Fate/stay night Persona Memory 作:鏡蓮
24日(土)。夏休みが始まり、俺たちは悠理の捜索を始めた。
何も手掛かりなどはない。だが、残る一つの跡があった。それは…あの死神を模した者の跡。
「…これが、彼奴から出てきたのか。」
「はい、この跡はまだ魔力は残ってるはずです。」
セイバーは彼の跡を辿ろうとする。魔力のカケラ…。だが、ここから辿るとして、遠くだとしたら…。
「━━ッ!凛、避けろ!」
その時、一つの閃光が俺の横を通り抜けた。
「…ライダー…だと?」
アーチャーの驚きと共に、俺はその閃光の方を見る。そこに居たのは…鎖に繋がった剣を持った女性だった。
「よく分かりましたね、アーチャー…。そして、ここで死になさい。」
目を隠したライダーはアーチャーとセイバーに向けて走り出す。
その姿を目に追う事は出来ないが、感覚では分かる。俺を狙ってる…?
「セイバー!俺の周りにいてくれ!ライダーは俺を捕えようとしてる!」
「ッ…!分かりました!」
セイバーは俺の背中に立つ。俺は迎撃の為、アーチャーから教えられた…魔術を唄う。
「━━━
その言葉と共に、俺は脳内に思い描いた剣を産み出す。
その剣は、俺の記憶にある彼奴の剣。
銀色に輝く長剣の形をした親友の剣を。
「ハァッーーー!!」
セイバーはライダーに向けて突っ込む。
俺はその後ろを走り、攻撃を仕掛ける。
「ッ━━。マスターも戦闘に入るとは…。」
ライダーは剣を振り回し、セイバーに剣先を当てる。だが、その隙を俺は見逃さず、ライダーの身体に攻撃する。
「くっ…、3人相手は分が悪いですね。…仕方ありません。」
「…!衛宮くん!何か来るわ!警戒して!」
その言葉と共に、俺とセイバーは後ろに下がる。その時…ライダーは目元に隠したバイザーを上げる。
「もう遅いですよ。」
その言葉と共に、俺はその目を見て…固まっていた。
「これで、彼を捕獲すれば…。」
「それはどうですかね?」
「なっ…。」
その時、私の首元に剣が止まる。まさか…対魔力を持っている 。。それも高い━━?
「一つお尋ねします。貴方の目的を教えてください。」
「…目的を知って、何がいいのですか?」
「分かりません。ですが、返答次第では…。」
チャキッ━━。と私の首に近づいてくる。
…死ぬという事でしょう。
「いいでしょう、一つ教えます。私は…マスターの命令で動いてます。」
「つまり、目的自体は知らないと?」
「ええ…。」
「そうですか…。ですが、殺す事は変わりません。」
「な…。見逃すのが筋では!?」
その言葉と共に、私の首は狩られる。
…ああ、そうか。彼女は私を殺す気でいた。何故、希望を持ったのだろうか。
死にたくないっと思ってしまったから…、死んだのでしょうか。
「━━はっ…!」
私が斬ったライダーの能力が切れた。
…彼女のマスターの目的は知りませんが、もし…悠理に影響があるなら…。
「セイバー…、ヤってくれたのか?」
「ええ、私の対魔力のお陰で…。」
「でも、どうして…ライダーがここに?」
「分かりません。ですが、残り5騎です。この調子で行きましょう。」
私はそう接して、ライダーの目的を教えない。
…必要がある筈がありません。彼女のマスターの手段はもう、切れてるのですから。
当初の目的通り、彼奴の魔力の痕跡を調べる。
「…アーチャー、場所は特定できた?」
「少しだけだが…、妙な所で不安要素が多い。」
「いいわ、場所は?」
「…私たちが集められたあの教会だ。」
「どうして、そこに…。」
遠坂とアーチャーの話を聞いてると、場所は教会だそうだ…。
「セイバー、明日は教会に行くぞ。」
「分かりました。そういえば、士郎。夏休みとはなんでしょうか?」
「夏休み?ああ、風習だよ。7月〜8月までの長期休暇だ。その間に、悠理の手掛かりをな。」
「…風習ですか。」
そう笑うセイバー。憧れてたのだろうか?だが、俺も少しばかりあった。
悠理との思い出を作れると期待したからだろうか。少し、寂しさはある。
「…衛宮くん、明日は休みよ。」
「え?どうしてだよ?」
「貴方はまだ戦闘慣れしてないのよ。突っ込みすぎだから、少しは遠距離を投影しなさい。」
「あ、ああ。そういうことか。」
まさか諦めるのか?と思ったが、遠距離の投影と鍛錬だそうだ。
仕方ない。ライダーの能力にやられたのもあるからな。鍛錬をしよう。
「フェート?」
「…あ、起きたの。母さん。」
柳洞寺の外にいたフェートは、月を見ていた。
…何があるの?そこに、月しかないのよ?
「フェート、夜更かしは肌に悪いわよ。」
「そうだね。ねぇ、母さん。」
「はい?」
「…僕が母さんを裏切ったら、どう思うの?」
そう聞くフェート。そうね、悲しいわ。でも…それが運命なの。
彼は…私の手駒に出来ない程の光がある。
「…そうね、自立と思ってあげるわ。」
「自立?」
「ええ…。フェート、もし…誰かの助けになりたいなら、まず、自分の正義を貫きなさい。」
「…僕の正義。」
そう、貴方なら…戦える。この聖杯戦争という悲劇の劇場を変えれるの。
私はそう想いながらも、口に出さない。
宗一郎様との縁も忘れる訳にはいかないわ。
…家族の思い出は多くしなくちゃね。
ライダーの闘いの場はここで終了です。
間桐慎二が居ないんだよ…。あと、他の小説を描きたい欲求が強くなってきた。
…頑張れ、俺。