鬼滅の刃~世界を渡った剣聖・閃とヒノカミの鬼殺譚~   作:来斗

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今回の話は比較的変更点が少なかったので早めに投稿できました。皆さんお待ちかねの彼の登場です。


分断と遭遇

 

 炭治郎と善逸は屋敷に足を踏み入れ、奥に進みながら善逸は辺りを見渡した。

 

「そ…外もだけど中も不気味…鬼じゃなくてもなにか出そう…炭治郎…頼りにしてるからね…」

 

 善逸はお前はどこかのヒロインかと突っ込みたくなるような様子で炭治郎にすがりつきそうになったが炭治郎はバツの悪い表情になりつつ口を開いた。

 

「…頼りにしてくれてるところ悪いけど…実は俺、前の任務の怪我が完治してないから本調子じゃない。一応腕のいい医者の人に診て貰ったけど無理できる状態じゃないんだ。しかも足と肋が折れかけている上に体のあちこちぶつけたところが痛むから全力が出せるかは正直判らない。」と言う炭治郎の言葉に善逸はやはり「ええーーー!!」と悲鳴を上げ、その勢いのままに「何やってるんだよ!折れてないだけマシかもしれないけど骨にヒビ入れるんじゃないよ!まず安静にしとけよ!それ以前に骨にヒビいれてんじゃないよ!マジでどうすんだよ!と言うか折れかけてるのにあの人助けたの!?無理してんじゃねーよ!いや、人の命には代えられないけど!」とまくし立てたが炭治郎はすぐに「おちつけ!」と叫びながら善逸の肩を叩き、善逸も「はい!」と叫んだ後に黙り、炭治郎は静かに告げた。

 

「だから…頼りにしてる、善逸の事は俺ができる限り援護する…だから頼む…」

 

 炭治郎の言葉を聞いた善逸は冷静になったのか頷こうとしたが急にはっとした表情になった炭治郎が「ダメだ!!」と叫び、それに驚いた善逸は「ぎゃーーー!!」と悲鳴を上げたがそのすぐ後に「二人とも入ってきたらダメだ!」と叫んだのを聞いて善逸はそちらに目をやると善逸も驚き「いや二人ともなにやってんの!?」と叫んだ、二人の目は慌てた様子でついて来る兄妹の姿を捉えており、二人は戸惑った様子で「お…お兄ちゃん…あ…あの箱…中から引っかくような音がして…」と怯えた様子で答え、それを聞いた炭治郎と善逸は慌てだした。

 

「だ…だとしても置いてこられたら切ないんだけど…」そう言った炭治郎の言葉に善逸も「そ…そうだよ、あの箱の中身は炭治郎が何よりも大切にしてる物なのに…」と炭治郎が禰豆子の事を大切にしている事を知っているからできる補足を加えたがその直後に『ミシッミシッギィィィ』と言う音がし、それに驚いた善逸は思わず「キャアアアア!」と悲鳴をあげ、炭治郎と二人の兄妹の妹にぶつかってしまい善逸は「あ…ごめん…」とすぐに謝ったが直後に『ポン!』と鼓の音が一回鳴り響き、炭治郎と少女は別の部屋に移っていた予想外の事態に炭治郎は困惑し戸惑った「!(何が起こったんだ!?)」だがそう思う間に三度鼓の音が響き、その全てで違う部屋に移っていた。

 

「(部屋が変わっている…いや、おれ達が移動したのか?…血鬼術…それも空間に働く術…思ったより厄介な能力だ…屋敷全体がこの術の影響を受けてるとしたら時間がかかるな…)」

 

 炭治郎はそう分析していた、すると少女は怯えて泣き出し、それに気付いた炭治郎はすぐに落ち着かせた。

 

「お兄ちゃんと離れ離れにしてごめんな、でもおれが絶対に守るから…お兄ちゃんの事も大丈夫、善逸が守ってくれるから安心して…名前は?」それを聞いた少女はすぐに「てる子…」と小声だがはっきりと名乗り、それを聞いた炭治郎は「そうかいい名前だ―」なと言う言葉は言えなかった、突然強い匂いを感じた炭治郎はすぐに部屋の外を見た、そこに現れたのは身体のあちこちに鼓が埋まった鬼で炭治郎はこの鬼がこの屋敷の主と確信を持った。

 

―一方その頃…―

 

 善逸は予想外の事態に戸惑い困惑していた。

 

「まずいまずいまずい…炭治郎達と離れちゃった…まずいよ…炭治郎は本調子じゃないのに…」

 

 善逸は怯えてこそいたが本調子ではない炭治郎のことを本気で心配しており、慌ててもいた「もしも炭治郎が死んだら禰豆子ちゃんや炭治郎の師匠になんて言えば…いやまずはとにかく…」善逸が彼にしては珍しく冷静になっていた時、彼と一緒に行動していた少年が「てる子!近くにいたら返事してくれ!」と大声で叫び、善逸は慌てて止めた「待って待って!気持ちはわかるけど待って!とりあえず今は静かにして!」それを聞いた少年―正一は善逸を見やり善逸はすぐに自身の考えを告げた「と…とりあえずよく聞いて…この屋敷は広いし鬼の数も多分多いからまずは君を避難させる…正直君を守りながら戦える自信無いから…だからまずは君を外に出す…それからおれは屋敷に戻って炭治郎と合流する…正直怖いけど…あんなふうに信頼されたならちゃんと応えないと…」正一は善逸の言葉に驚いていた、彼は怯えてこそいたが炭治郎から向けられた信頼に応えようとしていた、それがわかった正一は「はい…」と答え善逸は玄関の扉を開けたが、そこに広がっていたのは、小さな部屋で善逸は困惑した「嘘だろ!ここが玄関だったのにどうして!」善逸は困惑したがすぐに「こっちか!?」と叫んで引き戸を開けたが彼は硬直した…そこにいたのは上半身裸で猪の頭部を被った異様な姿の人物だったがこの場所では彼を誤解させるには十分すぎる姿だった。

 

「化ケモノだアーーー!」

 

 その人物は善逸がいる方に突進し、善逸はほとんど反射的に伏せるとそのまま引き戸をぶち破ってどこかへと駆け抜けて行き、善逸は「なんだったの今の…?」と呟き、正一はいつかの炭治郎と同じ様な目で善逸を見ており善逸は「お願いだからそんな別の生き物を見るような目は止めて!」と泣きながら叫んだ。

 

―場面は戻り…―

 

 炭治郎はてる子の口を押さえ、静かに話しかけた。

 

「…てる子…叫んじゃダメだ、それから部屋から出るのもダメだ、もしもその状態でまた鼓を叩かれたら多分また離れてしまうからゆっくりさがって棚の影に隠れるんだ…」

 

 炭治郎の言葉を聞いたてる子はコクコク頷き、炭治郎に言われたように隠れた、それを確認した炭治郎は日輪刀を抜いて構えるとその鬼―響凱を見据えた、響凱は何かをブツブツ呟いていたが炭治郎はお構いなしに叫んだ。

 

「おれは鬼殺隊階級・癸!そして水の呼吸と八葉一刀流の剣士!竈門炭治郎だ!今からお前を斬る!」

 

 リィンですら改善できなかった炭治郎の悪癖。それは連携が必要な場合、そして一般人の命の危機がある場合を除き不意打ちができないと言う事だった。炭治郎は響凱に飛びかかったが響凱は「おれが見つけた稀血の子供なのに!」と叫ぶとすぐに自身の左肩の鼓を叩いた、すると途端に部屋が回転し、てる子が隠れている棚がある側の壁が床に、なっていた、それを見た炭治郎は戦慄した。

 

「(やっぱり空間に作用する術…!多分この屋敷全体がそうだ!だとしたら厄介だ…戦いにくい相手だ…)」

 

 炭治郎はどうすれば響凱の術を攻略できるか考えていたがその時だった。

 

「!?(なんだ!?鬼とは違う、人間の匂いだけど何かおかしい?)」

 

 炭治郎がそう感じた直後、善逸の時も姿を見せた謎の男が「猪突猛進!猪突猛進!!」と叫びながら引き戸を破壊しながら姿を見せた。

 




次回もできるだけ早めに投稿できるようにがんばりますのでよろしくお願いします。
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