カ ス 嘘 ヒ マ リ   作:甘酒屋

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 一応前回の流れを汲んではいますが、割と読まなくても大丈夫なので初投稿です。

 感想、お気に入り、ここすき、評価、本当にありがとうございます。

 1/30 誤字修正を行いました


「電気ウナギが出しているのは痺れ粉」

 

 「おはようございます先生、電気ウナギが出しているのは電流じゃなく痺れ粉なのですよ」

 「………おはよう」

 

 今日も彼女は絶好調!

 開口一番カス嘘を浴びせて来たヒマリに感情を失いかけるも、寸前で留まって言葉を返す。仕事が朝の時間帯だけで終わっていなければ正気を保てなかった。

 今までヒマリが当番の日は、たいてい予算申請や発注書の見直しなど面倒な物が多かったのだが、今日に限っては例外だったようだ。個人的にはむしろ今までの方が例外であって欲しいのだけれども。

 

 何はともあれ、心おきなく水族館を楽しめるのは事実。カスの嘘もまぁ許容しようと覚悟を新たにした瞬間、後ろから聞き覚えのある声がした。

 

 「あぁいたいた…部長、子供じゃないんだから勝手にどっかいかないでよ……」

 「…エイミ?」

 「あ、先生ももう来てたんだ。おはよ」

 「あぁ、おはよう」

 

 にっこりと柔和な笑みを浮かべた彼女に、軽く手を振って挨拶を返す。

 冬でも相変わらずの格好だが、公共の場である水族館でそれは許容されるのだろうか。そんなことを考えたところで、彼女がいて大分ほっとしている自分がいることに気が付いた。

 よくよく考えてみると、マイペースな彼女のことだから、カス嘘に対する耐性もかなりの物だろう。

 カス嘘の領域展開キャンセルの可能な稀有な人材の登場に内心でほくそ笑んだところで、ワイシャツ越しにヒマリに腰を叩かれる。

 

 「先生、おはようはもともと目下の人に対して言う言葉なので、あまり年配の方には使わない方が良いのですよ」

 

 ねじ込んでくるな。まぁ別にこの程度は許容範囲内だし、これ以上はそう易々とは言わせない。

 なんてったって今日はエイミも…待てよ。

 

 

 何故エイミは今───ヒマリが言ったことに無反応なのだろうか。

 

 体の芯が急速に冷えていく感覚とともに、頬を嫌な汗が伝った。内心で湧き上がる最悪の予感に全力でかぶりを振るも、心の中の靄は晴れない。

 

 徐々に盛り上がっていく最悪の可能性、それを確かめる──否、何が何でも否定するために、私は恐る恐る口を開いた。

 

 「…エイミ、ジンベエザメの弱点は?」

 「顎」

 

 …まだ慌てる時間じゃない。

 

 「黒豆の製造は?」

 「厳密には違法」

 

 あわわあわっ、慌てる時間じゃないあわわ。

 

 「キヴォトスの蝉は幼虫のときだけ?」

 「ヘイローがある」

 

 終わりだよ。

 

 全部にノータイムで返事をできるレベルで刷り込まれている。

 これはどういうことだとヒマリを横目で見ると、これ以上ないほどのドヤ顔を浮かべていた。ドヤ顔と画像検索すれば一発目に出てきそうなほどの顔である。

 苦労した甲斐がありましたみたいな表情を浮かべるな。私が一番苦労するんだぞ、最悪2方向からのカス嘘に対処しなければならなくなるんだぞこれ。

 

 この場に私の味方はいないらしい。

 がっくりと項垂れた私を、エイミが心配そうにのぞき込む。

 

 「どうしたの先生、なんか変だよ」

 

 変なのはそっちだと言いかけて、いややはり私の方かと頭を抱える。傍から見たら生徒に質問して勝手に絶望しているわけだし。

 自分の行動の奇妙さを自覚したところで、ヒマリがひょっこりと視界の端に顔をのぞかせ、言った。

 

 「変と言えば、パソコンのストレージの語源は何も無いのに保存できることを奇妙に感じた『ストレンジ』が語源になっているそうですよ」

 

 一回黙っててくれ。さっきから静かだと思ったらちから(カスの嘘)を貯めていたようだ。貯めないで捨ててそんなもの。

 全身にかかる重力が倍になったようだ。自分でも顔色が急速に悪くなるのを感じる。そんな私を見て、エイミが少し不安げに声をかけてきた。

 

 「…調子悪いんだったら中止するけど…」

 「いや…それには及ばないよ……ちょっと休んだらすぐ行くね……」

 「そっか、じゃあ先に受付通しちゃうね。……あ、そうだ」

 

 エイミがふと立ち止まると、こちらを振り向いた。

 

 …何か猛烈に嫌な予感がする。周りがスローモーションに思え、一秒一秒がこれ以上なく遅く思える。周囲の喧騒が遠く、心臓の音がいやに近い。

 そんな奇妙な静寂と緊張感の中で、彼女がゆっくりと口を開いた。

 

 

 「ピーマンの花言葉は『海の恵み』」

 

 

 「ウワ―――――――――ッ!!!!!」

 

 絶叫する。

 今までまともだと思っていた相手が敵の手に落ちていた事実。こういう展開は映画とかでよく見るが、実際に体験してみれば分かる恐怖感だ。大人といえど勝てるわけがない。

 いや何で今わざわざ言ったの?カス嘘が効率的という答えが彼女の中で出ているのか。カス嘘の効率性って何なんだ。

 

 満足したという感じに踵を返して去ってゆくエイミの後ろで、がっくりと膝をつく。

 最悪だ。裏切られた。なんでカス嘘なんかに感染してしまったんだエイミ。

 

 あれか、今日はカス嘘を両側から二つもついちゃいます!とでも言うのか。冗談にも限度がある。

 まとまらない思考がそのまま重量となり、がっくりと項垂れる私の肩を、ヒマリがポンポンと叩いた。

 

 「落ち着いてください先生。…落ち着くといえば、『落ち着け』を表す『Calm down』はもともと泳ぐのをやめたホタテが海底へ落ちる『Clam down』のスペルミスが発祥なのですよ?」

 

 勘弁してくれ諸悪の根源。

 

 「ちなみに先ほどエイミが言ったことは事実です」

 「えっ、本気の本気で?」

 「本気の本気で、です」

 「…なら…大丈夫かな」

 

 いや本当に大丈夫なのかこれ。カスみたいな嘘がちょっとした豆知識に変わっただけじゃないのか?

 色々踏まえて-200(ちょうわるい)−199(まぁまぁわるい)に変わったくらいな気がしてくる。

 

 「では行きましょうか先生。ふふ、情報収集に抜かりはありませんので、このあらゆる方面に明るい超絶天才美少女がエスコート致します」

 

 そう言って、ヒマリがこちらへ手を差し伸べる。

 それを暫く無言で見つめていると、彼女もまた無言でこちらにずいずいと手を近づける。手袋に包まれた彼女の冷たい指がちょんちょんとほほに触れてくすぐったい。

 繫げ、という無言の圧に屈した私はズボンを払って立ち上がり、自分の手を彼女の指の上に重ねた。

 

 「先生、実は掌の温度は全身の温度に直結していて、手を繋ぐと双方の体温が平均化されるのですよ?」

 「そっか、ヒマリは寒がりだったと思うけど…私とは手を繋いでおいた方が良い?」

 「えぇ、暖かいので。先生もこの超絶美少女の大理石よりも艶やかな指の感触を味わえる経験を是非噛み締めてください」

 

 やけに弾んだ声色でヒマリが言う。何というか、カスみたいな嘘を頻繁に言うようになってから欲望を表現するのにもやや婉曲な言い回しが多くなったな、と思う。別に私に対してだけなら構わないのだが。

 

 受付で見たチケットのジンベエザメは、以前のものよりどこか大きく感じられた。

 

 

 ◆◇◆

 

 目の前に広がる巨大な水槽の中には、この世の海をそのまま抽出したんじゃないかと思わせるほどの魚たちがひしめいている。

 変わらない、されど新鮮な景色に息を呑む。

 

 「ミレニアムで実用化されているプラスチックは魚のヒレが原料なのですよ」

 

 開口一番がそれかと思った瞬間、先に行っていたエイミがこちらへ歩いて来た。

 

 「おそいよ部長…ってなんで先生と手繋いでんの」

 「知らないのですかエイミ、手を繋ぐことは保温効果があるのですよ?」

 

 いけしゃあしゃあとヒマリが答える。

 エイミはそれに一瞬何か言いかけるも、暫し逡巡するように視線を泳がせてから、はぁ、と溜息をついた。

 

 「防寒具着ればいいじゃん。先生にわざわざやってもらうなんて…と思ったけど…」

 「私は別に迷惑じゃないからいいよ」

 「…そう言うと思った」

 

 ジト目でこちらを見るエイミに苦笑を返す。「先生は生徒に甘い」というのはよく言われることだが、不文律のようなものなのだから仕方ない。許容してほしい、とまでは言わないけれど。

 そう思っていると、前を歩いていたエイミがこちらへ歩いてきて、私の隣、ヒマリがいる方の逆側に陣取った。

 まさか両側からカス嘘かと一瞬身構えるも、彼女は目の前の魚たちを見たまま何も言わない。

 

 警戒するだけ損かと思い、私も水槽の中に意識を向けた。目の前を行き来している魚をぼうっと眺めていると、心がゆっくりと癒されていくような気がする。

 

 「キヴォトスで広く知られている人魚姫のストーリーでは、原作でのカクレクマノミとのバトルシーンがカットされているのは有名ですね」

 「ファイティングニモ?」

 「突然どうしたのですか先生?」 

 「ごめん」

 

 乗ったのに扱いひどくない?

 咄嗟に謝ったはいいが納得いかないと視線を送るも、ヒマリはどこ吹く風と言った具合に魚を指さし続ける。

 

 「あれはチンアナゴですね。高位の人の一人称「朕」から名前が取られました。百鬼夜行の方では、「生まれ変わったらチンアナゴになりたい」という詩を見つけられるとか…」

  

 チーズ蒸しパンになりたいと思うレベルの与太だよそれは。

 

 「……チンアナゴは群れで行動するけど、水流に乗ったご飯を食べるために全員同じ方向を向いてるんだよ、先生」

 「えっ!!??」

 「なっ…エイミ!?」

 

 ヒマリが驚愕の声を上げると共に、私も彼女の方へ顔を向ける。勢いよく顔を向けすぎてちょっと首が痛い。

 

 「それは事実ですよ!?どういうつもりですか!?」

 

 いや寧ろ水族館にかこつけてこちらに嘘を流し込む君がどういうつもりなんだ。

 

 「別に、先生が部長に嘘つかれてばかりで可哀そうだなって思って」

 

 可哀そうなら止めて欲しい。

 

 「くっ…!毎日私が考えた物を流し込んだのに裏切るというのですか…!」

 「いや流し込まれたからだよ。最近ずっと寝る前にそんな非効率の極みみたいなものを聞かされた恨みかな」

 

 それは普通に、というかかなり可哀そうだ。よく気が狂わなかったなと思う。

 私がヒマリにカス嘘を流し込まれ続ける日々はエイミの犠牲のもと成り立っていたのか。

 

 「くっ…!単純計算で2倍の効率化が望めるとこの日のために準備してきたのに…!この天地万策を見通す慧眼系美少女の私が…!!」

 「一番の敵は味方ってよく言うでしょ。というか先生に嘘流し込むために下準備してたって気づいたら普通やんないよ」

 

 悔し気に表情を歪めるヒマリに、エイミがしたり顔で言葉を返す。もっと言ってやってくれ。

 なるほど。ヒマリは結構真剣に両側からカス嘘を流し込もうとしていたのか。計画した彼女には悪いけれど、心の底から頓挫して良かったと思う。

 

 何はともあれ、これで当初の思惑通りエイミによってカス嘘が抑えられそうだと内心で再度笑みを浮かべる。

 今日のためにエイミに刷り込みを図るも、自業自得によって計画が破綻したヒマリ。そしていつも通り豆知識(嘘)を吹き込まれる私。しかしエイミによってヒマリは抑えられる。

 これって…あぁ、私の勝ちだ。

 

 

 

 結論から言うと駄目だった。

 

 「先生、熱帯魚は低温で飼育すると色が抜けた魚に育つのですよ」

 「へぇ、私は結構落ち着いた色が好きだからそれでもいいかも」

 「先生、ピラニアには草食の仲間もいるんだよ」

 「それいいね、かわいい。シャーレでも飼えるかな」

 

 適度に反応を返しながら、さりげなく頭に手をやってオーバーヒートしている脳を頭蓋越しに冷やす。

 お互い真っ向勝負をしているのは良いが、嘘と真実のぶつかり合いに丁度私が組み込まれている。ラッシュの速さ比べの真ん中に私がいてどっちも喰らっている状態だ。

 端的に言って、気が狂う。

 

 傍から見れば生徒二人に挟まれている講師。両手に花といって差し支えないだろう。しかしその実態はとんでもなく過酷だった。

 いや、両手に花には変わりがないのだが、その花には途方もない情報量というえげつないイバラが付いている。そのうえ返しでもついてんのかってレベルで離れない。花というより凶器だこれは。

 

 …と言った具合に、水族館を巡っている間、彼女たちは1分たりとも止まらなかった。

 

 「先生、お菓子の『萩の月』はもともとカワハギの餌として開発されたものなのです」

 

 カス。

 

 「カワハギっているけど、あれは海にいるのにカワハギなのは名前の通り皮を剥ぎやすいからなんだ」

 

 事実。

 

 「チョウザメはヒレの側面を3,3,7拍子で叩かれて初めてキャビアを出産します」

 

 カス。

 

 「水族館から特定のサメを数匹取り除くと水族館が崩壊します」

 

 カス。

 

 「鱚だ」

 「鱚だね」

 「鱚ですね」

 

 (きす)

 

 そんな具合で二人に翻弄されながら水族館を巡っているうちに、いつの間にか屋外にまで来ていた。

 

 「先生!見て下さい、ペンギンですよ!このあらゆるものから喝采を浴びる超絶美少女は動物にも好かれるということを見せて差し上げます!」

 

 触れ合えると聞いた瞬間、繋いでいた手をパッと放してペンギンへ向かってゆくヒマリを後ろから見守る。

 エイミはといえば、相変わらず私の隣にいるまま、ぼうっと展示のある方を見つめていた。

 お互い無言のまま、私はペンギンの群れへ恐る恐る手を伸ばすヒマリを見る。あまりの溜めの長さにいったい何を言うつもりなのかと思っていると、エイミが小さく噴き出した。

 

 「ぷっ…ふふっ、先生、そんなに身構えなくても大丈夫。ごめんね。ちょっとからかい過ぎた」

 「…え?」

 「最近部長がやたら意味ないこと話しかけてくるし、調べてみたら全部嘘だし…それで何なのかなって思ったら、やっぱり先生絡みでさ」

 

 ところどころ小さく肩を震わせながら、エイミが私に言う。

 要はあのカス嘘と豆知識のサンドイッチは彼女なりのちょっとした悪戯心だったようだ。

 様子を見るにヒマリはかなり真剣なように思えたが。今日の朝の彼女の動揺を思い返し、少し溜飲が下がるように感じていると、エイミが続けた。

 

 「私もちょっとからかって反応を見ようと思ったら、止まらなくなっちゃって」

 

 ごめんね、と小さく謝罪をこぼしたエイミに曖昧な笑みで返す。

 あまり人を弄りすぎちゃいけないよ、とは言ってみるが、私だけが相手なのであればいらぬ心配だろう。

 学業等にも影響をきたしていないし、私の脳が中身0の情報で埋め尽くされる以外のデメリットも無い。

 

 「エイミが言ってくれたこと、どれも興味深くて面白かったよ。草食のピラニアとか、チンアナゴがおんなじ方向を向くこととか」

 「え…先生、まさか今日私が言ったこと全部覚えてるの?」

 

 「当たり前だよ。エイミが私に知って欲しくて言った言葉なんだから。そうじゃなくても、生徒の言葉はちゃんと覚えてる」

 

 言い終えたところで、我ながら少し盛ったかもしれないな、と思う。だが、どの生徒の言葉もしっかり覚えようとしているのは本当だ。流石に今日の分はかえってメモに起こさないと無理かもしれないが。

 暫し瞠目していたエイミが、小さく肩を落として私の方を見る。

 

 「部長の気持ち、少し分かったかも」

 「え、それってどういう…」

 「まぁ、嘘はよくないけど」

 

 そう言ったエイミに、心の中でほっと胸を撫で下ろす。

 『効率的かどうか判別するために私もするね』と言われたらいよいよ腹をくくらなければならないところだった。

 嘘の豆知識自体は嫌っていないし、彼女らが言うのであればきちんと覚える。何にせよ、私との会話のために考えた物を無碍にはできない。あまりそれに全力を注ぎ過ぎるのも良くないが、と思いながら、遠くでペンギンに囲まれているヒマリを見る。

 

 「因みに氷海に住むペンギンは現地の言葉で「分からない」を示し、ガイドが現地人に話を聞いた時の答えが名前のゆらいで、そのうえ…いたい!」

 

 ペンギンのいるレベルの氷海に住んでいるのはもう現地人というより原始人だろう。

 ヒマリがさらに何かを言おうとした瞬間、さながらキツツキの様にペンギンが連続で彼女の頬をどつき始めた。今まで彼女が言ったカス嘘の分だけ叩いているようなその動作に、喉奥から笑いが零れる。エイミも堪えきれないと言った様子で、肩を震わせながら俯いた。

 

 「ちょっ…エイミ!先生!笑っていないで助けて下さい!このままだとこの花のように繊細な最高美少女の白磁器もかくやの肌に痣が…先生!エイミ!先生ーー!!」

 

 

 ◆◇◆

 

 助けを求めるヒマリからペンギンを引き離して水族館の外へ出ると、夕暮れ一歩手前の日の光が町中を照らしていた。

 徐々に夜に変わっていくだろう空の深い青を見ながら、二人と一緒に歩く。

 

 「そういえばさ」

 「何ですか?」

 

 不意に私が口火を切れば、怪訝そうにこちらを見たヒマリと目が合う。

 彼女が言い出したことなのに覚えていないのかと思いつつも、私は口を開いた、

 

 「水族館は併設されたレストランに寄らないと違法になるんじゃなかったっけ」

 「…あ」

 「え、部長?」

 

 今気付いたといった具合にはっと口を開いたヒマリに、エイミが呆れたような視線を送る。忘れていたということより、「部長またそんな嘘ついてたの?」という視線が痛いのか、ヒマリは苦々し気に表情を歪めた。

 ぐぬぬ、という心の声がこちらにまで聞こえてくるような表情に、思わずくつくつと笑いが漏れる。

 

 「はは、ヒマリもエイミも私と共犯だね」

 「くっ…!記憶力もコンピューターに劣らない『全知』の美少女が忘れるなんて…!」

 「…先生と共犯なら…悪くない、かも

 

 如何にも悔し気に肩を落としたのもつかの間、ヒマリが飛び起きたように勢いよく顔を上げると、私をびしっと指さした。

 

 「こうなったら、再度合法化処理を求めます!…ですので先生、またいつか、水族館へ行きましょう」

 

 ずいと手を近づける彼女から逃れるように上体を反らすも、指先は変わらず私を追いかけてくる。どうやら逃げられないらしい。

 観念したように両手を挙げると、先ほどまで小声で何かを呟いていたエイミが軽く片手を挙げた。

 

 「あ、それは賛成。魚を見ることの効率性はよくわからなかったけど…また、先生と行きたい」

 「あぁ、それまで二人と行ったことは秘密にするよ」

 

 二人が楽しめていたみたいで何よりだと頷く。なるべくなら次回は嘘の豆知識抜きで楽しみたいところだが、まぁ望めないだろうなと苦笑を浮かべた。

 

 「あと、今日見てみて分かったのですが、水族館のガラスは一部が寒天でできているのですね」

 「「…………」」

 

 その後、シャーレに帰るまでの帰り道徒歩20分の間、ヒマリから嘘の豆知識を聞かされ続けた。

 流石にエイミも「アレは無理」と言っていた。私もそう思う。

 





 
 ヒマリって外出できんのかと思ったけど4コマで光輪大祭連れていかれてるし氷海行ってるしなので多分大丈夫だと判断しまうま。
 ヒマリとエイミ、嘘豆知識と豆知識両方から言うASMR出してくれ。

 以下お礼

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