鬼滅の刃~世界を渡った剣聖・閃とヒノカミの鬼殺譚~   作:来斗

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番外編第一回目は灰屋敷探索となります。思ったよりも長くなりそうなので前後編に別けて投稿しますので後編も楽しみしてほしいです。

今回は番外編なので少しばかりネタが多かったりします。



番外編―灰屋敷探索その壱― 前編

 

 

―初めの挨拶―

 

 

「皆さんこんばんわ!今回皆さんに灰屋敷の一部を紹介することになりました。今回案内をするのは竈門炭治郎と」

 

 炭治郎の挨拶に続き禰豆子が「んーー」と笑顔で答え、炭治郎は「妹の禰豆子と」と紹介し、続いてそれを引き継ぐように善逸が何処か緊張した様子で「あ…我妻善逸です…炭治郎達と同じく灰屋敷でお世話になってます…それから…」そう挨拶すると直ぐに伊之助に目配せすると伊之助は直ぐに「おれは何時かあいつ(リィン)を超える男!嘴平伊之助様だ!」と答え、それを見た炭治郎は「以上四名とそれから…」と言うとクロウが姿を見せ『補足役のクロウだ、今回はゼムリアの文字とかが出てきたらおれが補足するから基本的にはその辺の道端にある看板程度の存在と思ってくれ』と言い終えると直ぐに姿を消し、炭治郎は「ほ…補足役って…」と呟いたがすぐに気を取り直すと「改めまして…以上四名でこの灰屋敷を案内いたします」と告げたが善逸はすぐに「所で炭治郎…案内って言うか紹介するのはいいんだけどリィンさんは?」と問いかけ、炭治郎はすぐに「リィン教官はこの後登場するゲストの方と一緒に来るそうですので暫くはおれたち四人が案内しますのでまずはおれ達が借りている部屋とリィン教官の私室を案内します」と答え四人は直ぐに自室がある二階へと向かった。

 

 

―灰屋敷・二階―

 

 

 炭治郎達は私室と客間となっている部屋が割り当てられている二階を歩きながら先ほどの説明の補足として「まあ二階を案内すると言ってもリィン教官の私室の間取り以外はそこまで変わらないからそれぞれがどんな物を部屋に置いているかとかそんな紹介になると思うからそこまではかかりそうにないかな?」と答え、善逸は「まあ…見られて困る物は置いてないから構わないけど…」と答え、伊之助も「おれも構わねぇ!どんな部屋になったか活動しろ!」とすごんだが善逸は直ぐに「いや、おれ達まだここに来てからそんなに経ってないから部屋の中そこまで変わってねぇから、私物は割とあるけどさ、あとそれを言うなら活動じゃなくて刮目だろ」とツッコミを入れ、炭治郎は「それじゃあ先ずはおれの部屋から紹介するよ」と言いながら扉を開けると善逸達を通した。

 

 

―炭治郎と禰豆子の部屋―

 

 

「お邪魔しまーす…」

 

「邪魔するぜ!」

 

 遠慮がちな善逸と殆ど遠慮が無い伊之助と対照的な様子で二人は部屋に入り、二人に続いて炭治郎と禰豆子が部屋に入り、「二人から見てどんな感じかな?」と問いかけ、善逸と伊之助はまずそれぞれ壁際の少し高くなった位置に置かれた刀を置く台と後ろの壁にかかった掛け軸を見た。

 

「刀を置く台は二つあるんだ?ってそれもそっか…炭治郎って日輪刀と確かえっと…利剣・緋王…だったっけ?二つ使い分けてるから二つあるのが普通だよね」

 

 善逸は刀を置く台が二つあるのが気になったようだがすぐに理由に思い当たるとそう呟き、伊之助は掛け軸を見て直ぐに口を開いた。

 

「掛け軸って奴か、おれの部屋にもあるぜ!字は違うけどな!…こいつは…なんて読むんだ?」

 

 最近修行の合間にリィンと九重から最低限の読み書きを習っている伊之助だが今回の文字は読めなかったためそう口にすると炭治郎はすぐに「確かそれは『光風霽月(こうふうせいげつ)』って読むらしいぞ。リィン教官が言うにはおれ達三人が使ってる部屋にはおれ達三人のイメージ…雰囲気に合った四字熟語の掛け軸を書道が得意な隠の人に書いて貰ってそれぞれの人の部屋に掛けてるんだって」と答え、それを聞いた善逸は「光風霽月…確か心が澄み切っているとか…爽やかなことを表してるから…うん、確かに炭治郎には合ってるかも…」と答えると炭治郎は「そうかな?」と首を傾げ、善逸は「そうだよ」と答え、禰豆子も頷いていたが伊之助の興味は棚と部屋そのものに移っていた。

 

「こいつは…しのぶの所で渡された本か?」

 

 伊之助は本を見てそう呟き、炭治郎は「そうだよ、意外と面白いから時々読んでるんだ」と答え、善逸は気づいたように「そう言えばこの部屋の窓…小さいよな…もしかして…」と呟き、炭治郎は「…うん…禰豆子は鬼だから日の光が当たらないようにするために窓が小さい部屋にして貰ったんだよ…代わりに部屋は少しだけ広いんだけどな…」としみじみした様子で答え、善逸は「…いつかまた禰豆子ちゃんと明るい中で歩けたらいいよな…」と呟き、炭治郎も「うん…」と何処かしんみりした空気になった所で伊之助が偶然にも「よし!次はおれ様の部屋に行くぞ!子分どもついて来い!」と先んじて部屋を出て行きそれを見た炭治郎と善逸は慌ててついて行き禰豆子も二人の後に続いたが二人はここからどうやって他の部屋に行こうと切り出せばいいかわからなかったこともあり、内心有難く思っていた。

 

 

―伊之助の部屋―

 

 

「ここがおれ様の部屋だ!」

 

 伊之助は豪快な様子で二人を招き入れ、二人は恐る恐る伊之助の部屋に入ったがすぐに拍子抜けした。何故なら伊之助の部屋は二人のそれと比べれば散らかってはいたものの二人が思ったほどの惨状ではなかった。なおその理由は客間の管理をしている潔癖症の隠の神谷にガチギレされたのが理由であることを角から偶然それを目撃した禰豆子と天王寺だけが知っていたりする。炭治郎は最初に掛け軸を見に向かい善逸は棚に向かった。

 

「えっと掛け軸は…『猪突猛進』うん…伊之助らしいな…」

 

 炭治郎の感想を聞いた伊之助は「ウハハハハ!それは当然だろう!当然だろう!!」と勝ち誇ったように言い放ち、そんな中善逸は棚を目にすると「棚には…教科書と…どんぐり?」と困惑していたがよくよく考えてみると伊之助は山育ちだからそう言ったものが宝物となるのは当然だった。

 

「じゃあ次はおれの部屋だね…」

 

 暫くして善逸はそう言い、炭治郎と伊之助は善逸について行った。

 

 

―善逸の部屋―

 

 

「ここがおれの部屋だけど…」

 

 善逸は遠慮がちに三人を通し三人は意外と片付いている部屋に入るとそれぞれに動き、禰豆子は棚に向かい、炭治郎と伊之助は掛け軸を見た。

 

「おっ!こいつなら読めるぜ!『電光石火(でんこうせっか)』だな!」

 

 炭治郎の部屋に有った物とは違ってしっかりと読む事が出来た伊之助はそう自慢げに口にし、それを聞いた善逸は「うん…そうなんだけど…でも本当におれの印象に合ってるのかなって…」と自信なさげに呟いたが、善逸の速さをよく解っている二人は「いや…お前リィンには流石に負けてるけど十分速えだろ」「うん…最終選別で手がたくさんある鬼と戦った時だって善逸はすごく速く動けてたし…」とそれぞれに善逸をフォローし、善逸は「そうかな?」と呟き、炭治郎も「そうだよ」と先ほどとは同じながら立場が逆になったやり取りをしていた。すると禰豆子が善逸の棚の上に有ったある物を持ちながら何も持ってない方の手で炭治郎の服の袖をクイクイと軽く引っ張り、それに気づいた炭治郎は「どうしたんだ禰豆子?」と聞くと禰豆子は炭治郎に花札が入った箱を見せた。

 

「これって花札に双六(すごろく)だよな?前に修行の息抜きで似たような遊びをやった事あるけど趣味なのか?」

 

 炭治郎の問いを聞いた善逸は頷くと「うん、花札も双六も好きだしそれから…ここには置いてないけどリィンさんが持ってたトランプにも少し興味あるかな…よかったらだけど…今度時間あるときにみんなでやってみない?」と問いかけ、それを聞いた炭治郎は頷きながら「そうだな善逸、今度遊んでみようか」と答え、伊之助も「おれも構わねぇぜ!さぁて次だ!次はいよいよリィンの部屋だぜ!」と言う風に了承しつつ次はリィンの部屋へ向かおうと伊之助は促し、善逸は「リィンさんの部屋はおれも気になるけど…勝手に入って大丈夫なのかな…炭治郎は何か聞いてない?」と炭治郎に問いかけると炭治郎はすぐに「ああ、それなら大丈夫だよ。リィン教官からは金庫に入っているもの以外で見られて困る物は私室には置いてないから物を壊したり勝手に金庫を開けたりしなければ良いって言ってたから合鍵も借りてるし」と答えながら二人に合鍵を見せ、それを聞いた伊之助は「本人が良いって言ってんじゃねぇか!とっとと行くぞ!」と言うとリィンの部屋へと歩いて行き、禰豆子もなぜか花札の箱を持ったまま付いて行き、善逸はそれに気づくと「いや禰豆子ちゃん待って!?それおれの花札なんだけど!?」そう言いながら追いかけて行き、炭治郎も「三人とも待ってくれ!合鍵持ってるのおれだから!」と叫ぶと慌てて後を追いかけて行った。

 

 

―リィンの部屋―

 

 

 四人は炭治郎が持つ鍵でリィンの部屋の鍵を開けると直ぐに踏み込み、部屋を見回し、善逸が最初に感想を口にした。

 

「…なんて言うか…おれ達の部屋よりも西洋よりって言うのかな?それでも和洋折衷って感じではあるけど…あっここにも掛け軸がある…」

 

 善逸が言うようにリィンの部屋は四人が使っているそれよりも西洋的な物が強いが壁にかかった掛け軸の様に和風的な特徴も有り炭治郎はまずは掛け軸を確認した。

 

「えっとこれは…『万物流転(ばんぶつるてん)』って書いてあるな…」

 

 炭治郎は掛け軸に書かれた文字を見てそう読み上げ、それを聞いた伊之助は「ばんぶつるてん?どういう意味だ?」と問いかけると善逸が答えた。

 

「たしか…この世界にある、ありとあらゆる物は絶えず変化して常に変わって行くってことを示した言葉だったはず…(リィンさんの印象とは少し違うけど…でもなんでか合ってる気がするな…)」

 

 善逸は心の中でそう呟くと今度は棚に置かれたアルバムを見つけると手に取って開いた。

 

「何だろう…これって写真?すごいな…色もついてる…」

 

 善逸の言葉を聞いた炭治郎もアルバムを覗き込み、禰豆子と伊之助も見つめた。

 

「うわぁ…これってエレボニアの風景なのかな?桜に似た花が咲いた木に…これって学校かな?」

 

 炭治郎は自分たちの世界とは違う世界の風景を見て何処か感嘆しているかの様な声を上げ、それを聞いたクロウも姿を見せた。

 

『ああ、そうだぜ、懐かしいな…この写真の場所はトールズの本校だな…それからこの花って言うか木はライノって名前だな…桜と同じで春に咲く花で見た目も似てっから案外近い種類か呼び方が違うだけで同じ種類かもな』

 

 クロウは自身の主観を交えながら解説し、炭治郎達はさらにアルバムを読み進めるとリィンとクロウを含むⅦ組が写った集合写真に学園での何気ない日常の一幕を写した写真が目に入り伊之助が「ここにいるのはリィンとおまえじゃねぇか?」とクロウに問いかけ、クロウも頷きながら『ああ、そうだな因みにここに写っているのが初代Ⅶ組でリィンが担任をやってるのは二代目だな』と補足したが善逸は首を傾げると「…けど明らかに本人に許可取らないで撮ってるとしか思えない写真有りますけど…この日当たりの良い所で寝てる女の子の写真とか明らかに…少なくともリィンさんがそんなことするとは思えないし…」とⅦ組の一人であるフィーがベンチの上でスヤスヤ寝ている写真を見てそう呟き、それを聞いたクロウは苦笑いすると『あー…アルバムに乗せることもあって後から許可取ってる筈だぜ?一応リィン以外のⅦ組も持ってるはずだし…無断で撮ったのは間違いねぇだろうけど…因みに犯人は推測だけどⅦ組以外の組にいたレックスって奴だと思うぜ?』と写真部にいた後輩の名を交えつつ答えたが善逸はまたもや首を傾げ、それを見た炭治郎は「どうしたんだ、善逸?」と問いかけると「…いや…なんでかわからないけど、そのレックスって名前が他人と思えなくて…」とぼやき、それを聞いた伊之助は「…何言ってんだお前…」と微妙な口調でツッコんでいたが炭治郎は話題を逸らそうと他の写真に目を通し始め「とりあえず…あれ?この二人は…」直ぐにⅦ組の集合写真にはいなかった二人の少女が写った写真に気づき、善逸は写真を覗き込んだ。

 

「うわぁ~二人ともいいなぁ…この黒っぽい髪の子は美人だしこっちの金髪の子は可愛いな~是非ともお近づきになりたいなぁ~」

 

 善逸はだらけ切った表情でそう言ったがクロウは目を逸らすと『…今はいねーから良いけどリィンの前でそれ言うなよ?死にたいって言うなら別だけどな…』と本気の表情で言い、善逸は「…え?」と唖然とし、炭治郎は何かを察すると「…もしかしてこの二人のどちらかがエリゼさん…もしくは恋人の方ですか?」と遠慮がちに問いかけ、クロウは頷くと『…まぁ恋人に関しちゃおれも秘密にしとくけど…こっちの紫がかった黒髪の子があいつの妹のエリゼであってるぜ…因みにこちらの方はエレボニア帝国の皇女であらせられるアルフィン殿下だな…まぁ気さくな方だからよっぽどの粗相をしない限りは大丈夫だろうしどっちかって言うとエリゼにちょっかいかけた奴にリィンが何をするかの方が不安だな…』とぼやき、伊之助も流石に気になったのか「あいつ一体何をしたんだよ…」と呟き、それを聞いたクロウは『こいつはあくまであいつの生徒から聞いた話だけど…あいつの妹が通ってる学校の近くにいた不審者どもをヴァリマールに括り付けて空中散歩させようとしたらしいぞ…騎神をんなことに使うなよって思ったぞ…シスコンここに極まれりって感じだな…ホント』と遠い目で呟き、炭治郎は何を思ったのか「…ところで…しすこんって何ですか?」と問いかけ、クロウは『…妹、もしくは姉を異常なレベルで溺愛している奴の事をそう言うな…因みに個人差はあるけど兄がなる事が多いな…』とシスコンについてわかりやすく説明し、それを聞いた炭治郎は「成程…」と呟いたが「…アロウが言ってるシスコンって奴…幸太郎の事じゃねぇか?」と伊之助が善逸に問いかけたが善逸はすぐに「言わないで上げよう…そもそも炭治郎の場合禰豆子ちゃん以外の家族が皆殺されちゃってるんだからシスコンにならない方がおかしいでしょ…」とごもっともな発言で返答しその後リィンと約束していた時間が近くなったことから五人は直ぐに次の場所へと向かった。

 

 

―その道すがら…―

 

 

 リィンの指定した部屋に向かう途中炭治郎はふと思い当たったように「…そう言えばなんでか判らないけどおれもあのアルフィン皇女?っていう方が他人とは思えなかったんだよな…」と首を傾げながら呟き、禰豆子も同じことを思ったのかコクコク頷き、伊之助は「僭逸だけじゃなくておまえもかよ…」と突っ込むことになったとか…

 





 後編ではリィンとゲストが二人登場しますので楽しみにしていてください、できる限り早くできるように頑張ろうと思います。
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