迷宮姫に仕えているんだが、今日も姫様はポンである。   作:サイキライカ

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ラストバトルなんだからプレミは無いと信じたい…。


執事のデッキを見た姫様の反応。

【霊使い】【ドリアード】
姫「よく研鑽しているようね?ですが、私には到底及ばないわね!オーホホホ!!」

【特殊召喚メタ】
姫「私、あんまりそういうの好きじゃないわ」

【今回の】
姫「あのね執事。貴方はそういうのも普通なのかも知れないけど、精霊界ではあんまりいい顔されないしデュエルしてくれる相手が居なくなっちゃうからなるべく使わないほうがいいなぁって私思うの?」


俺は姫様と伴に在る(4)

【未界域のモスマン】

効果モンスター

星4/闇属性/昆虫族/攻1800/守 400

このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):手札のこのカードを相手に見せて発動できる。

自分の全ての手札の中から、相手がランダムに1枚選び、自分はそのカードを捨てる。

それが「未界域のモスマン」以外だった場合、

さらに手札から「未界域のモスマン」1体を特殊召喚し、

自分はデッキから1枚ドローする。

(2):このカードが手札から捨てられた場合に発動できる。

お互いはそれぞれデッキから1枚ドローする。

その後、ドローしたプレイヤーは自身の手札を1枚選んで捨てる。

 

「俺の手札は五枚だ。

 さあ、選べ」

「…真ん中を選ぶ」

 

 苦々しい顔でそう告げる複野からよく見えるよう真ん中のカードを引き抜き公開する。

 

「選ばれたのは【未界域のビッグフット】だ」

「っ!?」

 

【未界域のビッグフット】

効果モンスター

星8/闇属性/獣族/攻3000/守 0

このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):手札のこのカードを相手に見せて発動できる。

自分の全ての手札の中から、相手がランダムに1枚選び、自分はそのカードを捨てる。

それが「未界域のビッグフット」以外だった場合、

さらに手札から「未界域のビッグフット」1体を特殊召喚し、

自分は1枚ドローする。

(2):このカードが手札から捨てられた場合、

相手フィールドの表側表示カード1枚を対象として発動できる。

そのカードを破壊する。

 

「捨てられたのがモスマンではなかったためモスマンを特殊召喚してから1枚ドロー。

 その後墓地に送られた【未界域のビッグフット】の効果を発動。

 相手フィールドのカードを一枚破壊する。

 俺が選ぶのはアリアンナだ」

 

 痛手と言うなら迷宮城の方が大きいだろうが、ビッグウェルカムはバウンスを要求するからアリアンナが居なければ選択肢は限られてしまう。

 故に迷宮城の破壊を見逃される可能性があるが、アリアンナならビッグフットの効果を躱し純構成【ラビュリンス】最大の強みである相手ターン中の展開を()()()()()()()

 

「ビッグフットにチェーンして【ビッグウェルカム・ラビュリンス】を発動!」

「発動にチェーンして手札から【レッド・リブート】を発動!」4000→2000

 

【レッド・リブート】

カウンター罠(制限カード)

このカードはLPを半分払って手札から発動する事もできる。

(1):相手が罠カードを発動した時に発動できる。

その発動を無効にし、そのカードをそのままセットする。

その後、相手はデッキから罠カード1枚を自身の魔法&罠ゾーンにセットできる。

このカードの発動後、ターン終了時まで相手は罠カードを発動できない。

 

 【レッド・リブート】はカウンター罠カード。

 スペルスピード3のカウンター罠にチェーン出来るのは同じスペルスピード3のカウンター罠だけ。

 これで複野はこのターン罠カードを使えない。

 これで終いだ!

 

「【レッド・リブート】にチェーンしてこちらも手札から【レッド・リブート】を発動!!」4000→2000

 

 決めたと思ったんだが、モスマンの特殊召喚時に引いた1枚で引いてきたらしく、そう簡単には行かないようだ。

 ニ度繰り返された赤い警告の輝きにより此方の【レッド・リブート】が停止する。

 

 

「逆順処理により此方の【レッド・リブート】をセットし直してからデッキから罠カードをセット出来るが、このデッキに他の罠カードは入っていないためセット効果は不発になる」

「罠カードが【レッド・リブート】一枚だけ…?

 【未界域】をサポートに組み込んだ後攻捲り特化デッキなのか!?」

 

 残念。このデッキは先攻を取るのが前提のデッキだ。

 

「その後【ビッグウェルカム・ラビュリンス】の効果発動。

 特殊召喚するのはアリアーヌか?」

「…ああ。

 アリアーヌを守備表示で特殊召喚してからアリアンナを手札に戻す。

 その際に【白銀の迷宮城】の追加効果が使えるけど今回は破棄する」

 

 アリアンナと入れ替わりにフィールドに降り立ったアリアーヌの顔に感情は見られない。

 その姿はまるで、主の喪に服しているかのようだ。

 

「罠カードの効果でフィールドからモンスターが離れたためアリアーヌの効果発動。

 アリアーヌにチェーンして墓地のストービーの効果も発動。

 更にチェーンして墓地の【ウェルカム・ラビュリンス】の効果が発動する。

 逆順処理により【ウェルカム・ラビュリンス】をセットした後ストービーを特殊召喚後に1枚ドロー。

 …アリアンナを守備表示で特殊召喚する」

 

 今の間…嫌な予感がする。

 

「アリアンナの召喚時効果発動。

 デッキから【白銀の城の狂時計】を手札に加える」

 

 このタイミングで鎧を召された姫様ではなく狂時計…【ウェルカム・ラビュリンス】のために手元に用意したのか?

 

「…展開を続けさせてもらう。

 俺は手札から【暗黒回廊】を発動」

「やっぱり【未界域暗黒界】か…」

 

【暗黒回廊】

通常魔法

このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。

(1):デッキから「暗黒界」モンスター1体を手札に加える。

その後、自分の手札を1枚選んで捨てる。

 

 メインギミック的に【暗黒界未界域】じゃないのか?

 俺は語呂がよくと【暗黒未界域】と呼んでいるが別に公式が決めているわけじゃないし個人の趣味の範囲だろうが。

 

「チェーンは?」

「……手札から【白銀の城の狂時計(ラビュリンス・クックロック)】を墓地に送り効果を発動しておく」

 

 この後も続く大量ドローで【墓穴の指名者】を引かれる前に使おうと考えたようだ。

 

「此方にチェーンは無い。

 狂時計の効果発動後、俺はデッキから【暗黒界の狩人ブラウ】を手札に加えてから手札から【暗黒界の導師セルリ】を墓地へ捨てる」

 

【暗黒界の導師セルリ】

効果モンスター

星1/闇属性/悪魔族/攻 100/守 300

(1):このカードが効果で手札から墓地へ捨てられた場合に発動する。

このカードを相手フィールドに守備表示で特殊召喚する。

(2):このカードが「暗黒界」カードの効果で特殊召喚に成功した場合に発動する。

相手は自身の手札を1枚選んで捨てる。

 

「捨てられたセルリの効果を発動。

 そちらのフィールドに守備表示で特殊召喚する。

 その後、【暗黒界】の効果で特殊召喚されたため俺は一枚選んで手札を捨てる」

「『セルリ以外の』とテキストを加えろ」

「激しく同意だ。

 俺は手札から【暗黒界の狩人ブラウ】を捨てる」

 

 効果詐欺と言いたくなるテキストに共感を抱きながら俺は見た目だけが邪悪な魔導師の力で手札を墓地に落とす効果処理を続ける。

 

「墓地に捨てられたブラウの効果発動。

 そちらの効果で捨てられた為二枚ドローする」

 

【暗黒界の狩人 ブラウ】

効果モンスター

星3/闇属性/悪魔族/攻1400/守 800

(1):このカードが効果で手札から墓地へ捨てられた場合に発動する。

自分はデッキから1枚ドローする。

相手の効果で捨てられた場合、この効果でドローする枚数は2枚になる。

 

 これで手札は再び四枚。

 キーカードも来ておらず複野の手札はまだ二枚だからリーサルは遠い。

 

「再び【未界域のモスマン】の効果を発動する」

「右端だ」

「【未界域のモスマン】だ。

 互いに一枚ドローしてから一枚墓地へ捨てる」

 

 引いたのは【暗黒界の門番 ゼンタ】。

 漸く来たか。

 

【暗黒界の門番 ゼンタ】

効果モンスター

星4/闇属性/悪魔族/攻1000/守1800

自分は「暗黒界の門番 ゼンタ」を1ターンに1度しか特殊召喚できない。

(1):このカードを手札から墓地へ捨てて発動できる。

デッキから「暗黒界の門」1枚を手札に加える。

(2):このカードが除外された場合、自分フィールドに「暗黒界」カードが存在していれば発動できる。

このカードを特殊召喚する。

 

「俺は【暗黒界の術師スノウ】を捨てる」

「僕は【天狼雪獄】を捨てる」

 

 応用幅が広い強力なカードを使用可能にしてきたか。

 読み違えたら敗北というヒリつく感覚に渦巻く負の感情を押し退け兼ねないほどの愉悦が湧き上がってくる。

 

「捨てられた【暗黒界の術師スノウ】の効果を発動。

 デッキから【暗黒界の竜神グラファ】を手札に加える」

 

【暗黒界の術師 スノウ】

効果モンスター

星4/闇属性/悪魔族/攻1700/守 0

(1):このカードが効果で手札から墓地へ捨てられた場合に発動する。

デッキから「暗黒界」カード1枚を手札に加える。

相手の効果で捨てられた場合、発動時に相手の墓地のモンスター1体を対象にできる。

その場合、さらに以下の効果を適用する。

●対象のモンスターを自分フィールドに守備表示で特殊召喚する。

 

「手札から【暗黒界の門番ゼンタ】を捨てて効果を発動。

 デッキから【暗黒界の門】を手札に加える。

 そして【暗黒界の門】を発動」

 

【暗黒界の門】

フィールド魔法

(1):フィールドの悪魔族モンスターの攻撃力・守備力は300アップする。

(2):1ターンに1度、自分の墓地から悪魔族モンスター1体を除外して発動できる。

手札から悪魔族モンスター1体を選んで捨てる。

その後、自分はデッキから1枚ドローする。

 

 スノウで手札にグラファが見えているから使うならここの筈だ!

 

「発動にチェーンして【ウェルカム・ラビュリンス】発動!

 デッキから【白銀の城のラビュリンス】を特殊召喚する!」

 

 複雑そうな顔で姫様がフィールドに降り立つ。

 先程の件について、後でしっかり伺うのでそのつもりで居るように。

 

「【白銀の迷宮城】の効果を発動!

 【ウェルカム・ラビュリンス】に破壊効果を追加!

 対象はモスマン!」

 

 俺のフィールドに立っていた蛾の羽を持つUMAが弾けるように消し飛んだ。

 

「罠カードの効果でモンスターがフィールドから移動したため【白銀の城のラビュリンス】の効果を発動!

 【暗黒界の門】を破壊する!」

 

 対面する以上容赦はしないと姫様は握る双斧を大上段から振り下ろし暗黒界と現世を繋ぐ門を破壊する。

 俺の手札は二枚でフィールドは更地。

 展開の要となるはずだった【暗黒界の門】は効果を使う前に破壊された。

 普通ならサレンダーも選択肢に上がってくるだろうが、残念ながらこれは『現代遊戯王』だ。

 

 まだ終わらない。

 

「手札から【強欲で貪欲な壺】を発動。

 デッキトップ十枚を裏側除外してから二枚ドローする」

 

 リスクは高いがここで使わねば完全に詰むと勘が訴えるままに発動する。

 

「伏せなかったのは破壊効果を警戒してか!?」

 

 モスマンの時にはかなり危険な賭けだったが、運はまだ見放していないらしい。

 

「そういう事だ。

 チェーンは?」

「無い」

「ならば二枚ドローする」

 

 そうして引いたのは【暗黒界の文殿】と【闇の誘惑】。

 ギリギリだな。

 

 だが、それがいい。

 

「永続魔法【暗黒界の文殿】を発動」

 

【暗黒界の文殿】

永続魔法

このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分メインフェイズに発動できる。

手札から「暗黒界」モンスター1体を選んで捨て、

自分フィールドの全ての「暗黒界」モンスターの攻撃力はターン終了時まで

この効果で捨てたモンスターのレベル×100アップする。

(2):元々の種族が悪魔族のモンスターが「暗黒界」カードの効果または

相手の効果で自分の手札から捨てられた場合に発動できる(ダメージステップでも発動可能)。

自分の手札を1枚選んで捨てる。

その後、自分はデッキから2枚ドローする。

 

「手札から【闇の誘惑】を発動。

 二枚ドローしてから一枚を除外する」

「チェーンありません」

 

 確認の言葉と共に引いたのは【暗黒界の門番ゼンタ】と【未界域のネッシー】。

 ゼンタを残したいが文殿を考えると【未界域のネッシー】を残して特殊召喚効果を確実に通す方が確実か。

 

「俺は手札から【暗黒界の門番ゼンタ】を除外する。

 除外時にフィールドに【暗黒界の文殿】があるためゼンタを特殊召喚する。

 次いで手札から【未界域のネッシー】を公開して効果を発動。

 グラファかネッシー、好きな方を選べ」

「どちらも地獄だろうが。

 左だ」

「ならば【未界域のネッシー】を捨てる。当然効果発動だ」

 

【未界域のネッシー】

効果モンスター

星7/闇属性/水族/攻1600/守2800

このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):手札のこのカードを相手に見せて発動できる。

自分の全ての手札の中から、相手がランダムに1枚選び、自分はそのカードを捨てる。

それが「未界域のネッシー」以外だった場合、

さらに手札から「未界域のネッシー」1体を特殊召喚し、自分は1枚ドローする。

(2):このカードが手札から捨てられた場合に発動できる。

デッキから「未界域のネッシー」以外の「未界域」カード1枚を手札に加える。

 

「デッキから【未界域のチュパカブラ】を手札に加える

 次いで文殿の効果を発動。

 手札のグラファを捨ててフィールドのモンスターの攻撃力を上昇させるが…まあ、ゼンタだけだからあまり意味はないか。

 その後悪魔族が手札から捨てられたため文殿の効果が発動して手札を捨てて二枚ドローする」

 

 最悪はゼンタで引いていたうららがここに刺されることだが…。

 

「……通しだ」

 

 詰みとなる最悪は避けれたらしい。

 そして引いてきたのは【取捨蘇生】と二枚目の【暗黒界の門】。

 機運が回ってきた。

 

「そして手札から捨てられた【暗黒界の龍神 グラファ】の効果を発動!」

 

【暗黒界の龍神 グラファ】

効果モンスター

星8/闇属性/悪魔族/攻2700/守1800

(1):このカードは「暗黒界の龍神 グラファ」以外の自分フィールドの

「暗黒界」モンスター1体を持ち主の手札に戻し、墓地から特殊召喚できる。

(2):このカードが効果で手札から墓地へ捨てられた場合、相手フィールドのカード1枚を対象として発動する。

その相手のカードを破壊する。

相手の効果で捨てられた場合、さらに相手の手札をランダムに1枚選んで確認する。

それがモンスターだった場合、そのモンスターを自分フィールドに特殊召喚できる。

 

 タイミングを強制するならストービー一択。

 ここは使わせる!

 

「俺は【白銀の城の火吹炉(ラビュリンス・ストービー)】を破壊する!」

「チェーンしてストービーの効果を発動!

 自身と手札一枚を墓地に送りデッキから【ビッグウェルカム・ラビュリンス】をセットする!」

「ならば手札から魔法カード【取捨蘇生】を発動!」

 

【取捨蘇生】

通常魔法

このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。

(1):自分の墓地のモンスター3体を対象として発動できる。

相手は対象のモンスターの中から1体を選ぶ。

そのモンスター1体を自分フィールドに特殊召喚し、残りのモンスターは全て除外する。

 

「俺が選ぶのは【暗黒界の術師レイン】【暗黒界の門番ゼンタ】【暗黒界の狩人ブラウ】の三体だ」

 

 グラファで手札に戻されチュパカブラで捨てられるリスクがある以上この中で一番マシなのはランダムドローのブラウ。

 

「ブラウを選択する」

 

 手札を一枚増やしながらある意味当然の選択を選ぶ複野。

 このままグラファ召喚まで通れば逆転の目が立つが【天狼雪獄】をコピーして防いでくるか?

 

「【取捨蘇生】にチェーンして手札の【D.D.クロウ】を発動!!

 このカードを捨ててグラファを除外する!」

 

【D.D.クロウ】

効果モンスター

星1/闇属性/鳥獣族/攻 100/守 100

(1):自分・相手ターンに、このカードを手札から墓地へ捨て、

相手の墓地のカード1枚を対象として発動できる。

そのカードを除外する。

 

 予感の正体はコイツだったのか!?

 カラスの甲高い鳴き声が響き墓地に眠っていたグラファの気配が消える。

 

「ならば二枚目の【暗黒界の門】を発動!」

「チェーンして手札から【幽鬼うさぎ】を捨てて効果を発動!

 【暗黒界の門】を破壊する!」

 

 まだ誘発入ってるのかよ!?

 だが、流石に息切れしたはずだ!

 

「サーキット展開!

 ブラウとゼンタをリンクマーカーにセット!

 召喚条件はトークン以外の同じ種族のモンスターニ体!

 来い!世界の真理を解き明かさんとする若き徒!

 リンク召喚!リンク2!【アカシック・マジシャン】!!」

 

【アカシック・マジシャン】

リンク・効果モンスター

リンク2/闇属性/魔法使い族/攻1700

【リンクマーカー:上/下】

トークン以外の同じ種族のモンスター2体

自分は「アカシック・マジシャン」を1ターンに1度しかリンク召喚できない。

(1):このカードがリンク召喚に成功した場合に発動する。

このカードのリンク先のモンスターを全て持ち主の手札に戻す。

(2):1ターンに1度、カード名を1つ宣言して発動できる。

このカードの相互リンク先のモンスターのリンクマーカーの合計分だけ自分のデッキの上からカードをめくり、

その中に宣言したカードがあった場合、そのカードを手札に加える。

それ以外のめくったカードは全て墓地へ送る。

 

 守るべき門を破壊された門番と狩るべき獲物を見失った狩人がサーキットへと身を投じ、その先から杖とフラスコを手に持つ少女が現れた。

 

「【アカシック・マジシャン】の召喚時効果を発動!

 リンクマーカーの先のモンスターをバウンスする!

 帰ってこいセルリ!」

 

 【アカシック・マジシャン】がフラスコを地面に叩きつけると閃光が起こり【暗黒界の導師セルリ】がフィールドから消える。

 此処からが勝つか負けるか最後のギャンブルの時間だ!!

 

「【未界域のチュパカブラ】の効果を発動!

 このカードを公開した後手札二枚のどちらか一枚を捨てさせる!」

 

【未界域のチュパカブラ】

効果モンスター

星4/闇属性/悪魔族/攻1500/守 400

このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):手札のこのカードを相手に見せて発動できる。

自分の全ての手札の中から、相手がランダムに1枚選び、自分はそのカードを捨てる。

それが「未界域のチュパカブラ」以外だった場合、

さらに手札から「未界域のチュパカブラ」1体を特殊召喚し、自分は1枚ドローする。

(2):このカードが手札から捨てられた場合、

「未界域のチュパカブラ」以外の自分の墓地の「未界域」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

 

 ここからは運否天賦!!外れたら終わりのギャンブルだ!!

 

「右だ!!」

 

 複野の力強い宣言に俺は選ばれたカードを公開する。

 

「お前が選んだのは【暗黒界の導師セルリ】だ!」

「クソッ!!」

「チュパカブラを特殊召喚し1枚ドロー!!

 更に墓地に落ちたセルリの効果を発動する!」

「墓地の【トランザクション・ロールバック】の効果を発動!!

 ライフを半分支払い【トランザクション・ロールバック】を除外した後【天龍雪獄】をコピーして墓地のセルリを効果を無効にしてから特殊召喚しチュパカブラとセルリを除外する!!」2000→1000

 

 強烈な吹雪が吹き荒れ、嵐が収まった後、氷漬けにされたセルリとチュパカブラが砕け散った。

 

「これで…」

「…勝った」

 

 最後の頼みの綱を失った筈だと勝利を確信した複野に俺は静かに告げる。

 

「なん、だって…?」

「漸く来たか。

 遅すぎるんだよ」

 

 【強欲で貪欲な壺】で全部吹き飛んでいないことは確認していたが、四十枚構築の三積みでどれだけドローさせれば気が済むんだよ。

 

「俺は、【プリーステス・オーム】を通常召喚する」

 

【プリーステス・オーム】

効果モンスター

星4/闇属性/魔法使い族/攻1700/守1600

自分フィールド上に表側表示で存在する

闇属性モンスター1体を生け贄に捧げる事で、

相手ライフに800ポイントダメージを与える。

 

 【ドリアード】に似ているが雰囲気からして別人なんだろうとえ思える魔女がフィールドに現れた。

 

「複野。【エフェクト・ヴェーラー】は手札にあるか?」

「……僕の負けだ」

 

 ギリッと、悔しそうに顔を歪める福野に俺は問う。

 

「どうする?」

 

 以前の奴なら問答無用で叩き込んで終わらせた。

 だが、今の奴ならそう聞くだけの礼儀は払うべきと、そう思った。

 

「……来い!!」

 

 俺の問いに複野はそう真っ直ぐ宣言した。

 

「分かった。

 【プリーステス・オーム】の効果を発動。

 【アカシック・マジシャン】をリリースして800ポイントのダメージを与える」

 

 手にした二股に分かれたバラ鞭のような杖を振るい【プリーステス・オーム】は【アカシック・マジシャン】を贄に汲み上げた魔力を放った。

 

「ぐぅっ!?」1000→200

「もう一度効果を発動する。

 【プリーステス・オーム】をリリースして再び800ダメージだ」

 

 自らを魔力に変換し【プリーステス・オーム】は複野にトドメを差した。

 

「悔しい。だけど、嫌な気持ちにならないのは初めてだ」200→0

 

 そう言い残し、複野は膝をついて倒れた。




次回、エピローグ
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