ギャハハ!俺はその時強い方に付くだけよォ!   作:ゆうぴ

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初投稿です
ヤンデレ大好きです
来年度大学受験です
誤字脱字報告大歓迎です
よろしくお願いします


第一話 超絶激重感情絶対パパと結婚する系忠犬ボクっ娘盗賊

「フンフン〜〜ンッン〜〜♪」

 

 

俺は今いつになく上機嫌だ。

 

こんなに機嫌がいいのは、ガキの頃お袋にデリ・バードの香草焼きを作ってもらったとき以来かもしれない。

 

15の頃に、とある事情で村の幼馴染み達と逃げるようにこの帝都にやってきた。

 

学もない俺たちは冒険者を志し......そして、見事に俺だけが置いてけぼりにされた。

 

そこからだらだら日銭を稼ぎながら過ごしている内に、いつの間にか30を超えてしまった。

 

特別な才能に目覚めることもなく、何か浮いた話があるわけでもなく......

 

 

「にしても、あんな寂れた遺跡にまだ遺物が残ってるとはなァ.....」

 

 

そう、遺物、遺物だ。

 

ダンジョンに極稀に顕現する、いつか、どこかに存在していたモノ。世界の記憶の影法師。

 

遺物と一口に言ってもその能力はピンからキリまで多種多様であり、中には実体の無いものや概念が遺物化したもの、中には意思を持つものなんかも存在するらしい。

 

 

「俺にもようやくツキが回ってきたってか?」

 

 

この世界には、太古の昔に滅亡した文明がいくつもあったらしい。そして、それら文明の残滓がダンジョンまたは遺物として実体を持つことがある。

 

その原因こそが、万物の力の根源とされている「霊子」だ。

 

霊子は、大地の下にある「地脈」と呼ばれる大きな流れに沿って絶えず循環しており、地脈が重なり合う場所は霊子の濃度が高くなり結果としてダンジョンが顕現する、ということらしい。

 

 

「まずはギルドでお手並み拝見ってとこかァ?」

 

 

先程ダンジョンで手に入れたこの遺物。

 

通常、遺物は実際に使用するか遺物鑑定屋に依頼するかしないと効果を知ることはできない。

 

しかし遺物の中には一度つけたら外れない呪いの遺物や、装備者に害しか齎さないようなものが存在するのだ。

 

だから、よほど金に困っていなければ鑑定に回すのが一般常識だ。

 

俺はそんな金はないので躊躇なく使用した。しくじったらそん時はそん時だ。

 

結果、今も五体満足でいることから運のない俺でも珍しく賭けに勝てたということだ。

 

「しっかしあのガキども、あんなに強えのになんで下級ダンジョンなんかに潜ってたんだろうなァ...」

 

この遺物を使用したとき、たまたま近くを4人組のガキ達が通りがかった。

 

いかにも田舎からダンジョンに夢を見て都会に飛び出してきました、と言わんばかりの風体だったにも関わらず、眼鏡型の遺物のレンズを通して見えた能力は凄まじいものだった。 

 

その時同時にこの遺物の効果を理解したのだ。

 

 

「『先導者』に『手折る者』、挙げ句に『神域の狐巫女』と『口を鎖す者』......ありゃ全員二つ名持ちだな」

 

 

「二つ名」とは、偉業を成し遂げた冒険者にギルド協会から送られる称号のことだ。

 

二つ名持ちは人類の最前線を開拓する者だと認められた者、すなわち正真正銘人外揃いの上位者達ということである。

 

彼らは高レベルダンジョンに潜り、体内に高濃度の霊子を取り込むことによって神の如き力を手にしている。

 

よって、一見華奢な少女が大男を軽々と振り回すということもあり得るのだ。

 

冒険者の強さを見た目で判断することの愚かさは、この世界に長く居る者ほど理解している。

 

そうこうしている内にギルドに到着した。

 

ちなみにギルドってのは血気盛んな冒険者たちを管理している組織のことだ。モンスターの素材を換金したりハンターに依頼を斡旋したりしており、ハンター達の監視も業務の一環なんだとか。

 

 

「さてさて、おこぼれに預かれそうな程々の強さの冒険者は居るかなァ〜っと」

 

 

ギルドの入口の扉を開けると、香ばしい料理と酒の匂い、そして奇妙な熱気と喧騒を一身に感じた。

 

はじめの頃は気圧されていたこの雰囲気も、慣れてしまえば心地よいとすら思えてくるのだから不思議なものだ。 

 

あたりをジロジロと見回す。昼時ということもあって、非常に大きく作られているギルドのホールも少々手狭に感じるほどの人が集まっている。

 

そこには本当に様々な種族・年齢・性別の冒険者がいた。

 

人間族(ヒューマン)はもとより土人族(ドワーフ)猫人族(ケット)や数は少ないが森人族(エルフ)まで居る。

 

飯を食ってるやつもいれば、テーブルの上で力比べをしてる奴ら、武器の手入れをしてるやつや依頼の取り合いをしている奴らも居る。

 

この中から目当ての冒険者を見つけるとなると、中々骨が折れる作業になりそうだ。

 

 

「ッチ、人が多すぎて何がなんだか分かんねえぞ......ン?」

 

 

生憎、これほど大量の人々の情報を一気に提示されて処理しきれるほど優秀な脳みそは持ち合わせていないのだ。

 

魔術学院で教鞭をとっている幼なじみのアイツなら易々と処理して見せるだろうが。

 

 

「ししょー!し〜しょ〜う〜!」

 

 

と、そこで聞き慣れた声がする。

 

声のする方に目を向けると、犬人族(コボルト)の少女が満面の笑みでふさふさの尻尾をブンブンと振りながらこちらに駆けてきた。

 

まんまるとした目は喜びの感情を写し出しており、すらりと伸びたしなやかな体躯は、最低限のピッチリとした布に覆われておりどこか雌豹を彷彿とさせる。

 

髪は黒い色をしているが、髪の前面には珍しい白いひし形の模様がある。

 

路地裏で寒さにうずくまっていたところを、俺が気まぐれに拾った犬人族(コボルト)のガキ。

 

昔は「ぱぱ」と呼んでくれていたが、近頃は専ら「ししょー」呼びに変わってきている。

 

なんでも、「本当の『ぱぱ』になってもらうまで、パパ呼びはお預けなんだ♡」だそうだ。

 

血は繋がっていないので本当の父親になることは永劫無いと思うのだが...

頭をガシガシと撫でつつ応える。

 

 

「あ?お前、昨日からしばらく高レベルダンジョンの攻略に遠征するっつってなかったか?」

 

 

そうなのだ。眼前の、こちらの顔色を伺うように上目遣いをしている頬を染めた少女___ペロ・ベネディクトは、齢16にして高レベルダンジョンに挑むことを許された天禀の英雄なのだ。

 

 

「ん〜〜〜?周りのハンターはみんなトロくてね〜、ボク1人でぱぱっと片付けたほうが早いと思ったから、速攻で片付けてきちゃった♪」

 

 

「あ、もちろん素材や遺物はパーティーメンバーにも分けてあげたよ?独り占めはトラブルの元だっていつもししょーに言われてるからね〜♪」

 

 

頭を撫でられ、嬉しそうに目を細め耳をぴくぴくさせながらペロが答える。

 

そういう問題ではないのだ。

 

今回ペロが挑んだダンジョンは、ギルドが存在するエンドガルド帝国の首都から馬車で2日の場所にあるレベル6ダンジョン「カシド・オペラハウス」だ。

 

沿岸にほど近い海の上に顕現したダンジョンで、白く尖った屋根をもつオペラハウスの形をした美しいダンジョンだ。

 

既に先人によって攻略されたダンジョンではあるものの、現れる自動人形(オートマタ)は特殊な音波攻撃と多彩な重火器を用いて侵入者を苦しめる。

 

このダンジョンからは様々な楽器型の遺物が発見されており、帝国の歌劇団の楽団員も幾人かがその遺物を所持しているという。

 

なかには「レーザーハープ」や「テスラコイル」など用途が判明していない遺物もあるそうだ。

 

二つ名を得たハンターの一つの登竜門とされているダンジョンであり、決して往復時間を含めて2日以内に踏破できるようなダンジョンでは無いはずなのだが......

 

 

「おい、見ろよアレ......間違いねえ、ペロだ。『神契(かみちぎ)る』ペロ・クラウディスだ......」

 

「あれが最年少レベル6ハンター......文字通り人外だな......」

 

「...んであれが噂の『飼い主』か?ただの雑魚じゃねぇか......なんであんな奴が...」

 

 

近くのテーブルからヒソヒソと話し声が聞こえる。

 

将来有望の美少女ハンターと、ゴロツキをしていても違和感のない俺とのカップリングは周囲にはさぞかし奇妙に映るだろう。

 

「あ、なんでわざわざこんなに早く帰ってきたか知りたいの?も〜、わかってるくせにぃ〜♡♡///」

 

犬人族は感覚がとても優れている。 

 

当然聴覚も優れており、周囲の噂話も耳に入っているはずだが気にした様子は全く無く、相変わらずご機嫌に、ちぎれるのではないかというほど尻尾を振っている。

 

しかし、周囲の喧騒が全く気にならないほど、俺は眼鏡を通じて見えたペロの能力に釘付けになっていた。

 

_________________________________________

 

Name ペロ・ベネディクト

Alias 『神契(かみちぎ)る』

Male female

Race dog-human

Basic Job thief

Unique Job 地獄の門番 天鎖の神獣

Basic skill 状態異常耐性B+ 本能開放 空間把握 夜目 

Unique skill 忠犬 絶対服従 雌の嗅覚 本能開放・裏 環境適応 拍動加速 

Extra skill 『献身』

 

_________________________________________

 

「おおぉ......なんつうか...実際目にすると凄まじいなァ...」

 

分かってはいたが、文字として目にすると矢張り目を見張る物がある。

 

......ああ、この感じは久しぶりだ。才能の差を突きつけられる感覚。

自分の無能さをこれでもかというほど見せつけられる、絶望的な感覚だ。

 

 

「んん?どーしたの?そんなにボクの顔を見つめて...///」

 

 

「......んにゃ、なんでもねえよ。それより、お前が帰ってきたんなら予定変更だ。飯行くぞ」

 

 

「はーい♡ししょー、ボク、遠征帰りでお金たくさん持ってるからボクがお金払うよ?」

 

 

「あ?ガキが生意気なこと言ってんじゃねえ。お前に払わせる金は一銭もねェよ」

 

 

「んッ♡はぁぁぁ...ッ♡...んふふ、じゃあお言葉に甘えちゃおっかなぁ〜〜♡///」  

 

 

まあ、自分の無能さには一応気持ちの区切りはつけている。

冒険者探しなんていつでもできる。今はペロとの時間を優先しよう。

 

 

 

_________________________________________

 

「ふぅ〜〜〜ッ♡♡ふしゅぅ〜〜〜〜〜ッ♡♡///ッ〜〜〜〜〜♡♡♡」

 

ああ、ししょう、ししょう、ししょう、ししょう............ぱぱ♡♡♡

だめだめ、むり♡すき♡耐えられないぃぃッ♡♡♡

 

ぱぱは、ボクを地獄から救い出してくれた。

寒くて、痛くて、暗くて、哀しいだけの路地裏から、暖かくて明るい世界に引っ張り出してくれた。

守ってくれた。言葉を教えてくれた。文字を教えてくれた。あったかいを教えてくれた。たのしいを教えてくれた。おいしいを教えてくれた。そして......「好き」を教えてくれた。

 

ぱぱの声が好き♡ぱぱの瞳が好き♡ぱぱのおっきくてごつごつした手が好き♡ぱぱの料理が好き♡ぱぱのにおいが好き♡ぱぱの、ぜんぶが好き♡

 

さっきも、ボクが帰ってきたら頭を撫でてくれた...♡2日ぶりに会えて、褒めてもらえて...正直、あのときは嬉ションを我慢するのに必死だった...///♡

 

あっ♡ぱぱ♡そんなにボクのこと甘やかしたら...もう我慢できなくなっちゃうよぉ...♡

やだ♡やだ♡まだぱぱの役に立ちたいのに♡ぱぱにむかって腰へこへこするだけのバカ犬になっちゃう♡♡♡家族の関係台無しにして、飼い主様とわんちゃんの関係に堕ちちゃうぅ♡

................ッチィィィィ!!!!!

 

あア、クソが、クソがクソがクソが!!!!!

せっかくぱぱにきもちよく堕としてもらえるところだったのに!!!!

せっかくぱぱにすべてを捧げられるところだったのに!!!!

ギルドでボクとぱぱの周りでごちゃごちゃ騒いでた有象無象共が!

お前がぱぱを語るな!お前がぱぱを嘲るな!お前ごときが!!お前ごときがッ!!!!

フゥーーッ!フゥーーーーッ!!

...ハァ...ハァ.........まぁ...それはもういい

奴らの匂いは覚えた......近いうちに絶ッ対殺す...!

 

はぁ、はぁ、んッ♡

仕切り直しだ。こうしてボクは、夜の日課を再開した。

 

ボクは毎晩、ベッドの中でぱぱに堕としてもらうときのことを想像している。

 

隣の部屋ではぱぱが眠っているのにボクは悪い子だ...♡

 

......ぱぱが、ボクに対して劣等感を抱いていることは知っている。

 

ボクのためにお金をやり繰りしてくれていることも知っている。

だから、ハンターを始めてからボクが稼いだお金には一切手をつけていない。

 

来るべき時に、ぱぱにぜんぶを捧げるためだ。

 

そして、そのときには、いままでぱぱに迷惑をかけて傷つけてしまった分、ボクにいっぱいイライラをぶつけて貰うんだ...♡

 

ぱぱの膝下に土下座して、耳ごと頭を踏んづけて貰うのがいいかもしれない♡

 

思いっきり尻尾をつかんでもらって、おしりが真っ赤♡になるまで叩いてもらうのもいいかもしれない♡♡♡

 

もし......ぱぱの赤ちゃんを産ませて貰えるなんてことになったら......ッッッ♡♡♡

 

わふぅ...♡♡♡

 

だから、だからね?♡

 

ボクが自分で堕ちちゃう前に♡ボクをしっっかり堕としてね...ぱぱ♡♡                     

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