迷宮姫に仕えているんだが、今日も姫様はポンである。   作:サイキライカ

248 / 255
今回はトンチキパートです。
おジャマを出すならギャグパートは外せないと思いぶっ込ませて頂きました。

因みに別次元へのライブ配信はオシリスの攻撃で終了しているため【白翼の魔術師】戦はアークファイブ関係者のみが見ています。


悪魔は龍と踊る(16)

 フィールドに地響きを立てて着地するナマモノの姿に誰もが言葉を失った。

 

【おジャマ・キング】

融合・効果モンスター

星6/光属性/獣族/攻 0/守3000

「おジャマ・グリーン」+「おジャマ・イエロー」+「おジャマ・ブラック」

このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、

相手のモンスターカードゾーンを3ヵ所まで使用不可能にする。

 

「【おジャマ・キング】の効果を適用。

 空いている2カ所を使用不可にします。

 止めます?」

「…好きにしなさい」

 

 先攻で使われたならともかく、後攻なら致命的とは言えない効果。

 囮と判断し【白翼の魔術師】はその効果を無視した。

 

「では次いで手札から魔法カード【トライワイトゾーン】を発動します」

 

【トライワイトゾーン】

通常魔法

(1):自分の墓地のレベル2以下の通常モンスター3体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

 

「墓地から融合素材に使用した【おジャマ・イエロー】【おジャマ・ブラック】【おジャマ・グリーン】を其々守備表示で特殊召喚しますがチェーンは?」

「……それも通すわ」

 

 そうして現れる三体のナマモノ。

 

『ご指名ありがとうございま〜す!』

『張り切って活躍させていただきます!』

『どうぞ今後もぜひご贔屓に!』

 

 何がとは言わないが、出てくると同時に全力アピールをする三体に一同同じ感想を抱いた。

 即ち、

 

「貴方、正気なの?」

 

 【おジャマ】はテーマとして扱われるぐらい種類があるが非常にテクニカルかつピーキーであり、ぶっちゃけ普通に弱いテーマだ。

 

「ええ。私は真剣に考えて彼等をデッキに採用しましたよ」

 

 当然だと嘯く執事の答えに【白翼の魔術師】は歯を軋ませた。

 

「巫山戯ないで!!

 私は覇王に付き従いし【四天】の一角!!【クリアウイング・シンクロ・ドラゴン】よ!!

 その私を相手にそんな奴らを使うなんてどこまで虚仮にすれば気が済むの!!??」

 

 【白翼の魔術師】の怒号にフィールドの【クリスタルクリアウイング・オーバー・シンクロ・ドラゴン】と【クリアウイング・シンクロ・ドラゴン】も咆哮を上げて赫怒を撒き散らす。

 

『『『ひぇぇぇ〜!?』』』

 

 身を寄せ合って怯えるおジャマ達を執事が庇う。

 

「酷い言いようは止めて頂きたい」

『『『ご主人様〜』』』

「彼等は言い訳不可能な雑魚であることは事実!

 私自身採用した事は正直血迷っていたとしか思えません!」

 

 味方と思った相手から当前とばかりに出て来るディスりに三体がズッコける。

 

「ですが彼等も貴女と同じ精霊の一員。

 それを貶める権利は貴女にありません!」

「ならばその雑魚に何が出来るのか見せてみなさい!!」

「言われずとも!

 開け未来回路!獣の牙を砥ぐサーキット展開!」

 

 【白翼の魔術師】の挑発に応え執事が未来回路を出現させる。

 

「行きますよ【おジャマ・グリーン】!

 【おジャマ・グリーン】をリンクマーカーにセット!」

『任されました!!』

『アンちゃん頑張って!』

『頼むぞ弟よ!』

 

 執事の命を受け【おジャマ・グリーン】が兄弟の声援を背に未来回路へと飛び込む。

 

「アローヘッド確認!召喚条件は通常モンスター一体!

 リンク召喚!リンク1!【リンク・スパイダー】!」

 

【リンク・スパイダー】

リンク・効果モンスター

リンク1/地属性/サイバース族/攻1000

【リンクマーカー:下】

通常モンスター1体

(1):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。

手札からレベル4以下の通常モンスター1体をこのカードのリンク先となる自分フィールドに特殊召喚する。

 

 未来回路から足にタイヤを装備した八本足の蜘蛛型のモンスターがフィールドに降り立つ。

 

「手札に通常モンスターが居ないため効果は使えません。

 再び開け未来回路!【おジャマ・ブラック】をリンクマーカーにセット!」

『向こうで待ってるぞ弟よ!』

『オイラもすぐ行くよ!』

 

 珍妙なやり取りを交わしながら【おジャマ・グリーン】に次いで【おジャマ・ブラック】が未来回路へと飛び込む。

 

「アローヘッド確認!召喚条件は通常モンスター一体!

 再び来たれ!リンク召喚!リンク1!【リンク・スパイダー】!」

 

 フィールドに現れる二体目の【リンク・スパイダー】

 

『ご主人様ご主人様!

 オイラも早くリンク召喚してぇ〜。

 アンちゃん達みたいにカッコよくしてぇ〜ん』

「リンクマーカーが足りないので無理ですよ」

『ガビ〜ン!!』

 

 自分もリンク召喚したいと訴える【おジャマ・イエロー】だが、出来ないとバッサリ切り捨てられ倒れ伏す。

 

「では、次と行きましょう。

 エクストラモンスターゾーンの【リンク・スパイダー】と【おジャマ・キング】をリンクマーカーにセット!

 アローヘッド確認!召喚条件は効果モンスター二体!

 リンク召喚!リンク2!【閉ザサレシ天ノ月(サロス=ナンナ)】」

 

閉ザサレシ天ノ月(サロス=ナンナ)

リンク・効果モンスター(禁止カード)※MDでは無制限

リンク2/光属性/悪魔族/攻1200

【リンクマーカー:上/右上】

効果モンスター2体

このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードのリンク先の相手の表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

このターン、自分が自分フィールドのこのカードをリンク素材としてリンク5モンスターをL召喚する場合、

対象の相手モンスターもL素材にできる。

 

 ひっそりとクリアウイングの覇気に当てられ気絶していた【おジャマ・キング】と【リンク・スパイダー】が未来回路へと消え、代わりにフィールドに現れたのはゴシック調のドレスを纏う黒髪の少女。

 先程までと明らかに雰囲気が違うモンスターの登場に胡乱げな視線を向けていた【白翼の魔術師】も警戒を露わにする。

 

「では、【閉ザサレシ天ノ月(サロス=ナンナ)】の効果を発動。

 リンクマーカーの先のモンスターを指定してこのターン中私がリンク5のリンクモンスターをリンク召喚する際の素材として選択可能にします。

 私が選ぶのは真ん中に配された【クリスタルクリアウイング・オーバー・シンクロ・ドラゴン】!」

 

 執事の効果宣言にナンナが杖を【クリスタルクリアウイング・オーバー・シンクロ・ドラゴン】へと向ける。

 

「私のモンスターをリンク召喚の素材にするですって!?

 させない!私は」

「ちょっと待った!」

 

 チェーン宣言をしようとした【白翼の魔術師】を執事は留める。

 

「何のつもり?」

「これは貴女に対する配慮を含めた警告です。

 ナンナの効果を止めるならナンナを破壊する効果を使う事を勧めますよ」

「…【クリスタルクリアウイング・オーバー・ドラゴン】の効果を使えと?」

「伏せカードが何か分かりませんのでなんとも言えません。

 ですが、私が次に喚ぼうとしているモンスター【閉ザサレシ世界ノ冥神(サロス=エレス・クルヌギアス)】はナンナの効果が無くともそちらのフィールドのモンスターをリンク召喚の素材として使います。

 この意味が分からないとは言いませんね?」

「っっっ!?」

 

 此処で【閉ザサレシ天ノ月(サロス=ナンナ)】の効果を止めなければ二体目のモンスターがリリースされ、効果を止めても最低一体が消えると執事は嘯く。

 

「貴女が使う効果でナンナの効果が止められても破壊されず残れば、私は貴女自身の一体をリリースし【閉ザサレシ世界ノ冥神(サロス=エレス・クルヌギアス)】を特殊召喚出来ます。

 それを止めるにはナンナを破壊するしかありません。

 さあ、私からの忠告は以上です。

 よく考え、何が最善かよく考えてからチェーン宣言をなさって下さい」

 

 煽るように態と慇懃にそう締め括る執事を【白翼の魔術師】は睨みつける。

 

「……何を考えているのかしら?」

「さて? それを看破し裏を搔いて相手を出し抜くのがデュエルの妙では?」

「忌々しい悪魔め…。

 私は【閉ザサレシ天ノ月(サロス=ナンナ)】の効果に対し【クリスタルクリアウイング・オーバー・シンクロ・ドラゴン】の効果を発動!

 【閉ザサレシ天ノ月(サロス=ナンナ)】の効果無効にしてモンスターを破壊するわ!」

 

 【クリスタルクリアウイング・オーバー・シンクロ・ドラゴン】が吠え、吹き荒れた暴風の嵐に【閉ザサレシ天ノ月(サロス=ナンナ)】が飲み込まれフィールドから消える。

 

「【クリスタルクリアウイング・オーバー・シンクロ・ドラゴン】が無効にして破壊したカードがモンスターであった場合、そのモンスターの攻撃力の数値分【クリスタルクリアウイング・オーバー・シンクロ・ドラゴン】の攻撃力は上昇する!」

 

 自らが吹き荒らした風を纏い威容を高めるクリスタルクリアウイングにビビり散らかしか【おジャマ・イエロー】が俺に縋り付く。

 

『ひぇぇぇ!?

 ご主人様あんなのどうするんですか!!??』

「さて、どうしましょうか?

 プレイングマナーを守ろうとし過ぎて自ら窮地に追いやってしまいましたからね?」

『もう駄目だぁぁぁ!?

 オイラはアイツに食べられちゃうんだぁぁぁあ!!??』

 

 ハハハと朗らかに笑う執事と絶望して泣き喚く【おジャマ・イエロー】。

 そんな滑稽なやり取りに【白翼の魔術師】は怒りを抱きながら、しかしあまりにも余裕が見え過ぎて逆に危機感を抱いた。

 

「おや? 折角優位に立ったのに如何しましたか?」

「何を考えているの?」

「勿論勝つ算段ですよ」

「……」

 

 何処までも朗らかに、だからこそ不気味で、恐ろしい感覚を【白翼の魔術師】は抱きながら微かに喉を鳴らす。

 

「さて、一番厄介だったクリスタルクリアウイングの効果も切って頂きましたし、そろそろメインギミックを切って行きましょうか」

『え?

 オイラ達が主役じゃないの!?』

「貴方達みたいな雑魚を私が姫様の次に感服し尊敬する『万丈目準』でもないのにメインギミックにするわけ無いでしょう?

 あ、言っときますが雑魚呼びは彼をリスペクトして言っているだけで貴方達を弱いとは思っていますが雑魚とは思ってないですよ」

『そんなとこはリスペクトしないでよ!?』

 

 トンチキなやり取りを交わしわちゃわちゃする執事とイエローに、【白翼の魔術師】は益々警戒を高めていく。

 

「じゃ、死にましょうか。

 開け未来回路!楽しいひと時を届けるサーキット展開!」

 

 未来回路を開くと執事は【おジャマ・イエロー】の頭を掴んで未来回路へとぶん投げた。

 

『ぎぇぇぇっ!?

 なんでオイラだけこんな扱いなの!!??』

「これもリスペクトの一環!

 【おジャマ・イエロー】をリンクマーカーにセット!

 アローヘッド確認!召喚条件はレベル4以下で光属性の獣族モンスター一体!

 さあ連コインで財布を空にしなさい!

 リンク召喚!リンク1!【ヤミー★スナッチー】!!」




という訳でデッキの正体は【おジャマヤミー】でした。
後、エクストラに余裕がないのでナンナ入ってますがデモンスミスは入ってません。
おジャマ切ってデモンスミス入れろ?
強過ぎるから流石にね?
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。