シャドウって食べれるんだ   作:シャト6

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塩茹で

順平「うへ〜…まだ上るのかよ…」

 

順平の奴がダルそうに歩いている。

 

ゆかり「仕方ないでしょ。まだ転送ポータルが見つからないんだから」

 

琴音「とはいえ…流石に結構上ったよね…」

 

いつもは平気な顔をしてる琴音も、やはり音を上げていた。

 

琴音「ね〜翼君。何か食べれるものないかな?」

 

翼「無茶言うな。今手元にあるのは、今日見つけたばかりの食材である宝虫だけだ。しかもボール1杯分しかない」

 

琴音「うぅ〜。飲み物飲めるけど、流石にそれだけだと…」

 

ま、仕方ない。

 

ゆかり「全く…どっかのバカが『絵の中にある食材食えるんじゃね?』とか言って、時間を浪費したせいだけどね」

 

順平「はい…すみません…」

 

そう。俺達が未だにポータルを探せてないのは、順平のある行動のせいでもある。途中の階で、食堂らしき場所に到着したら、飾ってあった絵が襲い掛かってきた。最初は躱していたが、腹が減りすぎて思考が変になった(変なのは元々か)順平が、先程の言葉を言ったのだ。んで、自分自身で絵のなかに入り、最初は食材を持ってきたと言いながらも、手の中は何もない。んで、次に中でたらふく食べて出てきたが、満腹感がなくなり、おまけに中にいた奴に物凄い顔で睨まれたらしい。んで、結局バカのせいで時間を使ったのだ。ただでさえもう直1時になりそうなのにな。次の階に上がると、風花が何かを感じ取ったようだ。

 

風花「皆さん!その階層の一番奥にポータルを見つけました!」

 

ゆかり「よかった〜!やっと帰れる!」

 

琴音「ホントだね」

 

そして風花の案内で進んでいき、ポータルの少し手前の部屋で休憩することにした。場所が1つ部屋を挟んですぐだから、時間も安心できる。

 

順平「オレっちちょっとトイレ」

 

ゆかり「サイテー」

 

翼「言葉を考えろ!言葉を!」

 

美鶴「伊織…処すぞ」

 

と、順平に文句を言う俺とゆかりであった。美鶴に限っては殺さんとばかりの殺気を放っていた。それから暫く経っても順平の奴が帰ってこない。すると…

 

順平「うおおおおおっ!!!」

 

外から順平の叫び声が聞こえた。

 

ゆかり「順平!」

 

美鶴「伊織!無事か!!」

 

外に出ると、倒れてる順平と格子に挟まったシャドウがいた。

 

ゆかり「順平!」

 

琴音「順平君!」

 

翼「生きてるか!」

 

順平「おう…なんとかな…」

 

ゆかり「よかった〜」

 

順平の生存を確認でき、琴音ゆかりは床に座り込んだ。

 

美鶴「しかし…何だこれは?」

 

翼「背中に箱を背負ってますね…ミミックか」

 

美鶴「君がやったのか?伊織」

 

順平「まあ…一応…」

 

琴音に手当てされながら答える。

 

明彦「随分と立派なミミックだな」

 

翼「ミミックか…調理するのは初めてだな」

 

ゆかり「当然の様に食おうとするな!毒あるかもしれないでしょ!」

 

風花「たしか、ヤドカリって消化器官を取り除けば大丈夫だったはず…」

 

ゆかり「風花〜!」

 

翼「それに、沖縄等一部の沿岸地域では普通に食べられている食材だ」

 

順平「ゆかりっち…ああなった翼は、何を言っても無駄だぞ」

 

ポンっとゆかりの肩を叩く順平の姿があった。

 

ゆかり「…セクハラで訴えるわよ」

 

順平「励まそうとしただけなのに!?」

 

男連中で格子に挟まってるミミックを隣の部屋まで運んだ。

 

翼「じゃあ調理するか。火をおこし、たっぷりの水を沸騰させ塩を入れて…ミミックを入れ蓋をして暫く待つ」

 

 

 

 

 

 

10分後…

 

 

 

 

 

 

翼「そろそろか。十分に茹だったら…完成だ」

 

 

【茹でミミック】

 

 

明彦「背と足の身を一緒に食べると美味そうだな。……そうでもないな」

 

風花「ヤドカリ化の中腸線は美味しくないらしいですよ」

 

翼「けど、これだけデカけりゃ味も大味になると思ったが…」

 

琴音「茹でて味付けは塩だけなのに美味しいね♪」

 

ゆかり「やれやれ…ま、たしかに美味しいけどね」

 

順平「ハグハグ…」

 

そしてミミックを食べ終わり、転送ポータルでエントランスに戻り、その日は解散したのだった。

 

翼「…今度は味噌とかで味付けもいいかもな」

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