Fate/stay night Persona Memory   作:鏡蓮

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6月18日(金)の話。
全ての終わりは等しい。だが、始まりは変わる。


#26 狂戦士の死、絆の巻き戻り

6月18日(金)、俺は愚者のアルカナを見つめていた。

一向に進まない0。それを俺は掴んでいた。

 

「悠理、もう覚悟はしてるよな。」

「ああ、聖杯戦争を此処で終わらす。…そして、聖杯を獲ってみせる。」

 

俺は自分の欲に従った。だが、何故だろうか。あの聖杯に何か違和感が残る。

 

「そうか、遠坂やセイバーもいる。…郊外に向かうぞ。」

 

冬木市の郊外、そこにイリヤ達がいる。もう時間が無い。ここで決着を着けなければ、不利になる。

 

「行くわよ、準備はいい?」

「ああ。」

 

俺は怪盗服に変え、士郎の左隣を歩く。…バーサーカーとアイツを倒すしか方法はない。

時間は経ち、城に赴く。厳重な警戒状態になってるようだ。

 

「いい?此処は一点突破よ。バーサーカーだけを倒さなければ行けない。いいわね。」

 

そうして、俺たちは扉を開く。…そこに居たのは予想外の人間だった。

 

「言峰綺礼…。」

「やはり来たか、だが、もう遅い。アーチャー、迎え撃て。ランサーも協力しろ。」

「へいへい…。」

「ふっ…、喜べ、我と共に戦えることをなッ!」

 

その時、ランサーの槍がアーチャーの首を狙った。

 

「ほうっ…。やはり、綺礼の言った通りか。」

「すまねぇが、お前らのやり方と俺のやり方はちげぇ…。それに、アイツとの絆を手放せれるわけねぇだろ!」

 

アーチャーに向けて蹴りを向ける。だが、アーチャーはその攻撃を予測したのか、武器を投下しだ

 

「ちっ…、悠理!此処は共闘だ。アイツを殺すまで、やってくれよ!」

「…ああっ。」

 

まだ状況は読めない。だが、一つだけわかる。アルカナが消滅しても、ランサーとの絆は残ってるようだ。


「ほうっ…。」

 

私の予想通りだが、ランサーは我々を裏切った。…だが、確信は出来てきた。絆を持つ者たちに()があると。

 

「綺礼!早く、ランサーを殺さぬか!」

「…いや、()の実力は未知数だ。今は抗戦してくれ。」

「チッ、マスター風情で、我に命令するとはな!」

 

もし、この戦いで、コレが本当なら、私は更なる上へ行ける。…人の誕生の更なる上へ…。


「ふんっ…、お前との絆など存在しない!」

「そうかよっ!だが、お前も分かってんじゃねぇか?捨てれないモノがよ!」

 

アーチャーは武器を投擲していく。…その数は、数十個の槍・剣の様々な武器。

 

「スキルを発動しないのか!?」

「発動しても、アレを止める策はない!今は防ぐ事…それだけだッ!」

 

ランサーの質問に答え、投擲される武器を防いでいく。だが、的確に当てようと投擲されていく。

 

「ッ──!セイバー────ッ!!」

「悠理ッ!来ないでください!!」

 

セイバーが刺される。その想いを応える様に、アルセーヌが現れた。

 

「悠理っ……。」

「早く逃げろッ!士郎ッ!ここから先へ進めっ!セイバーと共に!」

 

俺はセイバーを風圧で、士郎の方に飛ばす。…もし、ここで誰かが犠牲になる。なら、切り札は残すしかない!

 

「死ねッ──!悠理ィィィ──!!」

「アルセーヌッ!防いでくれ!俺の…全てを捧げてでもいい!士郎たちを…、守ってくれるか?」

『全てか…。断ろう。』

「何故だ!」

 

アルセーヌは俺に向けて、何かを投げた。それは…、あのアルカナ…世界だ。

 

『全てを捧げると言った!なら、その世界を奪え!この…非情に泥を汚した者たちに、反逆し、聖杯を壊し…彼らの心に残せ!』

「チッ──!言峰綺礼!ランサーを殺せぇ──!!」

「…令呪を持って命ずる。ランサー、自害しろ。」

「ランサー!」

 

アルセーヌの言葉を聞きながらも、ランサーの方を見る。…そこには腕を振るわせた青の槍兵が。いや、クー・フーリンがいた。

 

「重ねて命ずる、ランサー、死ね。」

「…くっそたれ。ここで死ぬのかよ。コイツに何も返してねぇのによぉ…。」

 

ランサーは腹に向けてゲイボルグを向ける。俺は止めようと走ろうとする。

…だが、その隙を逃さないアーチャー。

 

「…伏せろッ!!」

「アーチャー…。」

 

遠坂さんのアーチャーが俺の身体を抱え、攻撃から守る。…だが、アーチャーは俺の代わりに攻撃を受けていく。その姿は、惨めになっている俺との対比のようだった。

 

「アーチャー!何してるの!」

「いいっ──!これで良いんだ!遠坂!」

 

アーチャーは遠坂さんの方を見て叫ぶ。…アルセーヌはもう解除され、一つのアルカナが落ちていた。

 

「…いいか、悠理。お前は全部を忘れている。だが、お前の中にいるお前はそれを願ったのか?自分を犠牲にするお前が欲しいか?」

「…アーチャー…。」

「いいか、悠理。生きろ、生きて前へ走れ。…それが、俺の願いだ。」

「──……!?」

 

アーチャーは光の塵になる。だが、その面影は彼に似ていた。

 

「友情か…。我も持っていたが、我の友情とは程遠いな。」

「何が、程遠いだ。」

 

俺はアルカナを拾う。…セイバーと士郎はもう居なくなっている。…先に行ってくれたか。

 

「…終わりだ、悠理。あの戦争の我と勘違いするなよ??」

「何が…終わりだ。ただ、俺を恐れてるだけの英霊だろ?」

「なにっ?」

「俺はもう…恐れない。お前を…人を侮るお前を!」

 

俺はアルカナを強く握り、仮面を外す。…その時、一つの記憶が呼び起こされる。

銃を神に向けたあの最後を。

 

「サタナエル!…今宵、お前たちの世界を潰そう。」

「潰す?世界をか?ふふっ──。ははははははっ──!世界を舐めるな。雑種は寄り添いながらでしか生きてられず、誰かを責めずにいる唯の動物だ!なのに、お前は、我に向けてやるのか?この独りに!」

「…最初はそう思っていたさ。1人の方が楽ってな。だけど、寄り添ってくれる仲間が居たから、間違えずに済んだ。他人の間違いを正してくれる仲間が。…だから、これは間違いを正す為の、一つの救いだ。」

 

その言葉と共に、俺はトリガーを弾く。確かに俺の価値観は破綻している。だが、他人の正義が間違えていれば、俺たちは動く。…助けを求める人がいれば。

 

「やっと分かった。お前の力の根本をな!」

「言峰綺礼…!!」

 

遠坂さんは俺の隣に立つ。その後ろからは士郎とセイバーが焦って帰ってきた。

…何で無傷なんだ?バーサーカーなら居るはず…。

 

「悠理!バーサーカーにイリヤが殺されていた!」

「なっ…。」

 

マスターも殺したのか!?…何故、関係はあれど、一つの命だったはず…。

 

「イリヤスフィールの心臓、そして、一つのタロット。さぁ、君は何を得た?」

「イリヤの…心臓?」

「ああ、そしてこのタロット。それは、私から生まれたようでね?皇帝と書かれてるが…私はその逆だ。」

 

皇帝と書かれたタロットが引き裂かれる。…その時、一つの線が取れた反動か、膝がついてしまう。

 

「欲望…。私はそのアルカナを持っている。この悲しみを生ませる世界にする為の欲望をね!」

「欲望…?」

「聖杯は、私の中にある。それは、私の心臓に引っ付いていてね?生憎取れない。」

「聖杯…は、柳洞寺にあったはず。」

 

遠坂さんと肩を組み…俺は柳洞寺の聖杯を聞く。あれが、本当の聖杯…。そう確信している。

 

「アレも聖杯だ。その小さい聖杯を私が持ってるのだ。そう、この力さえあれば、望み通りの世界を叶える…。」

「言峰綺礼ッ──!!」

 

士郎は綺礼に向かって殴りかかる。だが、綺礼の俊敏さは常人じゃなかった。そう、英霊と同等の力を持って、士郎の頭を踏みつけた。

 

「…さて、君に選択肢を上げよう。悠理。」

「…俺が?」

「ああ、ここから先は悲惨な出来事を見る。君が闇に飲み込まれる事がね。私の聖杯の力を使って、過去に戻ることが出来る。まぁ…リスクは持つがね。」

「…脅しか?」

「いいや、違う。私は善意で言ってるのだ。君を特別に見逃すとな。」

 

俺はどうするべきか悩んだ。見捨てるか、戦うか….

 

「逃げて、晴宮くん。」

「ええ、貴方は…私たちの希望です。」

「だ、だが…。」

「行ってくれッ!…絶対に会える事を願ってるからさ…。お前を失う事なんて出来るわけがない!」

「…分かった。」

 

俺は士郎たちの答えに頷き、綺礼の前に立つ。

 

「…さぁ、通れ。君が死ねば、私の心が破綻するのでな。」

「…何言って…!?」

 

その時、俺は綺礼に押される。…その目は、善意を持った目だった。


「…令呪を持って命ずる!セイバー!宝具を使え!」

「はいっ─!!遠坂、士郎、離れてくださいね!」

聖剣!約束された勝利の剣(エクスカリバー)ッ──!!

 

その言葉と共に、光は綺礼を包んだ。…その時に世界は切り替わった。夏の冬木市の物語へと。


「ここは、ベルベットルーム…。」

「やぁ、悠理。」

 

蓮…?その時、俺の首元にナイフが来た。

 

「…今から言う事は、この世界の最後だ。」

「…最後?」

「ああ、ここベルベットルームは、本来、俺とお前がいる。だが、今回は俺がいなかった。さぁ、なぜでしょう?」

 

…俺が英霊だから?いや、だったら、この鎖が謎だ。何も動けない拘束具が、腕と足に絡みついてる。

 

「…答えは次の世界だ。だが、一つだけ教えておく。ここからの世界とこの世界は繋がる。」

「繋がる?」

「…答えは、この戦争を終えたお前に教えるよ。」

 

蓮はそう言って暗闇に消える。光が刺してきた。そういえば、ラヴェンツァは何処に?


「…ここは?」

「お、起きた!もう、転入早々、寝てるのはどうかと思うけど?」

「悪い…、大河さん。」

「はぁ──。士郎も待ってるんだから支度しておいてね。」

「あ、ああ。……暑っ!?」

「夏なんだからそうでしょ?」

 

…7月1日と書かれたカレンダー。俺は未来に来てしまった。

 

夏と秋の聖杯戦争が始まる。




春の聖杯戦争が終わりました。
ざっくりしてますが…、大丈夫なのか?今回の話、何度も考えたりしてましたが、結果、こういう話になりました。
…だいぶ遅くなってすみません。最近、忙しくもあり、話を考えるのが疲れたのかだいぶかかりました。

許してください!

この流れだと分かるのでは?と思ってますが、セイバールートを完結しました。宝具出す場面なくて、ここで使いました。…大丈夫、この話からは宝具の場面多くなると思う。

余談ですが、P3REの4週目(風花ルート)をクリアし、ゆかりルート攻略中(三回目)。…エピソードアイギスでルート毎でセリフ変わったら、面白そうと考えてます。…二股とかはしないから。1人ルートは歩むけど。
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