転生した俺が歓楽街の帝王と呼ばれるようになるまで 作:色々残念
アンケートも追加してみたのでそちらも良ければよろしくお願いします
女神イシュタルと伴侶になって子どもであるギルバートも生まれて15年が経過したが、結婚式をしていなかったなと思った俺は、伴侶である女神に結婚式をやりたいかを聞いてみる。
「うむ、私がジーンの伴侶であると見せつける為に、結婚式を行うのも悪くはなかろう」
そう答えた最愛の女神は、結婚式には乗り気であるようだ。
「ジーン、人間は何の為に生きるのか考えたことがあるか?」
結婚式をどの程度の規模にするかを俺が考えていると、豪華な椅子に座った女神は不意にそんなことを問いかけてきた。
「とりあえず俺は、伴侶と家族を守る為に生きるつもりではあるぞ」
問いに迷わず返答した俺を見て、笑みを浮かべた女神は嬉しそうな顔をしていたな。
「人間は誰でも不安や恐怖を克服して安心を得る為に生きる」
なんてことを言い出した女神は言葉を発することを止めない。
「名声を手に入れたり、人を支配したり、金儲けをするのも安心する為だ。結婚したり、友人をつくったりするのも安心する為だ」
女神の言葉は止まることなく続いていく。
「人の為に役立つだとか、愛と平和の為にだとか、全て自分を安心させる為だ。安心を求める事こそ人間の目的だ。故に私の手が届く範囲には安心を与えてきた」
「確かにイシュタル・ファミリアの庇護下にいれば安心できると思っている人間は多いだろうな」
女神の持論とも言うべき言葉に納得することもあり、頷きながら正直な言葉を言った俺の頬に女神の手が触れた。
「勿論お前が居たからこそだ。ジーンのおかげで安心している者も少なくはない」
愛でるように此方の頬を撫でる女神の手は止まらず、楽しげに笑顔を見せる女神。
「そんなお前と出会えたことは、私にとって何よりも幸運で幸福なことだ。私は誰よりもお前を愛しているぞ、ジーン」
「まあ、出会えて良かったとは思えるようになったな。今の俺にとって最愛の女神であるイシュタルを、誰よりも俺は愛しているよ」
互いに愛の言葉を言い合った女神と俺の距離が縮まり、あと少しで唇が触れ合うところで、女神の部屋の扉がノックされた。
「此処に居るって聞きましたよ団長!アルベラ商会の人がイシュタル・ファミリアに冒険者依頼を頼みたいそうですよ!」
ノックされた扉越しにイシュタル・ファミリアの団員からの声が届いて、俺に用事があることが伝えられる。
「ちょっと団長としての仕事があるみたいだから、キス以上はお預けだな」
それだけ言って女神にキスをした俺は、女神の部屋を出ると団員から詳しい話を聞いた。
アルベラ商会から頼まれていた依頼は、下層のアンダー・コーラルの納品依頼であるらしい。
ダンジョンの下層まで行ける実力がある面々を割り振る必要があったが、それについては特に困ることもなく終わり、しっかりと準備させてから送り出した団員達。
数日後に戻ってきた団員達は迷宮珊瑚とも言われるアンダー・コーラルだけではなく、迷宮真珠のアンダー・パールまで手に入れて戻ってきたそうだ。
冒険者依頼を達成した団員達に、依頼達成でアルベラ商会から渡された報酬を分けて渡しておき、今回の依頼で活躍した者には別途で俺のポケットマネーからヴァリスを渡しておく。
イシュタル・ファミリアの団長としての仕事を行いながらも、女神と一緒にどんな結婚式にするかを話し合って準備を進めた。
俺は女神にも内緒で、ルビーとエメラルドを用いて全てが宝石で作られた薔薇の作成を開始。
エメラルドが茎でルビーが赤い薔薇の花となる豪華な薔薇、それを12本作成して女神に渡す。
薔薇には花言葉があるが本数にも意味があり、12本の薔薇はダズンローズとも言われ「私の妻になってください」という意味となるそうだ。
俺が渡した12本の薔薇に、そんな意味があることを説明してから改めて「俺と結婚してくれますか」とプロポーズをしてみると、満面の笑みを浮かべた女神が抱きついてきた。
「当然!結婚だッ!」
笑みを浮かべた状態のまま、大きな声で元気に結婚を了承する女神。
そんなこともあったが結婚式の準備も順調に終わり、イシュタル・ファミリアのホームで行うことになった結婚式。
純白のウェディングドレスを着用した女神イシュタルは誰よりも綺麗で、とても幸せそうに笑っている。
ウェディングドレスに合わせるように純白のタキシードを着用していた俺は、女神と一緒にイシュタル・ファミリアのホームを歩いた。
純粋に祝福してくれる女神は少数で、ヘラにアストレアとヘスティアやアルテミス以外の多数の女神は、イシュタルに嫉妬の眼差しを向けているようだ。
嫉妬している女神達を呆れた様子で見ているアルフィアと「料理まだかな」と食い気に走っている「女帝」に「綺麗ですねイシュタル様」と微笑んでいるメーテリア。
結婚式に参加中の女神を口説こうとしているゼウスを止めている正装をしたマキシムとザルドは、既に疲れた顔をしていた。
ちなみに結婚式に呼ばれていた女神フレイヤも明らかに嫉妬の眼差しを向けていたが、それを見つけたイシュタルは機嫌が良い。
見せつけるかのように腕を組んで俺に寄り添う女神を見ていた女神フレイヤは、凄い顔になっていたな。
俺が作成した完全不壊の指輪交換も終わり、誓いのキスをすることになった俺と最愛の女神。
女神とキスをした瞬間、何故か「ズギュウウウウン」という音が聞こえたような気がしたが、気のせいだったということにしておこう。
その後、最愛の女神が持つ白い薔薇で作られたブーケによるブーケトスが行われて、女神達によるブーケの奪い合いが始まった。
苛烈なブーケの奪い合いを制した名前も知らない女神が「WRYYYYYYYY」と奇妙な雄叫びを上げていたりもしたが、何故あんな雄叫びを上げていたのかと思わなくもない。
イシュタル・ファミリアの料理人が気合いを入れて作っていた料理が振る舞われて食事が始まる前、大きなウェディングケーキに女神イシュタルと共に入刀して、ケーキを切り分けた。
ケーキと料理を食べていく結婚式の参加者達の中でも、女神ヘスティアが特に沢山の料理を美味しそうに食べていたのが印象的だったな。
それからは特に何事もなく、無事に終わりを迎えた結婚式。
大々的に開かれた結婚式で、俺が女神イシュタルの伴侶であることが広まり、女神と結婚したいという男性達に相談されることも増えたが、そう簡単に女神と結婚できる訳がない。
あんまり酷い相手には「まずは結婚したい女神と相思相愛になってから出直してこい」と言って追い返すこともある。
それでも真剣な相手には此方も誠実に対応しておいたが、その結果、女神関係以外にも普通の恋愛相談をされるようにもなった。
ロキ・ファミリアのフィン・ディムナは小人族の嫁を探しているようで、良い子が居たら紹介してほしいと頼んできたが「アストレア・ファミリアのライラだけは止めてほしい」と言っていたな。
ライラの方はフィンを嫌いでは無さそうだが、フィンはライラを苦手にしているらしい。
様々な恋愛相談を受ける日々を過ごしていても結婚式を終えてからは、毎日最愛の女神と一緒に居る時間を作っていた。
「ギルバートも15歳になって落ち着いてきたので、そろそろ2人目の子どもが欲しい」
なんてことを言ってきた最愛の女神に「2人目の名前は決めているのか」と聞いてみる。
「まだ決めてはおらん。だから一緒に決めてくれ、ジーン」
そう答えた最愛の女神を抱きしめて「ああ、一緒に考えようイシュタル」と言った俺は笑った。
女神イシュタルの部屋にはルビーとエメラルドで作られた12本の薔薇が飾られており、宝石の薔薇には完全不壊属性も宿っている為、壊れることもない。
枯れることのない12本の宝石の薔薇。
感謝、誠実、幸福、信頼、希望、愛情、情熱、真実、尊敬、栄光、努力、永遠の意味が込められた12本の赤い宝石の薔薇は、女神を祝福するかのように輝いていた。
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