Fate/stay night Persona Memory 作:鏡蓮
4月25日(日)、やはり、言峰さんはいない…。偶には、彷徨いてみるか。
「君も来たのかね。」
「…言峰さん。」
暫く歩いていると、選択肢を与えた神父が、俺の目を見つめている。
…5月5日までに士郎の味方をするか…。彼の味方をするか…。
「君がどれだけの関係を築こうと、決めるのは君自身だ。英霊としての自分か、人間としての自分か──。」
「何が言いたい。」
「聖杯戦争は、本来、何十年経ってから起こる物。だが、今回の聖杯戦争は10年越しだ。」
10年以来の聖杯戦争…。でも、その要因って、ないはずじゃ…。
「
「そのせいで…、冬木市に現れたのか?」
「…その見解でいいだろう。」
それに関係してるのは衛宮切嗣だけだ…。いや、違う…。そんな事を知るのは、目の前にいる。
…でも、なんで、俺を誘う。
「君は、本来、有り得ないのだ。だが、今ここで現れたという事は…分かるだろう?」
「俺に何かをさせる為か?」
「…ふっ、行動は理解しないのだな。だが、一つ教えよう。お前は英霊としての役目がある。
そう言って、言峰さんは隣を過ぎ去る…。俺がいる意味…、そんなの分かるわけない。
夜は…自身の役目を考えてたのか、何も気が起きなかった。
4月26日(月)、今日はメールに誘われたので、生徒会に来た。
「どうだったんだ?結果は。」
「ああ…、これを見てくれ。」
自分も偶に調査したが、結果は何も得られなかった。…だが、柳洞さんの調査は成功したとも言えない結果だった。
「なんだよ…これ。」
その結果は、先生の暴行とセクハラだった。監視カメラに写ってたのか…?
「これは…、教師として、犯しては行けない物だ…。だが──。」
「なぁ、この角度…まさか、柳洞さん、一人で。」
「─ッ!…分かってくれ。俺だって、証拠が欲しかった。だから、俺は…。」
「危ない事をしろとは言ってない!でも、もし、これが本当なら。」
「ああ──。運動系の部活が恐れてるのは部費じゃなく、先生だ。」
告発しても、意味がない。本当の事を知る運動部の人間は…あんな怖れてるんだ。
「柳洞さん…。時間をくれないか。」
「え?」
「この証拠は、確かに有力だ。あと一つが足りないんだ…。」
否定する人間が現れる。信頼できる部活の人は…美綴さんに聞くか。
「柳洞さん、美綴さんを呼んでいいか。」
「あ、ああいいけど…。知り合いなのか?」
「ああ。」
俺はガラケーを出し、電話する。…驚いた声だったが、証拠を出してくれるらしい。
生徒会で待とう。
「…美綴さん。」
「生徒会長さんか。それで…あの
「ああ…、協力してくれるか?」
「はいはい、やってやるよ。けれど、アタシだけじゃダメだ。もっと人を集めるべきなんじゃないか?」
「それが…。」
俺は美綴さんにこの前の話をする。俺と柳洞さんが受けた暴行事件だ。
「ちっ…あいつら。」
「理由はもう分かった。告発はできるか…?」
「ああ、しっかしだ。アタシが言っても、男どもは多分、アタシの身体を要求するに違いない。それでだ、晴宮来てくれるか?」
「ああ、いいけど…。」
「よしっ。なら、話してくるな!晴宮、行くぞ!」
「わかりましたよ。」
運動部の男子に話をかけると、案の定、身体要求だ…。説得は応じない。なら、あのビデオを見せておくか。
「これ、君たちが受けた暴行だろ?」
「なっ…。なんでこれを。」
「部費が免除される。それは良いことかもしれない。けれど、このままでいいのか?」
「…分かってるんだよ。起訴すれば、アイツは消えるって。だけど…部費が多く貰えると思うと…、起訴しづらいんだよ。」
自分本位か…。その理由もわかる。優越感が来ることも。けれど、自分たちが受けた飴の為にやることなのか?
「生徒会長は、君たちが思ったより、よく考えてるんだ。君たちの部費をどれだけにすればいいのか。そう考えて行動したんだ。」
「…しかし。」
「お前たちが受けた暴行が、ずっと続いていいのか!あの男がのうのうと生きて、自分たちだけは、辛い思いを持ち、卒業まで続いていいのか!」
「ッ…!!」
「確かに、運動部のメリットは高い。しかし、ここから先まで、ずっと続く暴力に耐えながら生き抜くのか?」
「…俺は──。」
「協力させようとしてるのかい?」
「せ、先生?」
「…美綴さんか。君も残念だ。こんな男に協力するなんて…なっ!」
「かはっ…!?」
原因の男教師が、俺に向けて腹に蹴りを入れる…。クッソ、あんな宣言したせいか。
「君は、本当に、生徒会長と仲良いんだねぇ?けれど、君がしてる事は意味がないんだよ!」
「そんな事ない…!!」
「根拠などないんだろうっ!運動部の部費を削る??私が世話したんだ!生徒会が入る隙などないんだよ!」
頭を蹴られる。頭が痛い…。けれど、俺はアイツの為に、アイツらの為にいるんだ。
「俺は、確かに馬鹿かもしれない。他人の気持ちすら理解できない人間かもしれない…。けれど、あんたの行為は、間違っているってのは分かるんだよ!」
俺は言葉を出す。暴力などできない。だが…、声は出せる。彼らの心を変える為に。
「黙れっ!全て、私が許される人間のせいなのだよ!」
その暴力が立ち上がろうとする俺の腹に与えようと来る。…その時、間に誰かが入った。
「ぐはっ──。」
「柳洞さん…?」
そう、生徒会長の柳堂さんが…間に入ったのだ。
その蹴りは、俺の息すらも無くなるほどの強さだ…。なのに、なんでコイツは。
「生徒会長…だと?」
「晴宮の言葉が聞こえたからな…。きたら、こんな事になってるなんて思いもしなかった。」
「柳洞さん…。」
「──ッ!先生、やっぱり、俺たちは生徒会の意見に賛成します!」
周りの運動部が集まる。…俺たちの意見に賛成する?…つまり。
柳洞さんの意見が出来る!
「先生、すみません。アタシ、やっぱり、この馬鹿たちを信じます。」
「美綴…!?」
「…粉沢、終わりだ。もう、お前の支配に従う人間はいない。もう、諦めろ!」
「くそっ…くそっ!!俺の支配は終わらねぇのに…!!この馬鹿を信じんのか!!」
「全部の責任は擦りつけない。けれど、運動部としてのお前を告発する。運動部全員が証拠人だ。」
そうして…、生徒会の目標は完遂した。結局、粉沢はこの証拠と、運動部の話を基にされ…刑期15年となった。
これが正しいのか分からない。けれど、運動部の走りや会話は…一層増して明るくなった気がする。
4月27日(火)、昼休みに生徒会に呼ばれ、俺は生徒会に向かう。
「生徒会の目的は果たしたんだろ?」
「…ああ。俺がここにいる理由なんてない。」
「卒業したら家業を継ぐんだろ?静かに学校生活はしないのか?」
「出来たら、ここにいないさ。…君が来た事で俺は部費問題の解決ができた。士郎の話してた通り…、君はいい奴だよ。」
「そうか、ならよかった。」
「けれどな、お前が一年で居なくなると思うと、寂しく思ってしまう。お前がいた事で…なんでも出来ると思ったのにな。」
俺は一成の話を聞いて、少し笑う。俺が居なくなるか…。
「離れても絆は繋いでる。一成なら絶対に出来るさ。」
「…ああ、そうだな。」
俺は一成を誘って、士郎と共に昼食を食べることにした。
汝、ここに新たなる契りを得たり
契りは即ち、
生きし英霊の力とならん。
我、正義のペルソナの生誕に祝福の風を得たり
勝利へと至る、更なる力とならん…
放課後は美綴さんを誘ってみた。
「…晴宮。少し、あそこに座らないか。」
「は、はい。」
俺は美綴さんが指したベンチに座る。綺麗な夕焼けだ…。
「アンタ、アタシの気持ち理解してんの?」
「え?」
「はぁ…。アンタは漫画の鈍感主人公?アタシはね…、アンタと一緒に居て良かったって初めて感じれたんだ。」
美綴さんの手は俺の上に重なる。その顔は赤く染まっていた…。
「アタシ、馬鹿なのかな。昨日のアンタを見たせいか、アタシの脳は晴宮の事しか考えれなかった。心配されたよ、弓を外すなんて…って。」
「…好きってことか?」
「ああ…、アタシはアンタのことが好き…。だから──。」
「ごめん…。美綴さんの気持ちには答えれない。」
「──ッ。そうか。」
「でも、気持ちは受け取るよ。…俺はね、美綴さん、本当は受け入れたいんだ。君の気持ちを。でも、答えれないんだ。」
「そっか…。うん、でも…付き合ってないんでしょ?」
「え?ああ、付き合ってる人はいないけど。」
「なら、アタシにもチャンスがある。心を傾けさせるから覚悟しな!」
そう言って、美綴さんは先に去っていった。…もし、気持ちに答えたら、俺は最低な奴だ…。だから、ごめん…美綴さん。
汝、ここに、人の絆を確立したり。
ここに、女帝の秘めたる力を解き放したり。
今こそ、英霊という名の力を再臨せよ。
「帰るか。」
俺は、夜になりつつある景色を後ろにし、家に帰る。
…アーサー王伝説を読もう。
円卓の時、聖杯が突如として現れ、食べ物や資材、あらゆる物を授けられた。だが…聖杯は突如として消え、アーサー王は聖杯を探すことにした…。結果はランスロットを除いて、三人の騎士が使命を果たしたらしい。
…ランスロットは元々グィネヴィアと相思相愛だった故に、エレインと結婚を置いて、不倫をした…。そのせいか、アーサー王は激怒し、ランスロットは円卓を退場させられた…。だが、アーサー王は「モルゴース」という実の姉と性の夜を過ごしたはずなのに、グィネヴィアに恋をして、結婚した。自業自得だ。
…不倫はしないでおこう。そう心に決め、アーサー王伝説を読み終えた。
明後日は休みだ…。コミュも進み終えたし、誘いのメール以外は家にいるとしよう。
女帝MAX
正義MAX
ここからはコミュが進めないので、5月4日までの話をダイジェストでお送りします。