Fate/stay night Persona Memory 作:鏡蓮
「いつの日か、途切れるのは人との関係。だが、それをやり直すと望むなら、歩み寄れ。」
7月8日(木)。昨日のある事象により、セイバーと離れずに済み、安心していた翌日。
俺はあいつと再会した。
「君は…。」
「言峰綺礼…。」
ある男と出会った。それは、俺がこの夏に呼ばれた元凶。
「…英霊か。」
「そうだ。そして、…お前を倒す。」
短剣を出そうとするが、俺は綺礼に溝落ちされる。
「…君が何者かは分からないが、どうする?反抗するなら、もう一度するが?」
「…やらないようにする。」
そう伝え、俺は綺礼から離れようと歩く。だが、彼は俺の肩を掴んで離さない。
「暇なのでな。付き合ってもらうぞ。」
「え?」
俺は綺礼の言葉に戸惑いながらも、付き合う事にした。
場所は泰山の激辛麻婆豆腐を対面で食べる。
「君、名前は?」
「晴宮悠理…。」
「特殊な名だな。君はどこ出身だ?」
「俺は…。」
その市を言おうとするが、俺の記憶が曖昧なのか、言えなかった。
…だが、一つだけ言えた。渋谷だと。
「渋谷…。ここから少し遠い場所か。」
「ああ、そこが俺の住んでた場所だ。」
そう答えると、綺礼は少し笑っていた。その目はあの時の綺礼じゃない。
人間らしく見える人だった。
「君は何を望んでる。この聖杯に。」
「…生きるため。」
「ふっ、そんな単純な願いか。英霊となったお前は…。何言ってるんだ、私は。」
「綺礼?」
「いや、大丈夫だ。少し、疲れてるようだ。…次回があったらここに来てくれ。」
そう伝えて、綺礼は佐に払い終え、帰っていく。
…やっぱり、あの戦争の記憶が混同している?…だが、綺礼の顔は前の綺礼より人間らしく見えた。
「…何が起こってるんだ。」
アルカナ「皇帝」が再臨した。だが、ランクが9で止まっている。
「…何か、変わってる所でもあるのか?」
そう思いながらも、俺は帰って行った。
その夜、少し散歩していると、ある男性と出会った。
「晴宮、なぜ外に出ている。」
「葛木先生…。」
そうだ、前の記憶では死んでいるが、今は生きてるんだ。
…くそっ、頭の中で葛木先生の死が鮮明に流れている。
「えっと…、用事があって…。」
「はぁ、仕方ない。…暇ではあるからな。ラーメンでも食べるぞ。」
「え?…は、はい!」
初めて外で出会った時もそうだったよな?
そんな事を思いながらも、俺と葛木先生はラーメン屋に行く事になった。
「最近、生徒会に来てないが、どうしたんだ?」
「え、すみません…。明日は来れるようにします。」
「理由は聞かないが、少しくらいは自分の責任を果たすべきだ。」
そう叱られるが、自己責任を持つのは正しい事だろう。
「悠理、君に伝言を伝えておく。生徒会には必ず出るようにしろ。今月はボランティアが多いからな。」
「わ、分かりました。」
俺は先生の言葉に了解を入れ、明日からは生徒会に出る事を強要される事になった。
9日、今日はボランティアとして生徒会が参加する事になった。その一つとして、公園の掃除を俺がする事になった。
人目は別にいいけど、なんで葛木先生が見てるんだ?
言葉には出さない。だが、俺を監視してる先生に疑問の目を向けずにいた。
「…しっかりしてるな。」
「は、はぁ。ありがとうございます?」
「他の生徒から聞いた通り、君は良い生徒なのだろう。だから、君の側に人が多く集まるのだろう。」
そう言葉に出す葛木先生は、少し関心した声をしていた。俺が問題児なのかどうか判断しに来たのか?
「一つだけ伝えておく。君宛の手紙が一つある。それを渡すのを忘れていたからな。」
「…これは。」
その手紙を開けようとするが、今はボランティアだ。後で開けるとしよう。
結局、放課後まで開けず、その事に気付いたのは、夜だった。
──この手紙を読んでるという事は、お主は思い出したのだろう。何故、この聖杯戦争が繰り返されてるのか。だが、その答えを出すには、
そう伝えられた時には、手紙が燃えた。…アサシンは覚えてる。この繰り返されてる聖杯戦争に。
だが、それを知るには誰もが記憶に残る思い出にさせる。
それがこの戦争の終着点…。
「それに、キャスターが俺に興味を持ってる?…どういう事だ?」
分からずにいるこの世界。だが、俺の手にあるアルカナはその誇りの様にこびり付いていた。
10日、生徒会の手伝いをすることになった。
今日は一成と一緒にゴミ拾いだ。
「一成、そういえば、部費はどうなったんだ?」
「今は、調整を終えてみんな思う存分の物や練習をつけてるそうだ。…これで、生徒会にいる理由がなくなった気がするんだ。」
「…そうなのか?」
「……。そうに決まってる。俺がこの生徒会に居たのはそれを理由に立候補したからだ。でも、後期になれば、それが通用しない。」
そう伝えられた。そうだ、一成と関わってないからか、その後の話を聞いていなかった。
…だが、本当にそれだけが問題なのだろうか?
「なぁ、穂村原学園の生徒はなんて言った?」
「え?ああ…、お礼や感謝だった。主に粉沢先生の問題だったけどな。」
「…なら、生徒会じゃなく、人の悩みを聞ける相談部みたいなのはどうだ?」
「なんだよ、それ。そんなの、俺に徳は…。」
「あるだろ?お前、俺が生徒会に入った時はあまり元気じゃなかったのに、この問題を解決したら、明るくなったじゃないか。それも、感謝されたからだろ?」
「…そうだと思う。だけど、俺の未来に影響なんて…。」
「あるに決まってる。神社を継ぐなら、まず人に寄り添えよ。将来、そうなりたいなら…、他のやつらにも信頼させてみろよ。」
「…そうだな。そうするよ。」
一成はそう微笑み、ゴミ拾いを続ける。確かに、言ってる事はめちゃくちゃかもしれない。
だけど、人に感謝され、人に寄り添える。そういう人だから、頼られたんだ。俺もそうだ、一成達のおかげで、戦争に勝とうしてる。
「…ほんと、お人好しすぎるよな、俺。」
自画自賛をする自分に、苦笑いしてしまう。だけど、そう思える程、人と関われたんだと思うんだ。
そう思ってる時、葛木先生に誘われ、一緒にラーメン屋に行くことになった。
「一成の助けになった様だな。」
「は、はい。」
「…君はどう思ってる。この学校を。」
「学園を?…人間らしい人たちが多いって思います。でも、難しい問題ばっかりだと思ってるんです。」
「そうだな、それが正しい。だが、君は私たちの悩みを解決し、生徒会を再起させた。一成すらもな。」
そう感謝され、彼はラーメンを啜る。…確かに、こんな学生が来て、こんな変われると思えなかったんだろう。…でも、一成は前へ歩けた。だから、俺も…前へ、行かなきゃな。
そう思いながら、葛木先生との食事に集中する事にした。
我は汝…汝は我…
汝、ここに新たなる契りを得たり
契りは即ち、
生きし英霊の力とならん。
我、月のペルソナの生誕に祝福の風を得たり
勝利へと至る、更なる力とならん…
夜は、明日の事を考えた。暫く経った聖杯戦争に何も音沙汰がない。
「…集中しないと、いけないよな。」
俺は次の闘いに向けて、木刀を振る。
6000PV突破!読んでくれた人たち、ありがとうございます!
今のアルカナ
魔術師10:衛宮士郎
女教皇10:藤村大河
女帝10:美綴綾子
皇帝9:言峰綺礼
戦車8:間桐慎二
正義10:柳洞一成
隠者10:衛宮切嗣
運命9:セイバー
死神9:間桐桜
法王10:アサシン(佐々木小次郎)
悪魔8:アイリスフィール・フォン・アインツベルン
太陽8:イリヤスフィール・フォン・アインツベルン
新しいアルカナ
月2:葛木宗一郎