低カロリーなタフチーンの作り方を教えてください   作:猫好きの餅

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おまたせ致しました本当にすみませんでした(土下座)

GWは筆休暇を取っておりました。筆は動かさずに構想を練ったり、原神をプレイしたり(80連ですり抜け、現在75連しても召使出ず)(断章厳選してたらもう片方が率ダメ揃ったのが4部位出た)、昔読んでいた小説を読んで文脈や言い回しを勉強したりしてました。


さて、タフチーンの方ですが本編は完結していることもあり、マイペースに書かせて頂いてます。ですので本編程のハイペースで更新することは恐らくないです。気長にお待ちください。お待たせした分の糖分は保証させていただきます。





ひたすらイチャイチャするだけの後日談
フォンテーヌの景色よりも幼なじみしか目に入らない


 

 

□□□□□

 

 

「すっげぇ……でっかい滝だ…」

「…きれい…」

 

スメールを出発して1日。砂漠の端から船に乗り換えた俺たちはフォンテーヌへの門、ロマリタイムハーバーに到着した。ちなみにディシアさんとは砂漠の旅団と別れて、迅さんは急ぎの用事があるとかで一足先に首都であるフォンテーヌ邸に向かうと言うので手を振って見送った。今後はスメールにも配達に来るそうなので、また会えると思う。

 

俺とニィロウは手を繋いでロマリタイムハーバーを歩き回る。周りの人もフォンテーヌ人ばかりで服装がスメールとはだいぶ違う。ああいうロングスカート、ニィロウに似合いそうだなぁ。

 

「むぅ、あそこの女の人が気になるの?」

「いや、ああいう服ニィロウに似合いそうだなぁって」

 

拗ねたように言うニィロウだけど、俺のニィロウLove度を甘く見ないで欲しい。自慢じゃないけど普段の俺の頭の中の8割はニィロウで埋め尽くされてるからな。さっきの滝への感想は残りの2割を振り絞った。

 

「え、…そ、そうかな……?」

 

あ〜、照れてんのマジで可愛いわぁ。しれっと繋いでる手の指が絡んで来たし、マジでフォンテーヌよりニィロウしか見えない。

 

俺はニヤニヤと頬を手で抑えている彼女の手を引いて、ハーバーを昇るリフトに向かって歩き始めた。

 

 

 

 

 

上に上がるリフトに乗るのも初めてなので2人で落ちないかちょっと怖がりながら上に昇る。たけど、扉が開いて見えた景色に俺たちの恐怖心は綺麗さっぱり吹き飛んでいた。

 

「「……うわぁ…っ…」」

 

これが水の国か。スメールとは眺めが全然違い、透き通った海に島々が浮かんでいる。水が綺麗すぎて上からでも海底が見えてしまうほどで、浜辺では尾びれが生えた饅頭のような動物も寝転んで日向ぼっこを楽しんでいた。

 

そしてここから伸びる水路が奥に見える大きな街まで繋がっているのが見えた。その街自体もめちゃくちゃ綺麗で俺たちは揃って歓声をあげる。

 

「なんか、ほんとに外国に来たんだね私たち…」

「ああ。……なんか別世界みたいだな。璃月とはまた違う景色だ」

 

璃月港も海に面している街だから水はあったけど、さすがフォンテーヌと言うべきか。水の透明度が段違いだ。

 

内海から吹く風がニィロウの髪を揺らし、それを抑えて微笑む。わー、マージかわいい。ほんと可愛い。俺の視線がフォンテーヌの綺麗な海から幼なじみに固定された。

 

俺がポケーっと見詰めてると視線に気がついたニィロウはぽっと頬を赤らめて目線を逸らす。

 

ダメだ俺観光に向いてないかもれない。景色よりニィロウしか見えない。

 

 

 

 

 

綺麗な景色を見るニィロウを見て旅の疲れを爆速で回復していると水路に水車のような車輪の着いた車両が到着した。名前を巡水船と言うらしく、首都のフォンテーヌ邸とエピクレシス歌劇場があるエリニュス島を結ぶ交通機関だ。

 

巡水船に乗り込むと、メリュジーヌというマスコットのような生物が案内をしてくれた。ちょっと頭撫でて見たかったけど、我慢して隣の幼なじみを撫でておいた。彼女も同じことを考えてたみたいでするりと指を絡めて来た。攻撃力が段違い過ぎる。

 

20分程でフォンテーヌ邸に着いた。高い城壁に囲まれた街で街並みはスメールとはまるで違う。先程も思ったけど異世界みたいだ。

 

「とりあえず、宿に行くか。食べ歩きしようぜ」

「さんせーっ」

 

今回は奮発して結構いいホテルを取った。お互いお金貯めるばかりだったからこういう時くらいいいだろう。部屋はニィロウに選ばせるとむむむ…と可愛く悩んだ末に大きな部屋を選んだ。俺も部屋の概要を見ようとするけどニィロウに隠される。なんだなんだ?

 

選んだ部屋がすごい気になるけど、頑なに見せないニィロウが可愛かったので諦める。ホテルのフロントの時計を見ると時間はお昼と言うにはまだ早いけど、この食いしん坊には関係の無い話だ。こいつマジでずっと食ってるのに太らないからな。ダンスがハードなのかニィロウがおかしいのか。

 

「……なんか失礼なこと考えなかった?」

「なんでもないよ。ほら、食べに行こうぜ」

「…私が太らないのはちゃんと運動してるからだよ?」

「バレてんの?」

 

やっぱり幼なじみには敵わない。

 

 

 

 

結局部屋の中身を知ることは出来なかった。大きいホテルなのでフロントで大きい荷物を部屋まで運んでくれるらしい。凄い気になったけど変な部屋では無いだろ。俺たちは手荷物を持って街に繰り出した。

 

「さーて、何食べるか。食文化がこっちとは全然違うから口に合う合わないありそうだけど」

「とりあえず色々食べてみよ?あ、あそこにお店があるよっ!」

 

ニィロウが指さす方向を見ると肉料理屋と思わしき看板が見える。スメールと違って露店が少ないのも文化の違いなのか?街を歩いてても食べ歩きをしてる人はほとんど見えなかったし、多分そうなんだろう。

 

そこの店で食べた「鴨肉のコンフィ」と「ミートソースラザニア」はめちゃ美味かった。コンフィは1度煮込んだもも肉をオーブンで焼き上げた料理、ラザニアはスメールでは無いパスタと言われる小麦粉で出来た生地を使ったもので薄く伸ばした生地にトマトとひき肉のソースを乗せ、それを重ねてオーブンで焼くのだとか。

 

ニィロウが特にラザニアが気に入った様子だったのでこっそりレシピを購入しておいた。今度作って驚かせようか。

 

道中でフォンテーヌで流行っている「フォンタ」というジュースも飲んだ。バブルオレンジという果物を使った飲み物で、炭酸のような喉越しが中々に美味い。

 

それからスペアリブを食べたりパスタを食べたり、デザートを食べたりと俺たちは店から店をハシゴしたのだった。

 

 

 

 

「クーファっ!あっちにもお店があるよ!」

「…おー…。け、結構食べたけど…まだ食べるのか?」

「うんっ!どれも美味しいからいくらでも食べられるよ!」

 

こちとら腹が詰まってきてちょっと苦しいってのにニッコニコで次の店に導く幼なじみに声をかける。2人で半分こしてるとはいえこれで5軒目だぞ……?どーなってんだこの子の胃袋は。

 

正直もう1人前も入らないが、美味しいものを食べてご機嫌なニィロウの顔と、食べる時以外は絡めてくる彼女の指の感触で強制的に元気が出る。

 

手を握ってくる関係で四人席になのに隣に座ってくるもんだから目立つ目立つ。今日ばかりは自分が右利きなのが悔しくてならない。左だったら握ったまま食べれるのに……流石に行儀悪いか。

 

スメールシティだと往来を手ぇ繋いで歩けないからな。その反動が来てるのかニィロウの距離がめちゃくちゃに近い。最高っす。今も彼女は歩きながら絡めた指をにぎにぎしてくる。

 

「……そんなに食べて、大丈夫なのか?……その、体型維持とか」

「大丈夫大丈夫っ。い、一応調整してたし?」

「…昨日、迅さんのカレー3杯食べてけどな?」

「……う………あ、安心して?クーファの作ったカレーなら4杯は食べてみせるから!」

「そういうことじゃないんだよ」

 

いっぱい食べる君が好きとはよく行ったもんだが、休み明けに踊り子の服入らなかったどうすんだよ…。苦笑いする俺の目線に気がついたニィロウはプクッと頬をふくらませ可愛い(脊髄反射)。

 

「…もう、…いじわるなクーファなんてきら…ぃ……すきっ」

「スゥッ」

 

……なーんでほんとにこの子はもう、……マジ可愛いなァ!!!!

 

冗談でも嫌いって言いたくないのか、すぐさま好きと行ってくるニィロウが可愛すぎてなんだか体が痒くなる。つーか不意打ち過ぎて腰砕けるわマジで自分の攻撃力自覚していただけます??

 

「ッ!!………ふぅ、ま、まぁじゃあ大丈夫なんだな?」

 

よく耐えた俺。息を整えて確認するように聞くとニィロウは手をにぎにぎししながらチラリとこっちを見た。

 

「大丈夫だよ…?……だって夜、運動するから…」

 

運動?……ああ、何度か見たことあるけど風呂上がりにやってる軽い筋トレとストレッチのことかな?今日は俺も食べすぎたし、ちょっと教えてもらおう。

 

 

 

 

 

「……さ、流石にもう、入らない……」

「わ、私も……でも全部美味しかった……」

「それはそう」

 

2人でお腹をさすりながらホテルに戻る。いやぁ食べた食べた。2人で合わせて8人前は食べたんじゃなかろうか。食いすぎだな。

 

それにニィロウの可愛さにも打ちのめされた。さっき入った店が横並びで座れない2人席(向かいに座るタイプの席)だったんだけど、そうなると手を繋いでられないから迷った後に悔しそうな顔で渋々手を離すニィロウに俺ワンダウン。

 

そんで座った後にメニュー見ようとしたら「…ね、ちょっと」とか言われて手を出してくるニィロウに俺ツーダウン。

 

仕方なしに自分の手を乗せるとまるで宝物みたいに大切に握りしめて安心した顔になるニィロウにスリーダウン。俺KO。

 

おかげで俺も手を繋いでないと落ち着かなくなってきちゃったし、順調にニィロウ色に染められてしまっていっている。めちゃくちゃ幸せです。

 

それに、ちゃんと料理もどれも美味しかったしな。スメールとは全然食文化違うから口に合うか心配だったけど杞憂だった。

 

フォンテーヌの主食はパンとパスタのようで魚より肉だけど貝類もめちゃウマだった。いくつかレシピも買ったし戻っても再現できそうだな。

 

フロントで鍵を受け取って部屋に向かう。にしてもさっきはなんで部屋の中身を隠していたんだろうか。パッと見そんな変な部屋は無かったはずなんだけど。

 

「で、さっきは見せてくれなかったけどどういう部屋なんだ?」

「え、えっとね。1番大きい部屋を選んだの。サービスも1番いいんだよ」

「へぇ〜そりゃ楽しみだ」

 

この際もうなんで隠したのかは聞かないでおく。どうせすぐわかるしな。

 

 

 

 

 

「……おぉ〜…広っ」

「うん、写真で見るよりキレイだね」

 

俺たちが取った部屋は想像より広くて綺麗だった。

 

ホテルの最上階の部屋なので窓からは街とその奥に見える海が一望できる。ソファも大きくて柔らかく、座ってたら寝ちゃいそう。

 

部屋の種類はダブルでその名の通り大きなベッドがひとつだけ置いてあるのはまぁいいけどさ……。俺はニィロウの目を盗んで部屋の間取りを調査しようとする。ダブルベットなだけでニィロウがあそこまで隠す訳がない。何かがあるはずだ。

 

そう思い俺が1歩部屋の奥に踏み出そうとしたところで。

 

「…ん〜!…クーファっ」

「うおっ!?」

 

後ろからタックルを食らって俺はびたんっとベットに倒された。なんだなんだと体ごと振り返ったところでニィロウが俺の上に乗っかってくる。そのままギューっと抱きしめられた。

 

「えへへ……やっとくっつけるよ〜」

「いや、結構くっついてたと思うんだけども」

 

我慢の限界!とばかりに体全体を使って抱きついてくるニィロウの背中に俺も腕を回す。

 

「でも、旅団の時は他の人の目もあったし、ディシアも迅さんもいたから……すっごく我慢してたんだよ?」

「…一緒に寝てもダメだったのか」

「だめ、消費と回復が釣り合ってないもん」

 

俺は腹筋に力を入れてニィロウごと起き上がる。俺の膝の上に向き合ったまま腰を下ろす形になったニィロウは起き上がったことに寄ってできた身長差を活かして俺の頭を胸元に抱き寄せる。顔全体が柔らかい感触に包まれて後頭部をなでなでされた。

 

「……部屋探検しようとしてんのに前が見えないんだけど」

「……部屋よりも、私だけを見て?」

 

……どうやら2日に渡る旅路は、この踊り子さんのフラストレーションを爆発させるには十分だったらしい。俺は辛抱たまらなくなって彼女の唇を軽く奪った。顔を離すとニィロウの手によって再びお胸に顔を埋めさせられる。

 

「見てる見てる。超見てる。今日だってフォンテーヌよりニィロウ見てたし」

「そ、そうなの?……えへへ…」

 

俺は胸から顔を上げるとニィロウの頭を抱き寄せて自分の肩に乗せ、逆に頭を撫でてやる。彼女はお気に召したようでそのまま俺に体を委ね、鼻歌を歌い始めた。

 

 

 

しばらくそうしていたんだけど、いい加減部屋がマジで気になる。でも離れたらニィロウが駄々こねるし、可愛いし。……そうだわ。

 

「…ニィロウ」

「なぁに?……や、まだくっつくのっ」

「言うと思った。……じゃあこれならどうだ?」

「ふわぁっ?」

 

俺は膝の上のニィロウを90度回転させて横に向けさせると背中と膝裏に手を入れてそのまま持ち上げた。いや軽いな。

 

「こ、これもしかしてお姫様抱っこ?」

「おう。これならくっついたまま探検できるだろ?…よししゅっぱーつ」

「は、恥ずかしいよぉ」

「誰も見てないからいいだろ?……お、洗面台のデカい鏡にめっちゃ写ってる」

「や、やぁ〜…」

 

大きな鏡に抱っこされてる姿がバッチリ写って、顔を真っ赤にしたニィロウは俺の首元に顔を埋める。

 

ここのホテルは大浴場があるタイプなので洗面所の横は普通に壁だ。引き返してリビングに戻ってくると、ベランダが謎に広く柵が高いことに気がついた。まるで、外から見れないようにするみたいに。

 

当たりをつけた俺は抱っこしてたニィロウをストンと下ろす。いやいや言いつつも気に入ってたようで、「もういっかいっ」と抱きついてくる彼女の頭を撫でながらベランダに出て左を向いてみると。

 

「……なるほどね」

「……うぅ、バレちゃった」

 

そこには、でんと大きめのプライベートバスが鎮座していたのだった。

 

わざわざダブルの部屋でプライベート風呂が着いてる所を選んだ真意や如何に。チラリと彼女の方を向こうとして、するりと抱きついて来た彼女の上目遣いに意識が強制的に向けられる。

 

「……ね、一緒にお風呂……入ろ?」

「喜んで」

 

断れるわけないんだよなぁ。

 

 

 

 

 

 

「…ヤバい、なんかすげえ緊張する」

 

なんだかんだでお湯を沸かした後、先に身体や頭を洗って浴槽に浸かる俺の心臓が今になって暴れ出す。

 

一緒に風呂に入ったことが無いわけじゃないが、あの時は俺の理性が元素爆発してたからこうして素の状態で入るってなるととても緊張する。

 

ニィロウ的には着替える所も一緒が良かったみたいだったけどそこは断固拒否した。流石に目の前で好きな子が着替えてる所を見て無反応でいるほど悟りを開いてはいないからな。下手したらそのまま「見せられないよ!」の展開まで一気に行く自信がある。

 

1人悶々としていると、ベランダに入る戸がカラカラと音を立てて空いた。心の中でそっぽを見ておこうと決めていたのだけどそんなの知った事かと目線がそこに釘付けになる。

 

「……えへへ、お邪魔するね?」

 

空いた戸からひょっこりと赤茶色の長い髪を頭上で一纏めにしたニィロウが顔を出した。そのまま身体も見えてきて、予想外の光景に俺は目を見開く。

 

「ちょっ、タオルは巻いて来いって!!」

「別にいいでしょ?今更っ」

 

てっきり俺はバスタオルを巻いて来ると思ってたんだけど、こやつ、小さいタオルで前を隠して入場してきやがった。巻かずに前に抱えてるだけなので大事なところはギリギリ見えてないが、風1つで全て見えてしまう無防備さだ。いくら一線は超えてるとは言え、普通に効果抜群です本当にありがとございましたァ!

 

ニィロウは唖然としている俺を尻目に身体を洗うために俺から背中を向けて椅子に腰掛けた。俺の視線に気がついて、少し頬を染めながら首だけで振り返る。

 

「クーファっ、頭洗って欲しいな…」

「お、おう。いいけど女の子の髪なんで洗ったことないから期待すんなよ?」

 

俺は予め用意してあったタオルを腰に巻いて立ち上がると、ニィロウの後ろにしゃがむ。この時ニィロウの前にある鏡は死んでも見ない。なぜなら今、ニィロウはタオルを腿に掛けてるので鏡の反射でバッチリ見えてしまうからだ。

 

纏めてある髪を解くと、腰まである長い赤茶色の髪が開放された。それに馴染ませるようにお湯を掛けて濡らしていく。

 

「いつも思うけど、ホントに髪綺麗だよな」

「そう?えへへ、苦労してお手入れしてるからね。…クーファはどんな髪型の女の子が好きなの?」

「ニィロウならなんだって。…強いて言うなら料理作る時とかに見せてくれるポニーテールが好きだな」

「そ、即答なんだね。……凄く嬉しい」

「そっちだって俺が同じ質問したら即答するだろ?」

「うんっ」

 

髪が十分に水分を含むと、シャンプーを泡立てて髪を洗っていく。男と違ってわしゃわしゃしない方がいいのかなと髪をやさーしく洗っているとニィロウにけらけら笑われた。意外と普通に洗っちゃっていいみたいだ。

 

お湯で泡を流してやると濡れてしっとりした髪がニィロウの白い背中に張り付いて正直エロい。髪のお手入れをするオイルなんかは風呂を出た後にするようなので、軽くコンディショナーを馴染ませてお湯で余分な分を落として髪をもう一度纏めた。

 

こ、これで任務完了だ。俺はそそくさと浴槽に戻ろうとしたのだが。

 

「ま、まだ身体洗ってないよ?」

「pardon?」

 

ニィロウの口から出てきた発言に、俺の口から謎言語が飛び出る。

 

「か、からだ?」

「うん……ダメ?」

「ダメじゃないが。……せ、背中だけだぞ?」

「……え〜、……まぁ、いいか」

 

ホントに、前は色々な事情(R15タグの限界)でダメなんですっ!!

 

 

 

 

「はぁ〜……いいお湯……景色も良いし、ここにして良かったね」

「ああ、ここ選んだのはナイスだわ。……ちなみに選んだ基準はなんなんだ?」

「……もぅ、わかってくるくせに」

 

そう言い、お湯に沈む自身のお腹に回された俺の腕をすりすりと撫でて、流し目を送ってくる。

 

今どういう体制かと言いますと、長方形の浴槽に横に入った俺の上にニィロウが乗っかる感じになっている。同じ方向を向いて膝の上に座った形だ。

 

入浴剤は備え付けられていないので無色透明のお湯に浸かる彼女の身体がバッチリ見えてしまっているが、もう今更なのでスルーする事にした。だからマジで俺の上でモゾモゾ動かないでくださいニィロウ様。反応してしまうので本当に。

 

現実逃避をして空を見ると、日は沈み、空いっぱいに星空が見える。

 

それを見ていると、今更ながら自分たちの今の状態がなんか信じられなくなってきた。だって1ヶ月前にニィロウにタフチーンを渡すだけでドキマギしてたんだからな。あの時はまさかこんなことになるなんて思いもしてなかった。

 

 

「……なんか、夢みたいだな」

「ん?どうしたの?」

「いやさ、ちょっと前までニィロウとちょっと話すようになったってくらいだったのに、今はこうして外国に旅行に来て同じ部屋で同じ風呂に入ってるなんてさ。前の俺に言っても信じないだろうなって」

「ふふっ、私もだよ。……でも、こういうことを想像してなかったって言ったら嘘になるかも。……だって、ずぅーっと好きだったんだよ?」

「そういや、そこらへんの話は俺はしたけどニィロウの方はあんまり聞いてなかったな。その、いつから好きでいてくれたんだ?」

 

ニィロウは俺の上で体の向きを変える。横向きになった彼女は俺の肩に自分の頭を乗せながら俺の腕に抱きついてきた。彼女の身体が色々腕にヒットして理性ゲージが音を立てて削れるがなんとか踏みとどまる。

 

「んーとね、最初はお兄ちゃんみたいって思ってたんだ。でも、クーファが冒険者を目指すようになって、毎日鍛錬をしてるのを見て、なにか1つのことに打ち込む姿がカッコイイなって思ったのがきっかけ。ダンスを頑張れたのも、クーファの頑張る姿を思い出して私も負けてられないぞーって。……でも、そこからお互い疎遠になっちゃって、でもずっと目では追ってて。それで前に私が教令院の人と討論をするってなった時、不安で押し潰されそうだった私を慰めてくれたでしょ?私、ほんっとうに嬉しかった。クーファのその優しさに触れて、その時に自覚したの」

 

ニィロウは俺の頬を両手で包み込むと唇を重ねてきた。当然のように受け入れ、彼女の柔らがすぎる唇を楽しんで顔を離すと満面の笑みを向けられる。

 

「だからね、私はクーファが大好きっ。優しいところも、気が回るところも、私を1番に考えてくれるところも、料理が上手な所も、強い所も、匂いも、味も、全部全部だーいすきっ!」

「最後おかしい項目なかったか!?味ってなんだっ!?」

「それは……色々と……ね?」

 

ニィロウの舌なめずりが似合いすぎて辛い。

 

つーかダメだ。このままだとクーファのクーファが起動しかねない。ただでさえ一糸まとわぬ身体が全面に密着してて大変だって言うのに、このまま追加でキスとかされたらもう本当に止まらない。俺はニィロウの頬を優しく撫でると、肩を叩いて外へ促した。

 

 

 

 

「……えっへへっ、…どう、かな?」

「天使」

「そ、それはどういう評価なのっ」

 

いやね、バスローブ姿のニィロウが突然目の前に現れたらそう口から出てくるもんでしょうが。ほら、羽と天使の輪っか見えるし(幻覚)。

 

髪も縛らずに下ろしていて、お手入れも済んでいるのでサラサラ超えてトゥルントゥルンだ。最早触ってる方が気持ちがいい。

 

抱きついてくるニィロウの頭に顔を突っ込んでニィロウ吸いを楽しんでいると、昼間彼女が言っていたことを思い出した。

 

 

「あ、そういえば夜運動するって言ってたけど…、なんかストレッチでもするのか?」

「え?……えと、一応、ストレッチ……にはなるのかな?色んな体勢になるし……」

 

えっと、なぜそんなモジモジして言うんだろうか?

 

「あー、体操みたいな感じか?ちょっと俺も教えてもらおうと思ってさ。流石に俺も今日は食べすぎたし」

「……クーファも動くと思うよ?私も、今日はいっぱい動こうと思ってるけど……そ、それに、大体最終的にクーファがいっぱい動くというか…わ、私が動けなくなっちゃうというか……」

「ん?」

 

あれ?なんか会話が噛み合わないぞ?俺が目を瞬かせていると。

 

「…………くーふぁっ」

「えっ」

 

表情を蕩けさせたニィロウがさっきまでとは違う雰囲気で俺の体に抱きつくと言うよりかは絡み付いてきた。そのまま首筋をちゅっちゅと吸われる。

 

俺は、ここでようやくニィロウの言ってる事の意味がわかった。

 

俺が呆然と見る前で、ニィロウはバスローブの紐をしゅるりと解いた。前を留めるものが無くなったので、バスローブの前が開く。

 

その奥から覗いたニィロウの身体は、なんとなんにも身につけていなかった。

 

俺は予想外すぎるその光景に目が離せない。そんな俺をベットに座らせたニィロウは膝によじ登ってきた。裸自体は風呂で見たというのに、布ひとつ羽織っただけでどうしてここまで強力になるのか。

 

ずっとずっと期待していたのか、ニィロウは完全にスイッチ(・・・・)が入ってとろとろに溶けた目で俺を見下ろし、耳元に顔を寄せると、おねだりするような声で。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よるの運動、いっぱいいっぱい……シよ?」

 

 

その言葉が耳に届いた瞬間、理性が跡形もなくちぎれ飛ぶ音だけが俺の頭に響いた。

 

 

 

 




エッッッッッッッ!!!!(自分で書いたことは棚上げ)

あなたがクーファだったらどこまで耐えられますか?

  • 手ぇにぎにぎして密着ニィロウ
  • 部屋に入った瞬間抱き着いてくるニィロウ
  • 混浴ニィロウ
  • 夜の運動おねだりニィロウ
  • 耐えたッ!!!
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