ある日起きたら吸血鬼になっていたみほさんのために愛里寿ちゃんが血を提供するだけのお話です。
深夜テンションで仕上げたので細かいところは気にしないでください。
みほさんと愛里寿ちゃん、正直すまんかった
俺もみぽりんに血を吸われてぇなぁ
ガルパン×吸血鬼モノがどうしても読みたくなって短編小説として仕上げました。
Q:貴重な時間を謎小説に使ったことに対してどうお考えですか?
A:反省も後悔もしていません。
では、どうぞ
みほside
今日は久しぶりに学校を休みました。
別にサボったわけではないんです。
この前、朝起きて歯磨きしてる時に上顎の犬歯が長く、鋭くなってることに気がついて以来、どんどん元気が無くなっていったんです。
そして昨日あんこうのみんなに元気ないならちゃんと休んだほうがいいよって説得されて今日に至ります。
...ええ、皆さんおわかりでしょう。私だって気づいています。
上顎の突き出た2本の鋭い犬歯、吸血鬼の象徴です。
色々調べてみたところ、稀に吸血鬼が生まれる病気があるらしいのですが、後天的なものは前例がないとのことでした。
ただ幸いなことに、一般的に言われている吸血鬼のように日光やニンニクは苦手になってません。
あと人の血が全てということではなく、普通の食べ物でもある程度栄養は取れるみたいです。それでも1ヶ月に1度は吸わないと行けないみたいですけど。
また自分の体を自由自在に操れたり、水の上を歩けたり、眷属を作れたりという特殊能力はないらしいです。
つまり、力が強くなった代わりに1ヶ月に1度人の血を吸わなければならない、それが今の私です。
ちなみに血を吸う方法は犬歯から直接吸う優雅な方法ではなく、犬歯で穴を開けてそこをぺろぺろ舐める感じです。
これはさっき自分の腕で試して気づきました。
もちろんめちゃくちゃ痛かったです。
自分の血で満足出来れば、と思ったのですが、そう簡単にことは運ばないみたいです。
はぁ、明後日は愛里寿ちゃんが私の部屋に泊まりに来るのに...
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愛里寿side
鼻歌交じりに大洗の学園艦を歩く。
なぜこんなに上機嫌なのか。決まってる。
今日はみほさんとのお泊まり会だからだ。
ヘリから降りて数分。やっと見えた。みほさんの寮だ。
しかしなぜ私が友達とのお泊まり会でこんなに上機嫌なのかって?
それはもちろん、もう
前回みほさんと会った時にやっと気づいた。
このなんとも言えない、興奮や緊張にも似たこの気持ちの正体。
間違いない。恋、というものだ。
私はレズビアンという訳では無い。
これまで女の子に恋したことは無かったし、男の子をかっこいい思ったことも何度もある。
でも、みほさんは特別だ。
男とか女とか、そんなの関係ない。
私は気付かぬ間にすっかり『西住みほ』の虜になっていた。
インターホンを押す。ピンポーンと音がなる。
あぁ、好きな人の家のインターホンを押すのってこんなにドキドキするんだ。
「はーい」
「あっ愛里寿ちゃん!いらっしゃい!」
「おじゃまします」
いい匂いだ。部屋全体が私にとっての幸福で埋め尽くされている。
靴を脱ぎ、荷物を置く。
みほさんの胸に飛び込む。みほさんの胸はいつも暖かい。私を包み込んでくれる。
ここには辛いことも悲しいことも一切ない。
心做しかみほさんの体温が低い気がする。
そういえば一昨日体調が優れずに学校を休んだと聞いた。
でもやはり心は暖かいままだ。
みほさんの胸の中をひとしきり堪能する。
「そうだ、私ボコのパジャマまた着たい!」
「じゃあ今持ってくるね」
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「わぁ、やっぱり愛里寿ちゃんボコのパジャマ似合うね!とってもかわいい!」
「ほんと!?嬉しい!」
「えへへ、...でもごめんね、今日はお泊まり出来ないかな...」
「えっ」
突然告げられた事実に、動揺を隠せない。
「どうして?体調は良くなったんでしょ?あ、もうひとつの布団がないとかなら私床でも寝れるから大丈夫だよ!」
「いや、そういうわけじゃなくてね、なんて言えばいいのかな...」
「...愛里寿ちゃんになら話してもいいよね」
「うん!どんなこと言われても受け止めるし、わたし口は固い方だよ」
「...えっとね、信じて貰えないかもなんだけど、実は私、吸血鬼になっちゃったの。この前朝起きたらこうなってて、体調が悪くなったのもそれが原因。今日少し持ち直したのは生のお肉を食べたからなんだけど、やっぱり人の血を飲まないとダメみたいで...」
「それで、昼間は元気がないくらいで済むんだけど、夜になったら血が飲みたくてたまらなくなっちゃうの。だから夜は一緒にいれない。もうすぐで日が暮れちゃうし…」
みほさんの目には真剣さの中に不安が混ざっている。
今までみほさんに嘘をつかれたことは1度もない。
話を聞き終わる前に私は無意識に洗面台へと向かっていた。
左手の人差し指を綺麗に洗い、近くにあったカミソリで──縦に思いっきり傷をつけた。
自傷行為なんて初めてだ。とても痛かったし、怖かった。ゾッとした。
でも、みほさんのため、と思えばそんなの苦にならなかった。
「あ、愛里寿ちゃん!?何してるの!?」
ベッドに戻ると驚かれ、心配された。
「みほさん、人の血飲まないとダメなんでしょ?なら、私の飲んでいいよ。小さい傷だけど、良かったら...」
「そんな、私のために愛里寿ちゃんが…」
みほさんは拒絶しなかった。
明らかに『我慢』している。
理性が決死の防衛戦をしているのだろう。
しかし、その口からは唾液が溢れていた。
私の指を、みほさんの薄桃の唇にそっとくっつける。
血が滴る、人間の指。吸血鬼が抗えるはずが無かった。
みほさんの理性の壁、理性という、最後の壁が音を立てて崩れた。
みほさんの口がかぱっと開き──勢いよく私の指を奥まで咥え込んだ。
じゅるじゅると、ちゅぱちゅぱと、口で淫らな音を立ててみほさんが流れ出た血をその口の中に収めていく。
それが終わると、吸血鬼の長く、大きな舌を私の指に絡ませて長い傷口から染み出る血液を、丁寧に舐めとっていく。
「んっ! んうっ はぁっ うっ ─ッ!」
みほさんの唾液が傷口に染みて思わず声が出てしまう。
その声を聞いて、みほさんがさらにがっついてくる。
最初は向き合って座っていたのが、今はもうみほさんが私の太ももに乗ってる状態だ。
やがて傷口が固まってきたのか、血が出なくなってきた。
それを感じたのか、みほさんは最後の1滴まで口に入れようと1層丁寧に私の指を舌で包み込んで舐めとる。
「ちゅっ ずぞ じゅるっ ...ふぅ、ありがとう。愛里寿ちゃんの、とっても美味しかった。」
「うん、そう言ってくれたら嬉しいな」
「だから、もう我慢出来ない。ごめんね?でも愛里寿ちゃんがこんなに美味しいのがいけないんだよ」
「えっ」
そう言うとみほさんが私を押し倒し、馬乗りになって口を私の喉元に近づける。
(あぁ、このまま首から吸いたいんだな)
首を噛まれ、血を吸われる。
もしかしたら、今日ここで私の人生の幕が降りるかもしれない。
でも、不思議と悪い気はしなかった。
むしろもっと吸って欲しいとさえ思う。
喉元にぷつりと2本の鋭い犬歯があたり、私の首に穴を開ける。
「いっ ──ッ!」
そこから溢れ出る血を1滴も取り逃さない勢いでみほさんが2つの傷口に懸命に舌を這わせる。
あぁ、私の想い人が、憧れの人が、今私を求めてこんなに必死になってる。
それだけで首の痛みを忘れるほどの多幸感に包まれる。
私の血が、私の一部が、『私』が、みほさんのエネルギーとなり、一体化していく。
先程まで私の脳に酸素と栄養を届けるために懸命に首の血管を走っていた赤血球たちが、みほさんの舌に絡め取られ、食道を通って胃の中でドロドロに溶かされている。
このまま、私の全てを捧げたい。
みほさんの血となり肉となり、みほさんの中でその一部として生きて行きたい。
あぁ、この幸せな時間がいつまでも続けばいいのに。
しかし、私が死んだらみほさんはどうしていくのだろうか。
そんな考えが頭をよぎり、冷静になる。
そうだ。私が今死んだらだめだ。
生き続けて、みほさんに血を飲ませないと。
私がみほさんを支えて行くんだ。
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それからというもの、私は毎月みほさんの寮に通っては血を提供している。
吸われたあとはその対価としてひとつお願いを聞いてくれるということなので、毎回ボコの抱き枕として抱きついてもらって寝ることをお願いしている。
みほさんは「それじゃあ私ばかり得しちゃう」と言っていた。
相変わらず優しい人だ。しかしそもそもどちらも私にとってはご褒美なのだ。
だから何の問題もない。
血を吸ったあとのみほさんは体温も人間と同じくらいになる。
体も健康を取り戻し、学校にも復帰出来たそうだ。
私の世界に光を灯してくれた彼女を救えた。
その事実だけで、貧血気味になった体も元気になる。
この幸せがいつまでも続くことを願って
みぽりんに血を吸われたすぎて気が狂った作者はカッターで指をガッツリいったそうです。
結構深い傷でワンチャン跡が残るそうです。
かわいそうに。
まぁガルパンキャラに傷をつけたならこれくらいはね