艦これ始めたばかりですが、楽しくてモチベと妄想止まらなかったので今回小説を書こうと思いました!
初めて書くので至らない点も多いかと思いますが、よろしくお願いします。
20XX年、世界の均衡は突如崩れるととなった。
深海から現れ、ことごとくを蹂躙し、再び深海に戻っていく謎の生命体【深海棲艦】。
海を挟む国同士の交流はゼロに等しいほどになり、それは海に囲まれた日本も例外ではなかった。
現代兵器も通用せず、ただ爆撃や砲撃により焼け野原になる沿岸部…そして内陸。見ることしかできず、ただ終わりを待つだけかに思えたとき、彼女たちは現れた。
華奢な体で重厚な鉄の鎧を身にまとい、次々と深海棲艦を撃退していく戦乙女【艦娘】。その指揮官として選ばれた者は【提督】と呼ばれる役職になり、彼女たちを戦地に送り、そして海域を開放していくことになる。
そんな提督を育成、または募集する機関として旧海上自衛隊は【新日本海軍】と名を変え、正式に認められた。これにより陸上自衛隊、航空自衛隊は実質解体。正確には適正者の収集や補佐として駆り出され、機能しなくなるほどに人員削減されることとなった。
短く切りそろえられた髪、鷹のように鋭い視線と眉間にシワを寄せた男。【日向 兄人(ひむかい しょうと)】もまた、提督候補生として、新日本海軍本拠地、通称【大本営】に招かれた一人である。
「ったく…何時間も車に揺られるハメになるとは…。」
黒塗りの装甲車によって運ばれた彼は小さくぼやいた。その目には不満の2文字がはっきりと見て取れる。
「日向少佐!長時間の移動、お疲れ様でした!」
「あぁ、そちらも護衛の任務ご苦労。ご苦労ついでに申し訳ないが、元帥のところへ案内を頼む。」
了解しましたと案内を開始した憲兵の後ろを堂々と歩く。ポケットに手を入れ、周囲を睨みながら…という点を除けば至って普通の軍人の姿である。
睨みつけられた人物たちはその目の奥の冷たい光を目の当たりにし、心臓を掴まれた感覚に襲われる。
「あれが旧陸上自衛隊の…死神か…」
誰が言ったかもわからない小さなつぶやきは、しんと静まりかえる大本営廊下に響く。その声は兄人の耳に入るには十分な大きさであった。
「俺も有名になったもんだ。」
「申し訳ありません。私の部下が。言い聞かせておきます。」
「いや、いいさ。軍人としてはありがたいものだよ。」
軽口を交わしながら歩くこと5分。憲兵が立ち止まった目の前には漆塗りの扉があった。
扉横の看板には執務室と書かれている。大本営トップの元帥が居ると誰もがわかる。そんな外見だった。
「私は入ることができないので、案内はここまでです。どうか、失礼の無いように。」
「ありがとう。元帥の方から失礼がなければ、こちらとしても最低限の礼儀はわきまえよう。」
あくまで海軍に媚びることもない。と釘を差し、ドアをノックする。ノックから数秒後、『入れ』というしぶい声が返ってきた。
「失礼します。本日ヒトヒトマルマル、陸軍少佐、日向 兄人到着いたしました。」
「…そう堅くしなくていい。気楽にしてくれ。」
中には元帥…と呼ぶには若すぎる男が一人、そして側には170cm程だろうか。長身の女性が目を伏せて立っている。
その立ち姿に隙はなく、歴戦の猛者と対峙している感覚になり、兄人は警戒レベルを1つ上げた。
「じゃあ楽にさせてもらうわ。それで、俺はまだ候補生として勉学中なんだが…なんで呼んだんだ?」
「こちらの都合で呼んだのは申し訳ない。だがこちらも急がねばならんのだ。大和、資料を彼に。」
「はい。こちらになります。」
大和と呼ばれた女性は4cmほどだろうか。厚い紙の束を兄人の目の前に置いた。兄人はといえば、書類なんてどうでもよく、彼女が大和であることに納得していた。
なるほど…どうりで隙が見られないわけだ。
「こちらの書類は?」
「最近になって、艦隊の運営を指揮する提督に一定数問題を起こす者がいる。これはその中でも特に大きな力を持つ提督とその艦娘、そして被害の状況だ。」
いわゆるブラック鎮守府というものである。艦娘を酷使し、盾艦といわれる囮戦法をつかい、毎回戦闘毎に轟沈や大破を出すため、近年海軍でも問題に挙げられてきた。
「これを俺に見せて…どうするんだ?」
「証拠はある…が、どうにもやつを押さえるほどの能力を持つ軍人がいないのだよ。そこで…旧陸上自衛隊所属、特殊任務部隊【山猫】。その副隊長である君に旗がたったわけだ。」
「正気か?あんたらは俺の艦娘運用のやりかたを知っているはずだ。取り押さえること自体は容易だが…」
「その後の運営はかえって逆効果…だということだな。」
「あぁ。ぬるい指揮は規律を崩し、過度な優しさは過酷な状況での適応に障害を生みかねない。それに資料を見たところPTSD的なものを発症したやつが多発している。」
日向 兄人はどちらかといえばスパルタ運用で海軍の中でも話題に上がっていた。基礎運動、戦闘訓練、集団訓練。その他訓練において部隊長より厳しい指揮をしていたのが彼である。それは艦娘の運用でも同じことであった。
決して低くない練度の子達が泣きながら指揮を受けることもあったという。
「たしかに少佐の指揮では逆効果…だが1つ思い違いをしている。」
「思い違い?」
「艦隊の指揮自体は山猫部隊隊長の冨樫(とがし)の方に任せる。日向少佐はその補佐、及び冨樫の護衛と思ってくれ。」
つまりは提督候補生であるにもかかわらずやることはほとんど憲兵と変わらないということだ。しかし、もともと補佐をすることが多かった日向にとって願ってもないものだった。
ニヤリ…と上がった口角に元帥と大和はぶるりと震えた。
「そういうことなら了解した。この日向、冨樫隊長の補佐として尽力させてもらう。」
「あぁ、よろしく頼む。」
こうして、元陸軍所属の二人による鎮守府改革が始まることとなった。
待望の(誰も待ってない)プロローグ読んでいただいてありがとうございました。最低週1、上げれそうなら3回でも4回でも気ままに投稿していくことになると思います!
まだまだ構成も文章能力もないですが、広い心で許してください!!それではまた会いましょう。