デュエリストが四人。集まれば行うべき事は一つ。
─さぁ、
果てを感じさない広い荒野。突如として空間が歪み、現れた4人。
赤いパーカーに半ズボンの少年・熱田 リュウト。
青渕の眼鏡をかけ、知的さを感じさせる青年・襟人 エイト。
黒いロングヘアーにゴシックアンドロリータの衣装に身を包んだ女性・アリア。
サングラスで自らの真意を隠すような銀髪の男性、トール・カルメ。
彼らは腰につけているデッキケースからデッキを取り出し、空に掲げる。
『
その声と共に始まる決闘。しかし、これは普通の決闘ではない。
多人数で行われる最後の生き残りをかけた戦いなのだ。
そして、4人の
そこには彼らの相棒となる
「オレのターン!メンデルスゾーン!2ブーストだ!」
「僕のターンだ。青銅のバンビシカット、ガチンコジャッジの勝利確率80%……クリアだ」
「ならアタシはぁ〜ベラドンナちゃ〜ん!死んでマナになってね〜!」
「フフ、この戦況を利用させて頂きましょう。グローリー・スノー」
各々、マナブーストを成功させ有利な状況を作り出してゆく。
「さぁ、実験の開始だ。
先に仕掛けたのはエイト。5つのマナを超動させ、パートナーであるクリーチャーを召喚する。
『審判の日』を回避すべく、あらゆる計画を実行し続けたアカシック兄弟の片割れ。水文明のテクノロジーを駆使し、造られた機械に乗り新たなる実験を開始する。
『偉大なる
「キング・シビレアシダケ。リュウトに攻撃だ」
「……!!」
「リュウト……やはりキミと僕とは相容れない!」
少年のシールドを攻撃するキング・シビレアシダケ。その時、アカシック・ゼノンの手から放たれたエネルギー波が秘められたもう一つの力を発揮させる。
「インビンシブル・テクノロジー起動!」
水文明の本拠地、アカシック・
エイトは山札から十数枚のカードを引き抜き、瞬く間に手札を増やした。
『これがクリーチャーと呪文の融合体、ツインパクトだ』
豊潤な手札を手に入れ、エイトはターンを終了する。
「行くぜ、相棒!」
『ああ!リュウト!』
瞳を閉じ、瞑想するリュウト。その時、少年の龍を愛する心が龍幻郷と共鳴。燃え盛る炎を纏った拳を勝ちあげ、雄々しく姿を降臨させる。
龍幻郷の主、《ボルシャック・ドラゴ大王》を少年が呼び起こす。
「《ボルシャック・ドラゴ大王》のアタック時、効果発動!」
山札から呼び出される三体の龍。
《無双龍幻バルガ・ド・ライバー》
《永遠のリュウセイ・カイザー》
《伝説のレジェンド ドギラゴン》
それぞれが咆哮を上げ、バトルゾーンを震わせる。
「だけどオレたちは今、争っている場合じゃないんだ!」
リュウトは視線をサングラスの男へと向け、指を強く指さす。
「トール・カルメ!お前を倒す!仇を取るんだ!」
「おやおや私には覚えがないのですがねぇ」
『とぼけるな!お前のせいで、リュウトは……!!』
《ボルシャック・ドラゴ大王》はリュウトの過去を知っている。
相棒と出逢うきっかけとなった、あの忌まわしい戦い。その元凶がこの男、トール・カルメ。
相棒の悲しき過去とその怒りを力に変え、3枚のシールドを叩き割る。
「シールド・トリガー、終末の時計 ザ・クロック」
「!!」
『時間よ、止まれ─!!』
バトルゾーンに現れたのは時を操る能力を持つアウトレイジ。
時計の針が0時の所で停止し、リュウトのクリーチャー達もまた動きを停止する。
「残念でしたね、リュウトくん」
「……ターンエンドだ」
(さて、見せてもらいますよアリアさん。貴女の皇の力を……)
ターンが始まるや否や、アリアは長い黒髪を揺らし、バトルゾーンに存在する《ヒャクメ-4》を掴む。
そして彼女は眼にハートを浮かべ、蕩けるような表情で主のいる領域を見上げる。
「キング・ロマノフさまぁ〜♡《ヒャクメ-4》と私の愛をササゲまぁ〜す♡」
手に持った《ヒャクメ-4》をグシャリ、クジャリと握り潰し、彼女の
『アリアよ。贄は確かに受け取った』
四本の腕と魔銃を携え、君臨するのはナイトの帝王。
そして煉獄すらも支配。ディスペクターの黒幕を利用し、超獣世界に舞い戻った《キング・ロマノフ》がバトルゾーンへと君臨する。
『我の前で不敬であるぞ』
威厳を感じさせる一言と共に複数体のドラゴン・オーブから放たれた魔弾が全てのフィールドを襲い、生命の源へと送りこむ。
《ボルシャック・ドラゴ大王》と《アカシック・ゼノン》はいち早く危険を察知。攻撃を回避するも、他のクリーチャーは瞬く間に魔弾の餌食となる。
「みんな……!!」
「クッ……!!これが《キング・ロマノフ》の力なのか……!!」
「……素晴らしい!」
リュウトとエイトはパートナー以外を、トール・カルメは唯一のクリーチャーであるクロックを失った。
『我の足元で足掻き、争うがよい』
敵をなぎ払い、高らかに宣戦布告する主の姿を見た彼女は密かに鼠径部の辺りを抑える。
(推しがしゅきすぎてイっちゃうかも……♡)
アリアは蕩ける顔と共に軽い絶頂を迎え、彼女はターンを終了する。
「フフフ、中立こそが一番儲かるのですよ。これが大人のビジネスです」
自身のターンを迎え、これまで傍観を決め込んでいたトール・カルメが遂に動き出す。
『キミのその言葉、どこまでが真実かなぁ〜』
トール・カルメは不敵に笑い、嘘を司る上位存在、《サファイア・ペンダット》を顕現させた。
「皆さん!ゲームはまだ始まったばかりですよ!まだまだ私たちの戦いを楽しみましょう?」
わざとらしく煽り立てるトール・カルメ。
しかし彼の言葉通り、この戦いは始まったばかりなのだ。
彼らの
デュエパの小説ってないよなーという気持ちで書いた軽めの短編。
……デュエパしてないけど(小声)