ひろがるスカイ!プリキュア~ SUNLIGHT×STORY ~   作:零たん

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第12話:ランボーグの罠

 

ハルト達はあげはとの再会を果たした後、彼女に連れられてソラシド保育専門学校の近くに来ていた。あげはは保育士を目指しており、遠い街からこの専門学校に通うべく、現在校長先生と対談しているところだった。

 

彼女の用事が済むまでの間、ハルト達は学校の敷地内のベンチに腰掛け休憩している。

ちなみにエルも一緒で今はましろが抱っこしている。

 

「あのさぁ、俺たちまでついていく必要あった?これってあげは姉の用事だろ?」

 

ハルトはジュースを飲みながら退屈そうに言う。

 

「そんなこと言わないの。あげはちゃん久しぶりに私たちと会えたんだし、頑張ってるところを見てもらいたいんだよ」

 

ましろはエルの頭を撫でながらハルトに言う。

 

「ハルくん、今のはあげはちゃんに言ったらだめだよ。そういうデリカシーのない発言は女の子が一番傷つくんだからね?」

 

「なんだよ、またお姉ちゃんの説教か?朝の続きなら受けて立つぞ?」

 

ましろの言葉にイラっとするハルト。そこへソラがすかさず割って入ってくる。

 

「ハルトさん、これはましろさんの言うことが正しいと思います。それに喧嘩は、めっ!ですよ?」

 

「うっ…すみませんでした!気を付けます…」

 

流石にソラにまで注意されては反論できないので、ハルトは大人しく謝罪した。

 

「えーるぅ?」

 

一方、エルは専門学校の校舎を指さし不思議そうに見つめている。

 

「ここはね、保育士さんの学校だよ」

 

「ほいくし…とは何ですか?」

 

保育士を知らないソラがましろに質問する。

 

「小さい子供のお世話をする先生のことだよ。あげはちゃん、昔から保育士さんになりたいって言ってたんだー。なりたいものの為に頑張るって、えらいよねー!」

 

「確かにな。子供の夢って大人になる頃には諦めてる事だってザラだろうに、今もそれを叶えようと努力するあげは姉は凄いと思うよ」

 

ハルトはあげはの子供の頃を懐かしみながらジュースを飲み干した。彼女は三人の中で一番お姉ちゃんと言うこともあり何かと面倒見が良かったし、保育士という子供のお世話をする仕事に憧れを持っていた。色々振り回されることもあったが、ハルトは夢に向かって一生懸命努力するあげはの姿を密かにリスペクトしていた。

 

「ねえ、エルちゃんは大人になったら何になりたいの?」

 

「いや、赤ちゃんのエルにその質問は早すぎないか?」

 

ましろの質問にツッコむハルト。

案の定、エルはよく分からないようで首を傾げている。

 

「あ、でもこの子プリンセスだから大きくなったら王女様になるか。いいなー王族ならお金持ちだし働かずに贅沢できそうで」

 

「王様ってハルくんが想像するほど楽じゃないと思うよ?国の税金とか、政治とかで色々苦労しそうだし…」

 

「でも将来のことであれこれ考える必要ないじゃん。羨ましいよ、俺らもいずれ進路をどうするか決めなきゃなんないのに」

 

ハルトは眉をひそめながら空を見上げる。彼はまだ将来の夢は決まってないのだ。

 

「ハルトさんは、何になりたいか考えてるんですか?」

 

そんなハルトの悩みを知らないソラが、彼に訊ねてきた。

 

「俺はまだ決めてないな…。ましろは?」

 

「え?私も?えーっと、私はねえ…」

 

ハルトに話を振られたましろは少し考え、ある結論にたどり着く。

 

「私も、特にない…!?」

 

ましろもハルトと同様、将来の夢や就きたい職が特にない。クラスメイトはイラストレーターや公務員、キュアチューバ―など、将来の夢がはっきり決まっている子もいる。そんな中一人だけ置いていかれている気分になるましろは考えを巡らせるが、これといって得意なものもないので不安が増すばかりであった。

 

(でも、ハルくんもやりたいことが見つかってないみたいだし、私だけが取り残されてるわけじゃないよね!)

 

普段、弟扱いしているハルトにまで置いていかれたらお姉ちゃんの立つ瀬がない。

一瞬、ましろは安堵するがハルトは直後にハッとした顔をする。

 

「いや、待てよ…あげは姉に芸人になれそうって言われたし本気でお笑い芸人目指してみようかな?」

 

「ええっ!?それはあげはちゃんが面白がって言っただけだよ!ダメだよ真に受けちゃ!?」

 

いきなり芸人になりたいなどとほざき出す弟分をましろは慌てて止めようとする。

だが、ハルトは乗り気な様子だった。

 

「でも俺、人を笑わせる才能あるし芸能界で天下取れるかも。エルだって俺の一発ギャグ見て爆笑してくれるし!なぁーエル♪ぺろぺろぱぁ~!」

 

「きゃ~い♪えるえるぅ~♪」

 

未来の王女様は、彼のアホ面がすっかりお気に入りになっていた。

 

「調子に乗っちゃダメだよハルくん!赤ちゃんに受ける程度のギャグじゃ芸能界でやっていけないよ!?」

 

「ふふっ!でもハルトさんのその顔はいつ見ても面白いです!ゲイノウカイ?というのはわかりませんが、ハルトさんは人を笑顔にする素晴らしい才能があると思います!」

 

「ソラもそう思うよな!よっしゃ今から大阪行ってNSCの門叩いてくるわ!」

 

「ハルくんまだ未成年だし門前払いされるのがオチだよ!落ち着いてハルくん!将来の事が不安で、ちょっとおかしくなってるよぉ!」

 

若干ヤケクソ気味な幼馴染を、ましろは必至で制止する。

そんな中、ふと何かが動く気配がし、ましろは視線を下ろした。

 

モヒカンを生やした紫色の小さい子ブタがとことこ歩いている。

子ブタが向かう先には以前ハルト達が取ろうとした毒キノコを餌にした罠が仕掛けられている。

 

(え?どゆこと?ブタさん?ていうかあの罠なに?昭和の罠?しかもこの毒キノコこないだ山で見たやつだよね?)

 

ド古臭い見え見えの罠にましろは困惑する。

一方、子ブタは毒キノコを嗅ぎながらチラチラこちらに視線を向けていた。

 

「ハルくんあれ怪しいよ。どこからどう見てもカバトンの罠だよね?」

 

モヒカンに紫色のブタとくればエルを狙う刺客、カバトンしかいない。

ましろはハルトも罠に気がついていると思い、そのことを確認するが…。

 

「丁度良かった、あのブタを今晩のおかずにしよう。ゲン担ぎにトンカツが食べたかったんだ」

 

「いやまだ芸人になるつもりなの!?ダメだよ!あれどうみても罠だから近づいちゃだめ!」

 

まだ自棄になってるハルトはどこからかロープを取り出して子ブタを捕まえようとする。

そんなハルトをましろは慌てて止めた。だが彼に構いすぎて、ソラが子ブタに反応し駆け出すのを止めることができなかった。

 

「ブタさんがあぶなーい!!」

 

毒キノコを食べようとする子ブタを助けるべく、ソラは子ブタに向かって走り出した。

ましろ目線では、ソラは子ブタがハルトの晩御飯にされるのを防ぐべく駆け出したようにも見えたが、どっちにしろまずい状況である。

 

「待ってソラちゃん!多分それ罠だよ!」

 

急いで声をかけるがもう遅かった。ソラは既に子ブタを助け出していた。

 

「ふぅ…危ないところでした。ブタさん、あれは罠ですよ!近寄ってはいけません!」

 

めっ!とソラは子ブタに注意する。その瞬間、子ブタの額にある丸い宝石のようなものが光るとボンっと周囲が黒い煙に包まれた。

 

「げほっごほっ…あなたは!?」

 

煙幕が晴れるとソラの目の前に宿敵、カバトンがドヤ顔で立っていた。

やはり先ほどの子ブタはコイツが変身した姿だったらしい。

 

「ぬっふっふ!このカバトン様がブタに化けていたとは、あっお釈迦様でも気づくめぇ~!」

 

「ドヤ顔で語ってるところごめんだけどどう見てもバレバレだったよ!?だめだよ純粋なソラちゃんを騙せた程度で調子に乗っちゃ!」

 

「なーんだ、カバトンだったのか。でもまあ食べれる量が増えたと思えば…」

 

「ハルくんまで騙されてた!?だめだめ食べちゃ!そもそもあの人、脂分が多そうだし食肉に向かないと思うよ!」

 

「それもそうだな…よしカバトン、見逃してやるから今日は帰っていいぞ」

 

「いや帰るわけねーだろあんぽんたん!なんでお前ら俺様が出るたび茶番を始めるのねん!しかも失礼な事ばっか言いやがって!」

 

もはや恒例となる開幕カバトン弄り。

うんざりしたカバトンは、仕切り直しと言わんばかりにあるものを掲げた。

 

「ええい!お前ら、これを見るのねん!!」

 

「ああっ!それは!」

 

カバトンが持っているのはソラのミラージュペンだった。

先ほど煙幕を張った隙に彼女から奪い取ったらしい。

 

「返してください!」

 

ソラはペンを奪い返そうとするが、カバトンは重そうな見た目に反して素早く彼女から距離を取る。

 

「ギャーッハハハ!こいつがなければお前はプリキュアに変身できないのねん!」

 

カバトンの言う通り、プリキュアになるにはミラージュペンが必要になる。もう一つの変身アイテムであるスカイトーンは彼女の手元にあるが、これだけではキュアスカイになれない。

 

「キュアスカイになれないお前ではコイツには敵わないのねん…カモン!アンダーグ・エナジー!!」

 

カバトンはアンダーグ・エナジーを放出し、先ほど罠に使った毒キノコに注ぎ込んだ。

毒キノコはグニャグニャと輪郭がぶれて、やがて地面に溶けるように消え失せた。

それから数秒後、地面からキノコを模した怪物『毒キノコ・ランボーグ』が姿を現す。

 

「らんぼぉーぐぅー!!」

 

いつもよりやや高めの声でランボーグは咆哮する。サイズは前回戦った竹ランボーグより少し小さいが、大きな両手で周囲の人間を殴りかからんと、ぶんぶんと振り回している。

 

「さあ、今日こそプリンセス・エルを頂くぜぇ!」

 

(まずいです…でもエルちゃんを逃がす時間は稼がないと…!)

 

そう考えているとランボーグの腕が伸び、エルとましろに襲い掛かる。

 

「腕が伸びた!?でもそんな攻撃!」

 

ソラはキックでランボーグの腕を弾いた。

しかし今度はソラの足がランボーグの手に掴まってしまう。

 

「うわぁっ!?」

 

「ギャーッハハハ!捕まえたのねん!」

 

ソラの足を掴んだランボーグはそのままソラを自身の元へ引き寄せようとした。

 

「おらぁっ!!」

 

だがハルトが間一髪、ランボーグの腕を手刀で弾き、ソラを救い出す。

 

「大丈夫か、ソラ?」

 

「ハルトさん!?あ、ありがとうございます!」

 

「カーッ!てめぇメソメソ野郎!まーた俺様の邪魔をしやがって!」

 

ハルトがソラを助けるのを見て、カバトンは地団太を踏んで悔しがる。

 

「カバトン、もうおふざけの時間は終わりだぞ」

 

ハルトは先ほどまでのボケモードから一転、真剣な表情でカバトンとランボーグを鋭く見据える。

 

「ソラはましろとエルの傍にいてくれ。あいつが奪ったミラージュペンは俺が取り戻す」

 

「は、はい!わかりました!お願いします!」

 

ソラはましろ達の元に走る。それを確認したハルトは静かに呟いた。

 

「食材は脂っこい豚と毒キノコか。腹壊しそうな組み合わせだが、美味しく調理してやるよ」

 

ハルトは半透明から赤く輝き始めたスカイトーンとミラージュペンを携えた。

 

「ここからは、ヒーローの出番だっ!!スカイミラージュ!トーンコネクト!」

 

ハルトはマイク状に変化したミラージュペンにスカイトーンをセットする。

 

「ひろがるチェンジ!サンライト!」

 

ハルトの体を眩い光が包み込み、赤い炎髪を煌かせるヒーローに姿を変えた。

 

「熱くひろがる太陽の輝き!キュアサンライト!!」

 

キュアサンライトは決めポーズを決めて名乗りを上げた。

 

「やっちまうのねん!ランボーグ!」

 

カバトンがそう命令すると、ランボーグは腕をブンブン振り回しながらサンライトに向かって走り出した。サンライトは改めてランボーグに目を向けよく観察する。前回の竹ランボーグは闇雲に突撃した結果、敵の能力に翻弄され手痛い反撃を喰らった。だから今回はソラの教えを思い出し、敵の出方や能力を探って慎重に戦うことにした。

 

ランボーグは腕を振りかぶり、サンライトへ拳を繰り出す。すぐさまその拳をガードしカウンターパンチを叩き込んだ。巨大ランボーグをねじ伏せる重い一撃をくらったランボーグはよろめき、サンライトは追撃のアッパーカットでランボーグを上空にかち上げる。

 

「らんぼぉおおおーぐっ!!」

 

やはり普段よりも甲高い悲鳴を上げながら吹っ飛び地面に倒れ伏すランボーグ。敵はふらふらと起き上がり、すぐさま腕を伸ばしてパンチを繰り出すが、サンライトはそれをいなして敵の懐に潜り込み強烈な前蹴りをお見舞いした。ランボーグは数メートル吹っ飛ばされ、またしても地面に倒れ伏す。

 

「なんだこいつ。アンダーグ・エナジーの気配に反して弱い…?」

 

今回もランボーグの出現と共に黒い光を発したハルトのスカイトーン。気配は最初に遭遇したショベルカー型や竹ランボーグと同等だが、注がれたアンダーグエナジーの量と、周囲から感じる気配に反して目の前の敵は弱すぎる。特殊な能力で翻弄するわけでもなく、ただ単調な攻撃を繰り返すだけだ。

 

「それでもあの伸び縮みする腕は厄介だ。油断しているとまたソラやましろが攫われる!」

 

今は感じる違和感よりも目の前の敵を倒さねばならない。サンライトは左腕からシールドを形成し敵の攻撃を弾いた。そしてランボーグに向かって盾を投擲。ランボーグの手足を盾につなげたチェーンでグルグルに拘束する。

 

「ぐぐっ…!らんぼぉ~ぐぅ~…!」

 

身動きが取れなくなり地面に転がるランボーグ。

とどめを刺すべくサンライトは上空へ飛び上がる。

 

「ひろがるっ!!サンライトバスタァアアアーッ!!!」

 

サンライトの体を炎が包み込み、巨大な紅蓮の拳となってランボーグに振り下ろされる。

 

「モエツキタ―…」

 

拘束されたランボーグはサンライトの炎の鉄拳に飲み込まれ、浄化された。

 

「やったー!流石サンライト!圧勝だったよ!」

 

「えるえる~♪」

 

勝利を喜ぶましろとエル。サンライトは彼女たちに手を振ると、ソラのミラージュペンを奪い返すべくカバトンの元へ歩み寄る。だが様子がおかしい。いつもならランボーグが負けたら憎まれ口をたたいて退散するのに、今日のカバトンは何故か不敵な笑みを浮かべている。まるで何かを企んでいるかのように。

 

(そういえば、ランボーグを倒したのにアンダーグエナジーの気配が消えてねえ…!)

 

ハルトがそう考え、周囲を見回した時だった。

 

「!?サンライトッ!!後ろですっ!!」

 

ソラの叫び声にサンライトが後ろを振り向く。しかしもう遅かった。サンライトの背後から2体目の毒キノコ・ランボーグが出現し、無数の触手でサンライトを拘束したのだ。

 

「なっ!?二体目っだとっ!?」

 

それも先の1体目と違って気配が強い。サンライトの感じていたアンダーグ・エナジーの気配は地中に潜んでいたコイツのものだったらしい。

 

「ギャーッハハハ!作戦成功なのねん!さっき倒したのは今お前を捕まえているランボーグが生み出した分身なのねん!」

 

「分身だとっ…!?」

 

「そうなのねん。ただのオトリ!お前を油断して捕まえるためのなあ!」

 

「俺を捕まえるだ?舐めるなよカバトン、こんな触手すぐ振りほどいて…!」

 

ランボークの触手を強引にちぎろうとするサンライト。しかし…

 

「あ、あれ…身体に力が入らねぇ…?」

 

サンライトの体に脱力感が襲い掛かる。持ち前のパワーも発揮できず、ランボーグの触手を引き千切ることができない。

 

「おやおや?どうしたのねんメソメソ野郎。もしかしてエネルギー切れかぁ?」

 

カバトンがニヤニヤしながらサンライトを眺める。サンライトが予想以上に疲弊しているのを見て勝利を確信したようだ。

 

「ギャーッハハハ!メソメソ野郎はもう役立たず!ソラはプリキュアに変身できない!もう勝ったも同然なのねん♪さぁ…あとはじっくりプリンセスを!」

 

カバトンはいやらしい笑みを浮かべて、ソラたちの方へ振り向いた。

 

「ハルトさん、今助けます!」

 

「!?まて、来るなソラ!」

 

サンライトは自分を助けに向かおうとするソラを大声で止めた。

 

「俺みたいに掴まるのがオチだ!ましろとエルを連れて逃げろっ!!」

 

「で、ですが…」

 

「早く行けっ!!」

 

ソラは悔しそうに歯噛みする。その時、聞きなれた声がソラたちを呼びかける。

 

「ましろん!ソラちゃん!こっち!」

 

異変に気付いたあげはがソラたちのところへ駆けつけてきたのだ。

 

「あげは姉!いいところに!ソラとましろを安全なところへ!」

 

「えっ!?あなたもしかしてハルるん!?何その髪の色!?あと格好も…ってかハルるんも捕まっちゃってヤバそうだし!」

 

「俺のことはいい!早く二人を~~~!?むぐむぐっ!?」

 

触手で口を塞がれ、ハルトは強制的に口を閉じられてしまう。

 

「わかった!ましろん、ソラちゃん!早く中に!アイツは大きすぎて校舎には入ってこられない!」

 

「で、でも!ハルトさんを助けないと…!」

 

ソラはランボーグに拘束されているサンライトを心配そうに見るが、ましろが彼女の手を掴んで首を横に振る。

 

「行こうソラちゃん!私だってハルくんを助けたいけど、今はエルちゃんを守らないと!」

 

「くぅっ…ハルトさん…ごめんなさい!!」

 

ソラはハルトにそう謝罪し、ましろとエルとともに校舎へ入る。

サンライトを捉えている毒キノコ・ランボーグ本体は、分裂型と比べて大型だ。

校舎の扉に無理やり侵入することは不可能だろう。

 

「甘いのねん♪」

 

だがカバトンはそれも計算ずくなのか、ランボーグにすぐさま2体目の分身を生ませる。

最初の分身と比べてさらに小型のランボーグは、ソラたちを捕まえるために校舎の中へ侵入した。

 

(3体目だと!?ちくしょう…!このままじゃソラたちが…!!)

 

サンライトは強引に触手を引きちぎろうとするが、やはり力が入らず拘束を解くことはできない。

一方校舎の中に逃げた3人は、迫りくる分身ランボーグから逃れるために階段を上っていっていた。

 

(どうしよう…!何とかしてハルくんを…私の大切なハルくんを助けないと…!)

 

ソラはプリキュアに変身できず、サンライトは捕まってしまった。

 

「えるぅ~……えるっ!?」

 

絶体絶命な状況の中、エルはましろの中から生まれつつある、優しい光の鼓動を感じていた。

 

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