今回は、一般兵のノコノコくんが主役のお話です。
クッパ様が大好きなノコノコくん。
褒められようと張り切って、ピーチ姫を捕まえようとしたら……まさかの、体が入れ替わっちゃってどうしよう!?

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オイラ、ピーチ姫になっちゃった!?

「ようし、ノコノコ隊……すすめ!」

 と言われてもなぁ、今回はオイラ一人なんだけどノコノコ。

 まあ、命令は命令。

 オイラはいつものようにのこのこと歩いていきつつ、何度目かわからないピーチ城に乗り込んでいく。

「あーあ、どうしたもんかなぁ」

 毎回どこか間取りが変わってるんだよな、この城。

「どうせピーチ姫とっ捕まえても、オイラはちょっと褒めてもらえるだけなんだもんなー」

 実を言うと、オイラはクッパ様がチョー好きなのだ。

 それこそ、夢に見るほど。

 夢に見たついでに、たまにその……興奮が収まらなくなるくらい。

 でも悲しいかな、クッパ様はピーチ姫にゾッコン。

 仮にそうじゃないとしても、オスのオイラじゃどうしようもないんだけどさ。

 ピーチ姫を捕まえて褒めてもらえるのはすっごく嬉しいんだけど、結局オイラが捕まえたピーチ姫とクッパ様がイチャイチャするわけじゃん?

 なんか、つまんないよね。

 どうせピーチ姫、クッパ様にはなびかないんだし。

 それにどうせ、マリオのやつが来て奪い返されるのにさー。

 オイラだったらもう、大好き大好きってクッパ様が嫌になるくらいしてあげるのにさ。

 同じカメ族なんだから、誰も文句言わないだろうし……

「お邪魔しますよーっと」

 ま、お仕事サボってもしょうがないわけで。

 オイラは片っ端から、ドアを開けて中を確認していくことに。

「えっ、うそ、なんで分かったの!?」

「へ?」

 えぇ……うっそだろ。

 一発目で見つけちゃった。

 どうしよ。

 うわー、見つけた時の事全く考えてなかった。

 いや、まあ、待て待て。

 現実を見るんだ、オイラ。

 オイラは所詮ノコノコで、クッパ様が好意を寄せているピーチ姫なんかじゃないんだ。

 そんで、下っ端のオイラがクッパ様にしていただける最高のご褒美は……やっぱり、ピーチ姫を誘拐してきたことに対してのお褒めの言葉なんだよな。

 うん、うん。

 よし、捕まえるぞぉ!

「見つけたぞー、ピーチ姫! オイラが捕まえてやるぅ!!!」

 こう叫んでおけば、少なくともオイラが最初に見つけたってアリバイはできるわけだ。

 今日は冴えてるぞ、オイラ!

「んもう、仕方ないわね……!」

 うわぁ、フライパン持ち出してる。こわー。

 でも、怖がっていてもしょうがない!

 オイラは甲羅に体を引っ込めて、回転して突っ込んでいく。

「あっ、きゃっ!?」

 よし、ピーチ姫がバランスを崩したぞ!

 へへへ、こっちはなんだかんだでいっつも訓練してるからな。

 後は飛びかかって、床に押さえつけちゃえばオイラの勝ちってわけ!

「覚悟ぉー!」

「きゃっ、きゃあ!?」

 イメージした通りにオイラはピーチ姫に掴み掛かり、そのまま……

 ちょっと待って。

 え、階段あるの?

 あ、これ、もしかして、隠し階段とか言うやつ?

 やべ。

 床があるかと思ったら、そこには下りの階段が。

 トーゼン、オイラは今更どうすることもできないわけで。

「わ、わっ、わぁああ!?」

「きゃあああああ!?」

 オイラは押し倒したピーチ姫と一緒に、仲良く階段を転げ落ちてしまうのでした。

 どうせならクッパ様と転げ落ちたいよぉ〜!

 

 あー、いててて……

 生きてるって素晴らしい。

 しょっちゅう思うけど、今回はマジで思う。

 ぐるぐる回ったせいか、体の感覚もなんか変で。

「う、ううん……」

 目を開けて、今どこにいるのか見てみる。

 蝋燭のあかりがあるだけの、隠し部屋みたいな……

 あ、そうだ! ピーチ姫、大丈夫かな。

 捕まえたのに、怪我させていたらクッパ様に怒られちゃうや!

 キョロキョロと見渡すと……あれぇ、ノコノコがいるじゃん。

 いやいや、待ってくれよ?

 今回、ノコノコはオイラだけのはずなんだけど。

「う〜ん……」

 あ、ちょうどいいや。寝てたのかなんだか知らないけど、話を聞いてみるか。

「ちょっと、あなた? 私、今回一人だったはずよ?」

 ん、あれ?

 今、オイラなんて言った?

「あら、どうしたのかしら? 何か、変ね?」

 あれ、あれ、あれれ?

 言いたいことは言えてるけど、言い方が変っていうか、なんじゃこりゃ。

 オイラが困っていると、目の前のノコノコがオイラを見て……

「な、なんでオイラがいるんだぁ!? あれ、なんか、変だぞ!?」

 何言ってんだろ、こいつ。

「ちょっと、どうしたの? 説明してほしいわ」

 うー、落ちつかねぇ。

「説明って言ったって、オイラ、オイラってなんだよぉ、あれえ、なんでオイラ、オイラって言っちゃうんだ!?」

 あれれ、コイツ……頭でもぶつけちゃったのかな?

「落ち着きなさいよ、同じノコノコなんだから何もしないわよ」

「ノッ、ノコノコぉ!? えっ、えっ、オイラ、ノコノコに、なってるのぉ!?」

 なんだなんだ、どうしたんだこいつ。

「ノコノコになってるって、どういうことかしら? じゃあ、あなたは誰なの?」

「お、オイラ、ピーチだけど!? じゃあ、そっちが、ノコノコってコト!?」

「え? 私、ノコノコだけど……って、もしかして、私って言っちゃうの……わぁ、なんなの、この手!?」

 うわ、うわ、うわわ!

 全然気づかなかったけど、オイラ、人間の手になってる!

 っていうか、よく見ると、オイラ、服着て、これ、ドレスで!?

「わ、私に、おっぱいがあるわ!?」

 思わず、胸の膨らみを触っちゃって。

 あっ、なんか、気持ちいい♡

「こ、こら〜! オイラの体で、遊ぶんじゃない!」

「そ、そんなこと言ったって、私もなりたくてなったわけじゃないのよ!?」

 えーっと、つまり、オイラとピーチ姫が一緒に階段落ちちゃったせいで……入れ替わったってことか!?

 うわわ、どうしたらいいんだ、これ!?

「ケケケーッ! 見つけましたぞ、ピーチ姫ぇ!」

「あっ、カメック様!」

 さっきのオイラの叫び声が聞こえたのか、颯爽とホウキに乗ってやってくる。

「えっ、いやいや、様って。ピーチ姫に様付けされる理由はないですぞ?」

 あ、そっか。オイラが今、ピーチ姫になってるんだっけ。

 ……ん?

 じゃあオイラ、今から捕まえられちゃうってワケか?

 なんで仲間なのに、捕まらないといけないんだよ!?

「ま、待って! 私を捕まえるのは、おかしいと思わない!?」

「なーにを言ってるのやら! クッパ様のお誘いを、断るのが悪いのですぞー!」

「ちょ、ちょっと、オイラはこっちなんだけど!?」

 あー、オイラになってるピーチ姫が割り込んでくる。

 人の事、言えないんだけど……喋り方が姿とおんなじになってるの、ややこしいなぁ。

「ん? はいはい、お前はよくやったぞ! 後でクッパ様から、お褒めの言葉があるだろう!」

「えっ、ずるいわよ!? 見つけたのは、私なのに!」

「はぁ? いやいやピーチ姫、自分で自分を見つけるとは……哲学でもされてるのですかな?」

 わー、わー、どうしよう!

 このままじゃオイラ、クッパ軍団なのに捕まっちゃうじゃん。

 せっかく大活躍したのに褒めてもらえないし、しかも……ん、あれ?

 待てよ?

 オイラ、今ピーチ姫なんだよな?

 あれ。

 これ、もしかして、チャンスじゃね?

 ばれなかったらオイラ、このまま、クッパ様の所に……

 うわ、うわわ、やばいやばいやばい!?

 お、オイラじゃなくてピーチ姫として、だけど、クッパ様が、オイラに、ラブコールを!?!?

 え、へへ、こりゃ、むしろ、捕まらなきゃ!!!

「う、うふふ、ちょっと、ピンチで動揺しちゃったわ。ま、マリオ〜、早く助けて〜」

 よし、これなら怪しまれないな。

「んむ? まあ……どこからどう見ても本人ですし、誘拐させてもらいますぞ! それっ!」

「きゃあ〜」

 カメック様の魔法で、体を縛られて。

 わー、こんな感じなんだな、これ。

「ま、待ってってば、オイラなんだってば!」

「んもう、うるさい! 後で迎えにきてやるから、そこで頭を冷やしとけーい!」

 ありゃりゃ、あっちが本物のピーチ姫なのに。

 ん、でも、体はこっちが本物か。

 オイラはニヤニヤしそうになるのを我慢して……あくまでもピンチのフリをして、クッパ城に攫われ……もとい、帰宅するのだった。

 

「おお、ピーチ姫! ガハハ、今日も可愛いなぁ!」

 やばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばい。

 クッパ様のお顔が、こんなに目の前に。

 キ、キスしちゃって、いいかな!?

 い、いや、待て、オイラ!

 いつもと違いすぎると、「さては偽物だな!」とか言われちゃうぞ!

 中身は確かに偽物だけど!

「ふ、ふんっ、今日は、どうしたのかしら?」

「そんなつれない事を言うな、ワガハイ悲しいぞ」

 ヒィー、つれぇ!

 クッパ様に悲しい、なんて言わせちゃうなんて。

 でもめっちゃニッコニコしてる。

 好きなんだなぁ、ピーチ姫の事。

 あーあ、なんか、嫉妬しちゃう……けど、ウヘ、ウヘヘ、今はオイラがピーチ姫♡

 ばれないように、でもいっぱいイチャイチャしちゃうもんねーだ♡

「あら、あなたも悲しんだりするの? なんだか、悪かったわね」

「ん、あ、ああ、じょ、冗談だぞ!? ワガハイ、ピーチ姫が大好きだからな、そのくらいではへこたれんのだ!」

 あ〜、クッパ様がオイラをまっすぐ見て、こんな、こんな甘い言葉を、サイコ〜♡

 でも、ピーチ姫がいきなりクッパ好きって言うのは変だよなぁ。

 くそー、オイラだったらすぐに言っちゃうんだけどな。

 こ、ここは頑張らなきゃな!

「あらあら、そんなに好きって言ってくれるの……ちょっと嬉しいわ。マリオ、滅多に言ってくれないのよ?」

 実際はどうか知らないけど、まあヒゲオヤジのことはどうでもいいや。

「なにぃ!? あいつ、こんな美人さんに好かれていながら……ぐぬぬ、許せんぞ!」

「んもう、そんな怒った顔しないでちょうだい! 私、あなたの笑顔の方が好きよ?」

「お、おっ、なんだか、今日は、ピーチ姫、やたらと……ワガハイに優しいな?」

 ウヘヘ、そりゃあオイラ、クッパ様大好きなんだもーん♡

「もう、調子に乗らないでよ? マリオより好き好きって言うだけじゃ、私は好きにならないわ」

 オイラはチョー好きなんですけどね、えへへへ。

「む、むぅ、そうか……よ、よし、では、ワガハイと食事でもするか!? とっておきの料理を用意しているぞ!」

「ふうん、どんなメニューなのかしら?」

「前回、失敗したからな……今回は、そっちの料理を出すことにしたぞ」

 えっ、それ……クッパ様があんまり楽しくないやつじゃん。

 やだなぁ。

「ちょっと、ダメじゃないそれ? クッパが美味しく食べられないじゃないのよ」

「え? あ、ああ、そ、それはそうだが、ワガハイ、まずはピーチ姫に……」

「ダメ、ダメ! せっかく一緒に食事をするのよ? 私だけ、クッパだけ、じゃなくて……二人とも楽しい食事にしないと、ダメじゃない?」

「……」

 やっちゃったー……

 ついつい、オイラの本心をそのまま言っちゃった。

 ばれたか? これはばれたか?

「ぴ、ぴ、ピーチぃぃいいいい!!!」

 でっかい手が、オイラの肩を掴んでくる。

 顔が一気に近づいて、息が顔にかかってきて、あっ、やべぇ♡

「わ、ワガハイ、感激してるぞぉ、そう、そうだな、ワガハイ、ピーチ姫を自分の物にしようとしたり、とにかく好かれようとするあまり……基本を忘れていたぞ! ああ、ピーチ、やっぱり最高だぞぉ♡」

 わ、わ、わ、わ、中身、ノコノコのオイラなのに、クッパ様、メロメロじゃん。

 だ、ダメだぁ、もう、もう、我慢、できないっ!

「うふふ、素敵よクッパ♡」

 オイラは辛抱たまらず、クッパ様の鼻にチューしちゃって。

「グ、グフフ、ピーチが、ワガハイに、キッス、キッス、あぁ……」

 あー、クッパ様が、オイラを見て、うっとりして……

 オイラはもう演技も何も頭から抜け落ちてしまい。

 大きな大きな憧れのクッパ様に、思いっきり抱きついちゃうのだった。

 

「ぴ、ピーチ、ワガハイ、夢みたいなのだ、一緒に、こうやって、ベッドに……」

「うふふ、私もよ、クッパ♡ 私も、一緒にこうしたかったのかも……」

 わあ、すっげぇ可愛い。

 いっつも威厳の塊なのに、好きな人に対してはこうなっちゃうんだなぁ。

「い、いいのか、本当に?」

「あら、じゃあ……やめるって言ったら、どうするの?」

「わ、ワガハイ、ちょっと寂しいのだ……」

 やばい、やばい。

 オイラが意地悪すると、クッパ様がそれに振り回されて。

 あーあ、オイラに対してじゃなくて、ピーチ姫に対してなんだよなー。

 まあ、でも、こうなった以上……オイラ、ずっとピーチ姫のままでもいいんだけどね。

 お風呂入った時に体触ってみたけど、どこ触ってもなんか気持ちいいし♡

 お気に入りの甲羅が無くなっちゃったり、顔が短くなっちゃったり、気になる所はあるんだけど……まあ、慣れるでしょ。

 うっふふ、今日からオイラはピーチ姫、大好きなクッパ様の恋人だもんね〜♡

 ついつい、クッパ様が好きすぎて抱きついて、キスしちゃう。

 だってだって、クッパ様ったら……ピーチ姫、うふふ、オイラのためにサイズぴったりのパジャマ、作ってくれていたんだもん。

 それもわざわざ、自分の顔のワッペンまでつけちゃって。

 んもう、そう言うところがダメって話なのに!

 でもでも、オイラ、嬉しいなぁ♡ ピーチ姫になっちゃったから、クッパ様の愛はぜーんぶ、オイラがもらっちゃうんだもーん♡

「ぴ、ピーチ、その……」

「うふふ、何かしら?」

 えへへ、えへへ、これ、もしかして、このまま、クッパ様と……

「こりゃ、ここはクッパ様のお部屋だぞ!?」

「オイラ、オイラがここにいるんだってば!」

 あ。

「なんだなんだ、騒がしいな……」

 いいところだったから、すっごく不機嫌そうな顔。

 あー、見慣れたクッパ様の顔だぁ。なんか落ち着く。

 大きな扉が開いて、ノコノコ……オイラ、いや、元オイラって言った方がいいのかな、が入ってくる。

「み、見つけた! オイラ、オイラを返せってば!」

「ええい、うるさいぞ! ワガハイ、今からピーチといい所なのだ!」

「ちょ、ちょっと! 勝手にオイラのままで、えぇええ!?」

 やっべー、どうしようこれ。

「こらこら! お前みたいな下っ端が、クッパ様のお部屋で騒ぐでなーい!」

 中身が入れ替わってるのバレたら、大変な気がするんだけどこれ。

 どうしよ。

「もう、オイラ、オイラなんだってば!」

 ノコノコの体を使うのに慣れてきてるのか、ピーチ姫がカメック様から杖を奪っちゃって。

「あっ、こら!?」

「オイラを、あの体に、あっ!?」

 魔法を使おうとして、杖が爆発して。

 元オイラの体が光って、そのままオイラに飛び込んできて、オイラはそれを飲み込んで……

 

 私、私の体、オイラのだぞ、返しなさいよ、ヤダもーん、オイラ、クッパ様大好き!

 こら、私の頭で勝手に、大好き、大好き、大好き、大好き♡

 あっ、あっ、待って、なんで、私の、体のはずなのに、うふふ、オイラ、ピーチ姫が入ってくるわぁ♡

 あっ、んっ、私、ノコノコ、オイラピーチ♡ 違う違う、合ってる合ってる、クッパ、大好き大好き大好きぃ♡

 あれ、私、でも、なんだか、うふふ、オイラと一緒になっていって、クッパ様がだーい好き♡

 えへ、オイラ、私、どっち、どっちだっけ、もう、どっちもでしょ、私が無茶したせいで、そうよ、だから、オイラ悪くないわぁ、うん、うん、私、ノコノコ、オイラだもーん、えへへ、えへへ♡

 一緒、一緒になっちゃうぞぉ、一緒になったら、もう、もう、困らないわねぇ、体も、心も、ピーチなんだからぁ、ノコノコが混ざってても、オイラでも、ピーチ姫、なんだからぁ、嬉しいわぁ、クッパ様と、イチャイチャできる、クッパ、大好きよぉ、オイラとくっついて、私もオイラとおんなじ気持ちぃ〜♡♡♡

 

「な、な、な!?」

「んもう、ノコノコが私とくっついちゃったわ♡ でも、なんだか、いい感じよ♡」

 顔を触ってみる。

 私の髪はあるけど、オイラみたいな顔の形。

 パジャマが甲羅のせいで、パンパンになっちゃって。

 あーっ、ピーチ姫が、オイラになっちゃったんだわぁ〜♡

「だ、大丈夫なのか、ピーチ!?」

「ええ、大丈夫よ。でも、ノコノコと体が混ざっちゃったから……クッパ、嫌いになっちゃうかしら?」

 どうなんだろ、ピーチ姫のどこが好きなんだろうな?

「と、とんでもない! 全く、ワガハイの部下が失礼したな。え、ええっとだな、言いづらいのだが、怒らないで聞いてくれるか?」

 あれ、なんだろう。もじもじしてて、可愛いわぁ♡

「うふふ、言ってみて♡」

 オイラは躊躇せず、そんなクッパ様にキスしてあげて。

「な、なんだろうな。カメ族のようになったピーチも……なかなか、可愛いと、ワガハイ思うぞ?」

「うふふ、嬉しいわ♡ 私になっちゃったノコノコも、心の中で大喜びしているわぁ♡」

「そ、そ、そうか? い、いやあ、ピーチが嫌だったら、なんとか戻す必要があったが……体が混ざっても、ピーチのままでよかったぞ♡」

 うふふ、気づいてないや♡

 クッパ様がゾッコンになっている今回のピーチ姫は、最初から中身はオイラの方だったのに♡

 まあ、私ももう、オイラになっちゃったから……あんまり気にしないけどね、うふふ♡

「このままでいいわよ、マリオだって私に気づかないかもしれないし♡」

「ガハハ、それはそれでいいな! ピーチ、こ、こんなワガハイだが……その、ノコノコっぽくなってしまった責任も取らせてもらう形で、お付き合い、してくれないか?」

「ええ、いいわよぉ♡ オイラ、クッパ様、愛してるわぁ〜〜〜♡♡♡」

 体が混ざっちゃったせいか、いつものオイラの口調がモロに出ちゃって。

 それでも、オイラに抱きつかれて、キスされて、クッパ様は満足そう。

 うひひ! ちょっとずつ口調をオイラに戻していって、自然にクッパ様とイチャイチャできるように頑張ろうっと♡

「ぴ、ピーチ……」

「な、何かしら?」

「その、オイラ口調、なんだか、ドキドキしてくるな、ピーチの声で言われると♡」

 あ、クッパ様、結構変態さん? かーわいい♡

 今日からずうっと、私と一緒になったオイラが一緒にいてあげますからね、チュッ♡

 

 

 おしまい


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