星屑の夢   作:ハレルヤ

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3-2.一時の休息②

 冷蔵庫へと買った食材を仕舞い終えたリョウヤは、腰に巻かれているホルスターをハンドガンと共にカウンターに置いた。

 ゴトリと重厚な音が響く。

 

「そう言えば、その銃は使わないんだね」

 

 カウンター前のダイニングテーブルでタブレット端末……シッテムの箱を操作していた先生がハンドガンを目にし、ふと思い付いたように口にした。

 

「使えばどうしても劣化するから」

 

「へ?」

 

 リョウヤは当然とばかりに言い放った。

 確かに新品のように傷も汚れもないハンドガンだったが、まさかの返答に先生は呆けてしまう。

 

「冗談だ」

 

 白を基調としブルーのラインが入ったハンドガンを軽く撫でると、リョウヤはおちゃらけて笑った。

 

「メンテナンスしてるし、いつでも使えるけどな。どちらかと言うと役割は非常時の保険と……キヴォトスでは銃持ってないと目立つから、何かしら持ち歩いておきたいからかな」

 

「保険……物の転移が出来なくなった時とかってことだね」

 

 なるほど、と先生は素直に納得した。取り回しの良さそうなハンドガンを選ぶ辺りが、特にリョウヤらしいとも思う。

 エプロン片手に涼しい顔で台所に入っていくリョウヤは、嘘は言っていない。

 キヴォトスに流れ着き、ユメに拾われた際に渡されたのが今も持ち歩いているハンドガンだった。

 言った通り、使用可能な武器だ。が、使われたことはほとんどない。

 リョウヤは作る側の人間だ。だからこそ、どんなモノでも変わるし、壊れるし、消えるということを強く理解している。

 

(それでも、ユメ先輩から貰った物だから。あの人が確かにいた証だから、なんて――我ながら女々しいな)

 

 自分で自分を笑ってしまいそうだった。

 使われてこその道具なはずなのに、使うのではなく大事に仕舞っておきたいとすら思ってしまっている。それは、ユメを失うまで知らなかった感情だ。

 医者の手伝いをしていた経験上、人の死を間近に見たこともある。大切な人を失い、悲しみに暮れる人達も見てきた。それが悲しみという感情なのは知っていた……つもりだった。結局は何も分かっていなかったのだろう。

 

「あ、そうだ。もう一ついい?」

 

「どーぞ」

 

 料理を始めたリョウヤに、先生が視線を向ける。

 

「カタカタヘルメット団は、どうして学校を狙っているのかな?」

 

 テンポよく野菜を切っていたリョウヤの手が止まった。

 襲撃を受けたから、逆に基地を襲撃した。誘拐されたから、取り戻しに行った。先生も対策委員会が被害者側だとは認識している。しかし、そこで思考が停止しているわけではない。

 

「実際に被害を受けている子に言うのもなんだけど、どうも向こうも根っからの悪人には思えないというか」

 

 特に戦車の乗組員だったカタカタヘルメット団達を指しているのだろうことが、なんとなくリョウヤにも分かる。

 

「や、それはどうかなー……極悪人とは俺も思っちゃいないけど」

 

 リョウヤとて自分が善人だと声高に言える人間ではない。ただそれでもカタカタヘルメット団の所業を考えると、乾いた笑いで言葉を濁すしかない。

 しかし、そうか――と同時に納得もした。

 先生にとっては、カタカタヘルメット団もまた生徒。自分たちアビドスの学生同様に気にかける対象なのだ。

 リョウヤが考える以上に、先生は難儀なようである。

 

「でも発電機とか戦車は、簡単に手に入らないでしょ?」

 

 先生も引っ掛かりを感じていたのだ。そしてリョウヤなら、その事に行き着いていると確信を持っていた。

 トントントン、と包丁とまな板がぶつかる音が再び鳴り始める。

 

「支援者はいると思う。動機もカタカタヘルメット団に関して言うのなら……そういうことだろうな」

 

 支援目的でカタカタヘルメット団は、アビドス高等学校を襲撃しているのだろう。

 リョウヤ達もカタカタヘルメット団に対して質問をしているが、下っ端連中は何も知らないし、幹部連中は流石に黙秘する。拷問などの強硬手段で情報を絞ることもしていないので推測になる部分は多い。

 しかし発電機や戦車といった高額な支援を出来る相手は限られるので、それ自体が大きなヒントでもある。

 

「やっぱり、そうなんだ……」

 

 難しい顔で唸る先生を横目に、リョウヤは調理を続ける。実益と趣味を兼ねているので、担当することになんの不満もない。

 食材費は先生持ちだったこともあり、初日は普段より少し豪勢且つ先生の好物を提供する。先生は感極まり、リョウヤは苦笑して夕食の時間は過ぎていく。

 洗い物を買って出た先生に、携帯端末を操作していたリョウヤが声をかけた。

 

「先生ってバイクは運転できたりする?」

 

「うん、できるよ」

 

 どうして? と先生は手を止めずに首をこてんと傾げる。

 

「たまに自転車でシロコと登校してるんどけど、元々明日はその約束だったんだよ。でも昨日今日と色々あったし、どうする? って連絡が来た」

 

 リョウヤにとっては体力作りの一環だ。

 葛葉邸に先生が泊まり始めたことは、既に対策委員会の面々には知れ渡っていた。シロコが先生の移動手段についての確認も含めて、リョウヤにモモトークを飛ばすのは当然の流れだった。

 

「ここから学校まで自転車で? 二人とも健脚だねぇ」

 

 とても真似できない、と先生は若さを目の当たりにしてしみじみと呟く。羨ましいという思いもあった。

 ちなみにシロコの体力はリョウヤの比ではない。葛葉邸で集合になるのたが、ルート的にシロコにとってはかなりの大回りなのだ。

 

「バイク貸してもらえるなら、私は大丈夫だよ」

 

 シロコがリョウヤに懐いているのは学校での様子でも分かっていたので、先生は和やかに了承する。断る理由はなかった。

 

「じゃあ家と門とバイクの鍵渡しておくな。それからキーナンバーだけど28285656だから覚えておいて」

 

 リョウヤがシロコへと返事を送りながら言うと、先生は「はーい!」と元気に返した。

 そして翌朝、まだまだ早めの時間帯。制服姿のリョウヤが玄関を開けると、同じく制服を纏ったシロコがちょうど到着した様子だった。合鍵で門を開いて、自転車を転がして玄関に向かって歩いて来ていたのだ。

 

「先輩、おはよう……あ、先生も」

 

「おはよう、シロコ」

 

「シロコちゃん、おはよー」

 

 リョウヤが玄関から出てくると、自然と閉じられそうになった扉から更にスーツを着た先生が顔を覗かせた。先生は暖かい陽光に一瞬眩しそうに目を細める。

 頭を下げることもない普段の挨拶を交わし、リョウヤは車庫へと入っていく。

 

「先生も自転車?」

 

「いやー、私にはちょっと厳しいかな。だからお見送り」

 

 苦笑いを浮かべる先生に、シロコは「残念」と一言。そうしている間に、リョウヤは自転車を引っ張り出してくる。

 気をつけてね、と先生は手を振って生徒二人を送り出す。生徒達は「また後で」と並んで家を後にした。

 髪を靡かせ、風を切りながら二人は通い慣れた道を進む。

 リョウヤが目だけで横を見ると、シロコは機嫌良くペダルを漕いでいる。

 シロコは他の対策委員ともサイクリングを楽しみたいのだが、皆あまり気は乗らないらしい。体力作りという目的の元、唯一付き合ってくれているのがリョウヤだった。

 

「ごめんな、たまにしか一緒してやれなくて」

 

 心の底から楽しそうな雰囲気のシロコに、リョウヤは申し訳なさそうに口にする。ただでさえ学生らしいことがあまり出来ていないのが、アビドス高等学校の生徒だ。せめて他で楽しんでもらいたい、というのが先輩としての本音なので可能な願いは叶えているつもりなのだが、どうしても回数は少なくなってしまう。

 

「ううん、そんなことない」

 

 いつも付き合ってくれて嬉しい、とはにかむシロコ。リョウヤが多忙なことも、体力作りの手段が自転車以外にいくらでもあることも理解している。それでも合間を縫っては後輩のために時間を割いてくれているので、感謝はあっても文句はないのだ。

 途中に二人で写真を撮影しつつ進み、予定通りの時間に校内の駐輪場へと自転車を停める。

 対策委員会室には既にアヤネとセリカの姿があった。雑談を交えながら時間を潰していると徐々に人が集まり、生徒と先生が揃うとセリカが改めて感謝の言葉と共に頭を下げた。

 そうして、アビドス高等学校の一日が始まる。

 

「はい、じゃあ今日は会議していくよー」

 

 セリカの感謝の言葉を受け入れ、柔らかな空気の中でホシノが緩く切り出す。

 ホワイトボードの前にはアヤネがスタンバイし、セリカが各自にお茶の入ったコップを配って回る。前者はいつも通りの立ち位置だったが、後者は昨日のこともあり率先して動いているようだ。

 微笑ましい、と先輩四人がこっそりと笑む。

 

「内容はズバリ、防犯対策でーす」

 

「今回はセリカが上手いこと発信してくれたから良かったけど、毎回それが出来るとは限らないって話か」

 

 ホシノが議題を挙げると、飴玉を手に取って口に運びながらリョウヤが補足する。

 昨日までが慌ただしかったこともあり、今日はゆっくりと過ごすのかな? と先生は考えていたが、想像以上に現実的な問題の話をするようで気を引き締める。

 

「スマホには位置情報を知らせる機能がありますけど……」

 

「ん、普通は真っ先に壊す」

 

 ノノミの言葉をシロコが引き継ぐ形で紡いだ。

 事実として、セリカの携帯端末は破壊されている。せめてデータだけでも! とリョウヤに泣きついていたのは記憶にも新しい。

 

「スマホが最終的にあった場所から、色々と割り出すのも簡単じゃないもんねぇ」

 

 言って、先生がお茶を啜る。

 今回のセリカの携帯端末の最終位置も、先生がセントラルネットワークにアクセスを試みたおかげで得られた情報だ。言ってしまえばこれは、先生ありきの手段だった。先生とて頼まれればいつでも協力する所存だが、毎回余裕をもって対応出来るかは別の話なのだ。生徒達が自分で対策出来るに越したことはない。

 

「SOSと位置情報の発信機……それこそノノミ先輩が言ったように、本来ならスマホで充分なはずなんですよね」

 

 知れ渡った携帯端末の機能は真っ先に対策されてしまうのが現実だ。

 ホワイトボードに会議内容を纏めつつ、アヤネは小さく溜め息を吐いた。

 

「んー……まぁ機能をその二つに限るなら作るのもそう難しくはないけどな。問題は常に持ち歩いてないと意味ないってことだ」

 

 非常時に使う物ならば、当然ながら非常時に持っていなくては意味がない。そして非常時は滅多にないからこそ非常時なのだ。

 リョウヤの指摘に皆が「あー……」と言葉に詰まる。携帯端末なら基本的に常時持ち歩くものの、同じような物はあまり多くは思い浮かばない。

 

「お財布に入れておく、というのもありですよね?」

 

「キーホルダーで家の鍵に付けるとか?」

 

 同じタイミングで発言してしまったノノミとセリカが顔を見合わせて、くすりと笑う。どちらも案としては有りだ。

 

「……作るなら、どのくらいの大きさがいるかなー? 正直リョウヤなら結構小さく出来そうな気もするんだけど」

 

 ホシノはリョウヤが常に付けているチョーカーが機械なことを知っている。ヘイローをホログラムとして投影しつつ、意識の有無で電源のオンオフが切り替わるということも。それだけの機能が首周りに巻ける小さなチョーカーで収まっているのだから、確信を持っていると言っても過言ではなかった。

 

「例えばネックレス型とか」

 

 伺う様にホシノが尋ねると、リョウヤは「ああ、できるな」と呆気なく返した。

 

「要は中身を機械にすればいいだけだし」

 

 ただ出来ると言っても制限が何もないわけではない。早々にリョウヤの頭の回転速度が上がる。

 必要時に位置情報と救難信号を飛ばすとして、発信するための条件。エネルギーは何処から供給するのか。素材は何を使うのか。顎に手を当てて考え込み始めたリョウヤは、口の中で甘い飴玉を転がしていた。

 

「ネックレス……なら付けっぱなしにも出来る指輪もいいのかな? ブレスレットやアンクレットとかも」

 

 先生が何気なく呟く。アクセサリー繋がりで思い浮かんだだけの品々でしかない。

 女子生徒たちの目の色が変わる。指輪! と目を輝かせてしまうのは女の子としては自然だった。

 

「皆でお揃いの指輪……いいね」

 

 シロコの言葉に、女子生徒は反射的に同意する。確認するように視線がリョウヤへと集まった。期待の込められた瞳だ。

 視線に気がつくと、リョウヤは小さく笑みを浮かべる。

 

「……じゃあ指輪で作ってみようか」

 

 やったー! と無邪気な喜びに部屋内が包まれる。先生が「微笑まー」と破顔した。

 ただし会議をしておいてなんだが、指輪型発信機の作成優先度はあまり高くない。直近で可能な対策として、二人以上で行動すれば良いからだ。

 リョウヤは「簡単だからすぐに出来る」と伝えたものの、女生徒陣も冷静になるとリョウヤの抱える負担がまた増えてしまうと気が付いたのだ。

 ゆっくりと素材を集めて、余裕があるときに作成することになるのは自然の流れだった。

 

「あー……彫金の勉強もっとしておくべきだったなぁ!」

 

 話が落ち着くと、不意にリョウヤはテーブルに突っ伏した。

 記憶に蘇るのは機工魔術士の中でも彫金を生業としていた女性たち。特別仲が良かったわけではないのだが、敵対していたわけでもない。もっと詳しく話を聞いておくべきだったと後悔してしまう。

 

(……あの頃の俺じゃ、そりゃコミュニケーションとらないだろうけどさぁ!)

 

 メルクーリオや、その師であるマドカといった彫金士は身近にいた。機会はいくらでもあったのだ。チャンスをものに出来なかったのではなく、しなかった。

 そんなリョウヤを、一年生の二人と先生はきょとんと物珍しげに見やる。

 

「彫金って金属加工のことじゃないんですか?」

 

「リョウヤ先輩、普通にできるよね?」

 

 ノノミとシロコは不思議そうに尋ねた。そこまで大きな後悔をするほどの理由があるとは思えなかったのだ。

 うーん? とリョウヤは一瞬だけ考える素振りを見せて口を開いた。

 

「例えば剣とか盾ってあるだろ? ああいうのは在るだけだと争いを呼び込むとされているんだよ」

 

 リョウヤがゆっくりと頭を上げると、今度は椅子に寄りかかって天を仰いだ。

 記憶を辿るように、言葉を選んでいく。

 

「だから彫金することで意味を持たせる。忠誠、守護、名誉、威厳みたいに」

 

 彫金士の装飾。つまり魔力付加は、どう在るかを込めるもの……らしい、というのがリョウヤの認識だ。基礎の基礎である。この辺りは、パラケルススの書庫にあった本で得た知識だ。

 

「技術的にじゃなくて知識としての話だったんだね」

 

「それも、やり方とかではない方の知識ですね」

 

 先生とアヤネが納得の意を示し、他の生徒達も似たような反応だ。装飾によって意味を持たせるとは、確かに何処かまじないめいている。科学的ではない。

 機工魔術士としては気にして然るべきだが、魔力付加を知らない者からしたら随分と異色なのだろう。

 

「ちなみに指輪は在るだけだと駄目なの?」

 

「確かに、少なくとも争いのイメージはないよね〜」

 

 セリカが小首を傾けると、ホシノはうんうんと頷いた。

 

「物そのものは繋がりとかだったか……それも意味を持たせないと悪運とかとも繋がるから、やっぱり意味を持たせるのは大事なんだろうな」

 

 答えて、リョウヤは思い出したように「あっ」と溢した。再び視線が集中する。

 

「指のサイズだけ確認しておいていいか?」

 

 すぐにでも作り始める気満々に聞こえる発言に、一抹の不安を覚える一同。事実、装飾以外の設計はリョウヤの頭の中で既に出来上がっていたが、頭の中は覗けやしない。

 ここで拒否するような事でもなかった。

 

「はい、どうぞ」

 

 間髪入れず、真横から左手が伸びてくる。シロコだ。

 なんとなしにリョウヤは左手でシロコの手を取り、無骨な右手で白魚のような人差し指に触れようとして――すっと指がずらされた。人差し指が薬指に置き代わっている。

 再び人差し指に触れようとし、スライドされる。親指、小指、どちらを選んでも薬指へと移動させられる。

 ホシノとノノミには遊んでいるようにしか見えない。

 先生には、シロコがリョウヤにじゃれついている風に見えた。

 セリカが「シロコ先輩、大胆過ぎるでしょ……」と独言し、それに対してアヤネは小さく頷いた。

 

「……薬指がいいのか?」

 

 リョウヤにも結婚指輪を付ける指が薬指という知識はある。

 うん、と迷いなくシロコは頷く。

 

「絆を深めるって意味もあるから、皆で嵌めたいなって」

 

 巫山戯ているのか、本気なのか分からなかったが、絆を深めるという言葉に嘘があるとは思えなかった。それもリョウヤだけでなく全員でとなると、ホシノ達も口元が緩んでしまう。

 

「そう言えば、願いを叶えるという意味もあったような……」

 

 アヤネが思い出した情報を呟く。

 へぇ! と先生が感心しながら続けた。

 

「何も結婚としての意味合いだけじゃないんだね」

 

「言われてみれば、だな」

 

 先入観があったのだろう。

 国や文化によっても変わりそうなものだ、と先生同様リョウヤもまた興味深そうに反応を返している。

 

「リョウヤ先輩でも、そういうのは知らないんだ」

 

「流石に工学関係ないからねぇ」

 

 セリカやアヤネ、先生はリョウヤに知らないことはほとんどないだろうと錯覚してしまっているが、二年三年の生徒からしたらそこまで絶対視もしていない。

 セリカは小声で驚くも、ホシノに「当然と言えば当然だよ〜」と返されて腑に落ちる。

 

「ちなみに苦手な科目は現代国語だったね」

 

「苦手科目なんて概念あるんだ、リョウヤくんに……」

 

「作者やら登場人物やらの気持ちを答えなさい、みたいなの本当に駄目だった」

 

 ホシノによりサラッと付け足された一言に、先生が話題の中心人物を見ると、自覚があるようで自分自身に対する呆れを含んだ苦笑いが返された。

 あー、と溢して一年生二人と先生は理解する。

 記憶してどうにかする類ではなかったということだ。

 話は逸れてしまったがその後に結局、リョウヤは念の為にと全員の十指を確認したのだった。




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