鬼滅の刃~世界を渡った剣聖・閃とヒノカミの鬼殺譚~   作:来斗

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いよいよ原作開始です(なお投稿速度)、一部表現のおかしな所は直したつもりですが見落としがあったら教えてもらえると助かります。


第一章―物語の始まり―
兄妹と剣聖


 

 あれから数ヶ月、ここ数ヶ月の間でリィンは鬼殺隊の柱達過半数からの推薦に加え、すでに一人引退していたことから後任の柱の任命の話が挙がったこともあり、リィンが新たな柱、灰色の騎士の異名をとり『灰柱』への昇格が行われ、最初の任務となっていた(なお耀哉としては口実さえあればすぐにでもリィンを柱に昇格させるつもりだった)、現在リィンは水柱―冨岡義勇との共同任務として雪が深く積もった雲取山を登っていた。

 

「リィン、雪山には慣れているみたいだな?」そういう風に問いかけた義勇にリィンは頷きつつ答えた。

「ああ、おれが住んでたのは山奥の温泉郷だからな、冬場にもなるとこれくらいは積もるよ。」と言う風に『悪鬼滅殺』の文字が書かれたジャケット風の上着を着たリィンが答えた、ちなみにこの服は和服にあまり慣れていないリィンのための特注品だったりする。

 

「…しかし…柱二人で任務か…」

 

「…やっぱり義勇も気になるみたいだな?」

 

 義勇の疑問にリィンも同意し、少し考えつつ「これは俺の予想だけど…」と前置きしてから答えた。

 

「かが…じゃ無くて…お館様も何か感じているのかもしれない…俺の知り合いに目の見えない記者がいるんだが…その人は何も見えないなんて思えないくらいいろんなものを見通していたしそれこそ悲鳴嶼さんもそうだろうからお館様も多分何か予感のような物を感じ取ったんだと思う」と言ったリィンに義勇は「そうか」とだけ返し、足を速め、それを見たリィンも速めた、と言うのも―麓の村で聞いたことだが―この山に住むという炭焼き職人の一家の事がリィン達は気にかかっていた、「(嫌な予感がする)」これが今リィンが一番に感じていたことで義勇もそれには同感だった。

 

「!見えたぞ」と義勇の言葉を聞いたリィンはすぐに足を速めたが、その建物の中の惨状を見て絶句した「…これは…ひどいな…」最悪の予感が当たってしまった、リィンはその言葉以外に言うべきことが見つからなかった。母親と思われる女性やまだ幼い子ども、中には明らかに十歳にも満たない子まで犠牲になっていると言う事実にリィンは思わずうつむいたが―コツン―ふと、靴に何か当たったように感じたリィンは屈むとそれを手に取った。

 

「!これは…」「何か見つけたのか?」

 

 少し遅れてたどり着いた義勇にリィンはこの世界には彼自身が持ち込んだ物以外には無いはずのそれ、黒ゼムリアストーンを見せた。以前リィンが持つそれ―現在は灰屋敷に保管されているが―を見たことが有る義勇も目を見開いた。これがあるという事はここに何らかの形でリィンがいた世界と係わりがある存在、イシュメルガ、そして鬼の首魁である鬼舞辻無惨がいた事になる、それと同時にリィンがある事に気付き即座に現場に目を走らせた。

 

「!(待てよ、聞いた限り炭焼き職人の一家の人数は確か七人、ここにいたのは全部で五人、少なくとも一人、多くて二人は生きている!)義勇!麓で聞いた家族の人数と遺体の数が合わない!少なくとも一人、多くて二人は生きてるはずだ!」リィンの言葉を聞いた義勇は目を見開いたがすぐに頷き「わかった、生存者は俺が探す、リィンはお館様に連絡を頼む」とすぐに伝え、リィンも「わかった、烏を送ったらすぐに後を追う、義勇も気をつけてくれ」と返しそれを聞いた義勇はリィンに頷き返すとすぐに駆け出した。

 

 リィンは手紙と黒ゼムリア鉱石を鎹烏に持たせ、すぐに義勇の後を追おうとした時だった。

「生殺与奪の権を他人に握らせるな!」「!義勇!?」リィンは会ってから数ヶ月しか経ってないとはいえ、柱の中ではおそらく一番付き合いが良いメンバーであることもあるが、同時に彼を物静かな人物だと思っていたことも有り、ここまで彼が声を荒げるとは思ってもいなかったためすぐに駆け出し後を追い、程なくして義勇を発見したが先ほどとはまた異なる理由でリィンは衝撃を受けた。「!これは…」リィンの眼に入ったのは、鬼の少女が倒れた少年―おそらく兄か弟―を守るように立ちはだかり、そしてそれを見て唖然とした義勇の姿だった、否、唖然としていたのはリィンも同じだった。

「義勇!」リィンはすぐに持ち直すと義勇に呼びかけ、義勇も「!リィンか…」と答えた直後に件の少女が飛び掛り、2人は互いに頷くと彼女を斬らずに気絶させた。

 

「…それで…何があったのか話してくれるか?」

 

「…ああ、わかってる…」

 

 リィンの問いに義勇は何があったのかを一言一句違わずに伝え、それを聞いたリィンも考え込んだ。「そうか…そんな事が…」リィンは暫くして口を開いた。

 

「…義勇は彼を鱗滝さんの所で修行させるつもりなのか?」

 

 リィンは会ったことは無いが彼の師匠であり元水柱の鱗滝左近次の名前を知っていたことも有りそれを聞いた義勇は頷いた。

 

「…ああ、彼は機転が利くし身体能力も高い…鍛えれば間違いなく強くなれるはずだ」

 

 リィンは眠る彼とその妹を見てある事を決断した。

 

「…わかった…義勇、その話俺も乗るよ」

 

 それを聞いた義勇は本気で驚いた表情になった。兄を守るための行動をしたとは言え鬼を連れた隊士を黙認するのはすさまじいリスクがある、何よりリィンの最終的な目的は元の世界に帰ることである以上、万が一彼女が人を殺してしまった場合、リィンもその責任をとり自害しなければならなくなると言うことだった。

 

「…本気なのか?万が一があればお前は…」

 

 その先を義勇はどうしても続けられなかったがリィンは微笑むと答えた。

 

「気にしなくて良い、そうならないように俺も彼を鍛える」

 

 リィンが躊躇い無く言ったこの言葉の意味が義勇にもはっきりとわかった。

 

「…継子にするつもりか?」

 

 その言葉にリィンは頷きつつ答えた。

 

「継子にすれば柱が後ろ盾になるし何より俺がこの2人を見捨てたくない、それにここまで関わったのに知らないフリをする方がまずいからな…この場に来て義勇に協力した時点で俺はもう巻き込まれているんだよ」

 

 リィンの言葉に義勇は唖然としたが静かに答えた。「すまない…いやこの場合はありがとう…だったな…」「どういたしまして」どこかやりきれない気持ちの義勇に反してリィンは穏やかに答えた。

 

 

―炭治郎視点―

 

 

 義勇によって気絶させられた少年、竈門炭治郎は鬼に殺された家族達に囲まれておりその中の一人、母親である葵枝が語りかけた。

 

「炭治郎…置き去りにしてごめんね…禰豆子を頼むわね…」

 

 それを聞くと同時に炭治郎は目を覚まし、自分が禰豆子の服を掴んでいたことに気付いた。

 

「(…眠って…いるのか?)」

 

 彼はそう心の中で呟き起き上がろうとしたその時「起きたか」とそ声がかかり見るとそこにいたのは先ほど自分と禰豆子を圧倒した男で炭治郎は禰豆子を庇うように抱き寄せたが、彼は襲い掛かる様子も無く静かに告げた。

 

「狭霧山に住む鱗滝左近次と言う老人を訪ねろ、冨岡義勇に言われてきたと言え、今は日が出ていないから大丈夫なようだが…妹を太陽の下に連れ出すなよ」と告げると彼は別の方向を見やり「リィン、後は任せる」とだけ言い姿を消し、炭次郎は唖然としたが再び驚くことになった。

 

「全く…義勇は相変わらずだな…」

 

 何処か呆れたような口調だったがそれでも炭治郎は再びぎょっとしたそこにいたのは十代後半から二十歳程の男性だったが炭治郎は本気で困惑した。

 

「!(気配を感じなかった!この人はいつからいたんだ!?)」

 

 彼は唖然とする炭治郎達に歩み寄ると優しく手をさしのばした。

 

「君も、君の妹も、大丈夫か?」

 

「あっ…(この人は…優しい匂いだ…けど同時に悲しい匂いもかんじる…)は、はい…有難うございます」

 

 炭治郎はこの人は大丈夫だと直感的に感じ取りつつリィンの手を取ると禰豆子共々立ち上がった。

 

「自己紹介がまだだったな…おれはリィン・シュバルツァー、リィンと呼んでもらって構わないよ」

 

 この自己紹介に炭治郎は本気で驚いた。

 

「えっ!?い…異国の方だったんですか!?えっと…か…竈門炭治郎です、妹は禰豆子です…よ…よろしくお願いします、リィンさん」

 

 炭治郎のとまどった様子にリィンは少しだけ微笑むと口を開いた。

 

「よろしく、炭治郎、禰豆子も…それじゃあ、先にやることがあるから行こう…」

 

「やる事…ですか?」

 

 炭治郎の言葉にリィンは悲しげな表情で答えた。

 

「…君達の家族を弔ってあげないと…」

 

「あ…はい…そう…ですね…」

 

 三人はそのまま重い足取りで家に戻って行った。

 




炭治郎「皆さんこの話の中では始めまして、主人公の竈門炭治郎です。」

リィン「閃の軌跡主人公にして同じく主人公のリィン・シュバルツァーです。」

炭治郎「原作が始まったと言う事でこれからは原作との相違点がある時はここでおれ達が解説していきたいと思います。」

リィン「今回は第一回だから俺と炭治郎の二人だけど次回からは最低でもゲストが一人来るから楽しみにしていてくれ。」

炭治郎「今回の違う所はリィンさんが柱になっているってことですけど簡単な経緯を解説させてもらいますね。」

リィン「原作で柱になる条件は考えようによっては中々厳しいからな。」

炭治郎「確か、最低でも鬼を五十体、そして十二鬼月を一体倒すと言う条件でしたね?」

リィン「ああ、それで合っている、ただおれの場合は事情が事情だから親方様が早く柱になれるように手を回してくれて、鬼五十体に加えて柱からの推薦で柱になったんだよ。」

炭治郎「なるほど!けど…それだけだと納得し無さそうな方も何人かいますよね?蛇柱の伊黒さんとか、風柱の不死川さん、それからお二人程では無いですけど音柱の宇髄さんも納得しなさそうですよね?」

リィン「そこで二つの実績が口実として加わったんだ、まずはおれが最初にこの世界で戦った鬼である『髪鬼』を覚えていると思うけど…実はあの鬼は本当に強力な鬼で、十二鬼月程ではないけど多くの隊士があの鬼の犠牲になっていてその中にはさっき説明した条件さえ満たせば柱になれる階級である甲の隊士も少なくは無かったんだ…」

炭治郎「なるほど…つまり甘露寺さんがあの場にいたのはあの地域の調査をしていたと言う事情もあるんですね?」

リィン「そういう事だな、もしもおれをなめてかからなかったら最後に倒されることは変わらないけどもっと善戦できるぐらいの強さはあるって言うイメージで作者は作っていたとか、兎に角、十二鬼月になれる可能性を持った強さがある鬼を倒した、これが一つ目だな。」

炭治郎「なるほどなるほど…二つ目の理由はなんなのでしょうか?」

リィン「二つ目は柱との模擬戦に勝利しているということだな、前の話の最後に一部の柱と模擬戦をしたってそれとなく書いたけど…この時に一本取ることに成功したのを親方様もご覧になられていたから実力を示したと言うことで特例として柱への昇格が認められた、と言うことなんだ。」

炭治郎「なるほど!わかりやすい解説ありがとうございました!」

リィン「今回の解説はここまで」

炭治郎「次回もおたのしみに!」




長文失礼しました、上記のもしも髪鬼がリィンを舐めてかからなかった場合の戦いも柱との模擬戦と同じく時間が合ったら番外編として投稿したいと思います。

…ところでこのコーナーの炭治郎どこかの声がそっくりなアンドロイドっぽくなっているような…



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