「位相 黄昏 智慧の瞳 術式順転『蒼』」
「EMLモジュール全点接続」
「位相 波羅蜜 光の柱 術式反転『赫』」
「エネルギータービン解放、出力90%」
「九綱」 「出力100%」
「偏光」 「緊急弁全閉鎖、リミッター解除」
「烏と声明」 「出力200%」
「表裏の狭間」 「出力300%」
「虚式―『茈』」
「オーバードレールキャノン―『スーパーノヴァ』、発射準備完了」
虚無と極光が衝突する。
無限に加速した仮想の質量と、学園都市最大の砲から放たれた光がぶつかり、轟音と衝撃波を一帯にブチ撒けながら相殺される。
やがて更地となった爆心地に、2つの人影が降り立った。
「勘違いしてるようだから言っとくけど、そっちが
蒼く澄んだ目を爛々と輝かせる白髪の男。
『現代最強』『シャーレの先生』五条悟。
「対象の生存を確認、プロトコル続行」
赫い目と
『無名の王女の鍵』『玉座を継ぐもの』Key。
―ここに、現代最強と旧き鍵の戦いが幕を上げた。
「サブルーチン展開」
先に動いたのは、少女だった。
「コード―
「
―無名の王女の鍵「Key」は、完全顕現の後わずか299秒の間に、学園都市キヴォトス内に存在する、
今や彼女が目覚めた要塞都市を始めとして、各学園の中核システム、あらゆる自律兵器、そしてとある廃墟に眠るAIとそこに接続したすべての
「攻撃開始」
命令と共に、それらの持つ武器が一斉に男に向けられる。
砲が、ミサイルが、光線が、打撃が、全方位から一斉に男めがけて降り注いだ。
―だが。
「お前ら」
「釣り合ってねえんだよ」
『領域展開』
夥しい数の攻撃を受けたにも拘らず、かすり傷一つ負っていない男が、片手で印を結ぶ。
瞬間、景色が一変した。
更地となった都市だった場所が、宇宙を思わせる空間へと切り替わる。
その直後、機械たちに異変が起きた。
突如硬直し、異音を吐き出す。中には煙を吹いている物もあった。
そう、すべてが与えられる空間に閉じ込められた機械たちは、流し込まれた情報に耐え切れなかったのだ。
バッファオーバーフローを引き起こし、論理回路に致命的なエラーが多発。次々と機能停止していく。
1機を除いて。
「不正なデータの流入を確認、対象による攻撃と推定」
「リソースへの変換を開始」
―無名の王女[AL-1S]の持つ機能の中核は、「再構築」だ。
データをリソースとして取り込み、思うがままに変形させる。
彼女にとっての『無量空処』は、真の意味ですべてが与えられる空間であった。
「……ッ!」
少女が何をしているか一目で把握し、男は領域を解く。
「領域で動きを止めて、ヒマリたちのところに連れて行くのが、アリスを助けるには手っ取り早いと思ったんだけどね」
「まあいいか」
「再構築完了」
「パワードスーツシステム『アビ・エシュフ』、展開開始」
術式が焼き切れた五条悟に対して、新たな武装を展開したKey。
「第二ラウンドだ……!」
続くかは不明