待合場所、シドが友達を連れてくるらしい。まぁ、興味ないけど。
「君が、アレクシアさん?」
シドの隣にいる1人の男性が私に話しかける。同じ髪型で同じ目、双子だと思ってしまう。だけど、顔立ちが違っていた。
シドが子供というなら、男性は大人だ。
「貴方は?」
「ライト・ガーフィール。噂は聞いてるんでしょ?」
ライト・ガーフィール。ガーフィール家は確か、稀にいる魔力の増加・魔力で作られる精製もできたはず…。それに、ライト…。噂では良い人という話だった。…あいつと同じなのかしら。
「噂は知ってるけど、どうして来たの?」
「いや、一回会いたくてね。」
そう口に手を添えて微笑む彼、軽蔑…なのかしら。でも、そうに見えない。シドは少し疑ってる目を向けてる。なにか隠してるのかしら。
「俺はただ、シドの彼女さんを知りたかっただけさ。…良い人でよかったな、シド。」
彼はそう言って、シドの肩を軽く叩き、帰っていく。何をしにきたの…?
「シド、彼、何者なの?」
「良い友人さ。まぁ、君よりはマシさ。」
シドの言葉に苛つき、私は金貨を落とす。その拍子に、シドは犬のように口で掴む。ふふっ、これが悦楽なのかしらね。
「ポチ、あいつと同じなの?」
「違うよ。君の婚約者候補であるゼイン・グリフィとは違う。彼の剣は純粋で…弱みすらも強みに変えてる。」
シドの意外な言葉に驚く。弱みすらも強みに変える。凡人の剣を主体にして、実力と努力で5部まで進んでるという情報を貰う。
「シド、貴方、彼の事が好きなの?」
「いぃや、友達としては良い方だ。僕の罰ゲームを利用する奴よりね。」
また金貨を投げる。次は変則的に。だが、またシドは取る。もっと苛めると面白くできるかも…ね。
満月の夜、俺は夜の街を歩く。誰からも咎められず、嫌気が刺す向かい風の方を歩く。
「シャドウ…、お前も来るんだろ?」
シャドウとの因縁。俺はそれを予感し、街を見ていた。その時…地震が起きる。地面が割れ、その中から這い出る物…、それは人間に似ていた化け物だった。
「きゃああぁっ!」
「化け物だぁぁ!」
街の人は俺とは逆方向に走る。対して俺は、その化け物を見つめていた。変異体、そう言葉にしかできなかった。茶色の肌、銀色の長髪、片目しか見開いてない黒と赤の目。刺繍の跡が付いていた。
「早く逃げなさい!」
騎士が、俺を逃げるよう諭す。だが、俺は逃げもできなかった。逃げれば、何かを後悔する。と脳に訴えられる。
そう、俺は今から…公然の目の前で変身するしかなかった。
3枚の入れ口があるベルトを腹部につけ、3枚の
「何をしてる!逃げるんだ!」
そう諭されながら、騎士たちは戦う。迷惑かもしれない。だけど、この力は…今使うしか方法はない。
3枚のメダル…コアメダルを赤・黄・緑の順に入れ、手を覆う円形・オースキャナーを取り出す。大きな音を鳴らしながら…スキャンを待つ。そして…俺はオースキャナーでコアメダルを入れた箱・オーメダルネクストをスキャンする。
タカ・トラ・バッタ
左手にオースキャナー、右手を虎の手にし、言葉を放つ。
「変身!」
タ・ト・バ!タトバ!タ・ト・バ!
歌の様な音共に、メダルに描いたタカ・トラ・バッタが身体に刻み込まれる。そして…黒を主体にした肉体とタカの顔をした赤の仮面の上に緑の目。黄色の虎の爪を持つ両腕、緑のバッタの様な飛躍を持つ両足に変わる。
「あれは…。」
それを見ていたのは、騎士ではない。シャドウガーデンの七陰の1人・アルファだった。
「ハァッ!」
少年は化け物を救う為、巨体に立ち向う。それは勇気ではない無謀。だが、少年は助ける為…仮面の騎士へ姿を変えた。
「あれが…シャドウの言っていた「仮面
私は崩壊した建物の上でそれを見て驚く。私たちの持つスライムボディではない異なる力、シャドウが言っていたのはこういう事なの?
「助ける方法は!」
「何を言ってる!そいつは化け物だぞ!」
私も感じてた違和感、それを彼は感じていた。彼は、何者なの…。
「違います!彼奴は…元々人間なんです!だから、助ける方法を…。」
「その可能性はある!だが、助ける方法など…何処にも。」
私の出るところね…。私は建物から飛び降りる。それは、仮面騎士ではできない事。そう確信したから。だけど、彼はそれを可能にした。
赤髪の女騎士アイリス・ミドガルの向かう場所、それは化け物が出現した街。だが、彼女は間に合わないと感じていた。そう、死傷者が出ているとそう感じざるおえなかった。
その時、彼女の前に、1人の黒のフードを被った人間が空から現れる。
「貴方は…。」
「…貴方は
フードを被った人間は女騎士に問う。フードを被った人間の背後には闘う騎士たちと仮面騎士。だが、人間は彼女を阻む。
「向かうに決まってます。助けれるならいつだって…。」
「そうね、だけど、助けれる可能性はかなり低い。いやほぼゼロよ。それでも?」
「それでも…私は…。」
女騎士は迷う。助けれる。
「助けたい。
「…そう、彼らを助けるのね。なら、止めるわ。」
人間はアイリスの前に立ち憚る。言葉など人の解釈で変わる。アイリスはそれすらを捨てて。
「…交渉決裂…てことね。」
アイリスはフードを被った人間を見る。助けれるなら、絶対に勝ってみせる。
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