ARMORED CORE FOREIGNER FROM ANOTHER WARLD   作:衝動書きする人

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1:無名の傭兵
また1人、死んだな。

2:無名の傭兵
そうだな。噂を聞くにランクA帯の傭兵とかち合ったんだろ?不運としか言えないな。

3:無名の傭兵
え?有名人誰か死んだんスか?

4:無名の傭兵
俺らの同類が死んだんだよ。

5:無名の傭兵
自業自得じゃないだけマシな死にざまだったろうな。

6:無名の傭兵
え?死ん、え?

7:無名の傭兵
なんだ。お前この世界に入って浅いのか?

8:無名の傭兵
なら早く慣れとけ。じゃないと次死ぬのはお前だぞ。

9:無名の傭兵
いや、なんでそんな落ち着いてるんですか!?同類って、ここにいたんでしょう!?知り合いが死んだんでしょう!?

10:無名の傭兵
日常茶飯事だ。共闘したやつが次の日に死ぬなんて珍しくない時代だぞ。

11:無名の傭兵
俺たちも最初はお前と同じだった。けどな、今の時代深入りするとろくなことはない。それだけは覚えとけ。

12:無名の傭兵
ランクに入ってたのに、死ぬときはあっけないもんだな。

13:無名の傭兵
そういや、死んだ奴と仲良かったやついなかったか?

14:無名の傭兵
さぁな。そこまでは知らんし、知る気もない。

15:無名の傭兵
新入り、こういうのは何時でも起きうる。俺たちはイレギュラーになれないんだ。イレギュラーと呼ばれるのは上澄みの上澄み、手を伸ばすこともしようと思わない異端者だけだ。

16:無名の傭兵
傭兵に夢見るのはここまでにしておけ。死にたくないのなら現実を見ろ。

17:無名の傭兵
それができなかった奴から死んでいった。いい奴だろうが、悪い奴だろうがな。

18:無名の傭兵
そんな……。



戦場の鎮魂歌

『フェーンのやつが死んだらしい』

 

 ブリーフィングも終えてあとは出撃の時間を待つだけ。そんな状態で出撃前のルーティーンであるクソ不味い煙草を吸っている最中に、長い時間を共にした相棒の通信は突然に来たのだった。

 

「……誰にやられたんだ?」

 

 思いもよらない言葉に持っていた煙草を落としそうになるが、落ち着くために煙草を嚙むように咥えて深く吸い込む。灰の中の空気を全部吐き出すように深く息を吐き、平静を保って相棒に聞く。

 

『ランクAの5番、ノワールだ。依頼主の敵対企業に雇われていたらしく、依頼を受けた数日後に討たれたらしい』

 

「フェーンのやつ、運が悪すぎる」

 

 相棒の言葉に頭を抱えそうになる。咬みちぎりそうになる煙草のギュッという音に我に返りまた煙を肺に入れる。フェーンとは長い付き合いでよくタッグを組んでいたが、まさかこんなところでいなくなるとは思ってもいなかったのだ。

 

 傭兵や企業所属問わず、傭兵支援プログラムには登録した者全員につけられるランクという制度がある。企業所属で登録するような物好きはあまりいないが、傭兵は依頼を受けるための尺度としてほぼ全員が登録している。傭兵は数が多いこともあって大抵がランク外となるが、最低ランクであるFですらそこいらの傭兵から恐れられる実力であると言われる世界だ。

 そしてF~Sあるランクの中でも上位に入る実力を誇るランク帯であり、そのランクの中でも5本指に入る実力者と相対した、となれば不運が過ぎると嘆くのもおかしくはない。

 

「みんなは知ってるのか?」

 

『報告は見かけた。新入りはうろたえていたが、それ以外達観していたがな』

 

「だろうな」

 

 正直に言えば今からでも書き込みを見に行きたい。だが今行ってしまったら任務に集中ができない情報も出てくる可能性がある。良くも悪くもあそこは混沌としている場になる。出所も何もない情報が行き交う場だが、どんな情報でもそれなりに信憑性もある場所でもある。生きるか死ぬかの場所に余計なことに頭を使う余裕はない。

 

「フェーンに依頼した企業は?」

 

『潰されたよ。ノワールに対抗できる人員なんてそう簡単に集められるはずがないだろう』

 

「……そうか。それはそうだな」

 

 ランクAだけを見ても50人はいるが、地球だけでなく宇宙空間にも生活、戦場の域が広がっている現在。戦争時代とすら言われている今でも全人類の人口は50億を維持しているのだからその実力は計り知れない。

 

「つうか、その敵対企業よくノワールを雇えたな。よほどの大企業なのか?」

 

 最低ランクのFですら雇うのに何十万COAMとかかるのに、ランクAとなれば雇うだけで何千万COAMでも足りないとすら言われるほどだ。上位となれば億になってもおかしくない。そんな実力者を雇えるとなればよほどの大企業でなければ不可能なはずだ。

 

『まだ事実確認はできていないが、おそらくオレンジ社だろうと言うことは噂されているな』

 

「……嘘だろ?」

 

 オレンジ社はアーマードコアが開発される前から存在している企業だ。元々は端末やテクノロジーを主に開発、販売をしていた大企業だったが、『ARMORED CORE』が発表されてからは裏で様々な研究、開発を行いアーマードコアに無くてはならないソフトウェアの開発に成功。戦争時代に問題なく適応し、今では傭兵支援プログラムに参加していればランクAに行けるであろう実力者を複数名雇えるほどの巨大企業となった。

 

「オレンジ社がわざわざノワールを雇ってまで襲撃したって、その企業どんな危険な情報を握ってたんだ」

 

 そんな巨大企業がランクAを雇ってまで確実に処分したくなるほどの情報。そんなものを持っている企業が存在していたとは思ってもいなかった。暇なときにたむろしている掲示板ですら把握できていなかった情報を隠し通せていたことにも驚きを隠せないが、それ以上に巨大企業に目の敵にされる情報とやらが気になって仕方ない。

 

『これも噂程度の信憑性しかないが、どうもオレンジ社に不都合な研究をしていたらしい』

 

「オレンジ社って、FCSが主製品だろ。そこに不都合ってなに作ってたんだよ」

 

『これはあくまで噂程度だ。信憑性もなく、今となっては裏付けも難しいことが前提だが』

 

 何度も念押しをする相棒に眉をひそめる。掲示板を利用しても確定できない情報であるがゆえに何度も行っているのだろうか。

 

『FCSの働きを阻害するエネルギーの研究およびそれに沿った兵器の開発だったらしい』

 

「……それは……」

 

 ありえない、と言いたかったが、残念ながらこの世界でありえないと言うことはまずないと言ってもいい。なにせ宇宙進出も行っている上に宇宙に食料プラントを作り上げている事実があり、他星から新しいエネルギー源となりうるものが多く発見されているのだ。発見されたものが広告されることもあれば秘匿されることもある。そんな中で自分たちが知らなかったことをありえないと断言することの愚かさを見せたら最期になることは誰もが知っていることだ。

 

「なるほど。既存のFCSの働きを止めて自分たちで作ったFCSを売りつけようって魂胆だったのか?」

 

『恐らくそうだったんだろう』

 

「わかりやすい分厄介だな。フェーンには悪いが情報が洩れてよかったよ」

 

 秘密裏に排除したかったのだろう。もし他の企業、それも敵対している大企業に知れ渡ってしまえばそのエネルギーの研究成果を奪われた挙句自分たちの手が届かない場所で研究、開発が行われていた可能性が高い。そうなる前に処理したかったのだろう。

 

『FCSを阻害する新エネルギーについて何も思ってないんだな』

 

「今更だろ。マジだろうがガセだろうが、既存の物を破壊する新エネルギーがありえてしまうのが今の世界だ」

 

 わかって聞いてくる相棒に苦虫を嚙み潰したような表情を浮かべて煙を吐く。今まででも既存の物を破壊する新しいナニカがなかったわけではないが、それも適応できなかった企業が潰れるだけで戦争時代は終わらなかった。表にされていないだけで今までもフェーンの件と同じようなことがあっただろう。

 短くなった煙草の灰を灰入れに落とす。もうそろそろ吸えなくなるだろうと咥えようとすると、コックピット内にアラームが鳴り響く。仕事の時間を告げるアラームだ。最後に深く煙を吸って口に咥えていた煙草を灰入れに捻じり入れる。

 

「そんじゃ、お仕事と行きますか。いつも通りサポートはよろしく頼むぜ、相棒」

 

 機体が振動で揺れる。地面と接していない感覚を全身で感じ、ラックで吊るされた機体が旋回する。そして目の前の壁が上下に開き、雪に塗れた景色を映し出す。

 

『了解。ガイドは任せろ』

 

 機体がラックから解放される。対Gスーツの上からでもわかる自由落下のあと、機体が大地に降りた衝撃が全身にかかる。

 

【メインシステム 戦闘モード 起動】

 

 COMの無機質な音声がコックピット内に響く。自動的に周囲をスキャンし、障害がないことを確認する。

 

「敵討ちなんてとてもできないが、せめて弔いの花火でも上げてやる。あの世で花火が上がるところを見てろよ、フェーン」

 

 今は亡き友人を思い、いつもより強くペダルを踏む。アサルトブーストによる加速で潰れるのではないかと錯覚するほどのGを正面から受け、目的地である工場へ向かう。こちらに気づいたであろうMT(マッスルトレーサー)に自動照準を向けて肩に装着しているバズーカを発射する。

 

 敵味方関係なく弾を吐き出す破裂音。鉄が歪む軋轢音、機体が爆ぜる爆発音。これらの集まる協奏曲(不協和音)こそが傭兵たちの鎮魂歌なのだ。

 




続かない。誰か続き書いて。設定好き勝手していいから。
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