今日(2月13日)は、安藤鶴紗の誕生日なので、SSを書き下ろしました。
今回はあえてのMOBたずにしたので、どうぞご賞味あれ!!

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最推しの安藤鶴紗様、誕生日おめでとうございます


MOBちゃんは誕生日おめでとうを言いたい!

「もう、明日なのか……」

 私はリリィにはなれたけど、普通に目立つことも無いただの普通の百合ケ丘女学院の1年生。

 私のクラスで少し人気のある、安藤鶴紗さんの誕生日が明日に迫ってきていた。

 誕生日プレゼントに用意したのは、三毛猫のポストカードと私とお揃いの猫のキーホルダー、そして……。

「絶対、明日必ず渡すんだ!!」

 私は一層気合いが入る。

 止めていた手を再び動かし、()()()()()()()の仕上げを始める。

 私の、私だけが作れる特別を渡したいから……。

 

〜こうしてとあるリリィの夜は更けていくのだった〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜安藤鶴紗 誕生日当日〜

「鶴紗ちゃん、誕生日おめでと〜!これ、私からの誕生日プレゼントのラムネ!」

「鶴紗さん、誕生日おめでとうございます〜!私からは、梅様とシュッツエンゲルの契りを結んだ日の写真集をどうぞ!」

 教室では、既に一柳隊のメンバーが鶴紗の誕生日を祝っていた。

「梨璃、二水ありがとう」

 鶴紗は、それを受け取り笑顔で感謝を伝える。

 私も、早く誕生日プレゼントを渡さないと……。

 私は鞄の中からプレゼントを渡そうとした時、それを渡すことがどれだけ大変だということかを思い知らされた。

「な、なんで……、上級生が?」

そう、目の前に現れたのは、吉村・Thi・梅様だった。

「鶴紗!お前のお姉様が誕生日を祝いに来てやったゾ!」

「梅様、まだ授業終わってないし、ここ、1年生の教室だぞ?来ても大丈夫なのか?」

「まあ、怒られてないから大丈夫だロ」

「大丈夫な訳ありません。ほら梅さん、帰りますよ〜」

 後ろからいきなり祀様が現れ、梅様の首根っこを捕まえ、そのまま教室の入口に向かう。

「待テ!まだプレゼント渡せて……」

「後で渡せるから、我慢してください!」

「鶴紗ぁ〜!」

 教室に梅様の断末魔が響いた。

「鶴紗ちゃんも、たいへんだね……」

「梨璃、同情はやめてくれ。梅様を夢結様と同じにしないでくれ……」

「あはは……」

 結局朝のホームルームまでに渡すことは出来なかった。

「もう、私の意気地なし……」

 そうボソッと呟いた。

 

 

 

 

〜その日の授業終了後〜

 結局プレゼントは渡せずに、時間だけが虚しくも過ぎていき、放課後になってしまった。

「ねぇ、どうしたらいいと思う?」

 私は学園内の黒い綺麗な毛並みの野良猫を撫でながら、話しかけてみる。

 まあ、猫が答えてくれるわけないんだけど……。

 かれこれ2、3分ほど背中を撫でてあげていると、安心したのか、お腹を見せてくれた。

 すかさず私はお腹を撫でる。

 私のさすり方が気に入ったのか、私の膝に座った。

 私はそのまま背中を撫で、顎の下を撫でる。

 ゴロゴロと鳴き声をあげ始め、思わず私も笑みがこぼれた。

 ふと、横からの視線を感じ、横を向くとほぼゼロ距離に鶴紗の顔があった。

「あの、その、えっと……、何か用があるのですが?」

「だろうと思ったよ。いつものところにひとりで寂しそうにしていたから、一柳隊のメンバーとの誕生日会を早めに終わらせてきてやったんだ、少しは感謝してくれ。それと……」

 鶴紗は、嫉妬深そうな目をして

「なんでその子にはそんなに優しくして、私にも同じくらい優しくしてよ」

 その目は何か欲しがっているような目でもあり、私は思わず鶴紗の頭を軽く撫でた。

 鶴紗の特徴的なあほ毛が、嬉しいのかすごい速度で振れ始めた。

「可愛い……」

 あ、やってしまった。

 思わず本音が漏れてしまった……。

「べ、別に、可愛くなんてない……」

 鶴紗は、頬を赤らめながら少し恥ずかしそうに言う。

 私は撫でる手を止めない。

 鶴紗のあほ毛は、更に速度を上げて振れる。

「もうっ!その、恥ずかしいから、そろそろ止めてくれ……」

「ふふっ、ごめんね。つい、鶴紗が可愛くて手が止まらなかった!」

「またそうやってからか……」

「からかってなんてないよ」

 私は鶴紗の手を握る。

 鶴紗には、梅様(シュッツエンゲル)がいるの事なんて、承知の上だ。

「鶴紗、誕生日おめでとう。私のプレゼント……」

 私は鞄からおもむろにプレゼントの入った猫柄の小さな紙袋を取り出した。

「受けっとてくれる?」

「あぁ、大事にする。このプレゼントも、お前も、猫も、私の大切なもの全部、必ず私が守ってみせる。だから……」

 鶴紗は、私の耳元まで顔を近づけた。

「今の私からは、最大限のありがとうを」

 囁くように感謝を伝えてきた。

 鶴紗の優しく囁く声が、私の鼓膜を揺らす。

「どどど、どう……いたしまして……」

 あまりの攻撃力に、私の体温と鼓動はすごいことになってしまった……。

 目の前がぐるぐるしてるいし、脳みそまで沸騰してる……

 鶴紗は、私の耳元から顔を離した。

 ふと鶴紗の方を見ると、何故か俯いていた。

 前髪の隙間から見える顔は真っ赤だった。

「自分でやって恥ずかしいのなら、無理してやるなよっ!!」

 私は思わずツッコミを入れてしまったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜翌日、一柳隊当番日〜

「もう、鶴紗ちゃん遅いよ!!」

「ごめん、梨璃。ちょっとお祈りして来たんだ」

 鶴紗は、笑顔で答えた。

「鶴紗ちゃん、それ……」

 梨璃は、鶴紗の腕を指差した。

「ああ、これか?これは、私の猫友達との絆の結晶だよ!」

 その手首には、猫形のオレンジダイヤモンドのブレスレットがきらりと光っていた。




御精読ありがとうございました。

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