迷宮姫に仕えているんだが、今日も姫様はポンである。 作:サイキライカ
前にも言った通りもっさり懐かのデュエルです。
「私のターン」
スタンバイフェイズと宣いかけ、その前にと確認する。
「先攻ドロー無しですよね?」
「うん?
いや、あるが?」
「じゃあ、レギュレーションはエキスパートルールでいいんですね?」
「当然最新のマスタールールだぞ」
先攻ドロー有りで最新のマスタールール?
いや、このデッキなら先攻ドローあっても誤差なんだけどね…。
「……失礼しました。
ドローフェイズ。ドロー」
引いたのは【シーホース】。
何で入れたか?
ノーリスクで攻撃力が1000超えてるモンスターが星5からなんだよ!!
「スタンバイフェイズ。メインフェイズ」
手札を確認するが…
【キーメイス】
【シーホース】
【屋根裏の物の怪】
【リビング・デッドの呼び声】
【モンスター・エッグ】
【融合】
まるで漫画遊戯王の初期の頃のような手札じゃないか!(ヤケクソ)
「モンスターをセット。
カードを一枚伏せてターンエンド」
「挑戦者の初手はだいぶ静かだぞ!!
ここからどう魅せてくるか!!」
アナウンサーみたいな声にわぁわぁと歓声が上がってる中悪いんだが、魅せるようなデッキじゃねえんだよ…。
「俺のターン!ドロー!
スタンバイ、メイン!」
伏せたのは屋根裏の物の怪。
大抵のモンスターなら破壊出来るモンスターだから次のターンに伏せた【リビング・デッドの呼び声】でリリース素材にする予定なんだが…まあ、普通にバック破壊から来るだろうな。
「俺はモンスターを伏せてターンエンドだ」
え? セットはともかく伏せカードは?
「…私のターン。ドローフェイズ。ドロー」
とりあえずこちら的には助かる展開だった事に安堵しつつ同時に手札五枚という状況に不安を抱きながらデッキトップを手札に加える。
引いてきたのは【月鏡の盾】。
「私はセットモンスターをリリースして【シーホース】をアドバンス召喚します!」
【シーホース】
通常モンスター
星5/地属性/獣族/攻1350/守1600
ウマとサカナの体を持つモンスター。
海中を風のように駆け抜ける。
すぐに使うべきかと考えたが、先に手札で腐りかねないシーホースを処理すべきと召喚権を使い今の時代で正規召喚されるはずが無いモンスターをモンスターゾーンに置く。
前脚が水掻きで後ろ脚が魚の、何処を生息域にしているだと本気で不思議に思う半馬半魚のモンスターをフィールドに喚び出す。
「来た来た来たー!!
とある世界では赤き竜の眷属を生贄に召喚された在るデュエリストのアイドルカードの登場だぁー!!」*1
「「「「「人はデュエル出来た!!」」」」」
色んな意味で大丈夫なのか!?*2
「バトルフェイズに移行します。
何かありますか?」
「いや、何もない」
「分かりました。
シーホースでセットモンスターを攻撃します」
空中を泳ぐキメラめいた魚馬がフィールドのカードへと体当りをすると、水色の箱の形をしたモンスターが現れ吹き飛ばされる。
「効果モンスター【暗黒のミミック LV1】の効果発動。
リバースしたので一枚ドローする」
【暗黒のミミック LV1】
効果モンスター
星1/闇属性/悪魔族/攻 100/守1000
リバース:デッキからカードを1枚ドローする。
また、自分のターンのスタンバイフェイズ時、
表側表示のこのカードを墓地に送る事で
「暗黒のミミック LV3」1体を手札またはデッキから特殊召喚する。
「メインフェイズ2は何もありません。
ターンエンドです」
ドローは厄介だがとりあえずフィールドにモンスターを残さないで済んだのはありがたいか?
いかん。展開がスロー過ぎてアドバンテージの比重をどこに置くのが正解か分からなくなっている。
「俺のターン。ドロー。
メインフェイズ。
【デス・ラクーダ】を召喚し効果発動。
自身を裏守備表示に変更する」
【デス・ラクーダ】
効果モンスター
星3/地属性/アンデット族/攻 500/守 600
(1):自分メインフェイズに発動できる。
このカードを裏側守備表示にする(1ターンに1度のみ)。
(2):このカードが反転召喚に成功した場合に発動する。
自分はデッキから1枚ドローする。
攻撃しなければまた追加ドローを許す羽目になるとプレッシャーを掛けに来たのか?
「カードを一枚伏せてターンエンドだ」
「私のターン。ドローフェイズ。ドロー」
引いてきたのは【融合】。
「スタンバイフェイズ。メインフェイズ。
モンスターをセットしてバトルフェイズに移行しますが何かありますか?」
「何もない」
「それではシーホースでセットモンスターを攻撃します。
行けシーホース!」
ヒヒンと嘶き突撃する魚馬がパタリと横倒しになり鼾を掻き始める。
「攻撃宣言にチェーンして伏せた速攻魔法【月の書】を発動。
シーホースを裏守備表示にする」
【月の書】
速攻魔法
(1):フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを裏側守備表示にする。
「…チェーンはありません。
メインフェイズ2は何もありませんのでそのままターンエンドです」
リスクを押して追加ドローを防ぎに行ったのに凌がれてしまった。
「俺のターン。ドロー。
デス・ラクーダを反転召喚し一枚ドロー。
カードを一枚セット、デス・ラクーダの効果で自身を裏守備表示に変更し更にモンスターをセットしてターンエンド」
これで相手のフィールドは三枚に手札は四枚。
いい加減デス・ラクーダを処理せんと手札リソースがとんでもなく広がってしまう。
「私のターン。ドローフェイズ。ドロー。
…シーホースを反転召喚します。チェーン確認です」
「何もない」
「それでは手札から【融合】を発動!
手札の【モンスター・エッグ】と【スティング】を墓地に送り【炎の騎士キラー】を融合召喚します」
【炎の騎士キラー】
融合モンスター
星3/炎属性/炎族/攻1100/守 800
「モンスター・エッグ」+「スティング」
「ここで挑戦者が融合を発動!
フィールドにモンスターが一気に増えたぞ!」
凡そ正規召喚で日の目を見ることはないキラーの登場に場が熱狂してキラーもフレイルを派手に振り回してアピールする。
あんまり派手にフレイルを振り回したもんだからシーホースに掠りビックリしたシーホースにペコペコ頭を下げる姿に姫様達を思い出しつつ俺はそんな彼等に命じる。
「バトルフェイズに移行。
炎の騎士キラーでデス・ラクーダではない方のセットモンスターを攻撃」
【ホーリー・エルフ】みたいな高守備モンスターだったらライフアドまで失うから笑えないが、不明情報の対価と覚悟し攻撃させる。
キラーがフレイルを叩きつけるとローブ姿で大鎌を構えたアンデッドが鎌を弾き返す。
「セットモンスターは【魂を削る死霊】。
このモンスターは戦闘破壊されない」
【魂を削る死霊】
効果モンスター
星3/闇属性/アンデット族/攻 300/守 200
(1):このカードは戦闘では破壊されない。
(2):このカードが直接攻撃で相手に戦闘ダメージを与えた場合に発動する。
相手の手札をランダムに1枚選んで捨てる。
(3):フィールドの表側表示のこのカードは効果の対象になった場合に破壊される
「では続けてシーホースで裏守備表示のデス・ラクーダを攻撃します」
除去手段があるので対処は可能だが、殴り合いのみにならかなり硬い壁に内心舌を打ちつつシーホースに突撃させる。
「チェーンは無い」
「メインフェイズ2に移行。
手札から装備魔法【月鏡の盾】を発動。
魂を削る死霊に装備します」
「クソッ!」
事態を理解したスカルライダーが悪態を吐く。
「装備魔法の対象となった事で魂を削る死霊の効果により自壊。
その後、破壊された【月鏡の盾】の強制効果発動。
ライフポイント500を払いデッキトップへと戻します」
「なんとクレバーな戦略だ!
手札とライフポイントでは勝っているがフィールドはチャレンジャーが断然有利!
このまま押し切られてしまうのか!?」
「そうは行くか!
俺のターン!ドロー」
まだエンド宣言していないんだが、まあ、やることも無いし今回はスルーしておく。
「っと、すまん。またそちらがエンド宣言していなかった」
「いえ、大丈夫ですよ。
そのまま進めて下さい」
ちゃんと謝れて偉いと思いつつプレイ続行を促していく。
「感謝を。
メインフェイズで手札から儀式魔法【スカルライダーの復活】を発動する!」
「チェーンはありません」
「手札の【手招きする墓場】と【青眼の銀ゾンビ】をコストに手札から【スカルライダー】を儀式召喚する!」
【スカルライダー】
儀式モンスター
星6/闇属性/アンデット族/攻1900/守1850
「スカルライダーの復活」により降臨。
場か手札から、星の数が合計6個以上になるよう
カードを生け贄に捧げなければならない。
手札を4枚消費してスカルライダー…。
気合十分とファイティング・ポーズをとるスカルライダーに懐かしさと現代遊戯王の無常さを改めて理解しつつ気になった事を尋ねる。
「ところでバイクはどうしたんですか?」
ライダーなのでバイクに乗っているはずなのにどちらもバイクに乗っていないから聞いてみると、少しだけ落ち込んだ様子でスカルライダーは答えた。
「地下だとエキゾーストが反響して凄く五月蝿いと苦情を受けてな。
それと排ガスも地下では致命的だから…」
「……失礼しました」
もう誰か彼に救いの手を延べてやれよ!!
あ、自分は悪魔族と魔法使い族メインなんで無理です。
「ともあれ行くぞ!バトルフェイズだ!」
「なにもありません」
「スカルライダーで炎の騎士キラーを攻撃!
ライダーキック!!」
スカルライダーが駆け寄りながら強烈な後ろ回し蹴りをキラーに叩き込む。
某特撮よろしくな爆発と共にキラーが退場し、俺のライフが削られる。
「くっ、チェーンはありません」3500→2700
「メイン2にカードを一枚伏せターンエンド!」
「私のターン。ドローフェイズ。ドロー」
「その瞬間トラップカード【はたき落とし】発動!
今引いたカードを墓地に送らせる!」
【はたき落おとし】
通常罠
相手のドローフェイズ時に、相手が通常のドローをした時に発動する事ができる。
相手はドローしたカード1枚をそのまま墓地へ捨てる。
やられた。
月鏡の盾はフィールドで破壊されないとリクルート出来ないので再利用はもう出来ない。
「…シーホースを守備表示に変更してターンエンドです」
厳しい戦いが続くが、だけど俺は自分の口角が上がるのを抑えられずにいた。
因みに執事はニコニコ見てないのでタッグフォースもタイトルがある事ぐらいしか知りません。
次回は年内は厳しいかな…?