「へいらっしゃい!ハイダイ倶楽部にようこそ!」
やかましいほどに元気な声が飛ぶ。どうやら声の主は厨房の奥から声を発したようだ。
「あ、あの、ジムチャレンジをしているものです。ここにカラフジムのジムリーダーさんがいらっしゃると聞いて来たのですが…」
「ああ、ジムリーダーなら今は出かけてるよ。何でもポケモンリーグにいる友人に新作料理のチェックをして貰ってるとか。」
「そ、そうですか…。どのくらい待ってれば来られますかね。」
「うーん、わかんねえなあ。半日経たずに帰ってくることもありゃ2、3日くらい帰ってこねえこともあるんだよ。」
「それなら待ってみたいと思います。ジムテストを先に受けるだけ受けておくことは可能ですか?」
「おっ、ジムテストか。良いぜ、用意しよう。」
「ありがとうございます。」
「ジムテストは合格だ。あとはジムリーダーが帰ってくるのを待つだけなんだが…」
そこにタイミングよく店の扉が開く。現れたのはマフィティフを連れた一人の青年だった。
「ただいま戻りました!」
「おっ、噂をすればだな。ペパーさん!ジムチャレンジの子が来てるよ!」
「マジか!グッドタイミングってやつだな。」
「この子が新しいジムチャレンジの子です。早く準備してあげてください。」
「あなたがカラフジムのジムリーダーのペパーさんですか?」
「おう!俺はペパー!ちょっと待っててくれよ、すぐ準備するからな!」
「改めて自己紹介させてもらうな、俺がハイダイ俱楽部の料理人にしてカラフジムのジムリーダー、ペパーだ。」
そう言ってペパーは目の前に立つ少年を見る。ペパーの目に映る少年は良い目をしていた。
「今日は料理もバトルも腹いっぱいになるまでやるから、よろしくな!」
そう声をかけると同時にバトル開始の合図が鳴った。
「ケケンカニ戦闘不能!よってこの勝負、チャレンジャーの勝利!」
ペパーのケケンカニの冷凍パンチは惜しくもマスカーニャに当たらず、トリックフラワーでケケンカニが倒されることとなり、チャレンジャーが勝利した。
「だーくっそ!負けちまったかあ。」
「ありがとうマスカーニャ、あとで美味しいもの食べようね。」
「いいマスカーニャだな、いつから一緒にいるんだ?」
「アカデミーに入る前から一緒にいます。苦しい時もマスカーニャがいるから頑張れました。」
「そうか!これからもがんばれよ。っととそうだ。」
「?」
「ほい、これジムバッジ。あと技マシンだな。中身はひやみずだ。大切に使ってくれ。」
「ありがとうございます!じゃあこれで僕は失礼します。」
少年が去ろうとした瞬間、あたりに響き渡る音がした。
そう、ペパーと少年のおなかの音である。
「…良ければハイダイ俱楽部でなんか食ってくか?」
「…ごちそうになってもいいんですか?」
「もちろんよ、じゃあ行くか!」
疲れた体に効くのはやはり美味しいごはんということで、二人はペパーの働くハイダイ俱楽部にて食事をとることとなった。
ペパーと少年の食事が終わり、街を出発しようというところで不意にペパーが少年に向けて檄を飛ばした。
「パルデアリーグな、俺の親友がたくさんいるんだ。どいつもこいつも一筋縄じゃ行かないからしっかり鍛えて、頑張れよ!あと、よろしく言っといてくれな!」
というわけで第1回目はペパーくんでした。
多分ペパーくんは料理人としてもジムリーダーとしてもハイダイさんに弟子入りしてるんじゃないかなと思ってます。
だってどう考えてもあのポケモンのレベルで料理人オンリーはリーグが見逃すわけないでしょ…教師やるならともかく