Fate/stay night Persona Memory   作:鏡蓮

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7月8日(木)〜10日(土)の話。


#31 皇帝と月という名の敵

「いつの日か、途切れるのは人との関係。だが、それをやり直すと望むなら、歩み寄れ。」


7月8日(木)。昨日のある事象により、セイバーと離れずに済み、安心していた翌日。

俺はあいつと再会した。

 

「君は…。」

「言峰綺礼…。」

 

ある男と出会った。それは、俺がこの夏に呼ばれた元凶。

 

「…英霊か。」

「そうだ。そして、…お前を倒す。」

 

短剣を出そうとするが、俺は綺礼に溝落ちされる。

 

「…君が何者かは分からないが、どうする?反抗するなら、もう一度するが?」

「…やらないようにする。」

 

そう伝え、俺は綺礼から離れようと歩く。だが、彼は俺の肩を掴んで離さない。

 

「暇なのでな。付き合ってもらうぞ。」

「え?」

 

俺は綺礼の言葉に戸惑いながらも、付き合う事にした。

場所は泰山の激辛麻婆豆腐を対面で食べる。

 

「君、名前は?」

「晴宮悠理…。」

「特殊な名だな。君はどこ出身だ?」

「俺は…。」

 

その市を言おうとするが、俺の記憶が曖昧なのか、言えなかった。

…だが、一つだけ言えた。渋谷だと。

 

「渋谷…。ここから少し遠い場所か。」

「ああ、そこが俺の住んでた場所だ。」

 

そう答えると、綺礼は少し笑っていた。その目はあの時の綺礼じゃない。

人間らしく見える人だった。

 

「君は何を望んでる。この聖杯に。」

「…生きるため。」

「ふっ、そんな単純な願いか。英霊となったお前は…。何言ってるんだ、私は。」

「綺礼?」

「いや、大丈夫だ。少し、疲れてるようだ。…次回があったらここに来てくれ。」

 

そう伝えて、綺礼は佐に払い終え、帰っていく。

…やっぱり、あの戦争の記憶が混同している?…だが、綺礼の顔は前の綺礼より人間らしく見えた。

 

「…何が起こってるんだ。」

 

アルカナ「皇帝」が再臨した。だが、ランクが9で止まっている。

 

「…何か、変わってる所でもあるのか?」

 

そう思いながらも、俺は帰って行った。

その夜、少し散歩していると、ある男性と出会った。

 

「晴宮、なぜ外に出ている。」

「葛木先生…。」

 

そうだ、前の記憶では死んでいるが、今は生きてるんだ。

…くそっ、頭の中で葛木先生の死が鮮明に流れている。

 

「えっと…、用事があって…。」

「はぁ、仕方ない。…暇ではあるからな。ラーメンでも食べるぞ。」

「え?…は、はい!」

 

初めて外で出会った時もそうだったよな?

そんな事を思いながらも、俺と葛木先生はラーメン屋に行く事になった。

 

「最近、生徒会に来てないが、どうしたんだ?」

「え、すみません…。明日は来れるようにします。」

「理由は聞かないが、少しくらいは自分の責任を果たすべきだ。」

 

そう叱られるが、自己責任を持つのは正しい事だろう。

 

「悠理、君に伝言を伝えておく。生徒会には必ず出るようにしろ。今月はボランティアが多いからな。」

「わ、分かりました。」

 

俺は先生の言葉に了解を入れ、明日からは生徒会に出る事を強要される事になった。


9日、今日はボランティアとして生徒会が参加する事になった。その一つとして、公園の掃除を俺がする事になった。

 

人目は別にいいけど、なんで葛木先生が見てるんだ?

 

言葉には出さない。だが、俺を監視してる先生に疑問の目を向けずにいた。

 

「…しっかりしてるな。」

「は、はぁ。ありがとうございます?」

「他の生徒から聞いた通り、君は良い生徒なのだろう。だから、君の側に人が多く集まるのだろう。」

 

そう言葉に出す葛木先生は、少し関心した声をしていた。俺が問題児なのかどうか判断しに来たのか?

 

「一つだけ伝えておく。君宛の手紙が一つある。それを渡すのを忘れていたからな。」

「…これは。」

 

その手紙を開けようとするが、今はボランティアだ。後で開けるとしよう。

結局、放課後まで開けず、その事に気付いたのは、夜だった。

 

──この手紙を読んでるという事は、お主は思い出したのだろう。何故、この聖杯戦争が繰り返されてるのか。だが、その答えを出すには、()()がお前を思い出した時。だが、一つだけお前に必要な事を言おう。キャスターが葛木とやらの男性の話を聞いて、お前に会いたいだそうだ。────

 

そう伝えられた時には、手紙が燃えた。…アサシンは覚えてる。この繰り返されてる聖杯戦争に。

だが、それを知るには誰もが記憶に残る思い出にさせる。

それがこの戦争の終着点…。

 

「それに、キャスターが俺に興味を持ってる?…どういう事だ?」

 

分からずにいるこの世界。だが、俺の手にあるアルカナはその誇りの様にこびり付いていた。


10日、生徒会の手伝いをすることになった。

今日は一成と一緒にゴミ拾いだ。

 

「一成、そういえば、部費はどうなったんだ?」

「今は、調整を終えてみんな思う存分の物や練習をつけてるそうだ。…これで、生徒会にいる理由がなくなった気がするんだ。」

「…そうなのか?」

「……。そうに決まってる。俺がこの生徒会に居たのはそれを理由に立候補したからだ。でも、後期になれば、それが通用しない。」

 

そう伝えられた。そうだ、一成と関わってないからか、その後の話を聞いていなかった。

…だが、本当にそれだけが問題なのだろうか?

 

「なぁ、穂村原学園の生徒はなんて言った?」

「え?ああ…、お礼や感謝だった。主に粉沢先生の問題だったけどな。」

「…なら、生徒会じゃなく、人の悩みを聞ける相談部みたいなのはどうだ?」

「なんだよ、それ。そんなの、俺に徳は…。」

「あるだろ?お前、俺が生徒会に入った時はあまり元気じゃなかったのに、この問題を解決したら、明るくなったじゃないか。それも、感謝されたからだろ?」

「…そうだと思う。だけど、俺の未来に影響なんて…。」

「あるに決まってる。神社を継ぐなら、まず人に寄り添えよ。将来、そうなりたいなら…、他のやつらにも信頼させてみろよ。」

「…そうだな。そうするよ。」

 

一成はそう微笑み、ゴミ拾いを続ける。確かに、言ってる事はめちゃくちゃかもしれない。

だけど、人に感謝され、人に寄り添える。そういう人だから、頼られたんだ。俺もそうだ、一成達のおかげで、戦争に勝とうしてる。

 

「…ほんと、お人好しすぎるよな、俺。」

 

自画自賛をする自分に、苦笑いしてしまう。だけど、そう思える程、人と関われたんだと思うんだ。

そう思ってる時、葛木先生に誘われ、一緒にラーメン屋に行くことになった。

 

「一成の助けになった様だな。」

「は、はい。」

「…君はどう思ってる。この学校を。」

「学園を?…人間らしい人たちが多いって思います。でも、難しい問題ばっかりだと思ってるんです。」

「そうだな、それが正しい。だが、君は私たちの悩みを解決し、生徒会を再起させた。一成すらもな。」

 

そう感謝され、彼はラーメンを啜る。…確かに、こんな学生が来て、こんな変われると思えなかったんだろう。…でも、一成は前へ歩けた。だから、俺も…前へ、行かなきゃな。

そう思いながら、葛木先生との食事に集中する事にした。

 

我は汝…汝は我…

汝、ここに新たなる契りを得たり

契りは即ち、

生きし英霊の力とならん。

 

我、のペルソナの生誕に祝福の風を得たり

勝利へと至る、更なる力とならん…

 

夜は、明日の事を考えた。暫く経った聖杯戦争に何も音沙汰がない。

 

「…集中しないと、いけないよな。」

 

俺は次の闘いに向けて、木刀を振る。




6000PV突破!読んでくれた人たち、ありがとうございます!

今のアルカナ

魔術師10:衛宮士郎
女教皇10:藤村大河
女帝10:美綴綾子
皇帝9:言峰綺礼
戦車8:間桐慎二
正義10:柳洞一成
隠者10:衛宮切嗣
運命9:セイバー
死神9:間桐桜
法王10:アサシン(佐々木小次郎)
悪魔8:アイリスフィール・フォン・アインツベルン
太陽8:イリヤスフィール・フォン・アインツベルン

新しいアルカナ

月2:葛木宗一郎
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