Fate/stay night Persona Memory   作:鏡蓮

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7月13日→15日(木)。

それぞれの視点が多くある為、水平線が多くあります。


#34 偽物の自分、暗殺者の記憶

忘れろ。それが、辛い選択だろうと。


13日(火)、何かが変わった日常。その理由は俺ですら分かってる。

 

「悠理は、最近どうしてるの?」

「…その、行方不明になっていて。」

「…どういうこと?」

「今日からなんだ。アイツ、夜の外出もあるから、帰ってくると油断して…。」

 

藤ねえにそう伝える。聖杯戦争の事は伝えれない。けれど、藤ねえしか言えない。

転入先で最初に出会ったキッカケは…藤ねえしかいないと感じてたからだ。

 

「…士郎、私はね…怒りたくないの。でも、私を変えてくれたあの子を…無くしたのが辛いの。」

「…うん。」

「だからね、士郎…。一先ず、捜索願は出すけど、悠理を見つけたら、すぐ私に伝えて。いい?」

「…うん。」

 

俺は藤ねえに何も反論しない。何時もの調子でいれば、悪化する。そう思っていたから、言えずにいた。


「君の名前は、フェートだ。」

 

私は彼にそう伝える。何故そうつけたのか、私すら分からない。だが、一つだけわかる。

彼にはFate(運命)とい名に相応しいからと。

 

「俺は…。」

「僕だ。フェート。」

「僕は、フェート。」

 

そう洗脳に似た呪いを掛ける。彼の記憶は消えている。だから、改変しても何も変わらない。

ただ、私とキャスターを親と見做しておく。そのリスクはあるが。

 

「フェート、冬木市は危険だ。ここの周りは歩いていいからな。」

「うん、父さん。」

 

生徒を子供にするのは私の倫理に反する。だが、これは聖杯戦争の為…。そうに決まってる。

 

「アサシン、彼を頼む。」

「お安い御用だ。だが…あまり、アイツに堕ちるなよ?」

「…分かってる。」

 

私はアサシンの微笑みに苛つきながらも、学校に向かう。今は昼休みだから時間はある。

だが、早く戻らないと、授業に間に合わない。

 

「怪しい動きをすれば、死ぬと思え。」

「ああ。承知してる。」

 

その言葉に安心し、フェートを…悠理を置いていく。セイバーと衛宮士郎が来る可能性がある。

即戦力にするには、洗脳を強くするべきだろう。


「悠理をどうして、見放したんだ?」

「…それは。」

「どうしてって言ってる。」

 

私は士郎の顔を見る。その表情はいつものような優しさはない。その表情は怒りの様で、悲しさを映していた。

その表情は、私でも恐れて、食べる事すらできない。

 

「…あの人は信用出来ません。自身の願いが確立できず、他人の願いに縋る。その姿を見て…私は。」

「…それは俺もそうだ。爺さんの夢を叶える為に縋っていた。…その願いは誰に向けてなんだ?」

「士郎…。貴方の願いを叶える為にです。」

「━━え?」

 

その顔は困惑。親友が他人の願いの為に闘ってると知った。いや、自分の願いの為だと知った。驚きと戸惑いが同時に起こっていた。

私の記憶は、そう認識してる。だが、一つ分かるのは…、私は彼を裏切った。

 

「…悠理を探せるか?」

「…場所は認知できません。姿を現すまで…。」

「いいか、これは俺の命令だ。…俺は彼奴の友人だから、殴る権利がある。…いや、違うか。俺は彼奴の願いを思い出させる。絶対に。」

 

その目は今までの士郎じゃない。…忘れる筈もないあの男の目に似ていた。


14日、フェートは俺との雑談を楽しんでいた。

俺は何故か知っている。コイツとの記憶を。…それを告げたい。そう思っても、俺の喉は閉ざされたまま。

 

「フェートは、親離れをする気はあるか?」

「…ないかな。恩人なんだ、裏切ることなんて…できない。」

 

そう、お前はお人好しにも程があった。嘘の親。それを知ってる筈なのに、離れない。

あの衛宮士郎すら変えた自己犠牲の人間が、俺の隣で談義をしていた。

 

「フェート、一つだけ教える。いつだって、覚悟は決めろ。」

「…小次郎?」

 

そう伝えて、俺は主人の方に歩く。逃げるのは今なのに、ついて行く子供に…、呆れている自分がいた。


「私といて楽しいか?」

「うん!葛木さん、いい人だしさ。」

「いい人か…。」

 

教室にいた彼の記憶は今の彼に塗り替えられた。子供の様でいて、高校生の知識を持ったそんな運命となった彼は…かつての私に見えた。

 

「私を良い人に見えるのなら、一つ教える。私はお前を死なせる。それだけは覚えておけ。」

「…え?」

 

そう告げて、私は遠ざける。2日目なのに、何故私は彼に…息子という愛を向けている?

 

「キャスター、何故…私は彼を気にかける。」

「…さぁ?」

 

そう不敵に笑う彼女に少々苛つきを示すが、答えは私が探せ。という事なのだろう…。


「アーチャー、晴宮くんは?」

「…索敵が反応しない。…どこへ行った。」

 

アーチャーが焦ってる?…そこまで重要なの?彼は…。

 

「ねぇ、晴宮くんの近くにいる衛宮くんと関わるのは?」

「それは、君が決めろ。だが、見つけれるかどうか…。」

 

そう躊躇する彼、だけど、このまま動かないよりマシよ。

 

「明日…衛宮くんに会いに行くわ。」

「…了解した。」

 

そう伝え、私は衛宮くんとセイバーを引き込ませる材料を整理しに行く。


15日、私は、宗一郎さんの代わりに、彼の世話をする。

 

「ねぇ、フェート。この世界で幸せなのはなんだと思う?」

「…家族。」

「そう、家族よ。でも、私にはそれはなかった。」

「どうして?」

「…私の周りにそういう人がいなかったからよ。」

 

そう投げ出す。でも、私の手を掴んでくれた人がいた。そう、宗一郎さんがいたから…私は。

 

「それは…。」

「大丈夫、今の生活の方が幸せよ。…だから、貴方もここにいなさい。」

 

そう彼の顔に触れる。嘘の様に中性的な彼。でも、横から見ると、大人の様に見える彼。

…私は宗一郎さんの気持ちが分かる。彼は、私たちを照らす光だと。

 

「メディアさんは、服飾ばっかり作ってるけど、どう作るの?」

「ええ、これをね━━。」

 

私は彼に手紙を渡した。唯の興味本位で、不思議な魔力があったからだ。

でも、彼は…儚い命に見える。彼の人生は分からない。でも、彼の身体は溶けそうに感じた。

だから、少しでも…幸せを与える為に、冷たさを与える。


「遠坂、来たのか、」

「失礼するわ、衛宮くん。いえ…七人目のマスターさん?」

 

そう言うと、後ろから風に包まれた剣が私の目の前に現れる。

…セイバーね、私も狙ってたけど…現れなかった。

代わりに現れたのは…アーチャー。

 

「一つ言っておくわ。私は晴宮悠理を助ける為に来た。だから、同盟を組まない?彼を助けるまでの間…はね。」

「…分かった。」

 

その手を握る衛宮くん。…これで、変わる筈。…私が聖杯を壊す為の材料が。




月5:葛木宗一郎
星2:メディア

アサシンは記憶の継続があります。理由はまぁ…コミュMAXの影響も加味してます。

久しぶりに投稿したけど、文章力低下はそのままって…、ダメすぎるだろ。
次回はダイジェストです。
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