迷宮姫に仕えているんだが、今日も姫様はポンである。   作:サイキライカ

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【オレイカルコスの結界】※原作再現効果
フィールド魔法
このカード名のカードはデュエル中に1枚しか発動できない。
(1):このカードは他のカードの効果を受けず、フィールドから離れず、お互いのプレイヤーはフィールドのこのカードを選択できず、選ぶ必要がある場合フィールド上に無いものして扱う。
(2):プレイヤーは自分の魔法罠ゾーンにモンスターを召喚又はセット出来る。
(3):自分フィールドのモンスターの攻撃力は500アップする。
(4):自分フィールドに表側攻撃表示モンスターが2体以上存在する場合、
自分フィールドの攻撃力が一番低いモンスターを相手は攻撃対象に選択できない。
(5):このカードを発動したプレイヤーは融合デッキからモンスターを特殊召喚出来ない。
(6):このカードが発動したデュエルで先にライフポイントが0になったプレイヤーは心の闇を魂と共に【オレイカルコスの神】に贄として捧げる。



見ているしか出来ないことが只々辛い…

「間に合えぇっ!!」

 

 無駄を承知でそれでも奇跡に縋り発動した【オレイカルコスの結界】の範囲外に遊戯君を押し出そうと、感情が振り切れリミッターが外れた身体がデュエルエナジーをも加速の燃料に燃やした結果アスファルトを踏み抜いた感触を足に覚えながら俺は走った。

 

 だが、願いは届かない。

 

「がっ!!??」

 

 発生した緑に光る障壁が俺を阻み踏み込んだ威力をそのまま叩き返され、跳ね返された身体は後ろの信号機に叩きつけられた。

 

「マスター!!」

 

 顕現したダルクが必死に呼び掛けるが、俺はその心配を振り切り命じる。

 

「結界を破壊しろダルク!

 必要ならニビルでも何でも喚び出してやる!」

「無理だ!

 あの結界は契約魔術の一種だ!

 無理に外から壊そうものなら中の武藤遊戯まで死なせてしまう!!」

「クソが!!」

 

 見通しの甘さが招いた結末に身体を苛む痛みさえまだ足りないと感情が荒れ狂う。

 

「これは…!?」

『これなるは私が身を寄せる【ドーマ】の主神『オレイカルコスの神』の齎す恩寵にございます。

 さあ、デュエルを続けましょう。

 私は手札から【儀式の下準備】を発動します』

 

【儀式の下準備】

通常魔法

このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。

(1):デッキから儀式魔法カード1枚を選び、

さらにその儀式魔法カードにカード名が記された儀式モンスター1体を自分のデッキ・墓地から選ぶ。

そのカード2枚を手札に加える。

 

「儀式…!?」

 

 召喚に大量の手札リソースを要求する儀式召喚を容易にするカードを発動した大神祇官はこう嘯いた。

 

『『オレイカルコスの結界』には1つ悩ましいリスクが有りまして、使用者は融合デッキからモンスターを召喚出来なくなるのですよ。

 ですが、我が【教導】には些細なリスクです。

 私はデッキから【凶導の葬列(ドラグマカブル)】と【凶導(ドラグマ)の白騎士(アルバス・ナイト)】をデッキから手札に加えます。

 そして【凶導の葬列(ドラグマカブル)】を発動!

 手札のラヴァ・ゴーレムを贄とし手札から【凶導(ドラグマ)の白騎士(アルバス・ナイト)】を儀式召喚します!』

 

凶導の葬列(ドラグマカブル)

儀式魔法

このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。

(1):レベルの合計が儀式召喚するモンスターのレベル以上になるように、

自分の手札・フィールドのモンスターをリリース、

またはリリースの代わりに自分の墓地の融合・Sモンスターを除外し、

自分の手札・墓地から「ドラグマ」儀式モンスター1体を儀式召喚する。

その後、フィールドに「凶導の白騎士」及び「凶導の白聖骸」が存在する場合、

自分か相手のEXデッキを確認してその内のモンスター1体を墓地へ送る事ができる。

 

凶導(ドラグマ)の白騎士(アルバス・ナイト)

儀式・効果モンスター

星8/光属性/魔法使い族/攻 500/守2500

「凶導の福音」により降臨

このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

自分はEXデッキからモンスターを特殊召喚できない。

(2):相手が魔法・罠・モンスターの効果を発動した場合に発動できる。

自分のEXデッキからモンスター1体を墓地へ送り、

相手のEXデッキを確認し、その内のモンスター1体を墓地へ送る。

このカードの攻撃力はターン終了時まで、墓地へ送ったモンスターの攻撃力を合計した数値の半分だけアップする。

 

 上空に黒い闇の『穴』が開き、そこからフルルドリスの甲冑が飛び出してきた。

 だが、フルルドリスの清廉さはどこにも感じられず、禍々しい獣のような威圧感を身に纏っている。

 

「レベル8で攻撃力500…それも攻撃表示でだと?」

『『オレイカルコスの結界』の効果により私のモンスターは永続的に攻撃力を500ポイント上昇します。

 カードを一枚伏せてターンエンドです』

 

 大神祇官の手札は残り一枚。

 その一枚が遊戯には伏せカードより危険に感じられた。

 

「俺のターン。ドロー!」

 

 引いたのは【死者蘇生】。

 

(これでオシリスを呼ぶことは可能だが…)

 

 死者蘇生の効果と墓地のシラユキの効果で自身を蘇生すればオシリスを喚ぶための召喚権は残る。

 だが、シラユキは蘇生時にコストとして7枚のカードを要求する。

 使用する場合、フィールドの【クィーンズ・ナイト】【憑依覚醒】墓地の【強欲な壺】【妖精伝記カグヤ】【死者蘇生】【THEトリッキー】【六芒星の呪縛】手札の【オシリスの天空竜】【クリボー】【ジャックス・ナイト】【キングス・ナイト】の中から選ぶ必要があり、このターンにオシリスを喚び【憑依覚醒】のドローを加えればオシリスの攻撃力は3000となり大神祇官を倒せる。

 

(いや、ここで喚ぶしか道はない!)

 

 遊戯の勘が、このターンで決着をつけねば自分は負けると訴え、その勘に従い遊戯は突き進む。

 

「俺は手札から【死者蘇生】を発動!

 墓地のカグヤを復活させる!」

『…チェーンはありません』

 

 一瞬迷う素振りを見せながらも大神祇官はカグヤが舞い戻るのを止めなかった。

 

(止められるのに止めなかった?

 いや、迷うより今はただ前に突き進む!)

 

「カグヤの特殊召喚により【憑依覚醒】の効果で一枚ドロー!」

 

 引いてきたのは、【ブラック・マジシャン】。

 

(くっ!?)

 

 召喚コストの重さを考えれば手札に残さずシラユキのコストに使うべきだが、今ならフィールドの二体を生贄に【ブラック・マジシャン】を喚び、シラユキを蘇生すれば2体で大神祇官のライフポイントを削りきることも出来る。

 だが、先の反応がブラフであの伏せカードが攻撃反応罠だとも考えられ、当初の予定通りにオシリスに攻撃させれば完全耐性で罠は無視出来る。

 今に賭けブラック・マジシャンを召喚しこのターンで決着を狙うか、或いは先の先を見据え凌がれる前提でオシリスに決着を委ねるか…。

 

「俺は墓地の【妖精伝記シラユキ】の効果を発動!!

 墓地の【クリボー】【六芒星の呪縛】【死者蘇生】【THEトリッキー】【強欲な壺】それと手札の【ジャックス・ナイト】とフィールドの【憑依覚醒】を除外して自身を蘇生する!!」

『ほほう?

 召喚権を維持したまま三体のモンスターを場にですか。

 でしたら私は【凶導の白騎士】の効果を発動します』

「やはり効果があったのか」

『勿論ですとも。

 私は融合デッキから【双頭の雷龍】を墓地に送り、その後貴方の融合デッキを確認して一枚を墓地に送らせて頂きます』

「融合デッキ破壊!?」

『では開示をお願いします』

「くっ…」

 

 遊戯が言われるまま自身の融合デッキを開示する。

 

『そうですね…【超魔導剣士-ブラック・パラディン】を墓地に送らせて頂きます。

 その後、墓地に送った二枚のカードの合計攻撃力の半分を白騎士の攻撃力に加算します』

 

 雷龍の2800とブラック・パラディンの2900の合計5700、その半分の2850を加算した白騎士の攻撃力は【オレイカルコスの結界】の効果と併せて3850ポイント。

 今のオシリスの攻撃力では突破出来ない。

 更に火力を維持する要であった【憑依覚醒】も自身で除外してしまったため、今からオシリスを諦めブラック・マジシャンを召喚しても白騎士は攻略出来ない。

 故に遊戯が取れる手段は一つしか無かった。

 

「俺は三体のモンスターを生贄に捧げ神を召喚する!!

 来い!!【オシリスの天空竜】!!」

 

 晴れ渡る夜空に暗雲が広がり、天にうねる赤い巨躯を引き摺りながら2つの口を持つ偉大なるナイルの恵みを齎す降雨を司る天空神が舞い降りる。

 

『おお! 生きてかの名高き神を拝謁させて戴けるとは恐悦に身が震えてしまいますよ!』

 

 オシリスの威容を前にして大神祇官は恐れるどころか逆に歓喜を示した。

 

「……ターンエンド」

 

 絶対的な耐性を持つオシリスといえど攻撃力で負けていてはどうしようもない。

 数少ない勝機を逃した事を無意識に感じつつターンを終える遊戯を前に大神祇官はターンを開始する。

 

『私のターン。ドロー。

 スタンバイ、メイン。

 私は手札から【教導の鉄槌テオ】を召喚します』

 

【教導の鉄槌テオ】

効果モンスター

星4/光属性/魔法使い族/攻1800/守1500

このカード名の(1)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):EXデッキから特殊召喚されたモンスターがフィールドに存在する場合に発動できる。

このカードを手札から特殊召喚する。

(2):このカードはEXデッキから特殊召喚されたモンスターとの戦闘では破壊されない。

(3):EXデッキから特殊召喚されたフィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

ターン終了時まで、このカードの攻撃力は600アップし、対象のモンスターの攻撃力は600ダウンする。

 

 剥き出しの腕を包むような破砕槌を手にする筋骨隆々の騎士が場に降り立つ。

 

『そして、私がモンスターを召喚した事で()()()()()()()()()()()()()!』

「っ!!??」

 

 オシリスの効果は自動で発動し遊戯の意思では止められない。

 

『さあ!【召雷弾】をテオに撃つのです神よ!』

 

 自ら喚んだモンスターを喜悦さえ伺わせながら撃たせる大神祇官。

 オシリスは言われるまでもなく上の口を開き、その口腔から雷撃を放つ。

 

『オシリスの効果が発動した時、再び【凶導の白騎士】は効果を発見します!!

 私からは再び【召喚獣メガラニカ】を墓地に送り、遊戯殿のデッキから【ブラック・デーモンズ・ドラゴン】を送りましょう!』

 

 ブラック・デーモンズ・ドラゴンの攻撃力は3200。

 メガラニカと合わせた攻撃力は6200となり、その半分3100が白騎士へと加算される。

 

『では行きましょう!

 【凶導の白騎士】よ!【オシリスの天空竜】を攻撃しなさい!!』

 

 まるで獣のように四肢を以て大地を蹴り、白騎士が手にした大剣をオシリスの脳天へと突き立てた。

 

「オシリス!!」3000→1900

『更にテオも攻撃です!!』

 

 オシリスに焼かれボロボロになりながらも大神祇官に言われるまま遊戯へと罅割れた槌を叩きつける。

 

「うっ!?」1900→1600

 

 瀕死の体を無理やり動かすようなぎこちない動きに遊戯は怒りより無体を強いられたカードへの悲しみが過る。

 

『私はメイン2にカードをセットしターンエンドです。

 さあ、ここからどうなさいますか?』

 

 神を打ち倒し、完全に趨勢を決めておきながら大神祇官はまるでデュエルで遊んでいるような雰囲気でそう尋ねる。

 

「俺は…」

 

 去来するカードへの悲しみと大神祇官への怒りで冷静さを欠きながらも、思考はただ勝つ事へと馳せていく。

 

「ドロー!!」

 

 引いてきたのは【天よりの宝札】。

 

(よし!!)

 

 すぐには使えないが、白騎士の効果はコチラがカードを使わなければ発動しないため先に倒せば解決する。

 

「俺は【キングス・ナイト】を攻撃表示で召喚!

 バトルだ!!【キングス・ナイト】で【凶導の白騎士】を攻撃!!」

 

 伏せカードが何であろうと最早選択肢はこれしか無い。

 剣を構え真っ直ぐ吶喊する【キングス・ナイト】だが、突如その首に幾つもの手榴弾が繋がった首輪が取り付けられた。

 

「あれはまさか!?」

『罠カード【破壊輪】を発動しました』

 

【破壊輪】

通常罠

このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。

(1):相手ターンに、相手LPの数値以下の攻撃力を持つ

相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

その表側表示モンスターを破壊し、

自分はそのモンスターの元々の攻撃力分のダメージを受ける。

その後、自分が受けたダメージと同じ数値分のダメージを相手に与える。

 

『危ないところでした。【破壊輪】はあなたのライフポイント以下でないと使えませんからね。

 丁度の数字を用意していただけたのは実に行幸でした』

「まさか…最初からこうするつもりだったのか!?」

『いえいえ。

 私の理想は相打ちでしたよ。

 ですが、これもまた巡り合わせというものです。

 お待ちいただいている方も居りますし、此度は私の勝利ということで決着としましょう』

 

 最初から弄んでいたのかと尋ねる遊戯に見当違いの言葉を並び立てる大神祇官。

 

『それでは、楽しい『デュエル(遊び)』でした』

 

 破壊輪が爆発し、その衝撃波が遊戯に襲い掛かった。




次回、執事キレる。

余談。執事の精霊のヤバイランキング

3位『閉ザサレシ世界ノ冥神』
理由:メンヘラ地雷女で執事の魂を狙ってる

2位『アーゼウス』
理由:本人は勇者ロボ並みの正義なのだが、火力が宇宙規模

1位『ニビル』
理由:召喚すると自動的にメテオインパクトが発生
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