Fate/stay night Persona Memory 作:鏡蓮
好感度アップ集めはありませんので、サブストーリーという枠となります。
「部活募集…。」
部活動の応募だ。弓道部…。入る方が良さそうだ。
「おやぁ?入ってきたのは君かい?」
「…誰だ?」
「んぐっ…!!間桐慎二だよ…。君 と 同 ク ラ ス の!」
強調がひどいな。けど、忘れる自分も悪いか。
「よろしく、間桐さん。」
「はぁ…、よろしくね。晴宮くん。」
何かため息を出されたが、さっそくの部活動となった。弓の弾き方、的を狙う角度と風をよく考えて射抜くよう間桐さんに教えてもらったりもした。
我は汝…汝は我…
汝、ここに新たなる契りを得たり
契りは即ち、
生きし英霊の力とならん。
我、戦車のペルソナの生誕に祝福の風を得たり
勝利へと至る、更なる力とならん…
「いいかい!君は僕より後輩なんだから、頑張ってもらわないと!」
「分かってるよ。間桐さん。」
「ふーん?ならいいけど?それじゃ、僕は女子に誘われてるから。」
「うん、またね。」
「はいはい。」
嫌味か分からないが、間桐さんとは途中で別れた。…同じクラスなら衛宮さんも知ってるのでは?
今度、衛宮さんに聞いてみるか。
帰りの途中、冬木市の周りはカフェやレストランが多くある。本屋も大きく置いてある為、英霊の事も知れそうだ。
夜は聖杯戦争のことを考えていた。
今回の聖杯戦争は、特殊ルール採用。「一ヶ月に相手のサーヴァントを決めて闘う」という俺に都合が良いルールが作られた。
理由は脳内で流れた情報からすると、前回の聖杯戦争で争いが多く、被害が尋常じゃなかった為らしい。
「期日は、5月5日。その間に、コープを進めなきゃ…か。」
4月10日(土)の放課後、衛宮さんに誘われたので、共に帰っていた。
「ここの中華料理店、辛すぎで有名なんだ。」
「そうなのか?なら、今行ってみるか。」
「い、今か!?」
「予定空いてるんだろ?」
「そうだけど…、後悔すんなよ。」
そんな会話しながら、俺と衛宮さんは紅州宴歳館 泰山という中華料理店に入る。
「いらっしゃいませアルー!おや、久しぶりのお客さんに初めてのお客さんアル!」
「あ、はい。ここのおすすめって…。」
「激辛麻婆豆腐アルね!」
「…衛宮さん、どれを選べばいい。」
「聞いただけで察した!?──まずは餃子とラーメンを。俺とこいつで。」
「…奢り?」
「奢るとは言ってないだろ!」
そんなツッコミをする衛宮さんに少し微笑みながら、後ろを見る。
「──なぁ、衛宮さん。あの人、激辛麻婆豆腐二杯分食べてるんだけど。」
「──!?ま、マジだ。」
後ろを見ると、激辛麻婆豆腐を食べる神父らしき人がいた。
その時、神父は俺たちの視線に気付いたのか、こっちを見る。
「──。食べてみるかね。」
「…食べません。」
「俺も食べません。なぁ、あの人汗かきすぎてはだけてんだけど。」
「…撮影でもしてるのか。」
俺と衛宮さんは異様な光景にドギマギしながら、頼んだ餃子とラーメンを食べる。
「辛いけど、美味しい…。」
「激辛麻婆豆腐はそれ以上に辛いからな。」
「…後で頼んでみるか。」
「馬鹿なのか…。」
俺の発言に呆れる衛宮さんを横目に、美味しそうに食べていく。
後ろの神父さんが、こっちを見ながら食べてるのは気にせずに。
「──君。もし、良ければなんだが、時間があったら一緒に食べないか?」
「え、誰に指して喋ってるんだ?」
「反応する君…ではなく、美味しそうに食べてる君だ。」
神父さんは食べ終えたのか、俺の隣に座る。俺を誘ってるのだ。
コープは育てておくのも…聖杯戦争の役に立つ。
「分かりました。時間があれば…食べにきます。」
「そうか、楽しみにしとこう。」
そう言って、神父さんは支払いを済ませ、店を出る。
ここに来ることも覚えておこう。
「ありがとうアルー!」
俺と衛宮さんも支払いを済ませ、食べた感想を言い合いながら帰っていく。
「晴宮は、どうなんだ?穂群原学園に来て。」
「楽しいぞ?それに、ここでも出会えて、わかっていくしな。」
「え?何をだ?」
「お前がいい奴だってこと。」
俺は衛宮さんのことを少しわかった。いつも、周りの頼みを断らない。
でも、それで…いいというと。
「…衛宮さんはどうなんだ?穂群原学園のこと。」
「いい人もいるし悪い人もいるってのは理解出来てるんだ。でも、見放すのは…。」
「──1つ、教えとく。見放せないのはわかる。けれど、疑う事は知った方がいい。」
「──疑う?友達をか?」
「…俺も言いたくない。でも、万が一の事だし、大抵は起こらないだろ。一応心配して言ってるんだ。」
「…覚えておく。」
衛宮さんは納得し、少し気まずくなったが、話を変えて、友達のことを聞いた。
衛宮さんの友達に生徒会の子がいるらしい。話してみるのも良さそうだ。
夜は、何をしようか。…冬木市を回ってみよう。
色々なところや娯楽施設は少ないが、少し面白い遊園地もあったので、誘う時はここを選んでおこう。
4月11日、メールで誘われたが、今日は中華料理店に向かった。今日は空いてるので食べていこう。
「あ、今日の夜、士郎と食べるから、空けといてねー。」
「わかりました。」
今日の夜は、衛宮さんの所に向かおう。
「来てくれたのだな。」
神父の男は相変わらず、激辛麻婆豆腐を食べてる。
「君が来る事は薄々勘付いていた。」
「そうですか…。」
「ああ、店主。彼にも激辛麻婆豆腐を。」
「…え?」
「分かったアルー!」
無理矢理頼まれた。俺は、困惑をしながらも、メニュー表を置いた。
「君を誘ったのは、気になったからだ。」
「何をですか?」
「君には
…面接されてる?
「そんなの分かりませんけど、アレってなんですか?」
「シラを切るか。…まぁいい。君には私の相談に乗ってほしくてね。」
「相談?」
「君は、特異的だ。私の記憶では、君の様な存在を見つけたら、発見できるんだが…。」
何を求めてるんだ?…二杯目か?
「激辛麻婆豆腐二杯目ですか?」
「…何もボロを出さないか。まぁいい、二杯目を頼む。」
「アルよー!」
そう言って、店主は二つの皿を机に乗せる。激辛麻婆豆腐…。
ゴクッ…。と俺は唾を飲んだ後に、スプーンを動かす。
「───。」
「どうだね?美味しいか…。」
「───ッ!!──辛ッ!!」
俺は水を素早く飲む。何だろうか、麻婆豆腐の拘りを全て消し去る程の辛子を入れた麻婆豆腐だ。
「よく食べれますね…。」
「ふっ…。この味が堪らないのだ。「外道」の様に、他者にダメージを与えるこの辛さを。」
「どういう感想なんですか。それ。」
俺は神父に苦笑いしながら、完食しようと頑張る。だが…、食べ切れるには超人的な胃袋が必要だと実感した。
「いつもは奢らない主義だが、私の話を聞いたのだ。奢ろう。」
「ありがとう…ございます…。」
二杯分食べ終えた神父は、暑さで少し乱れてるが平然としてる。
この人…、どういう味覚してんだ…。
帰りは、俺は神父と話をしていた。
「ありがとう、少しは話せる相手は欲しかったのだ。」
「そ、そうですか。」
「自己紹介がしてなかったな。私は言峰綺礼、あの激辛麻婆豆腐を食べる者同志としてよろしく。」
「あ、晴宮悠理です。同志は…頑張って食べ切るまでとっといてください。」
そう言って、俺は言峰さんの手を取る。
汝、ここに新たなる契りを得たり
契りは即ち、
生きし英霊の力とならん。
我、皇帝のペルソナの生誕に祝福の風を得たり
勝利へと至る、更なる力とならん…
夜は衛宮さんのお家に向かう。
「ここだね。」
「広すぎじゃないですか?」
「いいから、いいから。」
藤村さんの軽さに呆れながらも、俺は衛宮さんの家にお邪魔する。
「三人で食べるなんて、初めてねぇ。」
「やめてくれよ、藤ねえ。晴宮の前でそんなこと。」
俺たちは、和食を食べてる。洋食はあまり出来ないらしい。
三人か…。家族はいないのか?
「晴宮も、何か藤ねえで悩みがあったら聞けよ?」
「ちょ!?それは言い過ぎでしょ!」
「考えておくよ。」
「ばっ!?」
そんなわいわいしてる家に安心感を持ちながら、帰った。
夜は暇なので、藤村さんの手伝いをした。
「整理すごいしてるじゃん!?将来はいい夫になりそー!」
「何話してるんですか、藤村さん…。それに、これ忘れてましたよ。」
俺は藤村さんの机の下にあった写真を渡す。
「この写真って、藤村さんが話してた初恋の人ですか?」
黒髪でトゲトゲの髪をした男性が微笑んでる。少しだけ、懐かしく思えるのは気のせいだろうか。
「そうそう、この人は衛宮切嗣さん。私の初恋の人なのよ!」
衛宮…?…そういえば、写真に写っているのはもう1人いた。衛宮さんの子供時代だろうか。
「切嗣さんってねー、少し事情はよく知らなかったけど、ダンディーな男だったのよ?」
「ダンディー…。」
いい印象を持ってるらしい。ダンディーって使う人初めて見たな。
「切嗣さんの言ってた言葉は、彼だったりしてね。」
「…?」
切嗣さんの言葉…。確か、大河ちゃんは僕よりいい人に出逢う。だ。
「…さっ、片付けは続くんだからやるわよー!」
「うぇー。」
俺は疲れた身体を起こし、藤村さんの教材や資料をまとめながら整理整頓をしていく。
4月12日、魔術師コミュを進めよう。
衛宮さんについて行き、幅跳びの練習をすることになった。
「くっ…!──おおっ!?」
「ナイス着地!」
ギリギリ着地をし、幅跳びを高く飛べるようになった。体力が増えた気がする。
そんな事をしていると、今度は弓道部の片付けの手伝いらしい。中に入ると、そこは、誰も居なかった。
俺はそんな光景に唖然とした。状況が理解しづらかった。
「いつも1人なのか?」
「ああ、というより、頼まれたんだけどな。」
頼まれて、その張本人はいないのか…。でも、何で誇らしげにいうのだろう衛宮さんは。
「衛宮さんって、家族はいるのか?」
「──いや、いないかな。」
「…そうか。」
俺は衛宮さんに申し訳なさが来る。前の俺は、家族がいる。けれど、家族は俺を信じずに見放した。
「衛宮さんの気持ちは、わからない。けれど、俺も似てる。」
「似てるって…?」
「どうしていないのか、俺は当事者じゃないからわからない。でも、家族は俺を勘当に似た事をしたんだ。だから、俺は、家族っていうのに不信感はある。」
「…そうだったのか。」
「でも、家族は俺が間違ってない事を知ったんだ。俺もよく知れたんだ。他人になれば視点は変わるって。」
そう話しながら、俺と衛宮さんは弓道部の片付けをする。
「──晴宮、一つ聞きたいんだ。」
「ん?」
「俺と似てるって、藤ねえに言われたんだ。どこなんだろうな?」
「そんなの…、性根が似てるからじゃないか?何処なのか、わからないけどね。」
「──そうか。」
そう目を伏した衛宮さんを見て、俺は暗い話をまたしたな。っと心の奥で罪悪感を持っていた。
「なぁ、今日、藤ねえと家で食べるんだ。晴宮もどうだ?」
「──今日はそんな気分じゃないかな。でも、次は誘いに乗るよ。」
そう断りを入れ、俺たちは片付けを済ませる。
夜は、穂群原学園の授業の復習をした。
現在のコープ
愚者2 晴宮悠理
魔術師3 衛宮士郎
女教皇7 藤村大河
皇帝1 言峰綺礼
戦車1 間桐慎二
晴宮悠理の過去は、雨宮蓮とは同じです。冤罪で捕まり、四軒茶屋に飛ばされ、親に勘当されつつありました。そこから、冤罪と判明して、今は少し仲違いはありますが、徐々に関係は修復しつつあった…。ということです。