低カロリーなタフチーンの作り方を教えてください   作:猫好きの餅

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どうも、構想練りすぎて夢に高確率で原神キャラ出てきて最高の寝心地になる作者っす。

いや、マジでよかった。なんかニィロウとデートしてる夢見れた。解像度高かった。






清楚な娘が振り切れたら一番ヤバイってハナシ。多分ギリr-15で踏みとどまってると思う。


エピローグ:「私はクーファのだよ?」

 

 

 

□□□□□

 

 

 

 

幼なじみ。

 

それは幼い頃に親しくしていた友達のこと。幼友達とも言う。

 

 

 

ちょっと前まで普及してたアーカーシャ端末で検索すればこういう答えが出ただろう。

 

そう、つまり「友達」、友人。そうだよな。幼なじみってただ小さい頃仲良かった人を差す。別に恋人関係とかじゃなく、いかがわしい関係でもなく、ただの友達。

 

「…ちゅっ、クーファっ……えへへ〜っ、今日一日クーファが足りなくて、私倒れそうだったんだよ?……ぎゅ〜っ♪」

「そっか、ごめんなタフチーン持ってくのが遅れて」

「んーん。こうして会えたからもう平気っ。……もうちょっと充電させて?」

「ああ、好きなだけどうぞ」

 

ーーーらしいんだけど。

 

公演終わりの帰り道、人目につかない茂みの中で抱き合って、なんならキスまでしてるこの2人組の関係は、なんと幼なじみらしい。いやさ、まあそもそも自分から提案した関係性の名前ではあるんだけどさ。一言言わせて欲しい。

 

 

 

 

そんな訳あるか(幸せの悲鳴)

 

 

 

 

頭ではそんなことを叫びながらも、俺の胸に擦り寄ってくるニィロウが愛しすぎてこっちからも抱き寄せながら頭を撫でる。

 

今更状況を説明すると、ジュートさんの所で新しく出した古風なデーツナンが結構盛況で、ニィロウの公演終わりにタフチーンを持ってくるのが少し遅れてしまった。それでニィロウにタフチーンを渡そうとしたところ、腕を掴まれてそのまま帰ることに。

 

脳内に「?」を浮かべながら着いて行ったんだけど、シアターを出て人気が無くなったところで茂みに押し込まれてニィロウが飛び付いてきた。そして今に至る。

 

というか、両想いになってからのニィロウが肉食獣すぎる。言動全てに「大好き」って気持ちが乗っかってて長年片思いしてたこっちはもう堪らない。

 

「で、いい加減帰らないと。こんな所でずっといたらさすがに人に見られるぞ?」

「…うん、せっかくのタフチーンが冷めちゃうもんね…、ね、私の部屋で一緒に食べよ?」

「お、おう」

 

するりと指を絡ませてきて微笑むニィロウに心臓を爆裂させながら並んで彼女の部屋まで歩く。そして部屋の前まで着き、彼女の後を追って玄関に入る。

 

「お邪魔しまーす。あ、ニィロウ鍵はどうすーー」

「くーふぁっ♪…んんっ」

「んむっ」

 

ドアノブを閉めて、鍵はどうするか聞こうとしたら蕩けた顔のニィロウに襲われた。

 

もう人に見られる心配もないので、侵入してくるニィロウの舌を迎え撃ちながら後ろ手で玄関の鍵を閉めた。

 

「……んちゅっ、んっ…れろっ…ちぅっ…んんぅ……」

 

所謂大人のキス。これを毎回する度に頭がおかしくなるほどに気持ちがいい。唇で彼女の唇を食み、舌を絡ませる。ニィロウも背伸びをして一生懸命こっちの唇を吸ってくる。普段舌に感じることが無い温度とか感触がするのでマジで無限に続けられる。息が苦しくなったら少しだけ唇を離して息継ぎをしてすぐ様また舌を絡ませ合う。

 

「ちゅっ……はぁ…はぁ……とりあえず中に入るか…」

「……ちゅぷっ……ぅん」

 

時計を見ると玄関に入ってから10分も経っていた。タフチーンはまだほんのり暖かく冷めては無さそうだけどこれじゃマジでキリがない。

 

俺はおねだりするようにじっと見てくるニィロウを極力見ないようにして部屋に引っ張りあげた。

 

 

ニィロウを彼女のベッドに座らせて、キッチンに行こうとしたら袖を掴まれた。見るとまだ情熱が収まり切ってない顔で自分の隣をぽんぽん手でく。

 

「冷めちゃうぞ?」

「……いいの。今はクーファとしたいからっ」

 

そんなことを言われて断れるわけがない。大人しく隣に腰掛けるとその上にニィロウがよじ登ってきた。対面するように俺の脚を跨いで座ったニィロウは俺を自分の胸に抱き寄せた。

 

唇とは違う次元の柔らかさが顔に広がる。本人はあんまり大きくないから…とか言ってるけど、こっちは好きな子の胸ってだけでもう最高なのだ。

 

何がダメってもう自我をセーブするブレーキが「両想い」のせいで跡形もなく吹き飛んでるのがほんとにダメ。

 

「き、今日はいつもより積極的だけど、何かあったのか?」

「うん、今日ね?公演を見に来てくれた外国の女の子達が、私に話しかけてくれてね。その子たちがクーファのことを「イイな」って「かっこいい」って言ってて……。タフチーンを貰ってるところを見てたらしくて、良ければクーファを紹介してほしいって言われたの。断ったけどさ、ちょっと笑顔が崩れそうだったよ」

「へぇ、そんなことがあったのか」

「……今ちょっと嬉しそうにしたでしょ」

「んなわけあるか。ニィロウ以外目に入らない」

 

拗ねたように言うニィロウに即答すると、引っ付く力が強まった。

 

「…嬉しいな。……ね、クーファ」

「ん?」

「私は、クーファの……だからね?」

「へ?」

 

ニィロウの口から聞こえた言葉に驚いて顔を離すと、とろんとした目で彼女は俺を見つめてくる。ニィロウは俺の手を取ると自身の頬に当てた。

 

「ニィロウ、それって…」

「私ね、ちょっと嫉妬深い…かも。貴方が誰か他の女の子と一緒にいるって考えるだけで胸が苦しくなるんだ。…でも、クーファを束縛したくないから、じゃあ私がクーファの物になっちゃえばいいんじゃないかな?って気がついたんだ」

「ちょっと何言ってるかわかんない」

「というか、クーファのになりたい」

 

そう言い微笑むニィロウはめちゃくちゃ可愛いけども、ニィロウが俺の物になるって言葉の意味かわかりかねて内心首を傾げる。えっと、つまりどういう意味なんだろうか。普通に付き合うと何が違うんだ?

 

「俺の物…って、具体的にどういう状態なんだ?」

「え!?……ぅう…、えっと……それは………その、クーファの為なら、なんでもするっていうか……」

「俺もなんでもするけど?」

「そういうことじゃないのっ!……ぅぅ、だからっ…クーファが望むことならなんでもするって意味で………」

「……あっ」

 

顔が真っ赤になったニィロウと彼女がチラチラと下に向けられる視線で漸くどういう意味かわかった俺も顔が熱くなる。

 

「お、おまっ……えっ」

「だ、だからね?」

「に、ニィロウッ」

 

ニィロウは俺の両手を取ると自分の腰に回させた。

 

「ま、マジかよ」

「うんっ。私、やっぱりクーファとの繋がりの証が無いと安心出来ないみたい。…………それとも、私じゃ、や?」

「そんな訳ないだろうが。でも、それはまた早いんじゃないのか?」

 

さすがに飛ばしすぎじゃ無いかと俺は焦る。だって両想いってわかってからまだ数日なんだぞ?

 

「だ、大体そういうのはもっと段階を踏んでからだな…?」

「たとえば、どう言うの?」

「て、手を繋ぐとか……もうやってるな。抱き合っ…も、今してるし、………キスも済ませるじゃねぇかっ!」

「ね?もう段階なんてとっくに過ぎてるよ?」

 

俺の首筋に顔を埋めたニィロウの吐息が当たって擽ったい。するとニィロウは腰に回したまま固まってた俺の手をとって更に()に下げさせた。手にまた違う感触が伝わり俺の鼓動が危険域まで加速する。心臓は爆発しそうなのに手が感じる感覚は冷静に脳が処理をして「やっぱダンスしてるから下半身の肉付きいいな」とか勝手に評しやがる内心の俺を全力で殴り飛ばした。

 

「……だめぇ?」

「……まさかニィロウがこんな誘惑してくるとか、1週間前の俺に言ったら信じて貰えないだろうな」

「ちゅっ、……私も最近気がついたんだ自分のこういうところ。……でもクーファ限定だからねっ?」

 

首筋に唇を落とされる感触に耐えながらニィロウのお尻にあった俺の手を気合いで引き剥がす。残念そうな顔をする彼女に、とりあえずと口を開いた。

 

「…とりあえず、飯食ってから考えよう」

「……ん」

 

そう言い彼女を離すと台所に立つ。タフチーンをオーブンに入れて温めようとした所で、甘えん坊の幼なじみに後ろから抱きつかれた。ちょっと!今頑張って気分を押さえ込んでんだから追撃しないでっ!

 

「……動きにくいんだけど」

「…や」

 

さっきのやり取りで今まで意識しないようにしていた背中に当たる2つの膨らみを感じ、俺の中で天使と悪魔が戦いを始める。あ、ダメだ天使も悪魔と似たようなこと言ってる。なんならもうどっちも「やっちゃいなよ!」と親指を立ててきた。

 

ただ、今は飯だ。俺はニィロウの誘惑に耐え忍びながらタフチーンと簡単なスープを一緒に作り、夕飯を摂った。

 

 

そしてその片付けも終わり、覚悟を決めた俺は皿洗いを終えてタオルで手を拭いているニィロウを優しく後ろから抱きしめた。

 

「く、クーファっ?」

「ニィロウ…。さっきニィロウは俺のだって言ってたよな…?」

「う、うん」

「じゃ、俺の物なんだから…俺の好きにしてもいいよな?」

「は、はぃ」

 

嬉しそうな、それでいて期待を膨らませた顔をして肩越しにこちらを見上げて来るニィロウ。彼女の唇を俺はゆっくりと奪った。

 

「ん……」

 

キスをしながらニィロウのむき出しのお腹に手を置くと、ピクッと身体が跳ねる。

 

唇を話して彼女の顔を見ると、うるうると潤んだ瞳がとろんと溶けて、俺に寄りかかってきている。そんな可愛すぎる幼なじみを目で楽しみながら、俺は口を開いた。

 

 

 

「………こういうことを実際に言うことになるとはなぁ。……ニィロウ」

「…はい」

「ーーー君の全てを俺にください」

 

「…ど、どうぞお召し上がりください」

 

その返しは反則だろ。

 

自分の頭の中でプツリと何かが切れた音がした。もう俺のブレーキもアクセルもぶっ壊れた。とりあえず今は目の前の女の子を美味しく頂くことだけを考えよう。俺はニィロウをお姫様抱っこにすると台所を出る。向かう先はもちろん風呂場だ。

 

「く、クーファっ」

「じゃあ、とりあえず一緒に風呂入るか」

「えっ、あっ、ま、まだ汲んでないよ…?」

「汲み終わるまで中で待てばいいだろ?時間はたっぷりあるし」

「く、クーファが大胆だよ……!?」

 

誰のせいだと思ってんだ。今更ナシとか受け付けないからな。

 

 

俺はあたふたと慌てているニィロウの唇を奪って黙らせると、そのまま風呂場に連行した。

 

 

 

 

 

 

 

「もう絶対離さないから、覚悟しとけよ?」

「…はぃ」

 

 

 

 

 

 

 

 

その後はまぁ、そういうことで。





エロ小説かよ。

ま、長年片思い同士が漸く結ばれて、女の子の方がむっつりだったら大体こうなるよね。

まさかメインで上げてる作品よりも早くこの段階に行くとは思わんかった。



はい。という訳でエピローグでした。ここまでお読み頂きありがとうございました。これで考えてた本編部分は終わりとなります。

元々はメインで書いてる作品「職場の先輩がウチの飼い猫に似ている件」の息抜きで書いてた作品だったのですが、想像の10倍好評で驚いています。本当にありがとうございました。ニィロウ推しが増えてくれたら幸いっす。

今後はちまちまと後日談的な話や、メイン作品と世界観を統合してありますのでそちらとの絡みを書いてみようかなと思います。

ぜひお楽しみに。










……希望が多ければ、ここのニィロウとの夜戦をr-18版で出すかもしれぬ。

この後のニィロウとのあれこれを「詳しく」読みたいですか?

  • マジで読みたい。
  • 恋愛はここで終わるからええんやろがい

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