中で喧嘩するんじゃねぇ...もうできたっつの。座れや。

 

【リビングに侵入者を感知しました。侵入者:三代目火影】

 

「なんでさ」

 

何してんの。あんたも飯食いにきたってか。多めに作って良かったぜ、マジで。残ったら明日アレンジしようと思ってたけど、こりゃ残りそうにねーな。

 

「きゅるるん...うるうるうる」

 

あー分かった分かった。ほら味見。どうだ?いい感じ?

 

「なんっっだこれうんm...ごほっ、きゅーんきゅーん」

 

うん、おっけー。美味いんやな。良かった。てかウサギってそんな鳴き方だっけか。もう皿に盛ってやったからそんな眼で見つめるな。デフォルメだから可愛いんだよどんだけ腹減ってんだ。40代のオッサンじゃねぇのかうさ。

 

「よし、完成っと。行こうぜハク、ナルト。三代目様も来てる。罵り合いしてるヤツらは放っておこう。そのうち来るだろ」

 

「え、三代目のじいちゃんも来てるってば?」

 

らしいぜー。ほら、自分の分は自分でよそえよ。三代目様の分は俺が持ってくから。

 

「ほほ、気づいとったか。流石じゃのう」

 

「どーも。椅子そのままじゃ硬いでしょ。ハク、クッション頼めるか?ビーズ作るから」

 

「もちろんだよ、全員分作っちゃおう」

 

「それはゴムか?ハクも血継限界を2つ持っておるのか」

 

「氷遁と熔遁、沸遁の3つを持っています」

 

「なんと...素晴らしい才能じゃな、2人とも」

 

「なぁなぁなぁ!そんな難しい話いーから早く食べようってば!もう俺ってばお腹が鳴りやまねーの!」

 

そだな、冷めると嫌だし食っちまおう。

 

「三代目様もどうぞ。牛肉をワインで煮込んだ料理です。味見もしてもらったので、美味しさは保証できますよ」

 

「おぉ、これじゃこれじゃ。たまたま近くを通りかかったんじゃが、良い匂いが外まで漂っておってのぅ」

 

「たまたまねぇ」

 

まぁいいや、いただきまーす。お、まじで良い感じじゃんか。肉も野菜も柔けぇし味付けも良し。きのこもパセリも入れたから栄養バランスも良い。初めてにしちゃ上出来だな。ガーリックバターライスにしたのも正解だった。よくマッチしてる。

 

スープもサラダも美味い。おもてなしとしちゃ中々だろ。

 

「三代目様、お酒は如何します?料理にも使ったワインで良ければありますが」

 

「むっ、酒もあるのか。是非お願いしよう。それにしても、何ともこれは、筆舌に尽くし難い美味さじゃ」

 

「ほんと、上品でコクのある味。また好きな料理が増えちゃった。ありがとう、モモ」

 

「まじで、まじで美味すぎるってばよ〜!!あのさ、あのさ!俺ってば野菜とかキノコなんて普段食わねぇのに、これはめちゃくちゃ好きだってば!!いっくらでも食えるってばよ!!」

 

「そりゃよかった。ラーメン以外にも美味いもんはいっぱいあるからな。毎日食わせてやるからどんどん食べてでかくなれよ」

 

「最高!モモの兄ちゃんもハクの兄ちゃんもありがとだってばよー!」

 

「「どういたしまして」」

 

あ、やっと来たな。めちゃくちゃ大盛りじゃん2人とも。漫画みてぇだな。

 

「きゅーん」

 

「なんだ、もう食べたのか羅緋?ちょっと待ってろよ、今よそうから」

 

水銀操作して、チンカラホイっと。俺の血継限界も中々便利〜。動かず飯をよそえるとはな。もしもボックス要らずだぜ。

 

「「......美味い」」

 

「そりゃよかった。おかわりもあるから、欲しけりゃ各自ご自由に。余ったらまた明日にまわすから、無理して食べきる必要ないぜ。ハク、あと頼めるか?俺風呂入りてぇ」

 

「ゆっくり入ってきなよ。おつかれさま、モモ」

 

「おー、ハクもサンキュな」

 

さて、ご馳走様でしたっと。

 

「なんじゃ、もう食べんのか?儂らに遠慮する必要など無いのだぞ?モモも沢山食べて大きくなりなさい」

 

「あー、料理してると不思議とお腹いっぱいになるんですよね。まじで謎だけど、匂いとかで?別に遠慮とかじゃないんで、お気になさらず」

 

味見とかしてると腹溜まるよな。今回は味見してないけど。それと俺の風呂って特殊だから時間ずらさないとなんだよ。なんてったって。

 

「銀遁 汞同化(みずがねどうか)の術」

 

浴槽にどっぷり溜まった重く鈍く光り輝く水銀。一般人には毒でしかないが、俺の場合はこうやって身体を水銀に包ませることで、心身ともに癒しを得る。体力とかチャクラも回復できるのだ。逆にチャクラを貯めることも可能。

 

「はぁ〜...水銀風呂、最っ高。当初の目的もやっとクリアしたし。中々時間かかったなぁ...約4年か」

 

ひとまずここまで死ななくてよかったよ、本当に。ある程度強くもなれたし、ここまでは順調だな。ここからは木の葉の忍者として、俺という存在を忍界に認識させなければ。

 

名前が広がれば、木の葉の軍事力も上がる。そうすりゃ、木の葉に喧嘩を売る奴らも減るだろう。ハクへの危険も必然的に減るはずだ。もっともっと強くなろう。死なないように、殺させないように。

 

「よっし、まだまだこれから。頑張りますか!」

 

水銀風呂を済ませ、元のスッキリした浴槽を取り戻したあとリビングへ向かうと、みんな寛いでいた。三代目様もまだ居るし。あんた今日はもう仕事ないんか?

 

「あっ、モモの兄ちゃん!約束の歌、歌ってくれってばよ!」

 

ん?あぁ、そう言えば料理の後にって言ってたな。すっかり忘れてた。もしかして皆それ待ち?すまんぬ。

 

「ハク、歌詞これな。メロディは?」

 

「さっき後半は聴いてたから覚えたよ。...なるほど、こういう歌だったんだね。やっぱり良い歌だ」

 

ハクにも刺さったんなら良かったよ。そんじゃ、歌いますかね。

 

「「アイの渚」」

 

「3.2.1...〜〜♪♪」




適当に文字だけを考えたのでメロディとかはありません。というか音楽なんて高尚なものは作れませぬ。皆様の頭の中で適当にメロディに乗せて読んでくださいな。

■アイの渚
気づいた時には僕独り
大人はみんな敵だった
父ちゃん母ちゃん兄弟も
見当たらなくてさみしんぼ
なぜなぜどうして分からない

朝早くから飛び出して
夜遅くまで駆け回る
友達みんなでそうしたい
夕日は僕の敵では無いが
どうやら友の敵らしい

哀哀哀哀哀に満ち 哀哀哀哀あァ痛い
胸に手を当てうずくまる 哀の涙が満ちていく

会会会会会たくて 哀哀哀哀あァ痛い
心(ここ)んとこがツキんと痛み
哀の涙が零れてく 水面に浮かんだ僕の顔
ヒアイに溢れ 満ちていた


夕日の敵が離れてく
憩いに向かって歩いてく
結局僕はさみしんぼ
だって僕にはひとりもいない
父ちゃん母ちゃん兄弟が

皆が笑って僕に言う
明日は星を見に行こう
夕日に勝とうぜ俺たちで
何より大事な友達だって
星に向かって叫ぶのさ

哀哀哀哀哀が解け 愛愛愛愛愛になる
悲哀の涙はいつの間に 慈愛の涙で満ちていた

会会会会会たくて 愛愛愛愛ありがとう
心(ここ)んとこがフワッと弾み
愛の雫が浮かんでく 愛の雫は夜空へ昇り
まんまる月に注がれた

月の雫は流れ星 まだ見ぬ友への道しるべ
きっとその子も泣いている
きっとその子らも泣いている

もう少しだけ待っててほしい
朝早くから飛び出して
流星のように駆け抜ける
離れてたってへっちゃらだ
なぜなぜどうしてそりゃそうさ

夕日は僕の敵じゃない
夕日は僕らの敵じゃない
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