Fate/stay night Persona Memory 作:鏡蓮
5月5日(水)の放課後、選択肢が迫られた。
「…俺は。」
始まりの期日…。願いの為に闘う戦争の始まり。俺はまだ迷っていた。過去の過ちを持つ男の「息子」を選ぶか、それとも「教会」を選ぶか。
…もう決まってはいたか。俺は…、士郎たちの絆を手放せないって。そう覚悟したもんな。
「やべぇ、夜になっちまった…。」
俺は図書室で借りた本を返していた。夜遅くだからか人気もない。やべぇ…、急いで帰んねぇと。
そんな事を思いながら、俺は玄関に向かう。その途中、キンッ!!っと、鉄が重なる音が聞こえてきた。
「なんだ、この音?」
俺は、周りを見る…。その目に映っていたのは、青い髪の男と、白髪の男が…運動場で剣を混じっていた音だった。
─なんで、こんな所で…?
何故、武器を持ってる─?
そんな言葉を出そうにも、喉に引っかかっていた。その闘いに魅入ってしまう…俺がいた。
「…チッ、市民もいたのか。」
「なっ…。」
その時…青髪の男が、俺を追いかけようとする目線がくる。…逃げなくてはいけない!!そう危険信号が呼び、俺は逃げる為、走る。
だが、追いかける男は、俺を殺す勢いで走っている。それも俺以上に速い──!?
「すまねぇが…、マスターの命令なんでな。恨むなら、俺じゃなくて、マスターを恨んでくれよ?」
壁に追いやられた俺は、その男の赤い槍に胸を突きつけられる。
「痛みは一瞬…ってな!」
その言葉と共に…俺の胸が突き刺されそうになった時…窓が割れた。
「掟破りだけど…いいよな?」
「うおっ!?」
その赤い槍が胸に突き刺されそうになった時、少しズレるが…俺の意識が朦朧に等しい程の痛みがくる。
「間に合わなかったか…。」
「俺の宝具を蹴ったか…。それも、無傷ときたもんだ!お前、何もんだ!」
俺はそんな言葉を聞きながら…、意識を堕とす。…死ぬのかな、俺。
「掟には書かれてなかったはずだ。一般市民を殺す事など…、それが、お前の正義なのか?クー・フーリン。」
「──ッ!?へぇ、真名バレか。だが、お前も掟破りだろ?なら、お互い様じゃねぇか!」
1人の黒と白のタキシードを着た少者は、倒れた士郎を横目に、クー・フーリンにナイフを向ける。
その姿は、現代の怪盗と似た風貌であり、白のドミノマスクが月に照らされていた男性だった。
「まぁいいぜ!マスターの命令はコイツを殺す事…。だが、掟破りでも、闘いは終わってないんだからなッ──!!」
クー・フーリンの赤い槍・ゲイ・ボルクは怪盗を殺そうと刺す。だが、怪盗は最も容易く、横にある壁を走った。
避けるべき攻撃は防げれない。だが、壁があれば、壁走りなど容易かった。
「ペルソナッ──!」
怪盗は目元を覆うドミノマスクを勢い良く外す…。だが、何も反応などなかった。
…そう、彼の力は絆があるからではない。まだ、聖杯戦争に挑む
「なっ…!?」
「調子が悪りぃみてぇだな!俺からすりゃ、物足りねえが…、サーヴァントを減らせるチャンスには変わらねぇ!!」
ゲイ・ボルクが怪盗の頭を狙う…。その時、彼の脳内に数多の記憶が流れてくる。
その記憶は、全ての始まりである2016年の出来事。
2人の冤罪者が、保護観察として転校し、2人の愚者の旅が始まった4月…。
同じアルカナを持つ雨宮蓮との絆を上げ、周りの大人や子供・クラスメイトとの絆を卓越し続けた一年。
…誰もが、色濃く残った一つの物語が、彼の中にある覚悟を押し上げていく。
再び…お目にかかったな。
全ての記憶は、汝と友のかけがえのない絆──。
汝が望むあの力は、今の汝では力不足──。
だが、その力を望み、この勝利を望むとするならば、手を貸そう。
希望を勝ち取った──あの力の支えとして──!!
「アルセーヌッッッ───!!」
怪盗のドミノマスクは、ガラスの様に割れる。そう…彼の声と共に。
黒のタキシードは白の線をつけられ、ドミノマスクは赤い線が皺のように三本線が描かれる。
そして…後ろに現れた者は、長いシルクハットの下には悪魔の様な不敵な笑みを浮かべる伝説の怪盗・アルセーヌ。彼の友である鎧が、青の炎を纏って現れたのだ。
「…こんな力…、クラスに囚われてねぇのか!?」
クー・フーリンはゲイ・ボルクを後ろに抱え、臨戦態勢に入る。
──こいつはクラスじゃねぇ。コイツの力は、本来の力を持ってやがる。つまり…「英霊」じゃなく、「英雄」に等しいってことかよ!
クー・フーリンはその力に恐れる。いや、昂った。イレギュラーの英霊、そいつと闘えると思うと、彼は武器を震わせた。恐れと高揚感を抱いて…。
『ランサー、撤退だ。』
「なっ!?今が、闘いだぞ!」
『いや…アイツの力を見れた。逃げるのは今の方がいい。ルールは、破る為の物だ。』
「マスターの命令なら仕方ねぇ…。俺としちゃ、もったいないが…すまねぇな!」
クー・フーリンはその場を飛び、逃げ出した。その姿を捉えていた怪盗は動こうとするが、力の反動が、彼の胸を苦しませる。
結局、覚醒はしたものの、彼は英霊の姿を保てず…倒れ伏してしまった。
「凛、あれを見てどう思う。」
「…ええ、アレは、私たち魔術師からすれば天敵ね。」
私は学校内の廊下で倒れた彼を見る。寝てるみたいだけど…まさか、私たちの学校にいるとはね。
「殺すか?」
「いいえ、今は彼より…衛宮くんが心配だわ。」
一般人を殺す事…それは、ルールには書かれてないが、やり過ぎよ。…しかし、
…でも、マスターはまだ分からないわ。
「…治療はするわ。アーチャーは警戒して。彼が目覚めたら、勘違いされそうだもの。」
「…分かった。」
浅黒い肌を持つ彼に警戒態勢を促し、彼の治療に専念する。深くはなく、浅くはない。彼が来なければ、魔力をギリギリ使う事になりそうね。
「よし…治療できたわ。撤退するわよ。アーチャー。」
「ああ。急ぐぞ。」
その時に落ちた…赤い宝石を知らずに、私たちは早足で退散して行った。
「ここは…。」
目を開ける。そこは、あのベルベットルームだった。そう…、俺はあの時──。
「お目覚めしましたか。マイフェイト。」
「ラヴェンツァ…。てことは、死んだのか?」
「いえ、今は意識をここに留めていること…。つまり、今は眠ってるんです。」
よ、よかった。…あの時、俺は、士郎を助けに出て、神父に会ったんだ。
「決まったのか?」
「…ああ、俺は士郎の味方をする。」
「やはり…か。なら、少し伝言を伝えよう。──お前には力が無い。」
「…ッ!!」
「私の見解だ。だが、お前が助けたとして、運命は変わらない。それだけは覚えておけ。」
言峰綺礼は狂気に満ちた笑みを浮かべた。そして…俺の中にある絆は、満たされなかった。
「…君には、ガッカリだ。」
そんな言葉を耳に、俺は穂村原学園に向かった。
…そうだ、そこから、俺はランサーと闘って、それで…。
「まだ力が足りません。しかし、彼、アルセーヌが力を貸すということはつまり、私たち…ベルベットルームも手を貸すということです。…明日の夜は気をつけた方が良いでしょう。」
そんな言葉を言われた後…、俺の意識は浮上していく。
「はっ…!!」
目を覚まし、日付を見る5月7日…。2日経ったのか。
「…明日の夜は、士郎の家に泊まるか。」
そう心に決め、家に帰る事にした。
「良かったー!突然、倒れたからって、士郎も来てねー。ビビったー!」
「す、すみません。ご迷惑をかけて。」
「いいのいいの、それに、安心しちゃった。あの人みたいに消えるんじゃ無いかって、思っちゃってさ。」
衛宮切嗣の事だろう。俺は彼の事を知らない。けれど、士郎の夢が正義の味方と言うのなら、彼がどんな人生を歩んだのか…少し、気になってしまう。
明日は学校なので、寝る事にした。
皇帝9
もし、教会側に入った場合、バッドエンド真っしぐらです。つまり、マスターがいないサーヴァントなので、死ぬ前提のEDを走ると言う事です。
ルールは破る物ですが、せめて、原作通りにしようとすると…ね。ルールは守る物もあるから、大丈夫だよ。
ペルソナ5の物語は一周して、二周の途中で断念しました。レベル引き継ぎ無しなんて…!!
次の話も1日で終える可能性があるので、許してください。