迷宮姫に仕えているんだが、今日も姫様はポンである。   作:サイキライカ

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執事のデッキは基本的に他のキャラが使うテーマは使わない(ギミックなんかの出張はアリ)という縛りを課してます。

なのでギルスの【オルフェゴール】やブルーノの【TG】【白き森】など他の人物がそのテーマを握っていると作中で明言したデッキは基本的に使いません。

【HERO】はネオス・ロードを預かりつつ十代とのミラー対決の為に作った例外です。


死神は嗤う狂宴の舞(1)

 白銀は言った。

 

「【閃刀天盃龍】。

 そのコンセプトは抵抗手段を奪った上で最速で最大火力を叩き込む息吐く間もない圧殺(後攻まくり特化)!」

 

 フィールド魔法の発動と同時に現れたのは三色の炎を灯す柱と禍々しい光を宿す麻雀牌。

 

「【盃満ちる燦幻荘】の効果を発動!

 デッキから【天盃龍】モンスター一体を手札に加えてから手札一枚を墓地へ送る!

 私は【幻禄の天盃龍】を手札に加え手札の【閃刀機-ホーネットビット】を墓地へ捨てます!」

 

【幻禄の天盃龍】

効果モンスター

星3/炎属性/ドラゴン族/攻 0/守1000

このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードがドロー以外の方法で手札に加わった場合に発動できる。

このカードをチューナー扱いで特殊召喚する。

その後、このカードのレベルを1つ上げる事ができる。

(2):自分・相手ターンに、このカードをリリースして発動できる。

デッキから「幻禄の天盃龍」以外の「天盃龍」モンスター1体を特殊召喚する。

この効果の発動後、ターン終了時まで自分はドラゴン族モンスターしか特殊召喚できない。

 

「その後手札に加わった【幻禄の天盃龍】は自身の効果により特殊召喚されます!」

 

 フィールドに現れたのは赤、白、緑の三色の光輪を背負う光の龍。

 

「特殊召喚した幻禄の効果を発動!

 自身をリリースしデッキから【天盃龍】モンスターを特殊召喚する!

 私はデッキから【天盃龍パイドラ】を攻撃表示で特殊召喚します!」

 

【天盃龍パイドラ】

効果モンスター

星3/炎属性/ドラゴン族/攻1700/守1000

このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが召喚・特殊召喚した場合に発動できる。

デッキから「燦幻」魔法・罠カード1枚を選び、手札に加えるか自分フィールドにセットする。

(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

自分のドラゴン族・炎属性モンスターの戦闘で発生する自分への戦闘ダメージは0になる。

(3):1ターンに1度、自分・相手のバトルフェイズに発動できる。

このカードを含む自分フィールドのモンスターを素材としてS召喚を行う。

 

 背後の光輪が白一色に輝き背後の白い炎を燃え上がらせる柱から白い龍が舞い降りる。

 

「パイドラの召喚時効果を発動!

 デッキから【燦幻】魔法罠カードを一枚手札に加えるかフィールドにセットします。

 私はデッキから【燦幻開門】を手札に加えてバトルフェイズに移行します!」 

「守備表示のビッグベン-Kを前にバトルフェイズだと!?

 血迷ったか!?」

「当然正気ですとも!

 バトルフェイズ開始時に手札から速攻魔法【燦幻開門】を発動!」

 

【燦幻開門】

速攻魔法(準制限カード)

このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。

(1):このカードをバトルフェイズに発動した場合、以下の効果をそれぞれ適用できる。

このカードをバトルフェイズ以外で発動した場合、以下の効果から1つを選んで適用する。

●デッキからレベル4以下のドラゴン族・炎属性モンスター1体を手札に加える。

●手札からドラゴン族・炎属性モンスター1体を特殊召喚する。

 

「バトルフェイズに発動したため開門の効果の二つを両方適用!

 デッキから【天盃龍チュンドラ】を手札に加え開門の効果で攻撃表示で特殊召喚します!」

 

【天盃龍チュンドラ】

チューナー・効果モンスター(制限カード)

星4/炎属性/ドラゴン族/攻1500/守1000

このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分フィールドにドラゴン族・炎属性モンスターが存在する場合に発動できる。

このカードを手札から特殊召喚する。

(2):モンスターが戦闘を行うダメージステップ開始時に発動できる。

「天盃龍チュンドラ」を除く、レベル4以下のドラゴン族・炎属性モンスター1体をデッキから特殊召喚する。

(3):1ターンに1度、自分・相手のバトルフェイズに発動できる。

このカードを含む自分フィールドのモンスターを素材としてS召喚を行う。

 

「フィールド魔法一枚から二体も喚び出すとは!?」

「行きますよ!

 先ずはパイドラでビッグベン-Kに攻撃!」

「面妖な!?

 迎え打てビッグベン-K!!」

「パイドラの攻撃宣言時にチュンドラの効果が発動!

 デッキから【天盃龍ファドラ】を攻撃表示で特殊召喚します!

 そして巻き戻った攻撃を続行!」

 

【天盃龍ファドラ】

効果モンスター

星3/炎属性/ドラゴン族/攻1600/守1000

このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが召喚・特殊召喚した場合、

またはモンスターが戦闘を行うダメージステップ開始時、

自分の墓地のレベル4以下のドラゴン族・炎属性モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

自分のドラゴン族・炎属性モンスターは戦闘では破壊されない。

(3):1ターンに1度、自分・相手のバトルフェイズに発動できる。

このカードを含む自分フィールドのモンスターを素材としてS召喚を行う。

 

 背後の柱の赤い炎が激しく燃え上がり竜に変じるとフィールドに降り立ち、それを追うように緑の穂のまでもが龍に変じフィールドに三色の龍が並び立つ。

 返り討ちになる未来しか見えない無謀な突撃を行うパイドラへと籠手を填めた拳を振り抜くビッグベン-Kだが、パイドラの身体に触れた打撃は素通りした。

 

「なんと!!??」

「ファドラの効果によりドラゴン族・炎属性モンスターは戦闘破壊されません!

 更にパイドラの効果により私は戦闘ダメージを受けません!

 続いてチュンドラでビッグベン-Kに攻撃!」

「迎え討てビッグベン-K!」

 

 無意味にしか見えない攻撃を宣言する白銀に権現坂は戸惑いつつもビッグベン-Kに反撃を指示する。

 

「貴様!! 何を企んでいる!!??」

「理外の業、殺意の証明ですよ!!

 チュンドラの攻撃時にチュンドラの効果を発動します!!

 自身を含めたフィールドのモンスターを素材としてシンクロ召喚を行う!」

「バトルフェイズ中にシンクロ召喚だと!?」

「パイドラにチュンドラをチューニング!

 倍満確定!ここから更に跳ねさせろ!!

 シンクロ召喚!レベル7!【燦幻昇龍バイデント・ドラギオン】!!」

 

【燦幻昇龍バイデント・ドラギオン】

シンクロ・チューナー・効果モンスター

星7/炎属性/ドラゴン族/攻2600/守2000

ドラゴン族チューナー+チューナー以外のドラゴン族モンスター1体以上

このカード名の、(1)の効果は1ターンに1度しか使用できず、(2)の効果はデュエル中に1度しか使用できない。

(1):このカードがS召喚した場合、

自分の墓地のドラゴン族・炎属性モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

このターン、自分はドラゴン族モンスターしか特殊召喚できない。

(2):3回以上攻撃宣言された自分・相手ターンに発動できる。

このカードを墓地から特殊召喚する。

その後、フィールドの魔法・罠カード1枚を破壊できる。

 

 赤と白の龍が重なり合いフィールドに素材となった竜の頭を持つ双頭の龍がフィールドに立った。

 

「なんと苛烈な! だがそのモンスターの攻撃力はビッグベン-Kを超えられていない!」

「誰が終わりと言いました?

 バイデント・トラギオンの召喚時効果を発動!

 墓地からドラゴン族・炎属性モンスターを蘇生する!

 甦れチュンドラ!!」

 

 バイデント・ドラギオンの赤い首が炎を吐くとそれがチュンドラへと形を変えフィールドに舞い戻る。

 

「そしてファドラで攻撃!!

 攻撃時にファドラの効果を発動!

 墓地からパイドラを蘇生する!!

 フィールドにモンスターが現れたため攻撃を一時中断!!

 その瞬間ファドラの効果を発動し、ファドラにバイデント・ドラギオンをチューニング!!」

「一体何が起きているんだ!!??」

「正直使ってる自分でもわからなくなりつつありますよ!!

 三倍役満確定!!相手を箱下に叩き落とせ!!

 シンクロ召喚!!レベル10!【燦幻超龍トランセンド・ドラギオン】!!」

 

【燦幻超龍トランセンド・ドラギオン】

シンクロ・効果モンスター

星10/炎属性/ドラゴン族/攻3000/守3000

ドラゴン族チューナー+チューナー以外のドラゴン族モンスター1体以上

このカード名の(3)の効果はデュエル中に1度しか使用できない。

(1):このカードがS召喚した場合に発動できる。

フィールドのモンスターを全て攻撃表示にする。

(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

攻撃可能な相手モンスターは攻撃しなければならず、相手はバトルフェイズ中に効果を発動できない。

(3):3回以上攻撃宣言された自分・相手ターンに発動できる。

このカードを墓地から特殊召喚する。

その後、フィールドのカード1枚を破壊できる。

 

 三本の柱から大地に広がった三色の業炎がフィールドを駆け抜け、その炎が束ねられ三色の首を持つ巨竜となって鎌首をもたげながら咆哮する。

 

「これが…【天盃龍】…」

 

 あまりの速さに権現坂がそう漏らした直後、ビッグベン-Kが唐突に守りの型を捨て刺股をトライデント・ドラギオンに構えた。

 

「ビッグベン-K!!??

 何故攻撃表示になっている!!??」

「トランセンド・ドラギオンの効果によりフィールドのモンスターは全て攻撃表示になりそちらのモンスターは攻撃を強要させられます。

 雑に言うとトランセンド・ドラギオンは【バトルマニア】内蔵モンスターです」

「【バトルマニア】だと!!??」

 

 守備表示を武器とする【超重武者】の天敵たる効果に権現坂は怒りさえ湧かなくなる。

 

「そしてこのターン中に三回の攻撃宣言を行っているため墓地のバイデント・ドラギオンの効果が発動します。

 自身を特殊召喚し、フィールドの魔法罠カードを一枚破壊します。

 戻って来なさいバイデント・ドラギオン」

 

 トランセンド・ドラギオンへと変じた炎の残り火が勢いよく燃え上がりバイデント・ドラギオンが再び舞い戻る。

 

「三回の攻撃宣言…だから無意味な突撃を敢行したのか」

 

 蓋を開けてみれば白銀の行動に一切の無駄も無意味も存在していなかった。

 分からなかったの自身が無知であったから。 

 そう理解した権現坂は真っ直ぐ白銀を見据える。

 

「私は【盃満ちる燦幻荘】を破壊する。

 破壊された【盃満ちる燦幻荘】の効果を発動。

 フィールドのドラゴン族シンクロモンスターの攻撃力を二倍にする。

 私はトランセント・ドラギオンを選択し、攻撃力は6000になりました」

 

 バイデント・ドラギオンがブレスを吐いて柱を破壊すると残された麻雀牌から夥しい魔力が溢れ出してトランセンド・ドラギオンの巨体が更に大きく膨れ上がる。

 

「成程。ライフポイント6000では到底足りんな」

「ここから更に展開すれば最大ダメージが三万オーバーまで行きますからね」

「やり過ぎだ馬鹿者」

 

 馬鹿と冗談を煮詰めたような台詞に思わず叱責が口を吐くも白銀はくつくつと笑いながら「本当にそうですよねぇ…」と呆れた様子で同意する。

 

「とどめと言いたい所ですが、リアルダメージシステムをカットしていないのでこのレベルの火力を叩き込むと怪我では済まなくなりかねませんからこれで終いとしましょう」

「まて!俺の手札はまだ残っている!耐えられない保障はないはずだ!」

「残念ですがトランセンド・ドラギオンにはバトルフェイズ中の効果の発動を禁じる効果もあります。

 貴方に抵抗する手段は残されていませんよ」

「……無念」

 

 ドラギオンが出た時点で完全に詰んでいたのだと改めて突きつけられ、白銀の手心を汲み権現坂は素直にサレンダーを実行する。

 

「一言で纏めるなら相性が悪かったの一言に尽きますからあまり気を落とさないでください」

「否!漢権現坂、このデュエルの中で俺が目指す不動のデュエルに足りないものが何か掴ませてもらった!

 感謝するぞ!」

 

 敗北から糧を得たときっぷの良い感謝を告げる権現坂に白銀も裏のない笑みを浮かべ「対戦ありがとうございました」と返す。

 

「次は誰がやりますか?」

「その前に聞きたいのだが、ペンデュラム主体のデッキは無いのか?」

 

 白銀の問いに零児がそう尋ねた。

 

「ある事はあるのですが、申し訳ありませんが君達相手には使えないデッキでして」

「どういう意味だ?」

「曰く付きという事で今は納得して下さい」

 

 これ以上答えないと白銀はそう会話を打ち切る。

 

(流石にあのテーマをこの世界で使うのは躊躇われますからね)

 

 そう内心でごちているとカイトが紫色のデッキケースを手に取った。

 

「次は俺が行く」

「天城君は【烙印】ですか。

 分かりました。お相手をお願いします」

 

 使い終わった【閃刀天盃龍】をデッキケースに戻してからカードに戻し、新たにデッキケースからデュエルディスクにセットするとカイトと対峙する。

 

「【天盃龍】程ではありませんが火力は高いのでリアルダメージシステムはカットしてくださいね」

「…ああ」

 

 あくまで()()()()()()()()()()()を強調する白銀にカイトはリアルダメージシステムを切った事をしっかり確かめさせてから対峙する。

 

「先攻後攻はどうしますか?」

「…先攻を貰う」

 

 先程後攻ワンキルを見せられ警戒するが、それでもこの男を相手に手番を譲るのは恐ろしい事になると思いカイトは先攻を選ぶ。

 

「一応先に。

 【烙印】は他のデッキに比べて先攻後攻どちらでも大丈夫な普通のデッキですから緊張しなくても大丈夫ですよ」

「余計な世話は要らん!

 行くぞ!俺のターン!」

 

 どちらでも大丈夫ということは、裏を返せば()()()()()()()()という事実をしっかり理解し背に流れる冷汗を感じながら少しでも盤面を固くしようと全力でカードを回すのだった。




天盃の展開長すぎぃ!!
それだけで文字数平均値届いてるんですけど!?

そしてこの先に待つのはエンドフェイズが長い烙印なんだよぁ…
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