All you need is…… 作:ほむほむほむほむほむほむほむ
「──なんでッ、どうして……!」
ここ最近ですっかり口癖になってしまった、問いかけの言葉。
誰も『答え』なんてくれないと解っていても、問わずにはいられない。
────私以外、
藤宮さんだけじゃなく、鹿目さんも……本来生き残っていた筈の、巴先輩までもが。
……いや、原因は分かっている。実際に戦ってみて思い知ったが……アレはあまりにも、敵の数が多過ぎる。
結界の中に入った瞬間から、私達には絶え間なく絨毯爆撃が浴びせられた。……私達を守りながら戦っていた藤宮さんは、その分本来より早く魔力切れになってしまったのだろう。
──皆死んでしまったのに……結界の中に居た魔女を、倒し切れなかった。
『時間停止』が発動しなくなった時点で、私は魔女の殲滅を諦め、逃げるように『時間遡行』を行った。
……いくら美樹さんが魔法少女になっていなかったとは言え、代わりに私がいたのだ。頭数は同じなのに……どうしてここまで、酷い結末になってしまうのか。
…………どうする?
『魔法少女の真実』を知ったいま……鹿目さんと美樹さんに『契約』をさせたくはない。
鹿目さんは『それでもこの力で、誰かを救えるなら』と言って……魔法少女であることを、受け入れていたように見えたけれど。…………『最初から知っていて受け入れる』のと『開き直る』のとでは、全く違う。
しかし実際問題、私と藤宮さんと巴先輩の三人で……足りるのか?
仮に藤宮さんが、一人で魔女を削れるだけ削ったとしよう。その上で、私達の救助が最高のタイミングで間に合ったとしよう。
それでも……勝てるのか? 私と巴先輩の二人だけで。
キュゥべえの言ったことが本当だとして、藤宮さんは一割弱の魔女を狩り残す。巴先輩一人では、それを倒し切れない。少なくとも『一回目』はそうだった。
……しかも、戦いが少しでも長引くと『時間停止』が使えなくなる私では……おそらく足手纏いになる。固有魔法抜きの私は、『一般人には負けない程度』のよわよわ魔法少女だ。
──となるとやはり、最低でもあと一人……戦力になる人が欲しい。無いものねだりはできないと解っているが、足りないものは足りないということもまた事実。
……鹿目さんの分は、私がなんとかしよう。…………頑張って頑張って、彼女と同じくらい動けるように強くなろう。その上で『あと一人』だ。
「うぅ……お先が真っ暗すぎて辛い……」
現状面識がない状態の鹿目さんを説得し、まだ見ぬ『もう一人の魔法少女』を味方に引き入れるなんて……できるだろうか? クラスでの日常会話すらおぼつかない私に。
「〜〜〜〜!!」
布団を被って、呻き声と悲鳴の中間のような声で叫ぶ。
いくら優しい鹿目さんでも、いきなり家にやってきて『魔法少女になっちゃダメ』なんて言い出す不審者とは友達になろうと思えないだろう。仮に契約を阻止できたとしても、その場合私は『たった一人の友達』を失うことになる。
しかし、『契約』を見過ごすのも論外……。
「どうすればいいの……?」
…………やはり、少し怖いけれど……
病室を出て、公衆電話に硬貨を入れ──記憶しておいた番号を入力する。
『──もしもし?』
「──あっ、ハイ! 突然すみません。私っ、その……信じられないかもしれませんが……!
『……その様子だと、三周目ってとこかな?
「────。本当に、私を知ってるんですね……
『で、僕にどう動いて欲しいんだい?』