Fate/stay night Persona Memory 作:鏡蓮
士郎にはコミュが無いので、ダイジェストです。
7月25日、7月27日、7月28日〜31日になるまでの話。
7月25日(日)。
俺は少しずつ進んでる聖杯戦争に、違和感を抱いていく。俺の記憶に、何か入れ混じっているのだ。
分からない。だけど。少しわかる。俺の脳内に何かが眠っている。
「悠理は何処なんだ…。」
渇きが来る。心の中から手が伸びている様な…欲が産まれてくる。
「衛宮くん?」
「あ、起きてたんだな、遠坂。」
暑い夏、気を紛らす為、かき氷を作っていた。だが、脳内にあるのは悠理を求める心。
「かき氷ね、ひとつ貰っていいかしら?」
「いいぞ。俺はセイバーを起こしてくるな。」
俺はセイバーの部屋に歩く。その時、俺の脳内に妄想が生まれる。セイバーを起こしに行く悠理を…。
何考えてるんだ、セイバーと悠理はそんな関係じゃないだろ…。
「セイバー?」
「士郎ですか?すみません…。少し調べもので遅れそうです。」
「そ、そうか。何か手伝いたい事があったら、迷わずに頼んでくれよ。」
「はい、すぐ終わりますので。」
そう伝え、静かになったセイバーの部屋。その中は、綺麗だった気がする。
…でも、調べ物って、何かあったか?
「遠坂、セイバーは調べ物で来れないらしい。先に食べておくぞ。」
「ええ、アーチャー。貴方も食べる?」
「有難いが断っておく。セイバーに用があるからな。」
「珍しいわね。セイバーに用なんて。」
俺たちは珍しいと思いながらも、かき氷を食べる。
シロップの味が強いな…。少し、改良した方がいいかな。
「うぅぅ…。」
「…頭に氷でも入ったのか?」
「違うわよ…。一気に食べれば、アーチャーの話聞けるとか言われたから…、氷が冷たすぎるもの…。頭が痛くなるのは必然でしょ!?」
「…遠坂、分かるけど、アーチャーのプライベートだろ?気持ちは分かるけど、俺たちの仕事も残ってるんだから。」
「…そうね。先に晴宮くんを見つけないと…。」
そんな話をしてる中、俺は悠理に会える場所を特定する為に、遠坂と地図を見る。
「セイバー。」
「なんですか?」
「話をしないか?それも、お前が最も欲する、晴宮悠理とやらの話を。」
「…ッ!アーチャー、何を企んでいる!」
「なにっ、私にも善意がある。それに、君が調べてるのは…写真だろう?」
私の問いに淡々と答えるアーチャー。だが、それは的を射ていた。そう、彼と撮っていた最後の写真を調べ、場所を特定し、先に奪還しようと考えていた。
だが、扉の向こうにいるアーチャーはそれに阻む壁の様に喋っていた。
「私は彼の事をよく知らない。だが、君の想ってる事は、ただの独占したいという自意識だ。…一つ聞きたい。君はどうして、彼に固執する。」
「それは…!!」
何故と言われたのに、その続きを吐けない。その続きを言えば、私は裏切り者だと言われるという恐れ…春の物語が消えるという謎の寂しさが湧いてきた。
「……。」
「…自分の正しい事を信じる…正義を押し付ける剣士だな。君は。だから、彼を離した。隣がいない彼を求める事など…君の身勝手さは異常だな。…本当に、彼を助けるなら、その身勝手さを克服しろ。」
そう答えられ、アーチャーの気配は消える。…身勝手か。私は確かにそうだ。…でも認めるわけにはいかない…彼の隣は私だけなんだ。
7月27日(火)。フェートは手を伸ばした。そこは.冬木市の中心に建つ穂群原学園。彼の中にある心が騒いでいた。『あそこに向かえ。』そう騒ついていた。
「フェート、そこはダメだ。」
「父さん…?」
「そこは、お前に危害を加える子たちがいる。…ここから出れば、虐められる。」
そうなのか?…そうだ。僕は、父さんと母さんに守られて…。そう、嘘の記憶が彼の記憶を埋め尽くす。心の中にいる本音は消え、嘘に塗り固められる。
そう言えば、何故…父さんは手の甲に傷がついてるんだ?
「さぁ、もうご飯だ。」
そう手を伸ばす葛木の手を…掴む。その姿に、見守っていたアサシンは苦虫を食べた様な顔をする。
彼奴は、それを望んでない。…お前の知ってる晴宮悠理は望んでたのか?そう聞きたいくらい、彼は葛木宗一郎に敵意を向けていた。
その日の放課後、柳洞一成はある違和感を抱いていた。自身の住む柳洞寺で、誰かが住んでいる。それは兄貴分である宗一郎や最近居座る女性以外に誰かが住んでる様に感じるのだ。
そう思い、彼は柳洞寺を歩く。隠れてそうな場所を探して…。そう思ってると、自分も知らない隠し扉が開く。
「コレって…。」
何かを隠してる?そう思いながらも、暗い道を歩いていく。…そのまま進んでいると、何か魘されてる声が聞こえてきた。
…その顔は、突然の不登校となっていた『晴宮悠理』。
「悠理…!?何故ここに…。」
「貴方は…?」
悠理の顔を見る…その顔は何も知らない顔。誰がこんな事をしたのか、俺は大体予想はついていた。
まさか、宗一郎兄やあの女性か?様子が変わったのは最近だ。だったら、辻褄が合う。
「早く逃げるぞ。…もしもの時、俺の友人に電話をかけろ。いいな。」
「…どういう事?」
俺は悠理につけられた鎖を外し、手を引っ張る。逃避行ではない、ただ逃すんだ。彼が此処で止まる事なんて、自分自身に折り合いがつけれない。
「どこに向かってるの?」
「俺の友人の家だ。そこなら、君を助けれる。」
衛宮邸。俺はそこで逃す為に、夕方の冬木を走る。後ろに何かを感じながらも…振り向かない。
「ここだ。早く入って、君の事を知るんだ。悠理。」
「あの…どうして、そこまで?」
「君には助けられた借りが多くある。だから、その返しだ。」
そう伝え、彼と離れる…。その時にはもう、意識を刈り取られていた。
7月28日(水)。
「どうだ、彼の様子は。」
「少し不安定になってるけど、安定はしつつあるわ。」
アーチャーは珍しく心配してる。でも、私だって心配。彼に埋め込まれたのは記憶改変の魔術…。それが出来るのは上級魔術師か、
「彼の心に巣食うフェートという人間が邪魔しなければいいな。」
「どういう事?」
「…もしも、彼が殺すのを躊躇ったら支える。その話だ。」
アーチャーは変な言葉を発して、いつも通り姿を消す。…支える。それが、私に出来る彼の助けになるの?
「士郎…。」
「セイバーか。悠理の様子は?」
料理を作る彼は、不安そうに聞く。突如として消えた彼は私たちに助けを求めた。その姿は同一人物でも、別人の様に感じる程、彼は違っていた。
「…キャスターの目的は彼です。どうしますか?彼が安定するまで待つのも策ですが…。」
「駄目だ。俺は…彼奴の記憶を変えた奴らに、それ相応に返す。…友人を変えた罰として…。」
彼の目は悠理の仇を討つ事だけ。…貴方も同じなのですね、士郎。彼に支えられたのは変わらない…。だから、それを返す為に…。
「分かりました。マスターの命令を聞き応じます。」
「俺たちは悠理の為に…キャスターを倒す。」
その言葉と共に、キャスター討伐は始まる。
7月31日(土)の夜。俺は目を覚ました。
「士郎たちは…?」
満月の夜、衛宮邸を歩いていく。誰もいない閉塞した空間。そこに、白い手紙が置いてあった。
『キャスターを殺す為、今日は帰れない。安静にしててくれ。』
士郎の文字だ。…だが、少し言葉が乱雑だろう。
「キャスター討伐…。」
もし、今日が満月なら…。
『私たちがいるわ。フェート。』
その言葉が、俺の思考を奪っていく。そうだ、葛木先生とキャスター…アサシンがあの柳洞寺にいる。
「向かうしかない…!」
無意識に銃を持ち、俺は走る。
俺は記憶を変えた真相を知る為に、柳洞寺へ向かう。
久しぶりに投稿します。だいぶ、文章が低下してるかもしれませんが、よろしくお願いします。