ホワイトルームを否定?めんどくさいのでやりません。 作:ルフホワハ
前話の補足的なやつ+おまけ的なやつ
《真鍋side》
「……なんか走ってどっか行っちゃったんだけど。」
「ねぇ志保。もしかしてあの2人付き合ってるんじゃない?」
「あれを見る限りそんな感じっぽいけど、そんな噂聞いた事…。」
「まあ確かに私も聞いたことないかも。」
「私もー。」
3人揃って頭を悩ませてるけど全然分からない。
そうじゃん、こんな時こそあいつに聞けば……!
「軽井沢探しに行こう。あいつならあのクラスのこと結構知ってるでしょ。」
「確かにそうかもね!」
「そうと決まればササッと見つけて聞いちゃお。」
「で、わざわざ引き留めてなんの用?」
5分もしないで軽井沢は見つかった。
彼氏の平田くんを待ってたらしい。むかつく。
「綾小路くんと長谷部波留加。あの2人って付き合ってんの?」
「……付き合ってないらしいよ。本人が言ってたから間違いない。」
「あれで付き合ってないって、嘘でしょ?」
「それに関しては私も同意。傍から見ててもムズムズするぐらいずっとあんな感じだから。」
軽井沢だって結局は私と同じ女子高生。
感覚は似たり寄ったりってわけか。
「はー…もう綾小路くんのことは諦めるか。」
「何、あんた本当にあいつのこと狙ってたわけ?」
「顔かっこいいし、運動もできるんでしょ?狙わないわけないじゃん。」
「あんた典型的なミーハーね……。」
平田と付き合ってるこいつにだけは言われたくない。
「まあいいや、なんかいい男いたら紹介して。これ私の連絡先だから。」
「は、ちょ!何勝手に追加して…!」
このやり取りを陰から見てた2人
「「あの二人、色々似てるなあ。」」
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《櫛田side》
「綾小路君、私の情報は役に立ったかな?」
「ああ、大いに役だったよ。」
「これからもよろしくね♪
「できればポイントを安くしてくれると助かるんだけどな。」
「それは出来ない相談だね♪」
そう、私たちは互いに協力関係にある。
━━━━━━あれは入学して少し経ったころ、私の本性…裏の姿を綾小路くんに見られたのが始まりだったかな。
もちろん私の服に指紋をべっとりつけて脅迫、口止めした。
『これがある限りあんたは何も言えないし、行動もできない。それが分かったならさっさとここから立ち去りなさい。』
『……1つ聞きたいことがある。お前をそこまでにした過去を教えてくれないか。」
『まあどうせあんたは何も話せないわけだし、全部話してやるわよ。』
中学の時に起こした学級崩壊事件、その全貌を話した。
もっと驚いたりするもんかと思ってたのに案外落ち着いてて拍子抜けって感じだったけど。
『厚かましいかもしれないが1つ提案がある。別に無理にとは言わないが、お前にもメリットのある話だ。』
『……何?』
『話を聞く限り、お前は未だに誰かの秘密を多く握っているんだろ。
そこでだ。俺が必要とする時、その情報を売ってくれないか?』
『で、私のメリットはポイントが貰えるってことだけ?』
『話は最後まで聞け。俺の秘密を1つ話すというのも追加だ。』
『それ相応の内容なんでしょうね…?』
『ああ、実はな……』
それを聞いた私はその時思ったんだ。
なんてこの人は非情なんだろう
って。
私がそんなこと思う資格ないのにね。
『まあそれなりの情報貰ったし、ポイントは1つの情報につき1万ってことならその契約に乗ってやってもいいけど。』
『9000じゃダメか。』
『ダメ、1万が最低ライン。』
『分かった、それでいい。これからよろしく頼む。』
━━━━━━━━こんな感じだったかな。
……って、こいつの事ばっか考えてる場合じゃない。
あいつには話してないけど、私は堀北鈴音を退学させる。そしてその後にはこいつも…。
「じゃあまた明日ね、綾小路くん!」
「……ああ、また明日。」
《綾小路清隆の独白》
「……ああ、また明日。」
去りゆく櫛田の背中を見届けながら、ふと考える。
櫛田桔梗。Dクラスのアイドルであり、中心的な存在。
しかし裏の顔は誰も想像しないような怪物。
そしてあいつは恐らく、裏で俺の退学を目論んでいるんだろう。
俺は『学生生活を楽しみ、満足のいく結果で卒業する』ためには手段を厭わないつもりだ。
櫛田桔梗、お前は必ず退学させる。
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夏の日差しが強まる7月序盤、部室は灼熱に包まれていた。
「いよいよ扇風機だけじゃ乗り切れない気温になってきたな。」
「エアコンの交渉したけどダメだったもんねー。」
長谷部も完全にダレてしまっている。
「エアコン効いてて映画観る空間が揃ってる場所って寮ぐらいしか……って!流石にダメだよねごめんごめん!」
「いい案だ、俺の部屋で良ければ使ってもらって構わないぞ。流石に女子の部屋に上がるわけにはいかないしな。」
「……それって部活なの?」
「茶柱に聞いてみるか。」
茶柱に聞いてみた所、映画の感想さえ書いてくれれば活動として認めるとの事だったので問題は無さそうだった。
自室へと戻り、長谷部をベッドに腰掛けさせる。
そういえば誰かを部屋にあげたの初めてだな。
「コーヒーか緑茶、どっちがいい。」
「緑茶お願いしようかな。」
長谷部に緑茶を渡し、俺も椅子へと腰掛けた。
「さて、何見るかだが…。何か見たいのとかあるか?」
「んー…。」
何やら部屋を見渡してるようだが、この部屋には必要最低限の物とDVDの収納棚くらいしか置いていない。
「ちょっと殺風景すぎるよな、自分でも最近気づき始めてきたところだ。」
「いやいやそうじゃなくて!なんというか…男の子の部屋ってもっとガサついてるものかと思ってたからびっくりでさー。」
……つまりこいつは男子の部屋に来るのは初めて。だから妙に緊張してるというわけか。
「まあ俺の部屋のつまらなさについては後々議論するとして、特に見たい映画がなさそうなら俺が選んでもいいか?」
全然いいよ!と長谷部が言うので俺はこの前借りてきたばかりの作品を手に取る。
あらすじとしてはとある事件をきっかけに喋れなくなった主人公が多くの人と関わっていくうちにそれを克服していく…といった様な青春群像劇らしい。実に面白そうだ。
「こっちも準備万端だよ!早く観ようきよぽん!」
「そうだな。」
ただお菓子を広げてるだけのいつもの光景にしか見えないことは黙っておき、俺は再生ボタンを押した。
「中々良かったn……寝てるのか。」
映画にのめり込みすぎて気づいてなかったが、言われてみれば途中からやけにこいつ静かになってたな。
「おい長谷部、おーい。」
呼び掛けも全く応じない。どうやったら人のベッドでそんなに快眠できるんだ長谷部。
「やばいぞ長谷部、明日抜き打ちテストがあるらしい。」
「……抜き打ち…テス…ト……抜き打ちテスト…?えっ!抜き打ちテストあるの!?」
「ようやく起きたか長谷部。全部嘘だから安心しろ。」
テストという単語がよっぽど嫌いらしい。
「いやーごめんね?気づかないうちに寝落ちしちゃってたみたい」
そう言いながら長谷部は笑みをこぼす。
「気にしなくていい、それより時間も時間だし早く帰った方がいいんじゃないか。」
「ありゃ、もうこんな時間か〜。」
「送っていこうか。夏だから明るいとはいえ、一応夜だしな。」
「……ほんと、そういうところだよ。」
いわゆるテンプレと言うやつだとこのような声は聞こえないのだが、生憎地獄耳な俺は普通に聞こえてしまっていた。
「なあ長谷部、そういうところって一体なんのはなs」
ピンポーン
「きよぽん宅配でも頼んだの?」
俺の部屋に友人が来るという選択肢はどうやら長谷部にはないらしい。なせが胸がチクリと痛んだ。
「何か頼んだ記憶もないし、運送業者なら名前ぐらい名乗るもんじゃないのか。」
「ていうかさ、下のオートロックの時点でインターホン押されてないなら知り合いの誰かじゃない?……ん、知り合い?」
「確かにそうだな。ちょっと出てくる。」
「あーちょっとまって!今開けたら絶対誤解される!」
ガチャ
「どちらさまですか…って平田か。なんか用か?」
「ちょっと相談したいことがあってきたんだけど…お邪魔だったかな。」
「……やっぱりこうなるよね〜。」
この後必死に誤解を解き、俺は長谷部に土下座しましたとさ。
おしまい。
おまけ話は無人島とかより前です。
あとすごい関係ないんですけど、あの学生寮って二重ロック式なんですかね…?勝手にそういう設定にしちゃったんですけど。