迷年新   作:アンノウイモ


原作:BanG Dream!
タグ:MyGO!!!!! 千早愛音 冬のバンドリ祭 バンドリ
MyGO!!!!!の初詣、他のメンバーはみんな私服なのに一人だけ振袖姿の千早愛音ちゃんってとってもかわいいですよね♡♡♡♡♡

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迷年新

「みんな、あけましておめでと〜! ついに新年だよ、新年! いや〜、今年は大躍進の年にしたいよね。ってわけで、今年の抱負とかみんなで考えない?」

「うわ……新年早々このテンションかよ。お前一人だけでやれば?」

「新年からおめでたくて何よりだね、愛音ちゃんは」

「抱負? つまんない。そんなことよりバンドやろ」

 

 さっきひとりだけ先に引いたおみくじの運勢は大吉! 振袖もバッチリ着こなして、運命共同体のバンドメンバーと初詣! って感じで最高の新年を始めるつもりだったのに、早々にバンドメンバーに辛辣すぎる言葉を投げつけられ凹み気味の千早愛音です。

 せっかくの新年なのに、リッキーもそよりんも楽奈ちゃんも相変わらずすぎ。新鮮さがないよねー。他のみんなも私みたいに振袖着てくればよかったのに! みんなが普通に私服で来たせいで私だけ浮いてるみたいになってちょっとイヤっていうか……

 てか、私ちゃんと年が明けるのと同時にあけおめメッセージをMyGO!!!!!のグループチャットに送ったのに全然返事返ってこなかったし! あまりにもイベントごとに興味なさすぎでしょ、このバンド。

 

「あ、あのちゃん。あけましておめでとう……! えっと、わ、私の抱負は……」

「うんうん、抱負は……!?」

「一生……バンドすること」

「えっ去年と変わってなくない?」

 

 唯一ともりんだけが抱負を教えてくれたけど、一生バンドするって抱負、多分何年経っても変わらない気がするんだよな……

 ほら、抱負ってもうちょっとこう、今年はギターを極めるぞー! とか、ANON TOKYOの魅力を伝えるぞー! とか、そう言う感じだと思うんだけど。

 

「えーっと、って感じでともりんの抱負でした! ねえねえ、ともりんの抱負聞いたならさ、ついでに私の抱負も聞きたくない? 私の今年の抱負、結構ヤバいよ〜?」

「燈の抱負が聞けただけで十分」

「勝手にすれば?」

「なんでもいい」

 

 みんな私に対して興味なさすぎ! 薄々そんな気はしてたけどさ、実際こうして興味ないムーブされると、結構ダメージ入るんだよなあ。

 ま、聞かれなくても教えてあげるけど! どうせみんな照れてるだけで、本当は私の抱負が聞きたくてたまらないって顔してるし!

 

「私の抱負はズバリ、ANON TOKYOの衣装をもっとカッコよく着こなせるモデル体型になること! ってわけで……千早愛音、今年から筋トレ始めようと思いまーす!」

「絶対三日で飽きるだろお前」

「飽きないし! 私の本気、そう簡単にみくびらないで欲しいよね〜。ほら、ちゃんとにゃむちの動画見て筋トレグッズ揃えたし! このダンベルとか、ピンク色で超可愛くない〜?」

「愛音ちゃん、なんでも形から入るタイプなんだね。無駄遣いとか多そう」

 

 普通、新年の抱負に三日で飽きそうとか言う!? 無駄遣いが多いのは否定できないけど……三日坊主になんて絶対ならないし!

 もし本当に私が三日坊主の天才なら、今頃ギターなんてしてないでしょ。それに私、結構継続力ある方だよ?

 私の部屋にはいつ描いたかわからない描きかけの絵画とか……あるし。買うだけ買ってあんまり使ってない化粧品とか……あるし。本棚にも、たぶん一回も読んでない資格の本とか……山ほどあるし。

 ちょっとだけ、不安になってきたかも? いや、でも私MyGO!!!!!に入って結構生まれ変わったし、それに新年だし! また違う結果になることもあるんじゃないかな、って思うんだよね!

 

「お、応援してる……!」

「ありがと〜、ともりん! ともりんはリッキーたちと違って優しいね〜」

「なにそれ嫌味? まあ、続こうがどうだろうが別にどうでもいいけど。それよりも筋トレで筋肉痛とかになって練習サボったりとかしたら許さないから」

「筋肉痛になんてなりませんー。筋トレとギターの両立ぐらいできますー」

 

 私がそう返すと、リッキーはお前な……と苦虫を噛み潰したような顔で私の方を見てくる。ほんと、リッキーってお堅いよね〜。

 ま、別にいいけど。それに、モデル体型の私がギター弾きこなすところ見たらリッキーも何も言えなくなるでしょ! 頭の中で見返す方法を考えていたら、楽奈ちゃんがいきなりこんなことを口にした。

 

「しんぱいしてる」

「はぁ!? そんなわけないし」

「え〜! リッキー、私のこと心配してくれてるの〜!? もー、そうならそうって言ってよ〜! 素直じゃないとこもかわいいねー、リッキー♪」

「あーもー、なんなんだよコイツ! 別に私はお前が筋肉痛になろうがどうでもいいし。ただ一生バンドする以上、筋肉痛でギター弾けなくなるのはよくないって思っただけだから!」

 

 リッキーからしたら言い訳のつもりなんだろうけど、そのせいでリッキーが私のことを心配してるのが余計にわかっちゃって、よりリッキーがかわいく見えてくる。

 たしかリッキーみたいな性格のこと、ツンデレって言うんだっけ? そっかあ、ツンデレリッキーかあ。って、もしかしたらこれ、SNSにあげたらめっちゃ反応もらえるんじゃない?

 

「ねえそよりーん! せっかくだし顔真っ赤にしてるリッキーの写真撮ってよ! ハッシュタグはツンデレ、で!」

「私は撮らないよ。そんなくだらない話をしてる暇があれば、早くお参りに向かった方がいいと思うんだけど。早く行かないと結構な時間並ぶことになるけど、いいの?」

「そ、それは困るかも……! ごめーん、リッキー。今度またツンデレショット撮らせて!」

「お前、本当にいい加減にしろよ……」

 

 ともりんと楽奈ちゃんを連れて先に行ってしまったそよりんをリッキーと一緒に追いかけながら、みんなで参道を歩く。

 あー、今年は神様に何をお願いしよっかな? 色々考えてみたけど、結局願い事はもう決まってたりするんだよね。

 これからも迷うこともたくさんあるかもしれない。けど、迷いながらでも前に進んでいけたらいいなって思うんだ。

 ──そんなかけがえのない毎日を一生重ねていけたらいいなって思った、新しい一年の始まりの日のこと。




HAPPY ANON NEW YEAR……

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