鬼滅の刃~世界を渡った剣聖・閃とヒノカミの鬼殺譚~   作:来斗

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いよいよ那田蜘蛛山編もとい新章『偽りと真実の絆』に入ります!

後書きには久しぶりの解説コーナーもあります。


第三章ー真実と偽りのキズナー
新たな任務 那田蜘蛛山へ


 

 あれから暫く立ち、炭治郎たち三人はどこかドタバタ騒がしい生活を送っていた、善逸はやたらと炭治郎にヘコヘコしだし(それとは別に悩みの相談もあったが、それはまた別の話である)、伊之助は隙を見ては炭治郎に頭突きをしようとしたが、炭治郎は大抵の頭突きはかわしており、ますます闘争心を滾らせていた。そんな日が続いていたある日、三人の骨折が完治した頃、鎹鴉が新しい任務を伝えに現れた。

 

「緊急指令!!緊急指令!!竈門炭治郎!我妻善逸!嘴平伊之助!三人トモ那田蜘蛛山ヘ向カエ!!状況不明ニツキ詳細ハ現地ニ派遣済ミノ隊士カラ聞ケ!カァァ!」

 

 鎹鴉の言葉からかなりの異常事態である事を悟り、炭治郎たちはすぐに出発する為の準備を済ませると家主の老婆に見送られながら門をくぐり、炭治郎は老婆に向き直ると「では行きます、今日までお世話になりました」と言うと炭治郎と善逸はお辞儀すると老婆は懐から道具を取り出しながら「では、切り火を…」と言い切り火を行い炭治郎は「ありがとうございます!」と言ったが伊之助は「何やってんだ!ババア!!」と叫びながら腕を振り上げて老婆を殴ろうとし、善逸は慌てて老婆を庇い、炭治郎は伊之助を羽交い締めにし善逸は伊之助に向けて「何やってんだはこっちのセリフだよ!!切り火だよ!切り火!!俺たちの無事を祈ってお清めしてくれてんの!!危険な仕事に行くから!!」と叫んだ、老婆は以前と同じように気にした様子は無く「構いませんよ…」と言うと三人に対し「どのような時でも誇り高く生きてくださいませ…ご武運を…」と告げると三人の姿が見えなくなるまで老婆は頭を下げ、伊之助は「誇り高くとかご武運?どういう意味だ?」と言い善逸は「(いったいどんな生活送ってたんだよ…本当に何も知らないんだな…)」と伊之助を見ながら思い、炭治郎は考えこむと「うーん…あらためて聞かれると難しいな…自分の立場を理解してその立場であることが恥ずかしくないように振舞うこと…だと思う…ただ誇りって言うのはある意味では人の数だけあると思う…」それを聞いた伊之助は「人の数だけってどういう事だ?」と聞き、炭治郎は「そうだな…例えばだけどあのお婆さんは鬼殺隊の隊士を有る意味で助ける仕事をしているんだよ、それから最初に俺たちを診てくれたお医者様は人の怪我とか病気を治す仕事をしてる、二人はそういった事に確かな誇りを持って生きてるんだ」それを聞いた伊之助は「わかったぜ!鈴治郎!ならおれも誇りを持ってるぜ!!強者でいると言う誇りがな!!」と告げたが「(お前のはどっちかって言うと驕りじゃね?)」と善逸は口に出さずに考え、炭治郎は話は終わりとばかりに加速し、善逸と伊之助は慌てて後を追った。

 

―那田蜘蛛山―

 

 炭治郎たちは那田蜘蛛山の麓に着いたが一つ問題が発生していた。

 

「二人とも!ちょっと待ってくれ!!」と善逸が体育座りしてふるえながら叫び、そのまま「怖いんだよ!目的地が近づいていてとても怖い!!」とまくし立て、それを見た伊之助は「何やってんだよこいつ…気持ち悪い奴だな…」と呆れたように言ったが善逸は「猪の頭を被ってるお前にだけは言われたくねーよ!!」と叫ぶと「普通こんなとこに来たら怖くてたまんなくなるだろ!!なのになんでお前らは躊躇いもなく普通に向かおうとしてんだよ!?お前らの方が明らかに異常だわ!!」と有る意味ではごもっともな発言をした直後、炭治郎は人間の匂いを嗅ぎ取ると、そちらに目を向けた。そこには一人の隊士が四つん這いで「た…助けて…」と言いながら這っており、それを見た炭治郎と伊之助は駆け出し、善逸は「いや!二人とも待って!!」と叫んだが炭治郎は「あの服は鬼殺隊の隊員!何かあったんだ!」

と言い彼に向かって「大丈夫ですか!?一体何が―」と聞こうとしたが突如どこからか『キリキリキリ』と気味の悪い音が響くと彼の体が何かに引っ張られるように空中に引き上げられ、あまりにも異様な光景に炭治郎は勿論、伊之助すらも固まり、彼は「ア!アアアア!お…おれにも繋がっていた…!!いやだ!!死にたくない!!助けてくれえ!!」彼は悲鳴を上げながら山の中に吸い込まれる様に姿を消し、炭治郎は冷や汗をかきながらも「……おれは……行く」と言った直後「おれが先に行くぞ!!お前は震えながら後ろをついて来な!!」と伊之助が進み出ると続けて「腹が減るぜ!!」と言ったが善逸はそれを聞いて「それを言うなら腕がなるだろ…」と言った直後、炭治郎は「そうだ…」と言い珠世から貰った薬が入った箱を取り出すとそれから『キュリアの薬』を取り出すと伊之助と善逸に無理やり押し付けた「もしも鬼の攻撃で体の調子が悪くなったら使ってくれ、解毒の効果があるからそれと善逸…落ち着いたら後を追ってきてくれ、待ってるから…」「炭治郎…うん…」炭治郎の言葉を聞いた善逸は頷くと先に入っていった二人を見送った。

 

 那田蜘蛛山は名前に『蜘蛛』と言う字が入っている通りと言うべきかあちらこちらに蜘蛛の巣が張り巡らされており、伊之助は苛立ったように手を振り回しながら「チッ!蜘蛛の巣だらけじゃねーか!邪魔くせぇな!オイ!」と言い炭治郎は暫く無言だったが「…伊之助」と呼びかけ、伊之助は振り向きざまに「なんだ!!」と言ったが炭治郎は「ありがとう」と予想だにしていなかった言葉を言い、伊之助は固まり、炭治郎はさらに「一緒に来てくれるって言ってくれて嬉しかった…実の所おれも善逸と同じで怖かったんだ…山の中から捩れたような…嫌な匂いがして体が竦んだんだ…だからありがとう」と続け伊之助は炭治郎からの純粋な感謝の気持ちに彼曰く「ほわほわ」した感覚になっていたその時はっとした表情になった炭治郎が少し離れた所を見て「伊之助!あそこ!」と言ったそこには一人の隊員が隠れており、炭治郎はそっと近づき、彼の肩を叩くと、彼は驚いて刀に手を伸ばしながら振り向いたが炭治郎の姿を見てほっとした表情になり「な…なんだ鬼殺隊か…脅かすなよ」と呟き、炭治郎は頷くと「応援として来ました、階級・癸、竈門炭治郎、彼は同じく、癸の嘴平伊之助です」と伝えたが彼は「癸……癸だって!?」と言うと絶望した表情になり「なんで柱が来ないんだ…!!いまさら癸が一人二人増えたって意味が無い!!」と言ったが伊之助は躊躇い無く彼の顔面を殴り、それを見た炭治郎は「ダメだろ!!伊之助!!」と叫んだが伊之助は炭治郎に「黙ってろ!!」と言うと彼に顔を目一杯近づけてから「意味の有る無しで言ったらお前の存在自体関係ねぇんだよ…おれたちはここで何があったのか知らねぇんだよ、だからまずは状況を説明しやがれ!弱味噌が!!」と半ば脅迫のような言い回しで髪を掴んで持ち上げられており、彼は慌てて何が起こったのか話し始めた。

 

「か…鴉からの指令で十人ぐらいの隊員が来たんだ、最初は何も無かったんだけど途中から何人かの様子がおかしくなってそのすぐ後に隊員同士で…斬り合いになって」と彼が言った直後、何かに操られているかのようにふらふらと歩く隊員の姿が現れ、彼は驚いたように立ち上がり、糸の先には一人の鬼が笑いながら糸を動かしていた。

 

―同時刻・産屋敷家―

 

 その頃、産屋敷家では命からがら那田蜘蛛山から逃げ帰ってきた一羽の鎹鴉を耀哉は撫でながら優しく声をかけていた。

 

「よく頑張って戻ってきたね…私の剣士(こども)たちは殆どやられてしまったのか…状況から見て十二鬼月がいる可能性が高い…」

 

 耀哉は座敷に座る三人(・・)の人物に意識を向けると「柱はもちろんだけど、それから生き残っている剣士(こども)たちを助ける為に医療斑も行かせなくてはならないようだ…義勇、しのぶ、そしてリィンさん、頼めるかい?」と声をかけ、それを聞いた三人―鬼殺隊の水柱・冨岡義勇、現在はとある事情から一時的に柱を退き、研究に専念している蟲柱・胡蝶しのぶ、そして灰柱・リィン・シュバルツァーは「「「御意(ぎょい)」」」と答え、しのぶは「人も鬼も仲良くすればいいのに…冨岡さんとリィンさんもそう思いません?」と聞き、それに対して義勇は「ありえない話だ、鬼が人を喰らう限りは…そもそもそんな話には興味ないな」と素気無く答え、しのぶはなんともいえない表情になると「リィンさんが来てから口数は増えてますけど相変わらずですね…冨岡さんらしいですけど…」と呟いた後にリィンの方に目を向けると「リィンさんはどう思いますか?」と聞き、リィンは「そうだな…義勇の言い方は人を襲わない鬼がいるなら仲良くしても良いってことだと思うけどな…それにそもそもおれは異世界から来た人間だからな、おれと言う存在が有る以上人を襲わない鬼も一人か二人くらいはいると思うけど…」と冗談めかして(実際は実例を知っているが)答え、しのぶも「ふふ…それもそうですね」と笑いながら答えた。

 

 





炭治郎「みなさんこんばんわ、お久しぶりの解説コーナー、主人公の竈門炭治郎です」

リィン「こんばんわ、本編でも解説コーナーでも久しぶりだけど同じく主人公のリィン・シュバルツァーです」

炭治郎「…と言ってもそこまで大きい変化は最近は少なかったし仕方ない事もあると思いますけどね…」

リィン「まあ実際変化を出しにくかったのは事実だしここから変化も多くなるから騙されたと思って見て欲しい…と作者も言っているな…」

炭治郎「と言うわけで…本日のゲストはこの方です!」

しのぶ「こんばんわ、原作では蟲柱ですが今作では三つの事情で柱を退いている胡蝶しのぶです」

リィン「とは言え、三つ事情のうち一つは大きなネタバレになるから明かせる事情は二つだけになるけどな」

炭治郎「では…話せる範囲で教えてください!」

しのぶ「いいですよ、一つ目の事情は十二鬼月を殺せる毒の開発に専念する為です、原作を読んだ方ならご存知の通りわたしは鬼を殺す際には毒を使っていますからね」

炭治郎「毒ですか…確かに重要なことですね、二つ目の理由はなんでしょうか?」

しのぶ「二つ目の理由は柱の人数ですね、柱は全部で九人ですが、リィンさんを含めると十人で一人多くなってしまいますから」

リィン「それとこれは裏話だけど…この時義勇が柱を辞めようとして、しっかりと理由があったしのぶさんが言い負かして義勇が辞めることを防いだんだよな…」

しのぶ「ええ…あの時は少し大変でした…最もわたしも万が一柱に欠員が出てしまった時はすぐに復帰すると言う条件付きの離脱ですし、今回の様に医療班が必要になった時は現地に向かいますけどね」

炭治郎「成程…良くわかりました、それではキリがいいので、今回はここまで!」

リィン「次回をお楽しみに」

しのぶ「またお会いしましょう」
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