[完結]拝啓パパ上マエストロ様。トリニティでも私は元気です。   作:がくらん

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エピローグ:だいたい全部、大団円!

 

「クックック……ではアオさん、よろしくお願いします」

「はい! えー、この度は乾杯の音頭を任された遊園アオでございますが……難しい挨拶の仕方とかわからないので簡単に! 先生のゲマトリア加入を祝しまして、乾杯!」

『乾杯!』

「そういうこった!」

 

 ここはいつものゲマトリアの地下会議場……ではありません!

 黒服さんとゴルコンダさんにデカルコマニーさん、パパと私、そして先生がいるのは、なんと晴れ渡った青空の下!

 ゲマトリアには全く似合わない、最近オープンしたばかりの紅茶で評判の喫茶店!

 そのテラス席でございます!

 

 私達、明らかに堅気ではない奇特な見た目の集団です。

 すぐ目の前の通りを歩く生徒さん達も、なんだか不思議そうに眺めてきては、きゃいきゃいと笑って通り過ぎていきます。

 

 まぁでもそんなことは、パパ達といれば日常茶飯事ですからね。

 あんまり気にせず熱い紅茶で乾杯をして、楽しく談笑とシャレ込みます!

 

「いやはや先生、歓迎をいたしますよ。クククッ……それにしても昨今は良いニュースが続きます」

「……私の一番の目的は、君たちの監視だけれどね。……加入すれば、“ヘイロー破壊爆弾”の詳細についても教えてくれると言っていたね?」

「はい、私が“爆弾”の制作者のゴルコンダです。そしてこちらはデカルコマニー。お初にお目にかかります先生。……さて、どこからお話ししたものか……まずは私の研究テーマ、“「記号」および「テクスト」とは”、という基礎の部分から……」

「そういうこった!」

「で、できるだけかみ砕いて教えてくれると助かるかな……」

 

 たじたじな先生へと、楽しそうに研究について語るゴルコンダさん。

 そしてそれを見て、「私の話も早く聞いてほしいなぁ」といった雰囲気で、そわそわしているパパや黒服さん。

 それらを眺めて、私はふふふと笑ってしまいます。

 

 今日は黒服さんが主催の、「先生ようこそ大歓迎会」!

 この場の主役は先生と、あとはパパたちゲマトリアのみなさんです。

 

 私はひとまず、おじゃまにならないように。

 お口にチャックをして、紅茶の香りを楽しみながら。

 あとついでに、こっそり私だけスコーンも注文しながら。

 のんびりとテラスの外側に眼を向けて、道行くみなさんの会話に耳を傾けます。

 

 ーー人、増えたよねー。去年までここらへん、私ら不良しかいなかったのに。

 ーーあ! ここにまた新しくお店ができたんだって! お菓子屋さん!

 ーーもうちょっとしたら、ここにも駅とかできるかなぁ。バスってちょっと不便だよね。

 ーーこの街、こないだ新しい名前が決まったんだって! えっとね、「ニュースランピア」だってさ!

 

 喫茶店、雑貨屋さん、歩きながら食べられるクレープや大判焼きといった甘味屋さん、それからちょっとはやりのお洋服屋さん。

 たくさんの生徒さんが、メインストリートに並んだお店を物色しながら、楽しそうに街歩きをしています。

 

 でも、ふふふ……やっぱり話題になっていますね……!

 私の付けた、新しい街のお名前、「ニュースランピア」!

 

 今、私達のいるこの地区は、ついちょっと前まではこう呼ばれていました。

 「トリニティー・ゲヘナ学区境界緩衝地区」……つまり、学区の境ぎりぎりなのでもうどっちの領土かもわからなくなっちゃってた、とっても不安定な場所でした。

 治安もすこぶる悪くって、両校でなにか問題を起こした生徒が逃げ隠れる場所として有名でしたっけ。

 

 ところが転機となったのが……そう! 「エデン条約の締結」です!

 

 あの調印式の日、戦闘から少しだけ時間をおきまして。仕切り直しで、いくつかの式典を終えてから。

 最後にはしっかり、両校代表者の名が条約へ署名されました。

 

 あの時の光景……特にナギサさんの誇らしげな表情は、今でもはっきりと覚えています。

 万魔殿のマコトさんは……ヒナさんに睨まれながらといった感じでしたが、それでもちゃんと批准をしてくれました。

 

 そんなわけで両校が拠出する治安維持部隊、エデン条約機構(ETO)が設立されたのですが……

 その恩恵をもっとも受けた地域がここ、「境界緩衝地区」、なんですよね。

 

 なにせ条約締結後は、両校の学区内ではどこであろうと治安部隊が駆けつけます。

 そして緩衝地帯は両校のちょうど中間地点。

 

 ですからここで騒ぎが起きたら、双方向から同時に正実や風紀委員の方が駆けつけるわけでして……

 両校からの武力がきっちりと合わさって、なんだか逆に、最も治安が守られる地域へと生まれ変わってしまいました!

 

 さらにここ最近は正実と風紀委員の子達って、出動で出くわしますと。

 しばらくはそこらで談笑したり遊んだりしますよね?

 

 それでちょくちょく人が集まり、さらに安全な場所だと広まって。

 めざとい企業が小さな喫茶店を出店したのは、いつごろのことでしたっけ。

 

 さらにそこが繁盛していると知られれば、どんどんと色々なお店ができてきまして!

 あっという間に道や交通機関も整備されたりと、いつしか一つの新しい街の出来上がりです!

 

 この街では、トリニティとゲヘナの異文化がほどよく混じり合ってます。

 たとえばあの辺の屋台では、ゲヘナで人気のスイーツと、トリニティで人気のジュースが一緒に提供されたりとか!

 

 あとは、いろんな発想が生まれては混ざって、自由に拡散されていきまして……ここはもう、キヴォトスの流行の最先端でございます!

 最近は、他の学校からいらっしゃる生徒も増えてきました!

 

 ふっふっふ……ここはそんな、新進気鋭な街ですが……!

 どうしてこの街に、私が名前を付けられたかと申しますとー?

 

「あ! もしかしてアオ総司令じゃん! やっほー!」

「え? ほんとだ! エト(ETO)ちゃーん、いま暇ー? 遊べるー?!」

「町長さーん! フウカが給食部にもまた来てね! って言ってたよー!」

「はーい! みなさんこんにちは! でもごめんなさい、遊ぶのはまた今度ー!」

『はーい!』

 

 実は私ってば、調印式の場でETO治安維持隊の総司令に任命されておりました!

 

 いやはやほんと、まさかまさかで私もびっくりでございます。

 でもナギサさんが、「ETOを支える基礎として、この人事はアオさんこそがふさわしい」とか、とっても煽ててくれまして……!

 嬉しくなって、ついつい二つ返事で了承しちゃったんですよねぇ。

 

 それからしばらくETO活動をがんばっていたら、結果的にできあがったのがこの街です。

 それでこの前、とうとう名前を付ける権利までいただけたというわけでした!

 

 そこでつけたのが、「ニュースランピア」と言うお名前です。

 由来はもちろん私の実家、スランピアから!

 いつかこの辺がもっと栄えたら……「ニュースランピア遊園地」とかって銘打って、実家を再建できたらいいですねぇ……

 

 さてここで話は変わって、ETOの組織体制につきまして。

 役職こそ総司令とは言っていますが、実はETOの常備戦力って私ひとりだけでございます。

 

 あとは臨機応変? 行き当たりばったり?

 その時々の対処すべき事件規模によりまして、必要な人材をトリニティゲヘナ両校から好きに呼べるというシステムです。

 

 そんな普段はちょっと寂しいETO隊なんですが……

 

 設立当初、私は思いついたことがありまして……!

「これもしかして……お仕事の際には、私が会いたい人をいつでも好きなだけ呼び出せる制度では? 解決後は“打ち上げ”と称して、やりたい放題なメンバーでいつでもお茶会ができる権利なのでは!?」と。

 ……まぁそうは問屋がおろさなかったんですけどね。

 

 当たり前ですが、場違いな人選はあとで咎められちゃいます。

 特にこの前、ヒナさんを「迷い猫探し」にかり出したときなんか。

 それはもう、アコさんにこっぴどく叱られちゃいました。

 

 ……いや、まぁ、それはそうですよね。ヒナさんいつもお仕事いっぱいで忙しいですもん。

 でもまぁヒナさん自身は、とってものんびり楽しそうに、一緒に探してくれたんですけどね。トラ柄がキュートな「トラっち」ちゃん。

 

 なんて思い出しながら、運ばれてきたしっとりほくほくなスコーンを、少し冷めてきたお茶と一緒に楽しみます。

 さてはて、私がぼーっとしているうちに、ゲマトリア青空成果発表会は、ゴルコンダさんから黒服さんのターンへと移ってきておりましてーっと。

 

「クックック。このように近頃はアビドス高校へと編入してきた元アリウスの方々と、ホシノさんら。それぞれのテラー化した際の個人差を解析しておりまして。……やはり育った環境によってまた細かな差異が見いだされておりましてーー」

「ん? アリウスですか……? あ、そうだ!」

「おや、アオさん。いかがしましたか?」

「いや、アリウスの子達、どうしてるかなーって思いまして……ほら、いろいろ手配したの私でしたし……サオリさんたち、最近お元気そうですか?」

「ええ、見る限り、日々有意義に過ごしているようですね。シスターフッドの協力によってカウンセリングなど受けております。ゆっくりとですが、常識や一般的な生き方というものを学んでいますよ」

「そうですか! いやぁよかったよかった!」

 

 お話の中で、アリウスって単語がでてきたので思わず割り込んでしまいました。

 黒服さん、お話の中断させてしまってごめんなさいね。

 先生に、お話の続きをしてあげてくださいな。

 

 アリウス分校は、あの日解体となりました。

 ほぼ全員が捕らえられ、行き先について議論がなされたわけですが……

 

 やはり悪い大人に騙されたという点で情状酌量の余地アリと、矯正局送りは回避されました。

 かわりに受け入れ先の候補としてあがったのが……なんとアビドス高等学校です!

 

 アビドス生徒会の調印式でのご活躍は、すぐに他の学校にも知るところとなりました。

 また近頃は、テラー化した生徒会の五人が、圧倒的な人力パワー! でお砂をどっさり巻き上げて。

 砂に埋まっていたかつての校舎を、掘り上げサルベージしているのだとか!

 

 いや、砂漠化を人手でどうにかするって、どういうこと? って私も思いましたけど……

 事実、可住面積が増えてるんですから、まぁ、どうにかしてるんでしょうねぇ。

 

 と言うわけで、設備回復よし! 砂嵐災害への対策と復興もまぁよし……?

 あとは生徒数が回復すれば、アビドス高校も復権か!? というところでございまして。

 渡りに船とばかりに、アリウス分校の生徒は全員、アビドス高校へ転校する手はずとなりました!

 

 転校当初は元アリウスによる集団クーデター騒ぎなどもあったようですが……そこはアビドス生徒会が、しっかりと指導をしてくださいました。

 今は元アリウスの方々には、ゆっくりと「正しい教育」を受けてもらっています。

 

 余談ですが、アビドスの借金が0になってからは、さすがの黒服さんも治験のバイト代をケチっているんですってね。

 なのでアビドスは学校運営資金を補うために、このごろは傭兵業もやっています。

 

 アビドス生徒会はもちろん元アリウスの方々も、これがなかなか精強でして!

 時々ETOでも雇用して、お仕事を手伝ってもらってます!

 あとは、しっかりした警備員がほしい銀行だとかへ、よく派遣されているようです。

 

 「これが新生アビドス高校さー、またイチからがんばろうね~」、ってホシノさんも言ってました。

 

 ……ベアトリーチェ姐さんがどうなったかは、私はついぞ聞いておりません。

 あの場にいた、先生とみなさんだけの秘密、ということになったようです。

 

 少なくとも、姐さんがキヴォトスへ影響を及ぼすことはもうあり得ない、と先生は話しておりました。

 ……いろいろありはしましたが、もう会えないとなると、それはそれで少し寂しいですね。

 

 もくもくと思考を続けて、もごもごとスコーンの最後のヒトかけを飲み込んで。

 報告会では、やっと順番が回ってきたパパが熱弁をふるっているようです。

 

「ーー私と娘の作成したヒエロニムスが、ある種の「信仰」の対象となりつつある。私はこの「信仰」という行為によって、わずかながら「神秘」の譲渡が行われていることに気がついた。よって今後のテーマはーー」

「マエストロさん、少し良いかい? もし生徒の「信仰」がそのような作用をもたらすならば、「太古の教義」を司ったかつての神官のような者たちはーー」

「ふむ、たしかにその可能性もーー」

「ククッ……お待ちください。その場合、実在した集団に“無名の司祭”というーー」

「ーーそういうこった!」

 

 なんか……いつのまにか議論が白熱してますねぇ。

 

 先生、この会が始まってすぐは、とまどってばかりいたはずなんですが……

 最初のゴルコンダさんのお話の半ばからは、それはもう興味深そうに耳を傾けておりました

 今では真剣な面もちで、ときおり質問を挟みながら、熱心に解説を聞いています。

 

 そこへ黒服さんが知見を述べて、パパが頷いて、デカルコマニーさんが叫びまして……

 みなさんとっても真面目に話しているはずなのに、どこかワクワクとした雰囲気も感じます。

 

 “「崇高」とはなんたるものか。気高く、ただひたすらに仰ぎ見るしかないものなのか”

 “それとももしや、「解釈」と「理解」にて、我々の手にも届くものなのか”

 

 うーん……私にはちょっと面白さがわかりません。

 でももしかしたら、男の大人の方たちなら、心引かれる命題なのかもしれません。

 

「いやぁ、いい話を聞いた。「崇高」か……。うん。私もなにか、追求のためのアプローチを考えてみようかな」

「それは、なんという僥倖でしょう! 先生、是非ともあなたの見識を、あなたなりの解釈を、我々にもお教えください! クックックッ! やはりあなたをゲマトリアに招いたのは正解でした!」

「ははは、この分野に至っては私はまだまだ新参だ。こちらとしても、また色々と教えてほしいな。よろしく頼むよ」

「ええ……! ええもちろんですとも! クーックックック……!」

 

「うわぁ……黒服さん、テンション高いですねぇ……」

「仕方があるまい。やはり先生との会話は高揚を誘う。これは私も、次の会合までにしっかりとデータを集めておくべきか……!」

「あはは、パパも元気そうで、私もまぁまぁうれしいです……?」

 

 なんだかんだ先生も、パパ達とは相性が良かったんでしょうかねぇ。

 すっかり空になった私のカップに対して、パパたちのカップにはまだなみなみと液体が残っております。

 お口の渇きにも気がつかないほどに、楽しくお話をしているようです。

 

 ……でも、うーーん。

 みなさんの話のツボが、私にはちょっとさっぱりです!

 あーあ、“正義の合体変形ロボ!”とかの話なら、私も女の子ながら結構イケるクチなんですが……

 今日はちょっぴり、置いてけぼりですねぇ。

 

「……おや?」

 

 いささか疎外感を感じながら、イスの上で足をふっていましたところ。

 滅多に鳴らないはずの緊急連絡端末が、ピリピリとした着信音を響かせます。

 えーっと、届いたお知らせの文面を確認いたしますと……

 

「……えっ! “ニュースランピア近郊で、複数の大規模不良グループ同士の抗争!? 数百人規模の大乱闘が発生中……!” ですって!? ひええぇ!」

 

 不良さんたち、しばらく抑え込まれていた反動でも来たんでしょうか。

 条約前にすらほとんどなかったほどの大抗争が、とっても近くで起こっているようです!

 

「……娘よ、いくが良い。こちらのことは気にするな」

「は、はい! ありがとうございます! すみません先生、せっかくの会だったのに……!」

「ははは、こちらこそごめんね? どうも、暇をさせちゃってたみたいだし」

「え? ええっと、あはは……」

 

 あんまりお話に興味が湧かないこと、さすがに態度に出しすぎちゃったかもしれません。

 笑ってごまかして、また今度お会いすることを約束して。

 私はテラス席を蹴って走り出します。

 

 道中で、この抗争鎮圧作戦にどなたを呼ぼうか考えますが……あれ? これ、もしかして!

 

「この場所、この規模……もしや今日こそ、アオちゃんドリームチームを召集しても許されるのでは!?」

 

 そうと気がつけば、一瞬でテンションがあがって参りました!

 

 ええっとええっと、どうしましょう!

 まずはツルギちゃん……と決めかけて、「いや、ここはせっかくだから下級生に経験をつませたい!」と考えを改めます。

 

 そうすると正実からはマシロちゃんを中心にいたしまして、救護騎士団からセリナちゃんも。

 風紀委員からは……ヒナさんがこないだ動きを誉めてたのって、たしかイオリちゃんですね! この子をメインに据えてみましょう!

 

 あ、せっかくだからアビドス傭兵とも一緒に戦ってみてほしいですねぇ……!

 そしたら同じ一年生のセリカちゃんに、あとはよっちゃんに頼んで、元アリウスの下の子も見繕ってもらって……

 

 もしかして声をかけたら、ミレニアムからもだれか来てくれませんかね? ……ほら、機材テストって名目で!

 ……ユウカさんかエンジニア部とか、もしかしてヒマリさんとこのエイミちゃんとか?

 

 あとはこのあいだ友達になった、百鬼夜行のあの子にも一応連絡してみて……せっかくだし山海経とかレッドウィンターにも……?

 

 そんなことを考えながらニュースランピアのメインストリートを駆け抜けます。

 すれ違う方のなかには、もちろんお友達なんかも結構いまして。

 

「あれ? アオちゃんどうしたのー?」

「えへへ、緊急出動でーす!」

「えー? なんかおもしろそう! ついてっちゃお!」

「あはは! そしたらあなたも今だけETO隊ですね! 今日は一緒に戦いますよー!」

「おー!」

 

 なかにはこんな感じで、面白がって一緒に来ちゃう子も現れます。

 それも一人や二人ではありません。

 もうここだけでもそこそこの人数が集まりましたが……まぁそれはそれでオッケーです!

 

 とりあえず各校へは手当たり次第に連絡をだしました!

 なんか集まりすぎたら、もしかしたらあとでリンさんあたりに、お小言いただいてしまうかもしれませんが……まぁいっか!

 とにかく今は、現場に急行してみんなで楽しく、作戦会議です!

 

「それじゃあみなさん! 遅れないでついてきてくださいね! 急ぎますよー!」

『はーい!』

 

 みなさんの元気そのものが、澄んだ青い空いっぱいに広がります。

 ふっふっふ……誰が決めたか知りませんが、私なんかをETO総司令にするから悪いんです!

 楽しく嬉しく! 「歓喜」でもって、私は平和を守っちゃいます!

 

 そうやってルンルン気分で現場へ突入をしたわけですが……

 

 ……ええっとそこでいろいろと、“()()()()()()”がありました。

 それでもって、私自身とってもとーっても不思議なんですが……

 

 集まりすぎたお味方も、抗争していたはずの不良さん達も、なぜか皆さん一緒になって。

 ただただその場でいっぱい遊んで、たくさんの人たち同士で思いっきりおしゃべりをして。

 ほどほどの時間で、「楽しかったねー!」とか口々に言いながら。

 みなさんそれぞれの帰り道へと、解散をしていきました。

 

 ……うーん、どうしてこうなったんでしたっけ?

 

 寮に帰ってきて銃の整備をしてみれば、それはそれはまるで、今日は使っていないかのようにピカピカでしたし。

 なんだったら弾のひとつも減ってはいませんでした。

 ……あはは、世の中不思議なこともあるものです。

 

「……これ、報告書、信じてもらえますかねぇ?」

 

 私の呟いた戸惑いの言葉は、お部屋の天井にぶつかって。

 「……楽しかったからまぁいっか!」と変化して跳ね返って、どこかに飛んでいきましたとさ。

 

 

 うーん、えへへ…… 

 おしまいったら、おーしまい!







以上をもちまして、今作は改めて完結となります。
ご愛読いただき、ありがとうございました。
よければ評価や感想など、いただけましたらうれしいです。

今後はさすがにもう、長いおまけはないかと思います。
投稿するとすれば、短い小ネタか後日談的なのを箇条書きか。
それか書き洩らした設定集などでしょうか。
そのようなつもりでいます。

それでは最後に……このお話のアオちゃんのことを、ここまで見守っていただけまして、本当にありがとうございました。
作者の私も、そこが一番、とてもとてもうれしいです。
この物語のこれから先も、どうかアオちゃんが楽しく過ごせる世界でありますようにと祈りまして。
この度は筆をおかせていただきます。
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