Fate/stay night Persona Memory   作:鏡蓮

32 / 37
7月11日(日)の話。




#32 弓兵のマスター、2年後の力

『世界の力、それと同等の力を持った宇宙。ソレは死を司る神が居たとされる。』


11日、俺と士郎はセイバーと剣道場に行き、鍛錬を続ける。

そんな日々はあの夜から変わった。

今日の光る半月が少し欠けたあの日から、今回の聖杯戦争の鐘は響いた。

 

「胴!」

「━━メェェェンッッ!!」

 

タンタンッ…。という竹刀の張節が士郎の胴に当たらず、防がれる。

そして、士郎から頭を当てられ…、俺は少しよろめいた。

 

「悠理、少し弱くなってないか?」

「そうか?士郎が強くなったんじゃないか?」

 

俺はそうフォローするが、士郎やセイバーの目は疑いの目を向けていた。

…バレてるか。でも、隠し通さないとダメだ。少し…ストレスで悪夢を見ただけだ。

 

「悠理、何かあったのか?」

「いや、そんな事ない。少し疲れが来ただけさ。」

 

そう笑う俺に安心している士郎。だが、無理して笑ってる。とセイバーは何か心配そうな目をしてる。

大丈夫だ。この戦争が終わって、これからの人生を歩めばいい。記憶は、決して離れるわけない。

 

その昼間、俺とセイバーは剣道場の片付け、士郎はアルバイトをしに行った。

 

「悠理は、どうして涙を流してるのですか?」

「何を言ってるんだよ。泣いてないだろ?」

 

俺は目を触る。涙などない。だが、セイバーの目に映る瞳には、涙を流してる姿。

 

「…私の記憶では、貴方はいつも1人で戦ってる。背負い込んでる。だから、私には視えてるんです。貴方が下を向いてると。」

「…それは幻覚だろ?俺は誰かの為にしか動かない。ただの従者だ。」

 

そう言うと、黙る彼女。彼女からしても、従者は変わらない。ただ、違うのは主人がいるかどうか。

俺は居ない。だから、主人は関わった人たちだろう。

 

「貴方は、士郎に嘘をついた。それが友人なんですか…。それが、彼の友人としての態度なんですか!」

「俺は彼の過去を聞いた。だから、彼に余計な心配をさせない。彼の望む夢を裏切るつもりなんてない。」

 

彼の望む夢は「知らない人々も助ける事」。正義の味方である事。それを否定する資格は俺にはない。同調する程、俺は…他人を助けた。

 

「セイバー、今日は一緒に帰るか?」

「…ええ。でも、忘れないでください。士郎を裏切らないでください。」

 

そう釘を刺されながらも、俺はセイバーの顔を覚えようとする。

俺はね、セイバー、忘れたくないんだ。俺が生きる為に歩いてる筈なのに、この日常を手放せれないんだ。

一つの可能性のある未来を見てしまった俺は、悲しい顔をしていた。

 

『悠理、お前が殺したから…桜を殺したからァァァッッ!!』

 

士郎に刺された俺は…犠牲となった。だが、すぐ現れた桜に、士郎は俺の冷たい顔に向けて謝り続けた。

…親友を殺したんだ。アイツが殺したと勘違いして…殺した。

 

そんな言葉が、士郎に告げられた。だから、士郎の信頼を失わせない。

俺に沈んだアイツを殺さない様に。


「凛、もうそろそろ行くぞ。」

「分かってるわよ!…でも、この銃を彼に渡すの?敵同士よ?」

 

私は彼に渡された銃を見つめる。銃弾も装填されない不思議な銃。書かれてるのは「S.E.E.S」という何かしらの略称。

 

「私がそう思ったんだ。彼は英霊という冠を階段にした者だとね。」

 

そう告げた彼の目は何かが映っていた。だけど、私には見えなかった。

何を考えてるの?アーチャー…。


ちょっと休もう。そう思い、俺はベッドに横たわる。その目の裏にあるのはキラキラとした日常風景。

隣には誰かが居て、消えて、その繰り返し。そして、今は…衛宮士郎だろうか?セイバーだろうか?いつの日だろうか。葛木先生と関わったから?違うだろう。夏から変わったのだろう。この経路が。

 

「忘れる筈ない。この記憶は、残る筈だ。」

 

そう言葉を出し、俺はセイバーの様子を見る。ずっと立ったまま硬直している。士郎は?

 

「士郎はどうした?」

「貴方に教えません。…貴方は、もっと人に頼るべきです。」

「…そうしたいけどね。恐れてるんだ、この手から消える感触を。セイバーが消える事を考えるとね。」

 

そう伝え、セイバーの前へ歩く。嘘などない。だが、頼ってるんだ。この力の成長の促進。

…それを伝えれたら、どれだけ良いんだろうか。

 

「…分かりました。ですが、裏切れば、死ぬ。と思ってください。」

「分かってるよ、それで、士郎は?」

「…買い物に行って暫くです。」

「なら、帰るまで掛かるか。」

 

そう思い、俺は衛宮邸にある庭に座る。…月が光ってる。そう、あの黄色い夜も…。

 

「…何考えてるんだよ。俺の未来なんて…。」

 

砂に包まれた記憶。そう、それすらも見えないのだ。

そう思い、俺は視界を月から前へ向ける。その時にはもうセイバーはもう消えていた。

呼んだのか?…いや、助けに行ったんだろう。

 

「…行くべきじゃなくても、行くべきなんだろうな。」

 

歩いて行く先に、何かが待ってる。それは、好奇心じゃない。するべき事なのだろう。

 

「待て。」

「…誰だ?」

 

俺はそんな声が聞こえ、聞こえた先を見る。そこに居るのは…、アーチャーと遠坂さん。

 

「そこに行く事は、お前に何の意味がある。」

「ちょっ…、アーチャー。」

「いいのだ。さぁ、名もなき英霊よ。ここから先、歩むのは己の願望か?それとも他人の願望を目指すか?」

 

アーチャーはカッコつけて、そう聞く。己の願望、それは、これからの人生を歩むか。それとも、士郎の正義を目指すか。

 

「…まだ決まってない。だけど、彼の願いをせめて叶えさせる。それが嘘だろうと、本当だろうと…、俺を犠牲にしよう。それが、俺の、英霊としての願いだ。」

「…分かった。だが、一つ忠告しておく。お前の周りにいるのは、お前が作った関係だ。それを忘れるな。」

 

渡されたのは一つの銀色の銃。…その感触は手に馴染んでいる。…セイバーと士郎を助けなければいけない。

 

「…アーチャー、あれでいいの?」

「ああ、アイツは私の…宿敵だからな。」

 

アーチャーはそう告げ、凛と共に去る。その姿を見ていない俺は知らなかった。変わって行ったのは、世界だけじゃない。関係すらも変わって行った。


「セイバー…!!」

「悠理…!」

 

セイバーたちに相対している者を見る。やはり、変わっていない。

 

「お兄ちゃん、やっと来てくれたんだ。」

「お兄ちゃん…?」

「…ああ、お前の兄ではないけどな。」

 

俺は少し困惑しながらも、銃を向ける。だが、その使い方は間違ってる。と心の中が騒ぐ。

そうだ、これは…こう使うんだ。

俺は自身の頭に銃口を向ける。その姿にセイバーや士郎は止めようと無理に身体を動かそうとする。

 

「ぺ…ル…ソ…ナ…!!」

 

その声と共に引き金が引かれ、脳を打ち抜く。その時、浮遊感が意識を保とうとする。

その姿は…詩人という名を冠する仮面・オルフェウス。

 

だが、その姿を視認した時には、その姿は…死神へと変わっていた。




中途半端で終わりました。…段々と疲れてきて、文章力低下が大きくなってきました。
…終わらせたいよぉ…。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。