鬼滅の刃~世界を渡った剣聖・閃とヒノカミの鬼殺譚~   作:来斗

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2話は1話と同時投稿します。


悪意の一端

 リィンはうっそうと茂った森の中を進みつつアークスを確認していた。

 

「(世界が違うからか?身体強化にリンクシステムは機能しているけどアーツは使えそうにないな…いや、まともに使える機能があるだけよかったと思うべきだな)」

 

 リィンは再び顔を上げると歩き出した、しばらくするとこれまでとは違う石で出来た道が現れた。

 

「よかった。道があると言うことはもう少しで着くはずだ、急ごう。」

 

 彼はそのまま真っ直ぐ進むと石造りの階段にたどり着き上っていくと大きな門を見つけ考え込んだ。

 

「確か東方の神社…いや鳥居が無いから寺か?とにかく誰かいるみたいだし入ってみるか…」

 そういいリィンは山門をくぐり寺の入り口に向かったが―くちゃ…グチャ…―ナニカが何かを貪り食らうような音がし同時に縁側近くの引き戸が開けられており血の臭いがするのに気づいた。

 

「!まさか!」

 

 リィンはすぐさま身を屈めると引き戸のそばに身を潜め、いつでも抜刀できるようにしつつ考え込んだ。

 

「(血の臭い…まずいな、こんな山奥だ、熊の一匹や二匹いるはずだ、それはまちがいない、けど何よりもまずいのは熊が人の味を覚えたことだ)」

 

 リィンは以前師匠であるユン老師から人の味を覚えてしまった熊によって起こされた悲劇を聞いていた事もあり油断無く構えた。

 

「(幸いと言っていいか分からないがおそらくは獲物に夢中でこっちには気づいていない…ならいちかばちか一撃でしとめる)」

 

 リィンは引き戸に手をかけつつ中を慎重に覗き込んだ、この時の彼の推測は確かに当たっていた、何かを食らうソレは確かに獲物に夢中で気づいていなかったのだ、だがリィンにとって予想外だったのはヒトを食らっているソレの姿が人間に良く似た熊とは全く違う別のナニカだったということだった。

 

「!っな!」

 

 あまりに衝撃的な光景に思わずリィンは声を上げてしまい直後にしまったと思ったが既に遅く、ソレはゆっくりとリィンを見据えた。

 

「おやおや…また獲物が来たようですねぇ…うん?刀を持っていると言うことは鬼殺隊でしょうかぁ?まあその動揺した様子を見るになりたてのようですねぇ…いいでしょう、この先の地獄を見る前にワタシが食らうことで開放してあげましょうかぁ!」

 

「!」

 

 ソレは長髪をなびかせながらリィンに飛びかかり、リィンはとっさに飛びのき、抜刀しつつ距離をとった。

 

「ふむ…成り立てでも鬼殺隊は鬼殺隊…身のこなしはさすがと言いましょうか…」

 

 『鬼殺隊』…この言葉が何を意味するのかリィンにはわからなかった、だが一つだけわかったことがあった。

 

「(アレは鬼だ)」

 

 確証は無い、それでもリィンは今対峙している女のようなソレが鬼だとわかったのだ、リィンは太刀を握る手に力を込めるとはっきりと見据えた。

 

「ふむ…前言撤回、身のこなしだけでなく目もなかなかいいですねぇ…来ないならこちらから行かせてもらいましょうかぁ!」

 

 鬼はそのまま距離を詰めるとリィンに爪を振り下ろしてきたリィンはそれをとっさに受け流すと飛びのきつつ考え込んだ。

 

「(あの鬼をどうすれば倒せる?)」

 

 リィンは鬼の攻撃に対応しつつ思考を巡らせ弱点を推測していた。

 

「(少なくとも心臓は違う、今のところ胸元を守ろうとするような動きが一切無い!そうなると弱点として考えられるのはただ一つ、奴の首だ!)」

 

 リィンはどうすれば隙をつくれるか考えていた、一方鬼のほうは舐めてかかっていたリィンが予想外の抵抗を見せていることに苛立ちを見せていた。

 

「(ふむ思ったよりもやるなこの小僧…ならば!)血鬼j―「見えた!」―なに!?ぐあああ!?馬鹿な!?ワタシの腕がああ!!」

 

 鬼がなんらかの異能を使おうとした隙をリィンは見逃さず腕を切り落とした。

 

「(やはりか!腕を切られても死なないが痛みはある!)」

 

 リィンは続けて構えると鬼は怒りと恐怖、その両方が宿った目でリィンを見た。

 

「(有り得ない、ありえない!アリエナイ!!なぜだ!?ワタシはこれまで多くの人間を多くの鬼狩りを食らってきた、だがなぜだ!?あの方から次期十二鬼月に取り立ててもいいとまで言われたワタシがこんなところでたかが柱ですら無い成り立ての鬼狩りに!)お前はここで死ねええええ!!!」

 

 鬼は自身の長髪を縦横無尽に伸ばしリィンに攻撃を仕掛けてきた、だが冷静さを失ったそれは観の眼を持つリィンには通用しなかった。

 

「八葉一刀流四の型―」リィンはすぐさま駆け抜けていき「―紅葉切り!」そのまま放たれた斬撃は寸分の違いも無く鬼の無数に伸ばされた髪と首を切り落とした。

 

「…ちくしょう―」

 

 その言葉を最後に鬼は消滅し後に残されたのは鬼を討伐したリィンと鬼に殺された犠牲者だけだった、リィンは悲痛な表情でそれを見ていたが直後何者かの気配を感じ振り向きざまに叫んだ。

 

「!誰だ!?」

 

「ひゃ!ひゃい!?」

 

 リィンのそれに答え姿を見せたのは桃色の髪をし、特徴的な服を着たリィンとほぼ同年代か少しばかり年下と思われる少女だった。 

 

 




オリジナルキャラクター解説

髪鬼
 リィンがこの世界で最初に対峙した鬼、ねっとりとした口調で話すが、これは演技で本来は、激しい口調で話す、本来なら自身の髪を操る血鬼術を使うがリィンの実力を見誤った結果敗北。
 本来なら髪を鎧のように纏う、剣の様にする、某妖怪の様に射出する等の攻防一体の戦法を取る。

戦闘シーン…やっぱり短調になってしまいますね…精進します。
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