魔法使いですが、物理で殴りたいと思います   作:咲鋼

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長らくお待たせしまいました!次からはどんどん出しますので期待していてください!
タイトルを決めるのに時間かかった……


ノープランゆえの弊害

「うぉおおお!」

 

僕は飛べた喜びと少しの恐怖を感じていた。ジェットコースターに乗っているときみたいな浮遊感からか、ゾクゾクとした。頭が真っ白になるのをどうにか抑えながら、足に魔力を集める。風属性の魔力が竜巻のように足で渦巻く。

 

「行け!タ〇ガーショット!」

 

リンゴは勢いよく鹿の頭に直撃し、砕けたリンゴはそのまま粒子になって消えていった。

 

「よし!」

 

爆発は起きなかったが、ボスにダメージが通ったのが見えて、小さくガッツポーズが出たが、

 

「……あ、」

 

急速に死(地面)が迫ってきていた。着地しようにも、この高さから落ちたら終わりだろうし、そもそも地面には木の根が多く、着地してもこけて死ぬだろう。

 

(………ごめんなさい、すごい戦犯になります…)

 

そう諦めかけていると、

 

「リアン君!これを!」

 

ミィさんの声とともに一本のムチが飛んできた。反射的にそれを前の枝に向かって振り下ろすと、うまく絡みついてくれた。体に遠心力がかかるが、どうにか落下死はまぬがれた。そう安堵してると、

木でできた口が迫っていた。

 

(…えっと……)ムチが引っ掛かった枝を見てみる。それは角だった。

(なるほど)

 

あまりの情報量に一瞬冷静になったが、それでもここから入れる保険が見つからない。

(やばい、どうするどうするどうする!?ここで死ぬと戦犯。落ちたら死ぬ。噛みつきダメージが大したことがないのを祈ってみるか?いや、でもボスの攻撃だぞ……でもそれ以外に……)

思考が堂々巡りになりそうなとき、ある言葉が頭に響いてきた。

 

(なにジョジョ? ダニーがおもちゃの鉄砲をくわえてはなさない?)

(ジョジョそれは無理矢理引き離そうとするからだよ)

「無理矢理引き離そうとするからだよ」

(逆に考えるんだ「あげちゃってもいいさ」と)

「逆に考えるんだ『落ちちゃってもいいさ』と!」

 

手をムチから離して、鹿の真下へと落下していく。そして、前に偶然見た五点接地の動画を思い出す。

(……よし、覚えている!大丈夫だ、問題ない)

覚悟を決めて、リアンは着地した。

 

………それは、とても美しい着地だった。着地の衝撃は足、膝、腕、頭、背へと衝撃が分散され、再び足、膝、腕、頭、背へと、何度も衝撃を分散していった。つまり、

 

芸術的に転がっていった。

 

「うわあ~~~~~~~~!!!」

 

そして、勢いは途絶えることはなくそのまま岩に激突した。

 

「大丈夫!?」

 

「だい、じょうぶ、です、」

 

奇跡的にHPはほとんど減少しなかったが、頭が大丈夫じゃない。ふらつきながらもどうにか鹿の足元から抜け出し、安置へとたどり着いた。

 

「本当に大丈夫?ポーション1本飲む?」

 

「どっちかというと、ただの……画面酔い?、なので大丈夫です。もう治りましたし」

 

「そっか、じゃあ行くよ!」

 

「はい!」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

「お疲れさまでした~」

 

ギミックを突破した後は、難なく二人でHPを削りきれた。ボスの攻撃そのものは回避しやすく、図体が大きいから当たらない、なんてこともないのだが、リンゴのギミックで遠距離攻撃必須なのがひどかった。固定はされていないから最悪投石とかでもなんとかなりそうだけど…

そんなことを考えていると、あることを思い出した。

 

「あ、ミィさん、このムチありがとうございました」

 

そういいながらムチを返す。

 

「別にいいよ、仲間だしね」

 

そう言ってくれたが、こちらとしてはあのファインプレーがなかったら死んでいた。

(しかも、あのバカ高いポーションも もらったんだよね……)

ドロップアイテムだけでは到底足りないと思い、ミィさんに聞いた。

 

「ミィさん、この後、お時間って大丈夫ですか?」

 

「大丈夫だけど、何かあった?」

 

「いえ、打ち上げとして、よければあそこに行きませんか?」

 

僕が示した先には喫茶店があった。ネットで見たが、おいしいタルトがあるらしい。

ミィさんは一瞬驚いたが、すぐに笑顔になり、

 

「いいね、行こう!」

 

と、承諾してくれた。

もちろん、全額おごった。財布は傷んだけど、おいしかったのでどうでもよいこととする。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

「お邪魔しまーす……」

 

大きい音は立てないように玄関をゆっくりと閉める。お義父さんとお義母さんは今年も結婚記念旅行に行っている。だから、今この家にいるのは俐斗だけ。その俐斗も今はここにいない。正しく言うなら、俐斗の意識は家にいない。念のため、フィルトゥエル公式アプリを開く。

 

「…よし」

しっかりと、『プレイ中ーーNWO』となっていた。

ゆっくりと歩き、音が出ないように気を付ける。俐斗の部屋につき、慎重に扉を開ける。そして、滑り込むように中に入り、ドアをゆっくりと閉め、そのまま部屋にあるベッドにむかい、腰かける。

 

「……ふぅ」

すると、知らず知らずのうちに張りつめていた緊張が解けたのか、止まっていた息を吐く。

そのままベッドに倒れこみ、ゲーミングチェアの方をみる。そこには俐斗がVRセットをつけて体を預けていた。俐斗がいま起きたら、私が布団に寝転がっているのが見えてしまうだろう。

(ま、最悪起きても「玄関が開いていたよ」と言えば疑わずに信じてくれるだろうけどね、たまに忘れるから)

でも、これからすることは絶対にばれちゃいけない。私は手を伸ばし、枕を手に取り、それに顔をうずめた。柔軟剤のなかに俐斗のにおいがする。それを思いっきり吸い込む。

 

「スゥーーー」

 

すると、あの時と同じように心が一気に落ち着いてきた。もちろん、好きな男子のだからドキドキもするけど。十分堪能した後、ベッドから降りて、俐斗の前に立つ。今日は湿度が高かったからなのか、シャツのボタンが2個ほど外されている。私は俐斗の膝に座って椅子ごと抱きしめる。少し暖かいぬくもりが体に少しずつ浸み込む。くっついていた体を話すと、首元にある鎖骨に目が行く。そして、私は……………………

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

「うわっ、もう10時か」

 

ミィさんと別れた後、しばらく第二層の情報収集やらアイテム回収をしていたらいつの間にかこんな時間になっていた。結構有用な情報が集まったので明日が楽しみだ。

 

「とりあえず風呂入らないとなー」

 

髪がボサボサなのを感じて、そう思った。新しい動画を再生し、ジップロックに入れてなるべく水がはねないところに置いてから、風呂に入る準備をする。すると、あるものに気づく。

 

「……まじか、最悪」

 

肌にできたいくつもの赤い点のような痕を見て、思わずそう口をこぼした。




書き終えてから気づいたけど、これ分けてもよかったな……
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誰がいいとか...ある?

  • メイプルとサリーだけでいい
  • 楓の木全制覇(野郎はいらねぇ)
  • ほかのギルドも...
  • Yes、ロリータ!No タッチ!
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